有価証券報告書-第28期(2025/05/01-2026/04/30)

【提出】
2026/07/24 15:32
【資料】
PDFをみる
【項目】
161項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、高水準の賃金上昇を背景とした個人消費の持ち直しや、企業の堅調な設備投資需要に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇や金融・資本市場の変動に加え、依然として緊迫が続く中東情勢を背景とした原材料価格及び物流コストの高止まり、並びに円安基調の継続等、先行きについては不透明な状況が続いております。
このような経営環境の下で、当社グループにおきましては、2025年11月4日付「NE株式会社の東京証券取引所上場に関するお知らせ」のとおり、NE株式会社の株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)を実施いたしました。これにより同社は当社の連結子会社ではなくなりました。そのため、プラットフォームセグメントの業績寄与は中間連結会計期間までとなります。
当連結会計年度における当社グループのセグメントごとの経営成績は次のとおりとなりました。
a.コマースセグメント
(a) モバイルライフ事業
スマートフォンアクセサリー市場におきましては、海外勢を含む競合ブランドの台頭等により、ECを中心に競争が一段と激化いたしました。このような環境下において当社は、新シリーズ「BeBling 2」のリリース、Netflix「ストレンジャー・シングス」やMika Pikazo氏等とのコラボレーションを実行し、原宿フラッグシップ店舗及び家電量販店等での店頭プレゼンスを高め、Z世代を中心とするユーザー基盤の維持・強化に取り組みました。
EC・卸の両チャネルともに競争が一段と激化する環境のもと、自社公式オンラインストアにおける顧客基盤の強化と、家電量販店等の主要販路における店頭でのブランド体験の訴求を両輪で進め、販売基盤の拡大に努めました。あわせて、モバイルバッテリー等の通電系アクセサリーを次期の重点成長領域と位置づけ、商品開発及び販売体制の構築を進めております。
これらの結果、当事業の売上高は前期比1.5%減となりました。なお、次期におきましては、新シリーズの本格展開等、中長期的な成長基盤の構築に向けた取り組みを進めてまいります。
(b) コスメティクス事業
コスメティクスブランド「ByUR(バイユア)」につきましては、主要ドラッグストアチェーンを中心としたベースメイクカテゴリーの取扱店舗の大幅な拡大に加え、EC販売及び卸販売ともに好調に推移いたしました。ベースメイクカテゴリーは、日本人の肌質に合わせた仕上がりが幅広い顧客層から支持を集め、取扱店舗網の拡大とあいまってブランド全体のトップラインを力強く牽引し、「ByUR」はベースメイク領域における主要ブランドとしてのポジションを着実に確立いたしました。また、仕入条件の改善等により商品原価率が改善し、事業全体の収益基盤の強化も着実に進捗いたしました。シートマスク及びスキンケアカテゴリーにつきましては、引き続き商品力の強化と販路の最適化に取り組んでまいります。
また、複数ブランドによる事業ポートフォリオの構築を企図し、新ブランド「ByGLOW(バイグロー)」をローンチし、立ち上げ初期として一定の手応えを得ることができました。次期以降は、本ブランドの認知拡大と商品ラインナップの拡充に向けた先行投資を継続いたします。
これらの結果、コスメティクス事業全体の売上高は前期比30.4%増となりました。次期より、複数ブランド体制への移行を踏まえ、事業名称を「ビューティー事業」へ変更いたします。なお、次期におきましては、主軸「ByUR」のさらなる成長と「ByGLOW」のブランド基盤構築、並びに新カテゴリー・新ブランドの仕込みを並行して推進し、複数ブランドによる強固な事業ポートフォリオの確立を目指してまいります。
(c) ゲーミングアクセサリー事業
Pixioブランドを取り扱うゲーミングアクセサリー事業におきましては、前期に大型ゲームタイトルの発売等を背景に拡大した需要が一巡したことに加え、各社の供給過剰が重なり、大手メーカーによる積極的な値下げが続く厳しい価格競争環境が継続いたしました。また、競合各社の広告投資の積極化により、ECを中心とした広告オークションの競争も一段と激化いたしました。
このような市場環境のもと、モニターアームをはじめとする周辺アクセサリーの販売が前期比で大きく伸長し、デスクやチェア等の新カテゴリーへの展開も進めたことで、モニター単体に依存しない事業構造への転換を着実に進めました。また、「Amazonマーケットプレイスアワード2025」におけるカテゴリー賞の受賞や、初音ミク・ディズニー等の有力IPとのコラボレーション、初のファンミーティング開催等を通じて、ブランド資産及びファンコミュニティの形成も着実に進捗いたしました。
これらの結果、当事業の売上高は前期比5.0%減となりました。なお、次期におきましては、価格・スペック競争に依拠しないPixio独自の世界観・空間コーディネート提案にリソースを集中し、「自分だけの理想のデスク環境を叶える」ライフブランドとしての確立を目指してまいります。
(d) グローバル事業
韓国・米国・中国市場におきましては、EC・卸販売チャネルの双方における販路開拓を進め、自社ブランドのグローバル展開に継続して取り組んでまいりました。
