有価証券報告書-第41期(2024/07/01-2025/06/30)

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2025/09/25 15:09
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の価格転嫁や雇用・所得環境の改善などが進む中、物価高による影響はあったものの、引き続きインバウンドの増加による経済効果などもあり、概ね回復傾向にありました。しかしながら、中国経済の停滞や米国の関税政策の影響を含む今後の世界情勢の変化、加えて金利や為替変動などによる経済への先行き不安や、物価上昇の長期化などによる景気減速へのリスクなど、引き続き先行きの見えない状況が続きました。
一方、世界経済においても、米国の関税政策の影響などにより全体的に不透明な状況でした。その米国では、今後の関税政策への先行き不安などにより、内需を中心に経済にも影響が及んでいます。欧州では、引き続き高インフレ状態ではあるものの、経済状況はやや回復傾向となっています。中国では、米国の関税政策発動前による一時的な駆け込み需要はあったものの、引き続き不動産市況の悪化などによる景気停滞で不透明な状況となっています。東南アジア/南アジアでは、多くの製造企業で生産活動は概ね回復傾向にありました。
こうした経済状況のもと、当社グループの主要顧客である日系メーカーでは、各国の経済活動への規制緩和により景気回復が進む中、一部ではインフレによる販売低迷などから、新製品投入の延期や開発案件の絞り込みなどによる影響もありましたが、徐々に回復傾向にあります。
このような中、当社グループでは今期からスタートした新経営体制のもと、新中期経営計画「CR Challenge 27」の目標達成に向け、まず“事業強化戦略”のひとつである新規企業の連携やM&Aの推進については、これまでのシナジー効果に捉われず、新事業領域の拡大に向けた攻めの投資として、次なる事業戦略に挑戦しています。また、グローバル化/外資系企業との取引拡大や既存企業との取引拡充についても、国内外拠点間における「つなぐプロジェクト」を立ち上げ、業務執行役員で構成する経営会議にて情報共有を図りつつグローバル化に向けた新たな挑戦や、既存企業の川上、川下領域の深耕拡充に取り組んでおります。つぎに“体制強化戦略”のひとつである既存事業領域の再構築については、次なる事業戦略を迅速かつ効率的に推し進めるため、国内ではプロジェクトチームを立ち上げ、社内システムの再構築に取り組んでおります。更に、認知度向上への取り組みについては、横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、グローバルサイトの新設やコーポレートサイトのリニューアルに着手し、より一層の認知度向上を目指しております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,984,207千円減少し、17,784,364千円(前連結会計年度比10.0%減)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より1,687,452千円減少し、8,852,959千円(前連結会計年度比16.0%減)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より296,754千円減少し、8,931,404千円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は18,785,006千円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益は1,318,777千円(前連結会計年度比11.7%増)、経常利益は1,158,807千円(前連結会計年度比10.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は736,762千円(前連結会計年度比19.1%減)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
日本は、外部顧客への売上高は5,472,006千円(前連結会計年度比3.4%増)、セグメント利益は319,289千円(前連結会計年度比139.2%増)となりました。
中国地域は、外部顧客への売上高は4,288,933千円(前連結会計年度比3.4%減)、セグメント利益は90,137千円(前連結会計年度比67.6%減)となりました。
東南アジア/南アジア地域は、外部顧客への売上高は6,711,847千円(前連結会計年度比4.7%減)、セグメント利益は726,267千円(前連結会計年度比25.3%増)となりました。
欧米地域は、外部顧客への売上高は2,312,219千円(前連結会計年度比0.9%増)、セグメント利益は183,430千円(前連結会計年度比2.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ134,602千円減少し、当連結会計年度末には5,436,971千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,981,469千円の収入(前連結会計年度は2,485,838千円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額409,301千円があったものの、税金等調整前当期純利益1,186,463千円、減価償却費808,440千円、棚卸資産の減少229,488千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、297,763千円の支出(前連結会計年度は693,447千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入158,562千円があったものの、有形固定資産の取得による支出469,230千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,454,707千円の支出(前連結会計年度は1,376,520千円の支出)となりました。これは主として、社債の発行による収入498,807千円があったものの、長期借入金の返済による支出929,745千円、短期借入金の純減額674,175千円、配当金の支払額258,907千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2023年7月1日
