有価証券報告書-第35期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/25 14:55
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、所得環境や個人消費は、堅調に推移したものの、海外経済の減速による企業の輸出数量の弱含みや、米中貿易摩擦継続による景気後退への懸念もあり、引き続き先行きが不透明な状況となりました。
一方、世界経済においては、引き続き米国経済の牽引はあるものの全体的には弱含みの状態であり、更に米中貿易摩擦も継続しており不安が残る状況でした。米国では企業の設備投資に減速感はあるものの、引き続き良好な雇用や所得環境による個人消費が下支えとなり、経済は堅調を維持しました。欧州では、域外受注の減退もあり製造業の業況が悪化傾向となり、景気減速が懸念されます。また、中国ではインフラ投資など景気対策による回復も今後期待されますが、当連結会計年度においては米中貿易摩擦による輸出減もあり停滞状況となっております。東南アジア/南アジアでは、ASEAN主要6か国を中心に世界経済の減速や米中貿易摩擦の影響もあり全体的に輸出が低下傾向で推移しました。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、情報機器をはじめ電器全般、輸送機器などの分野にて、生産活動は概ね堅調に推移し、当社グループの取引も引き続き堅調でした。同じく生活用品やヘルスケア用品など新たな事業分野でも東南アジアを中心に取引が堅調に推移しました。しかしながら特に中国華南地区では米中貿易摩擦の影響による日系メーカーの東南アジアへの生産移管の影響を受け減少傾向にありました。外資系メーカーでは、中国での医薬品分野が引き続き堅調に推移、また生活用品メーカーや輸送機器メーカーとの取引も拡大となりました。
このような中、当社グループでは、第34期からスタートしました中期経営計画「CR Vision2020」の基本方針である『成長に向けた企業基盤の確立へ』に向けて、“事業強化”と“体制強化”の二本の柱をもとに経営重点戦略を継続的に推進しております。この中で成長戦略のひとつでもある“事業分野拡大”として、中国とインドネシアを中心に“生活用品・ヘルスケア用品・医薬品”などの新分野の取引を拡大してまいりました。また、“事業領域拡大や既存事業の深化”としても「ドキュメント×対話型AI」による革新的なソリューション“C's-navi”の展開を推進してまいりました。更にグローバルネットワークの強化としてインドに子会社を設立、グループ連携による事業拡大を図っております。
一方、もうひとつの柱であります“体制強化”では、ガバナンス強化と事業拡大を図る中、2019年7月26日にJASDAQ市場から東証市場第二部に変更となりました。また、横断的なプロジェクトチームReborn 20(リボーン ニイゼロ)においては、グローバルで活躍できる人材の育成や効率化への働き方改革活動・生産性向上などの業務改善活動を当連結会計年度より本格的に推進しており、企業基盤の強化に繋がっております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より544,880千円減少し、12,403,724千円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より750,420千円減少し、7,988,202千円(前連結会計年度比8.6%減)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より205,540千円増加し、4,415,521千円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は17,642,663千円(前連結会計年度比2.0%増)、営業利益は955,174千円(前連結会計年度比19.3%増)、経常利益は851,014千円(前連結会計年度比12.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は460,255千円(前連結会計年度比17.5%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
当連結会計年度より、報告セグメントの名称を従来の「東南アジア地域」から「東南アジア/南アジア地域」に変更しております。なお、セグメント名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
日本は、外部顧客への売上高は5,300,058千円(前連結会計年度比1.9%増)、セグメント利益は406,358千円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高は3,835,206千円(前連結会計年度比3.9%減)、セグメント利益は199,409千円(前連結会計年度比82.6%増)となりました。
東南アジア/南アジア地域は、外部顧客への売上高は7,128,394千円(前連結会計年度比3.8%増)、セグメント利益は120,238千円(前連結会計年度比52.2%減)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高は1,379,005千円(前連結会計年度比11.2%増)、セグメント利益は223,805千円(前連結会計年度比147.4%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13,738千円増加し、当連結会計年度末には2,572,986千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、901,721千円の収入(前連結会計年度は822,103千円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額276,285千円による支出があったものの、税金等調整前当期純利益854,301千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、125,765千円の支出(前連結会計年度は751,704千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入757,213千円があったものの、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出721,906千円、定期預金の預入による支出132,676千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、699,463千円の支出(前連結会計年度は176,284千円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入734,280千円、及び短期借入金の純増82,233千円があったものの、長期借入金の返済による支出1,341,525千円、配当金の支払額138,079千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
生産高(千円)前連結会計年度比
(%)
生産高(千円)前連結会計年度比
(%)
日本5,697,892116.65,932,070104.1
中国地域3,976,273120.73,894,74397.9
東南アジア/南アジア地域5,828,465118.96,147,148105.5
欧米地域1,413,29299.31,681,132119.0
合計16,915,923116.617,655,095104.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループの取引は、企画・編集・制作の各段階で、仕様変更・内容変更が発生する場合が多く、その結果、受注金額の最終決定から売上計上(販売)までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
販売高(千円)前連結会計年度比
(%)
販売高(千円)前連結会計年度比
(%)
日本5,198,703116.25,300,058101.9
中国地域3,992,304116.53,835,20696.1
東南アジア/南アジア地域6,864,540118.47,128,394103.8
欧米地域1,240,288105.01,379,005111.2
合計17,295,837116.217,642,663102.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
エプソングループ2,983,02017.23,159,65117.9

