有価証券報告書-第34期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、景気拡大の一服感はあるものの個人消費や設備投資の底堅さ、さらに雇用環境が引き続き堅調であるなど、景気の安定基調が続いており製造企業全般に収益力は横ばいで推移しております。しかし、引き続き世界情勢が不安定な状況で、特に米中の貿易摩擦拡大によるわが国の経済への影響懸念など、一部の輸出型企業などでは、まだ先行き不透明な状況となっております。
一方、世界経済においては、欧米における景況感の鈍化はあるものの高水準を維持しており、米国では減税効果や個人消費及び設備投資が景気の下支えとなり、経済は引き続き堅調に推移しております。欧州においても多少の鈍化は見られるものの輸出の拡大や投資の底堅さも有り緩やかな回復基調が続いております。また、中国では経済構造の変革に取り組んでおりますが、米中の貿易摩擦拡大への懸念もあり、先行き不透明な状況となっております。東南アジアにおいても全体では成長が鈍化した状態ではありますが、一部で新産業関連の投資拡大や輸出の回復などがあり改善傾向となっております。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、輸送機器や情報機器などの分野で引き続き新製品の開発も含め概ね堅調に推移し、当社グループの取引も拡大傾向となりました。さらに生活用品やヘルスケア用品における新たな事業分野の取引も始まりました。外資系メーカーでは、中国において医薬品分野が引き続き堅調に推移、生活家電メーカーなど新しい顧客との取引も拡大しております。しかしながら、前期に円安へ変動した為替相場が、当連結会計年度は安定して推移したため為替差益が減少、さらに、連結子会社であるCRESTEC PHILIPPINES, INC.の社内体制の変更を期に、現地国における事業拡大に伴い管理体制を一層強化すべく、現地監査人の選定を含めて社内管理体制の再構築を行っていた中、現地監査人との協議の結果、前連結会計年度以前採用していた棚卸資産の評価と比較し、より保守的な評価をすることとなり、棚卸資産評価損を売上原価に計上しました。
このような中、当社グループでは、当連結会計年度からスタートしました中期経営計画「CR Vision 2020」の基本方針である『成長に向けた企業基盤の確立へ』に向けて、“事業強化”と“体制強化”の二本の柱をもとに経営重点戦略を継続的に推進しております。この中で事業拡大に直結する“事業強化”として、新領域・新分野の拡大に向けたウェアラブル端末を使用した新しい形のソリューション提供(PORECTの販売)や既存事業の深化となる動画マニュアル作成を含めたマニュアル改善に取り組んでまいりました。また、子会社化しました大野印刷株式会社との連携強化により、輸送機器分野の事業確立と拡大にも取り組み、市場の評価を受けるとともに事業全体にも寄与することができました。さらに、事業強化戦略のテーマでもありますグローバルネットワークの強化においては、アジア地域における新拠点として平成30年度中の設立を目指しインド進出の準備を進めております。今後、成長が期待できるインド市場での事業拡大を図ってまいります。
一方、もう一つの柱であります“体制強化”では、当期において戦略のひとつでもあります“業務改善と生産性向上”に向け、横断的なプロジェクトチームReborn 20(リボーン ニイゼロ)を構築し、グローバルで活躍できる人材の育成や効率化への働き方改革活動・生産性向上などの業務改善活動に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より625,773千円増加し、12,948,604千円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より294,797千円増加し、8,738,623千円(前連結会計年度比3.5%増)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より330,975千円増加し、4,209,981千円(前連結会計年度比8.5%増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は17,295,837千円(前連結会計年度比16.2%増)、営業利益は800,322千円(前連結会計年度比15.8%増)、経常利益は755,306千円(前連結会計年度比5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は391,550千円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
日本は、外部顧客への売上高5,198,703千円(前連結会計年度比16.2%増)、セグメント利益350,876千円(前連結会計年度比10.8%増)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高3,992,304千円(前連結会計年度比16.5%増)、セグメント利益109,182千円(前連結会計年度比71.2%増)となりました。
東南アジア地域は、外部顧客への売上高6,864,540千円(前連結会計年度比18.4%増)、セグメント利益251,695千円(前連結会計年度比81.2%増)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高1,240,288千円(前連結会計年度比5.0%増)、セグメント利益90,451千円(前連結会計年度比46.5%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ82,110千円減少し、当連結会計年度末には2,559,247千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、822,103千円の収入(前連結会計年度は804,785千円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額239,084千円による支出があったものの、税金等調整前当期純利益722,396千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、751,704千円の支出(前連結会計年度は1,131,453千円の支出)となりました。これは主として、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出738,576千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、176,284千円の支出(前連結会計年度は493,037千円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入1,031,087千円、及び短期借入金の純増額300,998千円があったものの、長期借入金の返済による支出1,323,452千円、配当金の支払額125,080千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループの取引は、企画・編集・制作の各段階で、仕様変更・内容変更が発生する場合が多く、その結果、受注金額の最終決定から売上計上(販売)までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