韓国におきましては、当社グループの生産拠点として、日本向け商材の販売拡大に連動して生産・供給面も伸長いたしました。韓国国内市場では、TOY(玩具)カテゴリーが人気IPとのコラボレーションや展示会・ポップアップストアの開催等を通じてブランド資産を蓄積するとともに、日本市場で好調なゲーミングモニターの取扱いを新たに開始したことが、トップラインの伸長に貢献いたしました。
米国市場におきましては、EC・卸販売の双方で堅調に推移したものの、米国関税政策の動向や為替変動等、外部環境の不確実性は引き続き継続いたしました。
中国市場におきましては、TOYカテゴリーを中心に、雑貨店・書店等のオフラインチャネルでの新規入店が進捗し、BtoB取引先数も拡大したことで増収を実現いたしました。
これらの結果、当事業の売上高は前期比11.3%増となりました。なお、次期におきましては、米国・韓国・中国の三極を軸とした自社ブランドのグローバル展開をさらに加速させるとともに、外部環境の不確実性への耐性強化に継続して取り組んでまいります。
これらの結果、コマースセグメントの当連結会計年度の売上高は20,095,056千円(前連結会計年度比5.8%増)、営業利益は1,386,435千円(同35.8%減)となりました。
b.プラットフォームセグメント
2025年11月4日付「NE株式会社の東京証券取引所上場に関するお知らせ」のとおり、NE株式会社の株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)により、同社は当社の連結子会社ではなくなりました。そのため、2025年11月以降の第3四半期及び第4四半期においてプラットフォームセグメントの業績は含まれず、当期の業績としては中間連結会計期間までとなります。
これらの結果、プラットフォームセグメントの当連結会計年度の売上高は1,987,978千円(前連結会計年度比49.4%減)、営業利益は1,013,634千円(同51.3%減)となりました。
c.各段階利益について
(a) 営業利益
営業利益につきましては、前連結会計年度との比較では、当社の連結子会社でありましたNE株式会社が株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)により連結の範囲から除外されたことを主因として、減益となりました。なお、継続する事業におきましても、特に好調であった前期からの反動や、米国における関税をはじめとする外部環境の影響等を受けましたが、原価の改善、本部費用を含む全社的な費用の管理、新規事業における損失の縮小、並びに海外子会社の業績の寄与により、2025年12月15日付で公表した業績予想を上回る983,957千円(前期比58.2%減)となりました。
(b) 経常利益
経常利益につきましては、前連結会計年度との比較では、上記のNE株式会社の連結除外をはじめとする営業利益の減少に加え、持分法による投資損失が拡大したことにより、減益となりました。一方、主として営業利益が業績予想を上回ったことを受け、経常利益は業績予想を上回る761,991千円(前期比67.6%減)となりました。
(c) 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度との比較では、上記の営業利益及び経常利益の減少要因(NE株式会社の連結除外等)を反映し減益となりました。一方、営業利益及び経常利益が業績予想を上回ったことに加え、特別損失及び税金費用が当初想定を下回ったこと等により、業績予想を上回る541,256千円(前期比57.6%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は22,073,528千円(前連結会計年度比3.6%減)、営業利益は983,957千円(同58.2%減)、経常利益は761,991千円(同67.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は541,256千円(同57.6%減)となりました。
d.財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前述の株式分配型スピンオフにより大きく変動するところとなり、前連結会計年度末に比べ3,398,111千円減少し13,574,479千円(前年度比20.0%減)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ3,246,187千円減少し、10,175,668千円(前年度比24.2%減)となりました。これは主に、商品が116,222千円増加した一方、現金及び預金が3,181,507千円及び売掛金が222,711千円減少したこと等の結果によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ151,923千円減少し、3,398,810千円(同4.3%減)となりました。これは主に、使用権資産が467,539千円増加した一方、ソフトウエアが196,085千円、建物及び構築物が166,208千円、関係会社株式が104,147千円及び工具、器具及び備品が102,440千円減少したこと等の結果によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ657,106千円減少し、5,600,447千円(同10.5%減)となりました。