有価証券報告書-第13期(2024/04/01-2025/03/31)
43.初度適用
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しております。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2024年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRS移行日は2023年4月1日であります。
(1)IFRS第1号の免除規定
IFRSでは、IFRSを初めて適用する会社(以下、「初度適用企業」という。)に対して、原則として、IFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めております。ただし、IFRS第1号では、任意に免除規定を適用するものを定めております。これらの規定の適用に基づく影響は、IFRS移行日において利益剰余金又はその他の資本の構成要素で調整しております。当社グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり、採用した免除規定は以下のとおりであります。
① 企業結合
初度適用企業は、IFRS移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号「企業結合」(以下、「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことを選択することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、IFRS移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号を遡及適用しないことを選択しております。この結果、IFRS移行日前の企業結合から生じたのれんの額については、日本基準に基づくIFRS移行日時点での帳簿価額によっております。
なお、のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、IFRS移行日時点で減損テストを実施しております。
② 在外営業活動体の換算差額
IFRS第1号では、IFRS移行日現在の在外営業活動体の換算差額の累計額をゼロとみなすことを選択することが認められております。当社グループは、在外営業活動体の換算差額の累計額をIFRS移行日現在でゼロとみなすことを選択しております。
③ 株式に基づく報酬
IFRS第1号では、2002年11月7日後に付与され、IFRS移行日又は2005年1月1日のいずれか遅い日より前に権利確定した株式報酬に対して、IFRS第2号「株式に基づく報酬」(以下、「IFRS第2号」という。)を適用しないことを選択することが認められております。当社グループは、IFRS移行日より前に権利確定した株式報酬に対しては、IFRS第2号を適用しないことを選択しております。
④ リース
IFRS第1号では、初度適用企業は、契約にリースが含まれているか否かの評価をIFRS移行日時点で判断することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、IFRS移行日時点で存在する事実と状況に基づいて、契約にリースが含まれているか判断しております。
また、リース負債をIFRS移行日現在で測定しており、当該リース負債について、残存リース料をIFRS移行日現在の借手の追加借入利率で割り引いた現在価値としております。また、使用権資産は、リース1件ごとにIFRS第16号「リース」がリースの開始日から適用されていたかのようにして、帳簿価額を測定し、IFRS移行日現在の借手の追加借入利率で割り引いた金額としております。
(2)IFRS第1号の強制的な例外規定
IFRS第1号では、「見積り」、「金融資産及び金融負債の認識の中止」、「ヘッジ会計」、「非支配持分」及び「金融商品の分類及び測定」等について、IFRSの遡及適用を禁止しております。当社グループは、これらの項目についてIFRS移行日より将来に向かって適用しております。
(3)調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は以下のとおりであります。
なお、調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しております。
2023年4月1日(移行日)現在の資本に対する調整
2024年3月31日(前連結会計年度)現在の資本に対する調整
資本に対する調整に関する注記
日本基準からIFRSへの移行に係る、会計上の主要な差異は以下のとおりであります。
(1)表示組替
IFRSの規定に準拠するために表示組替を行っております。主な内容は以下のとおりであります。
[1] 営業債権及びその他の債権
日本基準では「その他(流動資産)」に含めていた未収入金について、IFRSでは「営業債権及びその他の債権」に組替えて表示しております。
[2] 営業債務及びその他の債務
日本基準では流動負債として区分掲記していた「未払金」のうち一部について、IFRSでは「営業債務及びその他の債務」に組替えて表示しております。
[3] 有利子負債
日本基準では流動負債として区分掲記していた「短期借入金」及び「1年内返済予定の長期借入金」については、IFRSでは「有利子負債(流動負債)」に組替えて表示し、また、日本基準では固定負債として区分掲記していた「長期借入金」については、IFRSでは「有利子負債(非流動負債)」に組替えて表示しております。
日本基準では「その他(流動負債)」又は「その他(固定負債)」に含めていたリース債務は、IFRSではそれぞれ「有利子負債(流動負債)」又は「有利子負債(非流動負債)」に組替えて表示しております。
[4] 引当金
