有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/02/20 15:01
【資料】
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【項目】
84項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり、当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。なお、財務諸表には、将来に対する見積り等が含まれており、これらは過去実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づく当社の判断によるものでありますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
第13期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
当事業年度末の総資産は1,057,790千円となり、前事業年度末と比較して99,324千円増加いたしました。主な要因としましては、売上高の増加による現金及び預金の増加(前事業年度比37,124千円増)、本社移転に伴う建物の増加(前事業年度末比34,393千円増)、敷金及び保証金の増加(前事業年度末比24,133千円増)等が挙げられます。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の合計は、875,132千円(前事業年度末比21,084千円増)となりました。主な要因としましては、売上高の増加による現金及び預金の増加37,124千円、売掛金の早期回収による売掛金の減少23,333千円等が挙げられます。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の合計は、182,658千円(前事業年度末比78,240千円増)となりました。主な要因としましては、本社移転に伴う建物の増加34,393千円、敷金及び保証金の増加24,133千円等が挙げられます。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の合計は、259,360千円(前事業年度末比20,107千円増)となりました。主な要因としましては、売掛金の早期回収に伴うシステム利用料部分の未払金の減少17,384千円、課税所得の増加に伴う未払法人税等の増加35,327千円、未払消費税等の増加4,901千円等が挙げられます。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の合計は、11,178千円となりました。これは、建物取得に対する資産除去債務の発生によるものであります。なお、前事業年度末における固定負債はございません。
(純資産)
当事業年度末における純資産の合計は、787,252千円となり、前事業年度末と比較して68,039千円増加いたしました。これは、当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加68,039千円によるものであります。
第14期第3四半期累計期間(自 平成26年1月1日 至 平成26年9月30日)
(流動資産)
当第3四半期会計期間末の流動資産は、前事業年度末に比べて、318千円減少し、874,813千円となりました。これは主として、売掛金が54,016千円増加しましたが、賞与の支給及び税金の納付により現金及び預金が46,932千円減少、賞与引当金の減少に伴い繰延税金資産が6,025千円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末の固定資産は、前事業年度末に比べて、29,892千円増加し、212,551千円となりました。これは主として、無形固定資産のうち、新規作品のリリースによりコンテンツが47,260千円増加しましたが、有形固定資産の減価償却及び除却により、7,332千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は29,574千円増加し、1,087,365千円となりました。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末の流動負債は、前事業年度末に比べて、59,409千円減少し、199,950千円となりました。これは主として、賞与支給に伴い賞与引当金が11,748千円減少、法人税等の納付により未払法人税等が43,826千円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末の固定負債は、前事業年度末に比べて、55千円増加し、11,233千円となりました。これは時の経過により資産除去債務が増加したことによります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末の純資産合計は、前事業年度末に比べて、88,928千円増加し、876,181千円となりました。これは四半期純利益の計上に伴い利益剰余金の金額が88,928千円増加したことによるものであります。
(3) 経営成績の分析
第13期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
(売上高)
当事業年度における売上高は、1,553,614千円(前事業年度比34.7%増)となりました。
これは、ソーシャルアプリサービスにおいては、①スマートノベル「ただいまっ!うちカノジョ」(平成24年12月GREE Platformにてリリース、平成25年1月Mobageオープンプラットフォームにてリリース)、②位置情報連動型ゲーム「駅奪取PLUS」(平成23年12月コロプラプラットフォームにてリリース)が好調に推移し、大幅増収となったためであります。コンテンツサービスにおいては、スマートフォンの着メロサイトである「最新曲★全曲取り放題」(平成23年10月リリース)が順調に有料会員数を伸ばしたためであります。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、760,342千円(前事業年度比42.4%増)となりました。これは、主にソーシャルアプリサービスを中心に新規コンテンツの開発・運営を進めたことによる労務費の増加、運営中サービスの増加による減価償却費の増加によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、654,124千円(前事業年度比16.2%増)となりました。
