有価証券報告書-第40期(2023/07/01-2024/06/30)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、継続的な円安にともなう物価高や人手不足などによる企業経営の悪化が懸念される中、その一方で円安にともなうインバウンドの増加による経済効果などもあり、概ね回復傾向にありました。しかしながら、引き続き中国経済の停滞や世界的な景気の不透明感、加えて多くの製造企業での在庫調整などもあり、先行きの見えない状況が続きました。
一方、世界経済においても、各国におけるインフレ抑制政策の効果は現れてきたものの、全体的には不透明な状況でした。米国では、インフレ状態ではあるものの経済状況は引き続き好調でした。欧州では、継続的な高インフレ状態により景気回復は不透明な状況でした。中国では、米国との経済対立や不動産市況の悪化による影響で景気停滞の状態が続き不透明な状況となっています。東南アジア/南アジアでは、生産活動は概ね回復傾向にありましたが、一部の顧客では、在庫過多による生産調整が続きました。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、各国の経済活動への規制緩和により景気回復は進んだものの、未だ在庫調整の顧客も多く、生産活動の低調や新製品の投入遅延、開発案件の停滞などによる影響が、当社グループへの取引においても及びました。
このような中、当社グループでは、中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」の最終期として過去2期において成し得なかった”事業強化”と”体制強化”の施策を中心に、次の中期に向けての更なる地盤固め(企業基盤の強化)の推進に取り組んでまいりました。事業強化では、プロモーション関連などの販促事業や会話型AIを活用した「C's-navi」によるアフターマーケット支援など、新領域へのサービス強化を推進いたしました。また、既存事業の深化として新しいメディアを活用したマニュアル制作の開発や環境に配慮した梱包材の開発設計にも取り組みました。一方、体制強化では、フィリピンの経営改革による収益改善や中国蘇州の新工場移転による生産体制の盤石化に注力するとともに、更なる企業価値向上の施策として、SDGs推進プロジェクト“みらい for earth”を立上げ、身近な農業体験から循環型社会の構築を目指す取り組みにも挑戦してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,313,443千円増加し、19,768,571千円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より175,795千円減少し、10,540,412千円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より1,489,239千円増加し、9,228,159千円(前連結会計年度比19.2%増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は19,066,764千円(前連結会計年度比10.4%減)、営業利益は1,180,952千円(前連結会計年度比26.9%減)、経常利益は1,290,699千円(前連結会計年度比20.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は910,732千円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
日本は、外部顧客への売上高は5,289,524千円(前連結会計年度比6.4%減)、セグメント利益は133,509千円(前連結会計年度比54.8%減)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高は4,440,329千円(前連結会計年度比7.0%減)、セグメント利益は278,535千円(前連結会計年度比8.7%減)となりました。
東南アジア/南アジア地域は、外部顧客への売上高は7,044,514千円(前連結会計年度比20.7%減)、セグメント利益は579,520千円(前連結会計年度比27.3%減)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高は2,292,396千円(前連結会計年度比16.9%増)、セグメント利益は187,954千円(前連結会計年度比12.8%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ785,445千円増加し、当連結会計年度末には5,571,574千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,485,838千円の収入(前連結会計年度は1,720,531千円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額388,083千円があったものの、税金等調整前当期純利益1,286,296千円、減価償却費847,942千円、売上債権の減少505,856千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、693,447千円の支出(前連結会計年度は1,555,326千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入327,709千円があったものの、有形固定資産の取得による支出836,806千円、定期預金の預入による支出177,405千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,376,520千円の支出(前連結会計年度は236,394千円の支出)となりました。これは主として、社債の発行による収入394,874千円があったものの、長期借入金の返済による支出975,679千円、短期借入金の純減額511,487千円、リース債務の返済による支出308,334千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループの主要な事業であるドキュメント事業では、提供するサービスの性格上、受注から売上までの期間が短いことから、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
a.退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率や年金資産の期待運用収益率等が含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