至 2024年6月30日)
当連結会計年度
(自 2024年7月1日
至 2025年6月30日)
生産高(千円)前連結会計年度比
(%)
生産高(千円)前連結会計年度比
(%)
日本4,943,23191.55,270,375106.6
中国地域3,603,42886.13,398,95694.3
東南アジア/南アジア地域6,023,63676.75,576,26892.6
欧米地域2,451,964113.92,411,29898.3
合計17,022,26186.916,656,89897.9

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループの主要な事業であるドキュメント事業では、提供するサービスの性格上、受注から売上までの期間が短いことから、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2023年7月1日
至 2024年6月30日)
当連結会計年度
(自 2024年7月1日
至 2025年6月30日)
販売高(千円)前連結会計年度比
(%)
販売高(千円)前連結会計年度比
(%)
日本5,289,52493.65,472,006103.4
中国地域4,440,32993.04,288,93396.6
東南アジア/南アジア地域7,044,51479.36,711,84795.3
欧米地域2,292,396116.92,312,219100.9
合計19,066,76489.618,785,00698.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年7月1日
至 2024年6月30日)
当連結会計年度
(自 2024年7月1日
至 2025年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
エプソングループ2,966,13615.63,031,06516.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては次のものがあると考えております。
a.退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率や年金資産の期待運用収益率等が含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
b.貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため回収不能見込額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産
連結財務諸表と税務上の一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、税務計画を考慮し見積っておりますが、予測不可能な前提条件の変更等により見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
d.棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価を行うに当たっては、製品及び商品については正味売却価額、原材料については再調達原価に基づき、収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産についても簿価を切り下げており、状況に変化が生じた場合には、棚卸資産の簿価を切り下げ、売上原価を増加させることになります。
e.固定資産の減損処理
当社グループは、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。そのため、将来の市況悪化等が見込まれることとなった場合、減損損失の計上が発生するなど当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
f.のれん及び顧客関連資産の評価
当社グループは、のれん及び顧客関連資産に関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度より1,984,207千円減少し、17,784,364千円(前連結会計年度比10.0%減)となりました。これは主として、有形固定資産が700,530千円、売掛金が461,115千円、繰延税金資産が188,233千円、商品及び製品が164,437千円、現金及び預金が152,105千円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度より1,687,452千円減少し、8,852,959千円(前連結会計年度比16.0%減)となりました。これは主として、短期借入金が711,412千円、長期借入金が430,914千円、未払金が389,258千円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度より296,754千円減少し、8,931,404千円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。これは主として、利益剰余金が477,855千円増加しましたが、為替換算調整勘定が700,454千円減少したことによるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は18,785,006千円(前連結会計年度比1.5%減)となりました。国内では、取引先における新製品投入の延期や開発案件の絞り込みなどによる影響で、低調だった輸送機器関連や電器関連など主要顧客全体の取引は徐々に回復しております。海外では、国内同様に取引先における生産活動は回復傾向ではありますが、フィリピンの事業再編の影響や中国での医薬入札制度の変更による外資医薬品メーカーとの取引が低調となり売上高が減少しております。