a.退職給付債務及び退職給付費用
当社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の見積りに際して、簡便法を採用しております。基礎となる退職給付債務は、退職金規程に基づいて見積もられた、年度末における自己都合要支給額であります。従って、原則である数理計算に基づいた退職給付債務及び退職給付費用とは、差異が生じる可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より625,773千円増加し、12,948,604千円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。これは主として、受取手形及び売掛金の増加473,189千円、及び有形固定資産の増加874,551千円によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より294,797千円増加し、8,738,623千円(前連結会計年度比3.5%増)となりました。これは主として、長期借入金が281,218千円減少しましたが、短期借入金の増加299,347千円、及び未払金の増加211,980千円によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より330,975千円増加し、4,209,981千円(前連結会計年度比8.5%増)となりました。これは主として、利益剰余金の増加266,470千円によるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は17,295,837千円(前連結会計年度比16.2%増)となりました。国内売上高は5,198,703千円(前連結会計年度比16.2%増)、中国地域売上高は3,992,304千円(前連結会計年度比16.5%増)、東南アジア地域売上高は6,864,540千円(前連結会計年度比18.4%増)、欧米地域売上高は1,240,288千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
国内では、輸送機器メーカーや情報機器メーカーとの取引が堅調に推移しております。海外では、東南アジア地域の情報機器メーカーや中国地域の医薬品メーカーとの取引が拡大しており、欧米地域の輸送機器メーカーとの取引も堅調に推移しております。
(売上総利益)
売上総利益は4,172,016千円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。これは、CRESTEC PHILIPPINES, INC.における棚卸資産評価損の計上はあったものの、東南アジア地域において、情報機器関係での受注拡大による売上高の増加に加え、日本において、大野印刷株式会社の経営改善効果により利益が増加したことによるものです。
(営業利益)
営業利益は800,322千円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。これは、売上総利益の増加によるものです。
(経常利益)
経常利益は755,306千円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。これは、為替差益の減少はありましたが、営業利益の増加によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は391,550千円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は127.60円(前連結会計年度比5.4%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・支払までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、主要取引銀行6行による20億円のコミットメント契約を結んでおります。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約もしくは長期借入金でまかなっております。
また、現在の長期借入金残高は、過去に投資した事業によるものがその大半を占めております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、平成29年8月31日に公表いたしました平成32年6月期を最終年度とする新中期経営計画「CR Vision 2020」において、「成長に向けた企業基盤の確立」を基本方針とし、連結売上高180.0億円、連結営業利益10.8億円、連結営業利益率6.0%を経営数値目標として設定しております。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
輸送機器メーカーの業績は引き続き安定しており、当社との取引も堅調でした。情報機器メーカーやインフラ系メーカーにおいても、当社との取引は引き続き堅調な動きでした。また、当連結会計年度より子会社化した大野印刷株式会社では、経営改善に向けた様々な取り組みを行っており、通期での業績は当初計画に対して大幅に改善されました。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,198,703千円(前連結会計年度比16.2%増)、セグメント利益は350,876千円(前連結会計年度比10.8%増)となりました。
また、セグメント資産は7,600,626千円となり、前連結会計年度末に比べ142,236千円増加しました。
(中国地域)
華南地区では、引き続き東南アジアへの生産移管が進んでいること、また原材料である紙材の価格安定が進まないことなどにより、厳しい状況が続いておりますが、組織体制の再構築や新たな顧客開拓などにより緩やかに改善しております。一方、華東地区では医薬品関連が引き続き堅調であり、さらに輸送機器関連の取引も安定しており、増収維持となりました。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は3,992,304千円(前連結会計年度比16.5%増)、セグメント利益は109,182千円(前連結会計年度比71.2%増)となりました。