d.棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価を行うに当たっては、製品及び商品については正味売却価額、原材料については再調達原価に基づき、収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産についても簿価を切り下げており、状況に変化が生じた場合には、棚卸資産の簿価を切り下げ、売上原価を増加させることになります。
e.固定資産の減損処理
当社グループは、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。そのため、将来の市況悪化等が見込まれることとなった場合、減損損失の計上が発生するなど当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
f.のれん及び顧客関連資産の評価
当社グループは、のれん及び顧客関連資産に関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,313,443千円増加し、19,768,571千円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。これは主として、売掛金が163,191千円、商品及び製品が142,743千円減少しましたが、有形固定資産が1,073,492千円、現金及び預金が641,334千円増加したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より175,795千円減少し、10,540,412千円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。これは主として、未払金が291,933千円、社債が280,000千円、リース債務が193,853千円増加しましたが、長期借入金が518,305千円、短期借入金が450,941千円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より1,489,239千円増加し、9,228,159千円(前連結会計年度比19.2%増)となりました。これは主として、利益剰余金が614,838千円、為替換算調整勘定が685,191千円、非支配株主持分が171,403千円増加したことによるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は19,066,764千円(前連結会計年度比10.4%減)となりました。
国内では、取引先における在庫調整による生産活動の低調や新製品の投入遅延などによる影響もあり売上高が減少いたしました。海外では、国内同様に取引先における生産活動の低調やフィリピンの事業再編の影響もあり売上高が減少しております。
(売上総利益)
売上総利益は5,506,144千円(前連結会計年度比11.0%減)となりました。これは、売上高の減少によるものです。尚、前連結会計年度と比較し原価率に大きな変動はありません。
(営業利益)
営業利益は1,180,952千円(前連結会計年度比26.9%減)となりました。これは、貸倒引当金繰入額の減少がありましたが、売上総利益の減少によるものです。
(経常利益)
経常利益は1,290,699千円(前連結会計年度比20.2%減)となりました。これは、為替差益の増加がありましたが営業利益の減少によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は910,732千円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は295.48円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・回収までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、事業資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間で複数のコミットメントライン契約を締結しております。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約、社債及び長期借入金でまかなっております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、第40期(2024年6月期)を最終年度とする中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」の実現に向けて、本計画の基本方針に基づく各施策を進めてまいりました。最終年度となる第40期の数値目標に対する第40期の実績につきましては、各国の経済活動への規制緩和により景気回復は進んだものの、当社グループの主要顧客である日系メーカーの取引では、未だ在庫調整の顧客も多く、生産活動の低調や新製品の投入遅延、開発案件の停滞などによる影響も起因し、売上高は数値目標の185億円に対して190億円(達成率103.1%)、営業利益は数値目標の12億円に対して11億円(達成率98.4%)、営業利益率は数値目標の6.5%に対して6.2%(達成率95.5%)となりました。
「CR Vision 20+(Plus)」は前述のとおり2024年6月期が最終年度であるため、2025年6月期を初年度とする新たな中期経営計画「CR Challenge 27」を策定しております。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」の最終年度である2024年6月期の数値目標及び2024年6月期の実績
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
取引先における新製品の投入遅延や開発案件の停滞などによる影響で、全体的に大きく取引は減少しました。また、巣ごもり需要で好調だった一部の顧客の取引や自治体向けコンサルティング業務においても、生産調整や法改正の減少により低調でした。その一方で一部の情報機器関連の顧客における新規案件やプロモーション関連の業務は回復傾向となりました。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,289,524千円(前年同期比6.4%減)、セグメント利益は133,509千円(前年同期比54.8%減)となりました。
(中国地域)