日本基準では流動負債として区分掲記していた「賞与引当金」については、IFRSでは「従業員給付」に含めて表示し、日本基準で「その他(固定負債)」に含めていた資産除去債務については、IFRSでは「引当金」に組替えて表示しております。
[5] その他の金融資産
日本基準では「その他(投資その他の資産)」に含めていた投資事業有限責任組合への出資は、IFRSでは「その他の金融資産(非流動資産)」に組替えて表示しております。
[6] その他の金融負債
日本基準では「その他(流動負債)」に含めていた短期デリバティブ債務は、IFRSでは「その他の金融負債(流動負債)」に組替えて表示しております。
日本基準では流動負債として区分掲記していた「未払金」のうち一部について、IFRSでは「その他の金融負債(流動負債)」に組替えて表示しております。
[7] 売却目的保有資産・負債
IFRSでは売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に直接関連する負債を区分して表示しております。
(2)認識及び測定の差異
[8] 連結の範囲
日本基準では、当社グループは重要性が乏しい子会社を連結の範囲から除いて、「関係会社株式」として計上しておりましたが、IFRSでは、当該子会社を連結の範囲に含めております。
また、日本基準では、従業員に対する株式給付信託(J-ESOP)と、取締役及び執行役員(但し、監査等委員である取締役及び社外取締役は除く。)に対する株式給付信託(BBT)を連結の範囲に含めておらず、信託が保有する預金を「その他(流動資産)」に計上しており、また、信託が保有する当社株式に係る配当金及び信託に関する諸費用の純額は「その他(流動負債)」に計上しておりました。一方IFRSでは、当社グループが当該信託に対する支配の要件を満たすため、連結の範囲に含め、信託が保有する預金を「現金及び現金同等物」として計上し、信託に関する諸収益及び諸費用は、それぞれ「金融収益」及び「金融費用」に計上しております。
[9] サブリース
日本基準では、契約している借上社宅につき、賃借料として費用計上しておりましたが、IFRSでは、外部からのヘッドリースを使用権資産に計上するとともに、従業員への賃貸をサブリース取引として捉え、当該使用権資産を振り替え、従業員負担分を「営業債権及びその他の債権」とした上で、会社負担分は費用計上しております。
[10] 政府補助金
日本基準では、資産に関する政府補助金を補助金収入として特別利益に一括計上しておりましたが、IFRSでは、「有形固定資産」の取得原価から控除しております。
[11] 少額資産
日本基準では、当社グループの方針に沿い、少額の工具器具消耗品等を費用計上しておりましたが、IFRSでは、1年を超えて使用すると予想されるものを「有形固定資産」に振り替えております。
[12] リース
日本基準では、借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借処理に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは、借手のリースについて、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、基本的にすべてのリース取引について、「有形固定資産」及び「有利子負債(流動負債・非流動負債)」を計上しております。
[13] 非金融資産の減損
日本基準では、原則として、のれん及び共用資産を各資産グループに配分せず、より大きな単位でグルーピングし、固定資産が減損している可能性を示す兆候がある場合に、固定資産の帳簿価額と割引前の見積将来キャッシュ・フローを比較した結果、帳簿価額が割引前の見積将来キャッシュ・フローを上回った場合に限り、回収可能価額を上回る金額を固定資産の減損損失として認識しておりましたが、IFRSでは、のれんは企業結合のシナジーによる便益が生じると期待される単位として各資金生成単位に配分し、全社資産は原則として各資金生成単位に配分したうえで、固定資産が減損している可能性を示す兆候がある場合に、固定資産の帳簿価額が回収可能価額(使用価値又は処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い金額)を上回る金額を固定資産の減損損失として認識しております。
なお、これに伴い、IFRS移行日までに廃止された資金生成単位に配賦されたのれん及び全社資産は、遡及して全額減損損失を認識し、IFRS移行日時点において「利益剰余金」に振り替えております。
また、日本基準では、合理的に見積られたのれんの効果が及ぶ期間にわたって、定額法により、のれんを償却しておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降は非償却としております。
[14] 投資事業有限責任組合への出資
日本基準では、投資事業有限責任組合(以下、「組合」という。)への出資の評価につき、組合の成果に基づいた損益の当社持分相当額に取得価額を加えた金額を期末の帳簿価額として計上しておりましたが、IFRSでは、組合への出資は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として評価しております。これに伴い、IFRS移行日時点の日本基準での評価額とIFRSでの評価額の差額を「利益剰余金」に振り替えております。
[15] 繰延税金
IFRSの適用に伴い、すべての繰延税金資産の回収可能性を再検討しております。また、日本基準からIFRSへの移行に伴い発生した一時差異に対して、「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」を計上しております。
[16] 退職給付