また、セグメント資産は3,530,149千円となり、前連結会計年度末に比べ314,510千円増加しました。
(東南アジア地域)
フィリピンでは、引き続き情報機器メーカー中心に生産量は安定しており、当社との取引も堅調でしたが、現地監査人と協議の結果、棚卸資産評価損132百万円を売上原価に計上しております。また、タイでも既存顧客の生産量が安定しており、取引も引き続き堅調でした。一方でインドネシアでは輸出型製造業の生産や新規投資が引き続き停滞しており、当社との取引も低調でしたが、外資系大手食品メーカーの中国華南地区からの生産移管や生活用品やヘルスケア用品などの新規顧客の拡大もあり、積極的な設備投資を進めております。
このような状況のもとで、東南アジアでは、外部顧客への売上高は6,864,540千円(前連結会計年度比18.4%増)、セグメント利益は251,695千円(前連結会計年度比81.2%増)となりました。
また、セグメント資産は3,805,258千円となり、前連結会計年度末に比べ407,444千円増加しました。
(欧米地域)
米国ではメインである輸送機器メーカーとの取引は、米国経済の牽引もあり引き続き堅調でしたが、季節要因による一時的な売上減少やグループ会社間での取引減少もあり減収傾向となりました。また、欧州ではメインである輸送機器メーカーの取引が順調に推移、さらに経済の回復基調も有り全体的に堅調な取引状況であり、安定化しております。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は1,240,288千円(前連結会計年度比5.0%増)、セグメント利益は90,451千円(前連結会計年度比46.5%減)となりました。
また、セグメント資産は1,124,067千円となり、前連結会計年度末に比べ35,492千円増加しました。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、景気拡大の一服感はあるものの個人消費や設備投資の底堅さ、さらに雇用環境が引き続き堅調であるなど、景気の安定基調が続いており製造企業全般に収益力は横ばいで推移しております。しかし、引き続き世界情勢が不安定な状況で、特に米中の貿易摩擦拡大によるわが国の経済への影響懸念など、一部の輸出型企業などでは、まだ先行き不透明な状況となっております。
一方、世界経済においては、欧米における景況感の鈍化はあるものの高水準を維持しており、米国では減税効果や個人消費及び設備投資が景気の下支えとなり、経済は引き続き堅調に推移しております。欧州においても多少の鈍化は見られるものの輸出の拡大や投資の底堅さも有り緩やかな回復基調が続いております。また、中国では経済構造の変革に取り組んでおりますが、米中の貿易摩擦拡大への懸念もあり、先行き不透明な状況となっております。東南アジアにおいても全体では成長が鈍化した状態ではありますが、一部で新産業関連の投資拡大や輸出の回復などがあり改善傾向となっております。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、輸送機器や情報機器などの分野で引き続き新製品の開発も含め概ね堅調に推移し、当社グループの取引も拡大傾向となりました。さらに生活用品やヘルスケア用品における新たな事業分野の取引も始まりました。外資系メーカーでは、中国において医薬品分野が引き続き堅調に推移、生活家電メーカーなど新しい顧客との取引も拡大しております。しかしながら、前期に円安へ変動した為替相場が、当連結会計年度は安定して推移したため為替差益が減少、さらに、連結子会社であるCRESTEC PHILIPPINES, INC.の社内体制の変更を期に、現地国における事業拡大に伴い管理体制を一層強化すべく、現地監査人の選定を含めて社内管理体制の再構築を行っていた中、現地監査人との協議の結果、前連結会計年度以前採用していた棚卸資産の評価と比較し、より保守的な評価をすることとなり、棚卸資産評価損を売上原価に計上しました。
このような中、当社グループでは、当連結会計年度からスタートしました中期経営計画「CR Vision 2020」の基本方針である『成長に向けた企業基盤の確立へ』に向けて、“事業強化”と“体制強化”の二本の柱をもとに経営重点戦略を継続的に推進しております。この中で事業拡大に直結する“事業強化”として、新領域・新分野の拡大に向けたウェアラブル端末を使用した新しい形のソリューション提供(PORECTの販売)や既存事業の深化となる動画マニュアル作成を含めたマニュアル改善に取り組んでまいりました。また、子会社化しました大野印刷株式会社との連携強化により、輸送機器分野の事業確立と拡大にも取り組み、市場の評価を受けるとともに事業全体にも寄与することができました。さらに、事業強化戦略のテーマでもありますグローバルネットワークの強化においては、アジア地域における新拠点として平成30年度中の設立を目指しインド進出の準備を進めております。今後、成長が期待できるインド市場での事業拡大を図ってまいります。
一方、もう一つの柱であります“体制強化”では、当期において戦略のひとつでもあります“業務改善と生産性向上”に向け、横断的なプロジェクトチームReborn 20(リボーン ニイゼロ)を構築し、グローバルで活躍できる人材の育成や効率化への働き方改革活動・生産性向上などの業務改善活動に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より625,773千円増加し、12,948,604千円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より294,797千円増加し、8,738,623千円(前連結会計年度比3.5%増)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より330,975千円増加し、4,209,981千円(前連結会計年度比8.5%増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は17,295,837千円(前連結会計年度比16.2%増)、営業利益は800,322千円(前連結会計年度比15.8%増)、経常利益は755,306千円(前連結会計年度比5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は391,550千円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