華東地区では、欧米メーカーを含めた医薬品関連の取引は引き続き堅調に推移しましたが、その一方で日系メーカーの取引は低調でした。また、中国の景気悪化から中国国内市場向けプロモーション関連の取引は大きく減少しました。華南地区では、一部の顧客の生産活動に回復は見られるものの、中国から他国への断続的な生産移管もあり全体的に取引は減少となりましたが、完全商社化により収益は改善しました。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は4,440,329千円(前年同期比7.0%減)、セグメント利益は278,535千円(前年同期比8.7%減)となりました。
(東南アジア/南アジア地域)
フィリピンでは、体制変更や不採算商品の撤退などによる事業の見直しを推し進めている影響で、取引は減少したものの、税引後の収益性は改善しました。インドネシアでは、引き続き医薬品関連の新規取引や生活用品・ヘルスケア用品などの新事業分野の顧客との取引は順調に推移しております。その一方で一部の顧客では、引き続き在庫過多による生産調整などの影響で、取引は軟調でした。タイでも、顧客全般に在庫過多による生産調整が続いており、取引は低調でした。ベトナムでは医療機器関連を中心に生産活動は徐々に回復傾向ではありますが、全般的に取引は引き続き横ばいでした。インドでは生産活動は回復傾向となり、取引も微増となりました。
このような状況のもとで、東南アジア/南アジアでは、外部顧客への売上高は7,044,514千円(前年同期比
20.7%減)、セグメント利益は579,520千円(前年同期比27.3%減)となりました。
(欧米地域)
米国では、一部の顧客で取引は減少しているものの、主要顧客である輸送機器メーカーの取引が順調に推移していることに加え、大統領予備選による新規取引もあり、全体的には堅調でした。欧州では、玩具系電器メーカーとの取引が安定的に継続していることに加え、主要顧客である輸送機器メーカーの新規モデルの投入案件もあり取引は拡大し、増収増益となりました。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は2,292,396千円(前年同期比16.9%増)、セグメント利益は187,954千円(前年同期比12.8%減)となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、継続的な円安にともなう物価高や人手不足などによる企業経営の悪化が懸念される中、その一方で円安にともなうインバウンドの増加による経済効果などもあり、概ね回復傾向にありました。しかしながら、引き続き中国経済の停滞や世界的な景気の不透明感、加えて多くの製造企業での在庫調整などもあり、先行きの見えない状況が続きました。
一方、世界経済においても、各国におけるインフレ抑制政策の効果は現れてきたものの、全体的には不透明な状況でした。米国では、インフレ状態ではあるものの経済状況は引き続き好調でした。欧州では、継続的な高インフレ状態により景気回復は不透明な状況でした。中国では、米国との経済対立や不動産市況の悪化による影響で景気停滞の状態が続き不透明な状況となっています。東南アジア/南アジアでは、生産活動は概ね回復傾向にありましたが、一部の顧客では、在庫過多による生産調整が続きました。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、各国の経済活動への規制緩和により景気回復は進んだものの、未だ在庫調整の顧客も多く、生産活動の低調や新製品の投入遅延、開発案件の停滞などによる影響が、当社グループへの取引においても及びました。
このような中、当社グループでは、中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」の最終期として過去2期において成し得なかった”事業強化”と”体制強化”の施策を中心に、次の中期に向けての更なる地盤固め(企業基盤の強化)の推進に取り組んでまいりました。事業強化では、プロモーション関連などの販促事業や会話型AIを活用した「C's-navi」によるアフターマーケット支援など、新領域へのサービス強化を推進いたしました。また、既存事業の深化として新しいメディアを活用したマニュアル制作の開発や環境に配慮した梱包材の開発設計にも取り組みました。一方、体制強化では、フィリピンの経営改革による収益改善や中国蘇州の新工場移転による生産体制の盤石化に注力するとともに、更なる企業価値向上の施策として、SDGs推進プロジェクト“みらい for earth”を立上げ、身近な農業体験から循環型社会の構築を目指す取り組みにも挑戦してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,313,443千円増加し、19,768,571千円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より175,795千円減少し、10,540,412千円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より1,489,239千円増加し、9,228,159千円(前連結会計年度比19.2%増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は19,066,764千円(前連結会計年度比10.4%減)、営業利益は1,180,952千円(前連結会計年度比26.9%減)、経常利益は1,290,699千円(前連結会計年度比20.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は910,732千円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
日本は、外部顧客への売上高は5,289,524千円(前連結会計年度比6.4%減)、セグメント利益は133,509千円(前連結会計年度比54.8%減)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高は4,440,329千円(前連結会計年度比7.0%減)、セグメント利益は278,535千円(前連結会計年度比8.7%減)となりました。