日本基準では、確定給付制度が積立超過となる場合には、その超過額をすべて「退職給付に係る資産」に計上しておりましたが、IFRSでは、制度からの返還または将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値が資産上限額となります。これに伴い、IFRS移行日時点で「退職給付に係る資産」を全額取崩しております。
また、日本基準では、数理計算上の差異及び過去勤務費用は、発生時に「その他の包括利益累計額」として認識するとともに、従業員の平均残存勤務期間を基礎として算定した一定の期間で費用処理しておりましたが、IFRSでは、数理計算上の差異は発生時に「その他の資本の構成要素」として認識した後、直ちに「利益剰余金」に振り替えており、過去勤務費用は発生時に損益として認識しております。
[17] 未消化の有給休暇
日本基準では負債を認識していない従業員の未消化の有給休暇について、IFRSでは負債として認識し、「従業員給付」に含めて計上しております。
[18] 株式報酬
日本基準では、株式給付信託(J-ESOP及びBBT)について、株式等の給付が見込まれる額を負債に計上しておりましたが、IFRSでは、J-ESOP及びBBTともに持分決済型株式報酬のため、付与日の公正価値に基づいて測定し、資本として認識しております。
これに伴い、IFRS移行日時点では、日本基準で計上した「その他(流動負債)」又は「その他(固定負債)」を取り崩し、公正価値で測定した残高を「資本剰余金」に計上した上で、差額は「利益剰余金」に計上しております。
[19] 長期従業員給付
当社及び一部の連結子会社には、消滅した年次有給休暇を特定の目的(傷病、介護等)のために、積み立てることが可能で、かつ、退職時まで消滅しない積立休暇制度があります。これについて、日本基準では負債を認識しておりませんでしたが、IFRSでは長期従業員給付に該当するものとして、将来の給付に係る負債を認識しております。
なお、当該給付に関しては、当社がその決済を少なくとも12か月にわたり延期することのできる権利を期末日現在で有していないため、流動負債である「従業員給付」に含めております。
[20] 賦課金
日本基準では、固定資産税について、納付書受領時点で「その他(流動負債)」を認識し、月数按分した金額を年度を通じて費用計上しておりましたが、IFRSでは、賦課日である1月1日に全額を「その他の流動負債」として認識するとともに、一括で費用計上しております。
[21] 非支配株主に係る売建プット・オプション負債
非支配株主に付与した売建プット・オプションにつき、日本基準では負債を認識しておりませんでしたが、IFRSでは、非支配持分の買取義務として金融負債を認識するため、IFRS移行日時点において、非支配株主に対するプット・オプションを「その他の金融負債(非流動負債)」として計上するとともに「資本剰余金」を減額しております。また、非支配株主が権利行使をした際には、「その他の金融負債(非流動負債)」と「非支配持分」を取り崩し、払込金額との差額を「資本剰余金」に計上しております。
[22] 在外子会社に係る累積換算差額の振替
IFRS第1号に規定されている免除規定を選択し、「その他の包括利益累計額」に含まれていた累積換算差額をIFRS移行日において全て「利益剰余金」に振り替えております。
[23] 利益剰余金に対する調整
日本基準からIFRSへの調整による利益剰余金への影響(税効果調整後)は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)に係る損益及び包括利益に対する調整
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
日本基準からIFRSへの移行に係る、会計上の主要な差異は以下のとおりであります。
(1)表示組替
IFRSの規定に準拠するために表示組替を行っております。主な内容は以下のとおりであります。
[1] 表示科目に対する調整
日本基準では「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目を、IFRSでは財務関係損益については「金融収益」及び「金融費用」として計上し、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」及び「持分法による投資損益」に表示しております。
[2] 法人所得税費用
日本基準では、法人事業税(付加価値割)は「販売費及び一般管理費」、住民税(均等割)は「法人税、住民税及び事業税」に計上しておりましたが、IFRSでは、外形標準事業税(付加価値割)は「法人所得税費用」、住民税(均等割)は「販売費及び一般管理費」に計上しております。
(2)認識及び測定の差異
[3] 未消化の有給休暇
日本基準では負債認識をしていなかった従業員の未消化の有給休暇について、IFRSでは「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」として計上しております。
[4] 株式報酬
日本基準では、株式給付信託(J-ESOP及びBBT)について、株式等の給付が見込まれる額を負債に計上しておりましたが、IFRSでは、J-ESOP及びBBTともに持分決済型株式報酬のため、資本として認識し、付与日の公正価値に基づいて測定しております。
これに伴い、日本基準で計上した負債を取り崩し、公正価値で測定した残高を「資本剰余金」として計上した上で、差額は当期の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しております。
[5] 賦課金
日本基準では、固定資産税について、納付書受領時点で負債認識し、月数按分した金額を月次で「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しておりましたが、IFRSでは、賦課日である1月1日に全額負債認識し、「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しております。