日本は、外部顧客への売上高5,198,703千円(前連結会計年度比16.2%増)、セグメント利益350,876千円(前連結会計年度比10.8%増)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高3,992,304千円(前連結会計年度比16.5%増)、セグメント利益109,182千円(前連結会計年度比71.2%増)となりました。
東南アジア地域は、外部顧客への売上高6,864,540千円(前連結会計年度比18.4%増)、セグメント利益251,695千円(前連結会計年度比81.2%増)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高1,240,288千円(前連結会計年度比5.0%増)、セグメント利益90,451千円(前連結会計年度比46.5%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ82,110千円減少し、当連結会計年度末には2,559,247千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、822,103千円の収入(前連結会計年度は804,785千円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額239,084千円による支出があったものの、税金等調整前当期純利益722,396千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、751,704千円の支出(前連結会計年度は1,131,453千円の支出)となりました。これは主として、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出738,576千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、176,284千円の支出(前連結会計年度は493,037千円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入1,031,087千円、及び短期借入金の純増額300,998千円があったものの、長期借入金の返済による支出1,323,452千円、配当金の支払額125,080千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) | 当連結会計年度 (自 平成29年7月1日 至 平成30年6月30日) | ||
| 生産高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | 生産高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | |
| 日本 | 4,886,915 | 94.3 | 5,697,892 | 116.6 |
| 中国地域 | 3,293,380 | 116.5 | 3,976,273 | 120.7 |
| 東南アジア地域 | 4,903,788 | 98.7 | 5,828,465 | 118.9 |
| 欧米地域 | 1,423,566 | 88.0 | 1,413,292 | 99.3 |
| 合計 | 14,507,651 | 99.4 | 16,915,923 | 116.6 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループの取引は、企画・編集・制作の各段階で、仕様変更・内容変更が発生する場合が多く、その結果、受注金額の最終決定から売上計上(販売)までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) | 当連結会計年度 (自 平成29年7月1日 至 平成30年6月30日) | ||
| 販売高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | 販売高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | |
| 日本 | 4,473,123 | 94.9 | 5,198,703 | 116.2 |
| 中国地域 | 3,427,957 | 92.5 | 3,992,304 | 116.5 |
| 東南アジア地域 | 5,797,481 | 100.7 | 6,864,540 | 118.4 |
| 欧米地域 | 1,181,035 | 85.0 | 1,240,288 | 105.0 |
| 合計 | 14,879,598 | 95.6 | 17,295,837 | 116.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) | 当連結会計年度 (自 平成29年7月1日 至 平成30年6月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| エプソングループ | 2,115,549 | 14.2 | 2,983,020 | 17.2 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
a.退職給付債務及び退職給付費用
当社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の見積りに際して、簡便法を採用しております。基礎となる退職給付債務は、退職金規程に基づいて見積もられた、年度末における自己都合要支給額であります。従って、原則である数理計算に基づいた退職給付債務及び退職給付費用とは、差異が生じる可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より625,773千円増加し、12,948,604千円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。これは主として、受取手形及び売掛金の増加473,189千円、及び有形固定資産の増加874,551千円によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より294,797千円増加し、8,738,623千円(前連結会計年度比3.5%増)となりました。これは主として、長期借入金が281,218千円減少しましたが、短期借入金の増加299,347千円、及び未払金の増加211,980千円によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より330,975千円増加し、4,209,981千円(前連結会計年度比8.5%増)となりました。これは主として、利益剰余金の増加266,470千円によるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は17,295,837千円(前連結会計年度比16.2%増)となりました。国内売上高は5,198,703千円(前連結会計年度比16.2%増)、中国地域売上高は3,992,304千円(前連結会計年度比16.5%増)、東南アジア地域売上高は6,864,540千円(前連結会計年度比18.4%増)、欧米地域売上高は1,240,288千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