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
a.退職給付債務及び退職給付費用
当社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の見積りに際して、簡便法を採用しております。基礎となる退職給付債務は、退職金規程に基づいて見積もられた、年度末における自己都合要支給額であります。従って、原則である数理計算に基づいた退職給付債務及び退職給付費用とは、差異が生じる可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より544,880千円減少し、12,403,724千円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。これは主として、有形固定資産が235,967千円増加しましたが、現金及び預金の減少607,142千円によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より750,420千円減少し、7,988,202千円(前連結会計年度比8.6%減)となりました。これは主として、短期借入金が69,111千円増加しましたが、長期借入金が425,807千円、支払手形及び買掛金が194,279千円、1年内返済予定の長期借入金が191,279千円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より205,540千円増加し、4,415,521千円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。これは主として、為替換算調整勘定が145,805千円減少しましたが、利益剰余金の増加322,176千円によるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は17,642,663千円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。国内売上高は5,300,058千円(前連結会計年度比1.9%増)、中国地域売上高は3,835,206千円(前連結会計年度比3.9%減)、東南アジア/南アジア地域売上高は7,128,394千円(前連結会計年度比3.8%増)、欧米地域売上高は1,379,005千円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。
国内では、電器全般及び輸送機器メーカーとの取引が堅調に推移しております。海外では、中国地域において米中貿易摩擦の影響もあり電器関係で取引が減少となりましたが、東南アジア/南アジア地域の情報機器メーカーや中国地域の医薬品メーカーとの取引が拡大しており、欧米地域の輸送機器メーカーとの取引も堅調に推移しております。
(売上総利益)
売上総利益は4,462,452千円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。これは、CRESTEC PHILIPPINES, INC.における棚卸資産評価損の計上はあったものの、売上高の増加に加え、日本、中国、欧米を中心に業務改善及び生産効率向上による原価低減効果によるものです。
(営業利益)
営業利益は955,174千円(前連結会計年度比19.3%増)となりました。これは、売上総利益の増加によるものです。
(経常利益)
経常利益は851,014千円(前連結会計年度比12.7%増)となりました。これは、為替差損の発生(前連結会計年度は為替差益)がありましたが、営業利益の増加によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は460,255千円(前連結会計年度比17.5%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は150.00円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・回収までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、事業資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間で複数のコミットメントライン契約を締結しております。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約もしくは長期借入金でまかなっております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、第36期(2020年6月期)を最終年度とする中期経営計画「CR Vision 2020」において、「成長に向けた企業基盤の確立」を基本方針とし、最終年度の連結経営指標について以下の数値目標を設定しております。第36期の数値目標に対する第35期の実績につきましては、情報機器、輸送機器及び医薬関連の取引が堅調であったことに加え、日本、中国、欧米を中心とした原価低減効果により、過去最高の売上高、営業利益、営業利益率を達成しております。尚、中期経営計画につきましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、外部環境の変化等の影響により修正をいたしましたが、引き続き目標達成に向け邁進してまいります。
中期経営計画「CR Vision 2020」の最終年度である2020年6月期の数値目標及び2019年6月期の実績
指標第36期目標
(2020年6月期)
第35期実績
(2019年6月期)
売上高180.1億円176.4億円
営業利益10.0億円9.5億円
営業利益率5.6%5.4%

(注)第36期目標については、修正後の数値となります。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
主要顧客である電器全般及び輸送機器メーカーの業績は堅調であり、当社との取引も安定的に推移しました。また、新たな顧客として外資系メーカーとの取引も拡大傾向となり、全体に押し上げ傾向となりました。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,300,058千円(前連結会計年度比1.9%増)、セグメント利益は406,358千円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。
また、セグメント資産は7,385,299千円となり、前連結会計年度末に比べ215,326千円減少しました。
(中国地域)
華東地区では欧米メーカーも含めた医薬品関連が引き続き堅調であり、更に輸送機器関連の取引も順調に推移しました。一方、華南地区では、原材料の安定化や原価低減活動もあり利益は改善傾向にあるものの、米中貿易摩擦の影響もあり売上が減少傾向の中、引き続き市場に合わせた工場改革を推進しております。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は3,835,206千円(前連結会計年度比3.9%減)、セグメント利益は199,409千円(前連結会計年度比82.6%増)となりました。
また、セグメント資産は3,218,702千円となり、前連結会計年度末に比べ311,447千円減少しました。
(東南アジア/南アジア地域)
フィリピンでは、情報機器メーカーを中心に全体では安定的な取引が継続しました。インドネシアでは、新たな設備投資により生活用品やヘルスケア用品などの新規顧客との取引が緩やかに拡大傾向となりました。一方、タイ、ベトナムでは、一部既存顧客において引き続き販売減による取引減少がありましたが、一部回復基調も出てきております。
なお、フィリピンでは、事業拡大に伴い、基幹業務システムの再構築を進めており、在庫管理に関して有効性及び効率性を向上させる中、余剰となる棚卸資産が把握されたため、経営資源の有効的かつ効率的な利用を図るべく、当該余剰在庫の廃却処理を進めることを決議し、棚卸資産評価損141百万円を売上原価に計上しております。
このような状況のもとで、東南アジア/南アジアでは、外部顧客への売上高は7,128,394千円(前連結会計年度比3.8%増)、セグメント利益は120,238千円(前連結会計年度比52.2%減)となりました。
また、セグメント資産は3,905,431千円となり、前連結会計年度末に比べ100,173千円増加しました。
(欧米地域)
米国ではメインである輸送機器メーカーとの取引は、新たな取引の開始や個人消費が堅調な米国経済の牽引もあり引き続き堅調でした。また、欧州ではメインである輸送機器メーカーや既存顧客全般に取引が安定しており、順調に推移しました。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は1,379,005千円(前連結会計年度比11.2%増)、セグメント利益は223,805千円(前連結会計年度比147.4%増)となりました。
また、セグメント資産は1,258,603千円となり、前連結会計年度末に比べ134,536千円増加しました。

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