東南アジア/南アジア地域は、外部顧客への売上高は7,044,514千円(前連結会計年度比20.7%減)、セグメント利益は579,520千円(前連結会計年度比27.3%減)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高は2,292,396千円(前連結会計年度比16.9%増)、セグメント利益は187,954千円(前連結会計年度比12.8%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ785,445千円増加し、当連結会計年度末には5,571,574千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,485,838千円の収入(前連結会計年度は1,720,531千円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額388,083千円があったものの、税金等調整前当期純利益1,286,296千円、減価償却費847,942千円、売上債権の減少505,856千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、693,447千円の支出(前連結会計年度は1,555,326千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入327,709千円があったものの、有形固定資産の取得による支出836,806千円、定期預金の預入による支出177,405千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,376,520千円の支出(前連結会計年度は236,394千円の支出)となりました。これは主として、社債の発行による収入394,874千円があったものの、長期借入金の返済による支出975,679千円、短期借入金の純減額511,487千円、リース債務の返済による支出308,334千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | ||
| 生産高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | 生産高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | |
| 日本 | 5,400,891 | 98.7 | 4,943,231 | 91.5 |
| 中国地域 | 4,185,753 | 94.1 | 3,603,428 | 86.1 |
| 東南アジア/南アジア地域 | 7,849,911 | 121.4 | 6,023,636 | 76.7 |
| 欧米地域 | 2,152,744 | 123.4 | 2,451,964 | 113.9 |
| 合計 | 19,589,301 | 108.1 | 17,022,261 | 86.9 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループの主要な事業であるドキュメント事業では、提供するサービスの性格上、受注から売上までの期間が短いことから、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | ||
| 販売高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | 販売高(千円) | 前連結会計年度比 (%) | |
| 日本 | 5,649,486 | 101.7 | 5,289,524 | 93.6 |
| 中国地域 | 4,774,390 | 111.4 | 4,440,329 | 93.0 |
| 東南アジア/南アジア地域 | 8,886,020 | 123.0 | 7,044,514 | 79.3 |
| 欧米地域 | 1,960,176 | 127.2 | 2,292,396 | 116.9 |
| 合計 | 21,270,074 | 114.3 | 19,066,764 | 89.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| エプソングループ | 4,204,186 | 19.8 | 2,966,136 | 15.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
a.退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率や年金資産の期待運用収益率等が含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
d.棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価を行うに当たっては、製品及び商品については正味売却価額、原材料については再調達原価に基づき、収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産についても簿価を切り下げており、状況に変化が生じた場合には、棚卸資産の簿価を切り下げ、売上原価を増加させることになります。
e.固定資産の減損処理
当社グループは、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。そのため、将来の市況悪化等が見込まれることとなった場合、減損損失の計上が発生するなど当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
f.のれん及び顧客関連資産の評価
当社グループは、のれん及び顧客関連資産に関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,313,443千円増加し、19,768,571千円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。これは主として、売掛金が163,191千円、商品及び製品が142,743千円減少しましたが、有形固定資産が1,073,492千円、現金及び預金が641,334千円増加したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より175,795千円減少し、10,540,412千円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。これは主として、未払金が291,933千円、社債が280,000千円、リース債務が193,853千円増加しましたが、長期借入金が518,305千円、短期借入金が450,941千円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より1,489,239千円増加し、9,228,159千円(前連結会計年度比19.2%増)となりました。これは主として、利益剰余金が614,838千円、為替換算調整勘定が685,191千円、非支配株主持分が171,403千円増加したことによるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は19,066,764千円(前連結会計年度比10.4%減)となりました。
