有価証券報告書-第63期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/21 15:02
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善、個人消費や設備投資の持ち直し等を背景に緩やかな拡大基調を続けてまいりましたが、景気の一部で弱さが見られるようになり、足踏み感が強まっております。また、米国の通商政策による貿易摩擦の長期化、中国経済の減速懸念、英国のEU離脱問題等、景気下振れリスクが増大しており、先行き不透明感は高まっております。
超硬工具業界におきましては、上記のような経済の状況において、業界全体の出荷額は3,908億円(対前年度比254億円増・7.0%増)と2017年度を上回りました。また、当社製品の主な市場であります超硬耐摩耗工具の出荷額においても、410億円(対前年度比20億円増・5.2%増)と2017年度を上回りました。
こうした状況のなか、当社グループは「実践の継続」を年度方針に掲げ、高品質・低コスト・短納期・充実したサービスの向上に努めてまいりました。また、2018年度(2019年3月期)からの3ヵ年を対象期間とした中期経営計画を策定し、企業価値の向上に向けて、①成長力・収益力の強化、②顧客ニーズの変化への柔軟な対応、③海外展開の加速、④新製品開発、新技術開発に取り組んでおります。
超硬製工具類では、混錬工具、超高圧発生用工具、ロール(熱間圧延用・冷間圧延用)の販売が引き続き堅調に推移し、売上高は5,234百万円(前連結会計年度比7.2%増)となりました。
超硬製金型類では、粉末成形用金型の販売が低調となったものの、製缶金型や光学素子成形用金型の販売が増加し、売上高は4,280百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。
その他の超硬製品では、半導体生産用の超硬金型素材や半導体製造装置用部品、スマートフォン部品生産用の超硬金型素材や引き抜き加工用の冶工具の販売が堅調に推移し、売上高は4,245百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
超硬以外の製品では、鋼製の電池用金型、製缶金型や半導体用樹脂等の生産工具のほか、KF2製の混錬工具やダイヤモンド研削砥石の販売が低調となり、売上高は4,596百万円(前連結会計年度比6.9%減)となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は18,356百万円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。利益につきましては、材料費の高騰等により営業利益は1,272百万円(前連結会計年度比13.2%減)、経常利益は1,348百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の減益要因であった連結子会社の減損損失がなくなったこと等により950百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。
なお、当社グループは耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(資産の部)
当連結会計年度末の資産の部は、25,752百万円(前連結会計年度末26,245百万円)となり、493百万円減少いたしました。流動資産は14,103百万円(前連結会計年度末14,756百万円)となり、653百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が1,160百万円減少、原材料及び貯蔵品が336百万円増加したことによるものであります。また、固定資産は11,649百万円(前連結会計年度末11,488百万円)となり、160百万円増加いたしました。これは主に、機械装置及び運搬具(純額)が360百万円増加、投資有価証券が75百万円減少、投資その他の資産のその他に含まれる長期性預金が74百万円減少したことによるものであります。

(負債の部)
当連結会計年度末の負債の部は、7,003百万円(前連結会計年度末7,847百万円)となり、844百万円減少いたしました。流動負債は5,229百万円(前連結会計年度末6,047百万円)となり、818百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が352百万円減少、未払費用が180百万円減少、未払法人税等が139百万円減少したことによるものであります。また、固定負債は1,774百万円(前連結会計年度末1,800百万円)となり、25百万円減少いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の部は、18,749百万円(前連結会計年度末18,397百万円)となり、351百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が950百万円増加、剰余金の配当により利益剰余金が459百万円減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,219百万円減少し、5,319百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益1,334百万円、減価償却費1,098百万円の計上などにより925百万円の収入(前年同期は2,234百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の取得による支出1,186百万円などにより1,228百万円の支出(前年同期は1,664百万円の支出)となりました。この結果、フリー・キャッシュ・フローは302百万円の支出(前年同期は569百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払額459百万円、短期借入金の返済による支出380百万円などにより892百万円の支出(前年同期は547百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
耐摩耗工具関連事業13,830104.3