[6] のれん償却
日本基準では、合理的に見積られたのれんの効果が及ぶ期間にわたって、定額法により、「販売費及び一般管理費」としてのれんを償却しておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降は非償却としております。
[7] 法人所得税費用
日本基準からIFRSへの調整に伴い一時差異が発生したことにより、法人所得税費用の金額を調整しております。また、未実現損益の消去に伴う税効果について、日本基準では売却元の税率を使用しておりましたが、IFRSでは売却先の税率を使用して算定しております。
[8] 退職給付
日本基準では数理計算上の差異及び過去勤務費用は、発生時に「その他の包括利益累計額」として認識するとともに、従業員の平均残存勤務期間を基礎として算定した一定の期間で費用処理しておりましたが、IFRSでは、数理計算上の差異は発生時に「その他の資本の構成要素」として認識した後、直ちに「利益剰余金」に振り替えており、過去勤務費用は発生時に損益として認識しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)のキャッシュ・フローに対する調整
日本基準では、オペレーティング・リース取引に係る支払リース料は、営業活動によるキャッシュ・フローに区分しておりますが、IFRSでは、原則としてすべてのリースについて、リース負債の認識が要求され、リース負債の返済による支出は、財務活動によるキャッシュ・フローに区分しております。
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しております。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2024年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRS移行日は2023年4月1日であります。
(1)IFRS第1号の免除規定
IFRSでは、IFRSを初めて適用する会社(以下、「初度適用企業」という。)に対して、原則として、IFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めております。ただし、IFRS第1号では、任意に免除規定を適用するものを定めております。これらの規定の適用に基づく影響は、IFRS移行日において利益剰余金又はその他の資本の構成要素で調整しております。当社グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり、採用した免除規定は以下のとおりであります。
① 企業結合
初度適用企業は、IFRS移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号「企業結合」(以下、「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことを選択することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、IFRS移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号を遡及適用しないことを選択しております。この結果、IFRS移行日前の企業結合から生じたのれんの額については、日本基準に基づくIFRS移行日時点での帳簿価額によっております。
なお、のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、IFRS移行日時点で減損テストを実施しております。
② 在外営業活動体の換算差額
IFRS第1号では、IFRS移行日現在の在外営業活動体の換算差額の累計額をゼロとみなすことを選択することが認められております。当社グループは、在外営業活動体の換算差額の累計額をIFRS移行日現在でゼロとみなすことを選択しております。
③ 株式に基づく報酬
IFRS第1号では、2002年11月7日後に付与され、IFRS移行日又は2005年1月1日のいずれか遅い日より前に権利確定した株式報酬に対して、IFRS第2号「株式に基づく報酬」(以下、「IFRS第2号」という。)を適用しないことを選択することが認められております。当社グループは、IFRS移行日より前に権利確定した株式報酬に対しては、IFRS第2号を適用しないことを選択しております。
④ リース
IFRS第1号では、初度適用企業は、契約にリースが含まれているか否かの評価をIFRS移行日時点で判断することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、IFRS移行日時点で存在する事実と状況に基づいて、契約にリースが含まれているか判断しております。
また、リース負債をIFRS移行日現在で測定しており、当該リース負債について、残存リース料をIFRS移行日現在の借手の追加借入利率で割り引いた現在価値としております。また、使用権資産は、リース1件ごとにIFRS第16号「リース」がリースの開始日から適用されていたかのようにして、帳簿価額を測定し、IFRS移行日現在の借手の追加借入利率で割り引いた金額としております。
(2)IFRS第1号の強制的な例外規定
IFRS第1号では、「見積り」、「金融資産及び金融負債の認識の中止」、「ヘッジ会計」、「非支配持分」及び「金融商品の分類及び測定」等について、IFRSの遡及適用を禁止しております。当社グループは、これらの項目についてIFRS移行日より将来に向かって適用しております。
(3)調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は以下のとおりであります。