国内では、輸送機器メーカーや情報機器メーカーとの取引が堅調に推移しております。海外では、東南アジア地域の情報機器メーカーや中国地域の医薬品メーカーとの取引が拡大しており、欧米地域の輸送機器メーカーとの取引も堅調に推移しております。
(売上総利益)
売上総利益は4,172,016千円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。これは、CRESTEC PHILIPPINES, INC.における棚卸資産評価損の計上はあったものの、東南アジア地域において、情報機器関係での受注拡大による売上高の増加に加え、日本において、大野印刷株式会社の経営改善効果により利益が増加したことによるものです。
(営業利益)
営業利益は800,322千円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。これは、売上総利益の増加によるものです。
(経常利益)
経常利益は755,306千円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。これは、為替差益の減少はありましたが、営業利益の増加によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は391,550千円(前連結会計年度比6.5%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は127.60円(前連結会計年度比5.4%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・支払までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、主要取引銀行6行による20億円のコミットメント契約を結んでおります。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約もしくは長期借入金でまかなっております。
また、現在の長期借入金残高は、過去に投資した事業によるものがその大半を占めております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、平成29年8月31日に公表いたしました平成32年6月期を最終年度とする新中期経営計画「CR Vision 2020」において、「成長に向けた企業基盤の確立」を基本方針とし、連結売上高180.0億円、連結営業利益10.8億円、連結営業利益率6.0%を経営数値目標として設定しております。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
輸送機器メーカーの業績は引き続き安定しており、当社との取引も堅調でした。情報機器メーカーやインフラ系メーカーにおいても、当社との取引は引き続き堅調な動きでした。また、当連結会計年度より子会社化した大野印刷株式会社では、経営改善に向けた様々な取り組みを行っており、通期での業績は当初計画に対して大幅に改善されました。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,198,703千円(前連結会計年度比16.2%増)、セグメント利益は350,876千円(前連結会計年度比10.8%増)となりました。
また、セグメント資産は7,600,626千円となり、前連結会計年度末に比べ142,236千円増加しました。
(中国地域)
華南地区では、引き続き東南アジアへの生産移管が進んでいること、また原材料である紙材の価格安定が進まないことなどにより、厳しい状況が続いておりますが、組織体制の再構築や新たな顧客開拓などにより緩やかに改善しております。一方、華東地区では医薬品関連が引き続き堅調であり、さらに輸送機器関連の取引も安定しており、増収維持となりました。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は3,992,304千円(前連結会計年度比16.5%増)、セグメント利益は109,182千円(前連結会計年度比71.2%増)となりました。
また、セグメント資産は3,530,149千円となり、前連結会計年度末に比べ314,510千円増加しました。
(東南アジア地域)
フィリピンでは、引き続き情報機器メーカー中心に生産量は安定しており、当社との取引も堅調でしたが、現地監査人と協議の結果、棚卸資産評価損132百万円を売上原価に計上しております。また、タイでも既存顧客の生産量が安定しており、取引も引き続き堅調でした。一方でインドネシアでは輸出型製造業の生産や新規投資が引き続き停滞しており、当社との取引も低調でしたが、外資系大手食品メーカーの中国華南地区からの生産移管や生活用品やヘルスケア用品などの新規顧客の拡大もあり、積極的な設備投資を進めております。
このような状況のもとで、東南アジアでは、外部顧客への売上高は6,864,540千円(前連結会計年度比18.4%増)、セグメント利益は251,695千円(前連結会計年度比81.2%増)となりました。
また、セグメント資産は3,805,258千円となり、前連結会計年度末に比べ407,444千円増加しました。
(欧米地域)
米国ではメインである輸送機器メーカーとの取引は、米国経済の牽引もあり引き続き堅調でしたが、季節要因による一時的な売上減少やグループ会社間での取引減少もあり減収傾向となりました。また、欧州ではメインである輸送機器メーカーの取引が順調に推移、さらに経済の回復基調も有り全体的に堅調な取引状況であり、安定化しております。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は1,240,288千円(前連結会計年度比5.0%増)、セグメント利益は90,451千円(前連結会計年度比46.5%減)となりました。
また、セグメント資産は1,124,067千円となり、前連結会計年度末に比べ35,492千円増加しました。