(注)1.当社グループの事業区分は「耐摩耗工具関連事業」の単一セグメントであります。
2.金額は当期製品製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
耐摩耗工具関連事業18,43097.33,177102.4

(注)1.当社グループの事業区分は「耐摩耗工具関連事業」の単一セグメントであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。
製品区分販売高(百万円)前年同期比(%)
超硬製工具類5,234107.2
超硬製金型類4,280101.9
その他の超硬製品4,245106.9
その他4,59693.1
合計18,356102.0

(注)1.当社グループの事業区分は「耐摩耗工具関連事業」の単一セグメントであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、見積りによる判断が含まれておりますが、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等は、売上高は18,356百万円、営業利益は1,272百万円、経常利益は1,348百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は950百万円となりました。
当連結会計年度の売上高は、超硬製品(工具・金型・その他)の販売が堅調に推移し、特に混錬工具、超高圧発生用工具、ロール(熱間圧延用・冷間圧延用)、製缶金型、光学素子成形用金型、半導体製造装置用部品等の販売が堅調に推移し、超硬以外の製品の売上高は減少したものの、連結売上高は18,356百万円(前連結会計年度比2.0%増、目標比0.3%増)となりました。また、当社グループは中長期的な成長に向けて海外売上の拡大を目標としており、経済成長が見込まれるアジア地域を中心に積極的な販売活動を行ってまいりました。その結果、当連結会計年度の海外売上高は3,001百万円(前連結会計年度比2.3%増)、アジア地域への売上高は2,626百万円(前連結会計年度比4.1%増)となり、一定の成果をあげることが出来たと評価しております。
当連結会計年度の営業利益は、原材料価格の高騰が営業利益を大きく押し下げたことにより、前連結会計年度を下回る結果となりました。
当社グループの主要な原材料であるタングステンカーバイド、コバルト等のレアメタルの価格は前連結会計年度から当連結会計年度にかけて上昇を続け、その後高止まりが続いており、その結果原材料費が大幅に増加したことから、営業利益は1,272百万円(前連結会計年度比13.2%減、目標比2.1%減)となりました。
当連結会計年度の経常利益は、営業利益が対前連結会計年度、対目標ともに下回り、補助金収入があったものの1,348百万円(前連結会計年度比8.4%減、目標比5.7%減)となりました。これに伴い当社グループが重視する経営指標の一つであります売上高経常利益率は7.3%となり、当連結会計年度の目標であった7.8%を0.5ポイント下回りました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は950百万円(前連結会計年度比1.9%増、目標比0.9%減)となりました。前期の減益要因であった連結子会社の減損損失がなくなったこと等により、対前連結会計年度では上回りましたが、対目標では下回る結果となりました。これに伴い当社グループが重視する経営指標の一つでありますROE(自己資本当期純利益率)は5.1%となり、当連結会計年度の目標であった5.2%を0.1ポイント下回りました。
当連結会計年度におきましては、当社グループの重視する経営指標である売上高経常利益率、ROEともに目標を下回りました。これは原材料価格の高騰が製造コストを押し上げ、売上原価率が増加したことが主要因であると考えております。当連結会計年度において収益力の改善のため生産効率向上・製造原価低減の各種施策や不採算製品の見直し等を進めましたが、当初の想定を超えて原材料価格が高騰したことから変動費率が対目標比で増加し、売上原価率が増加したことにより売上高経常利益率は悪化しました。ROEにつきましても目標比を下回った主要因は原材料価格の高騰による親会社株主に帰属する当期純利益の減少にあると認識しております。
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題」に記載のとおり、収益力の強化は当社グループの成長のために重要な課題と考えており、改善活動、技術開発等による生産効率向上・製造原価低減、ITを活用した業務効率向上、不採算製品の見直し等による収益力の強化になお一層努めてまいります。
なお、当社グループは耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状態を目指し、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項と考えており、事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金は、主に手元のキャッシュと営業活動によるキャッシュ・フローで賄っております。また、当社グループは、健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。またコミットメントライン契約により、自然災害等の緊急時も含め流動性を担保できるよう備えております。

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