国内では、取引先における在庫調整による生産活動の低調や新製品の投入遅延などによる影響もあり売上高が減少いたしました。海外では、国内同様に取引先における生産活動の低調やフィリピンの事業再編の影響もあり売上高が減少しております。
(売上総利益)
売上総利益は5,506,144千円(前連結会計年度比11.0%減)となりました。これは、売上高の減少によるものです。尚、前連結会計年度と比較し原価率に大きな変動はありません。
(営業利益)
営業利益は1,180,952千円(前連結会計年度比26.9%減)となりました。これは、貸倒引当金繰入額の減少がありましたが、売上総利益の減少によるものです。
(経常利益)
経常利益は1,290,699千円(前連結会計年度比20.2%減)となりました。これは、為替差益の増加がありましたが営業利益の減少によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は910,732千円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は295.48円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・回収までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、事業資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間で複数のコミットメントライン契約を締結しております。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約、社債及び長期借入金でまかなっております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、第40期(2024年6月期)を最終年度とする中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」の実現に向けて、本計画の基本方針に基づく各施策を進めてまいりました。最終年度となる第40期の数値目標に対する第40期の実績につきましては、各国の経済活動への規制緩和により景気回復は進んだものの、当社グループの主要顧客である日系メーカーの取引では、未だ在庫調整の顧客も多く、生産活動の低調や新製品の投入遅延、開発案件の停滞などによる影響も起因し、売上高は数値目標の185億円に対して190億円(達成率103.1%)、営業利益は数値目標の12億円に対して11億円(達成率98.4%)、営業利益率は数値目標の6.5%に対して6.2%(達成率95.5%)となりました。
「CR Vision 20+(Plus)」は前述のとおり2024年6月期が最終年度であるため、2025年6月期を初年度とする新たな中期経営計画「CR Challenge 27」を策定しております。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
中期経営計画「CR Vision 20+(Plus)」の最終年度である2024年6月期の数値目標及び2024年6月期の実績
| 指標 | 第40期目標 (2024年6月期) | 第40期実績 (2024年6月期) | 達成率 |
| 売上高 | 185億円 | 190億円 | 103.1% |
| 営業利益 | 12億円 | 11億円 | 98.4% |
| 営業利益率 | 6.5% | 6.2% | 95.5% |
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
取引先における新製品の投入遅延や開発案件の停滞などによる影響で、全体的に大きく取引は減少しました。また、巣ごもり需要で好調だった一部の顧客の取引や自治体向けコンサルティング業務においても、生産調整や法改正の減少により低調でした。その一方で一部の情報機器関連の顧客における新規案件やプロモーション関連の業務は回復傾向となりました。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,289,524千円(前年同期比6.4%減)、セグメント利益は133,509千円(前年同期比54.8%減)となりました。
(中国地域)
華東地区では、欧米メーカーを含めた医薬品関連の取引は引き続き堅調に推移しましたが、その一方で日系メーカーの取引は低調でした。また、中国の景気悪化から中国国内市場向けプロモーション関連の取引は大きく減少しました。華南地区では、一部の顧客の生産活動に回復は見られるものの、中国から他国への断続的な生産移管もあり全体的に取引は減少となりましたが、完全商社化により収益は改善しました。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は4,440,329千円(前年同期比7.0%減)、セグメント利益は278,535千円(前年同期比8.7%減)となりました。
(東南アジア/南アジア地域)
フィリピンでは、体制変更や不採算商品の撤退などによる事業の見直しを推し進めている影響で、取引は減少したものの、税引後の収益性は改善しました。インドネシアでは、引き続き医薬品関連の新規取引や生活用品・ヘルスケア用品などの新事業分野の顧客との取引は順調に推移しております。その一方で一部の顧客では、引き続き在庫過多による生産調整などの影響で、取引は軟調でした。タイでも、顧客全般に在庫過多による生産調整が続いており、取引は低調でした。ベトナムでは医療機器関連を中心に生産活動は徐々に回復傾向ではありますが、全般的に取引は引き続き横ばいでした。インドでは生産活動は回復傾向となり、取引も微増となりました。
このような状況のもとで、東南アジア/南アジアでは、外部顧客への売上高は7,044,514千円(前年同期比
20.7%減)、セグメント利益は579,520千円(前年同期比27.3%減)となりました。
(欧米地域)
米国では、一部の顧客で取引は減少しているものの、主要顧客である輸送機器メーカーの取引が順調に推移していることに加え、大統領予備選による新規取引もあり、全体的には堅調でした。欧州では、玩具系電器メーカーとの取引が安定的に継続していることに加え、主要顧客である輸送機器メーカーの新規モデルの投入案件もあり取引は拡大し、増収増益となりました。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は2,292,396千円(前年同期比16.9%増)、セグメント利益は187,954千円(前年同期比12.8%減)となりました。