これは主に、短期借入金が250,000千円増加した一方、未払法人税等が483,452千円及び未払金が340,360千円減少したこと等の結果によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ509,300千円増加し、654,214千円(同351.4%増)となりました。これは主に、固定負債のリース債務が461,046千円増加したことなどの結果によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ3,250,305千円減少し、7,319,817千円(同30.7%減)となりました。これは主に、為替換算調整勘定が236,640千円増加した一方、利益剰余金が3,545,365千円減少したこと等の結果によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額2,779,847千円と合わせて、前連結会計年度末に比べ3,181,507千円減少し、1,812,064千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は107,353千円(前連結会計年度は860,373千円の収入)でありました。これは主に、税金等調整前当期純利益733,140千円、減価償却費699,914千円、未払金の増加274,677千円等の収入要因に対し、法人税等の支払い651,336千円、売上債権の増加519,979千円、立替金の増加416,295千円等の支出要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は478,827千円(前連結会計年度は922,041千円の支出)でありました。これは主に、有形固定資産の取得302,682千円、無形固定資産の取得119,520千円等の支出要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は106,977千円(前連結会計年度は1,137,728千円の収入)でありました。これは主に、新株式申込証拠金の払込による収入345,000千円、短期借入金の純増加額250,000千円等の収入要因に対し、配当金の支払い358,914千円、リース債務の返済による支出159,745千円等の支出要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
生産高(千円)前年同期比(%)
コマース事業1,024,22987.9

(注) 金額は、当期総製造費用によっております。
b. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
仕入高(千円)前年同期比(%)
コマース事業8,694,08889.0
プラットフォーム事業38,05797.5
合計8,732,14689.0

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.プラットフォーム事業の実績は中間連結会計期間までのものです。
c. 受注状況
当社グループのコマース事業においては受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。またプラットフォーム事業においては、ユーザーのシステム内における受注件数に応じた従量課金制の手数料収入が主であるため、受注残高は発生しません。そのため、受注状況には重要性がなく、記載を省略しております。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)
販売高(千円)前年同期比(%)
コマース事業20,095,056105.8
プラットフォーム事業1,987,97850.6
調整額△9,50756.8
合計22,073,52896.4

(注) プラットフォーム事業の実績は中間連結会計期間までのものです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 4、会計方針に関する事項」及び「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
b. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、コマース事業における卸販売の拡大に伴い発生する商品仕入資金及び販売費及び一般管理費等の営業費用支払いに充当するための資金であります。設備投資資金の主なものは、コマース事業に係るシステム、 ソフトウエア等無形固定資産への投資資金、この他企業買収等、企業価値向上に資する投資に関する資金需要があります。
当該資金需要のうち運転資金につきましては、取引銀行5行とシンジケートローン契約を締結しており、総額は5,350,000千円になります。これにより、必要に応じて機動的な資金調達が可能な体制を整えております。また、投資資金につきましては、案件ごとに、手持ち資金の状況を勘案しながら、短期借入金により資金調達を行っております。
なお、企業買収について、今後多額の買収資金が必要となるような案件が発生した場合、資本効率やコスト等のバランスと、株主利益への影響を十分に勘案したうえで、資本市場での調達、金融機関からの調達の双方を慎重に検討のうえ資金調達を実施してまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。