(売上総利益)
売上総利益は5,619,588千円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。これは、売上高の減少はありましたが、日本での生産効率改善やフィリピンでの事業再編効果によるものです。
(営業利益)
営業利益は1,318,777千円(前連結会計年度比11.7%増)となりました。これは、売上総利益の増加によるものです。
(経常利益)
経常利益は1,158,807千円(前連結会計年度比10.2%減)となりました。これは、営業利益の増加はありましたが、為替差損の発生によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は736,762千円(前連結会計年度比19.1%減)となりました。1株当たり当期純利益金額は、当連結会計年度は240.15円(前連結会計年度比18.7%減)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業では、国内ではそのほとんどが役務提供型の業務であるため、多額の設備投資が必要となる事業ではありません。一方、海外では工場型拠点と商社型拠点があり、商社型拠点では多額の設備投資は発生しませんが、工場型拠点では新規投資や現状設備維持の投資が必要になります。
運転資金につきましては、当社グループの製品は受注から納品・検収・回収までのサイトが比較的短く、多額に先行で費用が発生することはありません。現在は、事業資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間で複数のコミットメントライン契約を締結しております。また、既存設備維持の投資に関しては営業活動によるキャッシュ・フローより行うこととしておりますが、新たな追加の投資が必要な場合には、リース契約、社債及び長期借入金でまかなっております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、第43期(2027年6月期)を最終年度とする中期経営計画「CR Challenge 27」において、「グローバル化に向けた新たな挑戦」を基本方針とし、最終年度の連結経営指標について以下の数値目標を設定しております。第43期の数値目標に対する第41期の実績につきましては、米国の関税政策などにより、先行きの見えない状況が続くなか、当社グループの主要顧客との取引は徐々に回復傾向となりました。一方でフィリピンでの事業再編の影響や中国での医薬入札制度の変更による外資医薬品メーカーとの取引が低調となり売上高は前期より減少しております。営業利益や営業利益率については原価改善により前期より増加しております。引き続き目標達成に向け邁進してまいります。
中期経営計画「CR Challenge 27」の最終年度である2027年6月期の数値目標及び2025年6月期の実績
指標第43期目標
(2027年6月期)
第41期実績
(2025年6月期)
売上高200億円187億円
営業利益14億円13億円
営業利益率7.0%7.0%


d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
取引先における新製品投入の延期や開発案件の絞り込みなどによる影響で、当初は、輸送機器関連や電器関連など主要顧客全体の取引は低調でしたが、徐々に回復しております。
このような状況のもとで、日本では、外部顧客への売上高は5,472,006千円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は319,289千円(前年同期比139.2%増)となりました。
(中国地域)
華東地区では、米国の関税政策発動前による一時的な駆け込み需要はあったものの、中国経済の停滞による日系メーカーとの取引や医薬入札制度の変更による外資医薬品メーカーとの取引が低調だったことに加え、中国国内市場向けプロモーション関連の取引も引き続き低調でした。華南地区では、完全商社化以降は収益を維持しつつも、引き続き中国から他国への断続的な生産移管もあり全体的に取引は軟調となりました。なお、中国全体では中国経済の停滞にともない日系企業に対する税務当局の理不尽な指摘が発生しております。
このような状況のもとで、中国では、外部顧客への売上高は4,288,933千円(前年同期比3.4%減)、セグメント利益は90,137千円(前年同期比67.6%減)となりました。
(東南アジア/南アジア地域)
フィリピンでは、前期から進めている体制変更や事業の見直しにより、取引は減少傾向にあるものの、引き続き税引後の収益性は改善しています。なお、工場化についても生産設備を導入し計画どおり進んでおります。インドネシアでは、医薬品関連の新規取引や生活用品・ヘルスケア用品などの新事業分野の顧客との取引は堅調に推移したものの、一部の顧客との取引は減少傾向になりました。タイでは、主要顧客の生産調整が落ち着き、取引も改善傾向になりました。ベトナムでは、生産活動が回復傾向だった医療機器関連を中心に減少傾向に転じたことにより、全般的にも取引は低調でした。インドでは、生産活動の回復傾向により、引き続き取引が増加しています。
このような状況のもとで、東南アジア/南アジアでは、外部顧客への売上高は6,711,847千円(前年同期比4.7%減)、セグメント利益は726,267千円(前年同期比25.3%増)となりました。
(欧米地域)
米国では、主要顧客である輸送機器メーカーとの取引が堅調に推移していることに加え、新規案件の取引開始やスポットでの大型印刷案件の受注はあったものの、一部の顧客との取引の減少により全体的にやや軟調でした。欧州では、玩具系電器メーカーとの取引が増加傾向にあることに加え、輸送機器メーカーとは新規モデル投入案件の受注もあり取引は拡大し、前年より増収増益となりました。
このような状況のもとで、欧米では、外部顧客への売上高は2,312,219千円(前年同期比0.9%増)、セグメント利益は183,430千円(前年同期比2.4%減)となりました。

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