これは、ソーシャルアプリサービス及びコンテンツサービスの売上高の増加に伴うキャリアに対する回収代行手数料の増加、コンテンツサービスにおける新規有料ユーザーの獲得に向けた広告宣伝費の増加、管理体制強化に備え管理部門の従業員増員に伴う人件費の増加が挙げられます。
(営業外損益)
当事業年度の営業外収益は240千円(前事業年度比80.0%減)となりました。主な内訳は受取利息64千円、債務勘定整理益114千円であります。なお、前事業年度及び当事業年度において、営業外費用はございません。
(特別損益)
前事業年度及び当事業年度において、特別利益はございません。当事業年度の特別損失は、7,714千円となりました。これは、本社移転関連費の発生及び移転時に生じた固定資産除却損によるものです。
以上の結果を受け、当事業年度の営業利益は139,148千円(前事業年度比145.2%増)、経常利益は139,388千円(前事業年度比140.6%増)、当期純利益は68,039千円(前事業年度比189.9%増)となりました。
第14期第3四半期累計期間(自 平成26年1月1日 至 平成26年9月30日)
(売上高)
当第3四半期累計期間における売上高は、1,141,596千円となりました。これは、ソーシャルアプリサービスにおいて6月にリリースしました「ステーションメモリーズ!」の売上が好調に推移したことによる位置情報連動型ゲームの売上が8月に単月で過去最高を更新したことによるものです。
(売上原価)
当第3四半期累計期間の売上原価は、531,156千円となりました。これは、主に人員の増加に伴う労務費の増加の影響があるものの、サーバー費用の見直しなどを行ったことによるものです。
(販売費及び一般管理費)
当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、455,746千円となりました。
これは、管理体制強化に備え管理部門の従業員増員に伴う人件費の増加や、前事業年度における本社移転に伴い減価償却費が増加したことなどが挙げられます。
(営業外損益)
当第3四半期累計期間の営業外収益は1,032千円となりました。主な内訳は受取利息42千円、保険返戻金989千円であります。なお、当第3四半期累計期間において、営業外費用はございません。
(特別損益)
当第3四半期累計期間において、特別利益はございません。特別損失については、8千円となりました。これは、工具、器具及び備品の除却に伴う固定資産除却損です。
以上の結果、当第3四半期累計期間の営業利益は154,693千円、経常利益は155,725千円、四半期純利益は88,928千円となりました。
なお、当社は、モバイルサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
第13期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、サービス開発を推進したことにより投資活動によるキャッシュ・フローで資金を使用しましたが、営業活動の結果得られた資金のほうが多く、前事業年度に比べ37,124千円増加し568,553千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、217,963千円(前事業年度比31,137千円増)となりました。主な収入要因は、税引前当期純利益131,673千円、減価償却費の計上130,156千円及び売上債権の減少23,333千円であり、主な支出要因は未払金の減少17,384千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、180,839千円(前事業年度比69,105千円増)となりました。主な支出要因は、当社サービスの開発に当たり発生したソフトウエア仮勘定及びコンテンツ仮勘定の増加による無形固定資産の取得による支出119,805千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株式の発行等は行っていないため、財務活動によるキャッシュ・フローは発生しておりません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、モバイル関連市場の変化や他社との競争力、コンプライアンスと内部管理体制、関連する法的規制、自然災害等様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社においてはサービスの拡張、優秀な人材の採用等を行うとともに、リスクマネジメントを行い、リスク要因を分散し、リスクの発生を抑えて適切に対応してまいります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、当社が今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題一つ一つに対処していくことが必要であると認識しております。そのためには、開発力、品質管理力の強化やユーザー数の拡大、サービスの安定稼動及びソーシャルアプリサービスの位置情報連動型ゲームの拡大といった事業面と内部管理体制の強化といった組織面の双方の強化を図り、事業展開を行ってまいります。
(7) 経営戦略の現状と見通し
当社が事業展開しているモバイル分野は、技術革新やフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行等もあり、より高機能、高品質及び高演出なサービスをユーザーが受けられる状況になっております。
そのような中、当社は、『わたしたちが創造するモノを通じて世界の人々をハッピーにすること。それがモバイルファクトリーの存在意義である』の使命(Mission)のもと、ユーザーにモバイルサービスを提供してまいりました。今後につきましても、引き続き当社の使命のもとに、①「駅奪取PLUS」や「ステーションメモリーズ!」のような位置情報連動型ゲームで移動時間にも楽しみを、②スマートノベルにてシナリオ等でユーザーを惹きつけ、③着メロ等身近なコンテンツを提供し、これらにて収益拡大を図ってまいります。