なお、調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しております。
2023年4月1日(移行日)現在の資本に対する調整
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 資産の部 | 資産 | |||||
| 流動資産 | 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 29,286 | - | 167 | 29,454 | [8] | 現金及び現金同等物 |
| 受取手形及び売掛金 | 13,126 | |||||
| 電子記録債権 | 342 | |||||
| 貸倒引当金 | △2 | |||||
| 小計 | 13,466 | 474 | 158 | 14,099 | [1][9] | 営業債権及びその他の債権 |
| 商品及び製品 | 4,111 | |||||
| 仕掛品 | 2,883 | |||||
| 原材料及び貯蔵品 | 4,358 | |||||
| 小計 | 11,352 | - | △70 | 11,281 | 棚卸資産 | |
| その他 | 5,133 | △5,010 | - | 122 | その他の金融資産 | |
| 4,585 | △116 | 4,469 | [8] | その他の流動資産 | ||
| 流動資産合計 | 59,238 | 49 | 138 | 59,427 | 流動資産合計 | |
| 固定資産 | 非流動資産 | |||||
| (有形固定資産) | ||||||
| 建物及び構築物 | 13,732 | |||||
| 機械装置及び運搬具 | 7,167 | |||||
| 土地 | 2,524 | |||||
| 建設仮勘定 | 6,646 | |||||
| その他 | 2,214 | |||||
| 小計 | 32,284 | 0 | 2,023 | 34,308 | [10][11][12] | 有形固定資産 |
| (無形固定資産) | ||||||
| のれん | 21,444 | - | △156 | 21,288 | [13] | のれん |
| 特許権 | 695 | |||||
| 顧客関連資産 | 2,884 | |||||
| その他 | 2,295 | |||||
| 小計 | 5,875 | - | 97 | 5,973 | 無形資産 | |
| (投資その他の資産) | ||||||
| 関係会社株式 | 117 | △10 | 13 | 121 | 持分法で会計処理されている投資 | |
| 1,703 | △409 | 1,294 | [5][14] | その他の金融資産 | ||
| 繰延税金資産 | 2,389 | - | 1,775 | 4,164 | [15] | 繰延税金資産 |
| 退職給付に係る資産 | 3,242 | |||||
| その他 | 1,799 | |||||
| 貸倒引当金 | △13 | |||||
| 小計 | 5,028 | △1,678 | △3,132 | 218 | [16] | その他の非流動資産 |
| 固定資産合計 | 67,141 | 15 | 211 | 67,368 | 非流動資産合計 | |
| 資産合計 | 126,379 | 65 | 350 | 126,795 | 資産合計 |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 負債の部 | 負債 | |||||
| 流動負債 | 流動負債 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 5,972 | |||||
| 電子記録債務 | 2,569 | |||||
| 小計 | 8,541 | 2,726 | △8 | 11,259 | [2] | 営業債務及びその他の債務 |
| 短期借入金 | 2,000 | |||||
| 1年内返済予定の長期借入金 | 6,560 | |||||
| 小計 | 8,560 | 90 | 894 | 9,546 | [3][12] | 有利子負債 |
| 6,647 | 0 | 6,648 | [6] | その他の金融負債 | ||
| 未払法人税等 | 4,705 | - | 1 | 4,706 | 未払法人所得税 | |
| 賞与引当金 | 2,558 | △2,558 | - | - | [4] | |
| 2,558 | 1,664 | 4,222 | [4][17][19] | 従業員給付 | ||
| 未払金 | 7,817 | △7,817 | - | - | ||
| 未払費用 | 856 | |||||
| その他 | 2,034 | |||||
| 小計 | 2,891 | △1,198 | △266 | 1,425 | [20] | その他の流動負債 |
| 流動負債合計 | 35,074 | 448 | 2,285 | 37,808 | 流動負債合計 | |
| 固定負債 | 非流動負債 | |||||
| 長期借入金 | 11,152 | 132 | 748 | 12,032 | [3][12] | 有利子負債 |
| 退職給付に係る負債 | 4,273 | - | 73 | 4,346 | [16] | 退職給付に係る負債 |
| 256 | △2 | 253 | [4] | 引当金 | ||
| 繰延税金負債 | 1,323 | - | △46 | 1,276 | [15] | 繰延税金負債 |
| その他 | 780 | △771 | 0 | 9 | その他の非流動負債 | |
| - | 2,459 | 2,459 | [21] | その他の金融負債 | ||
| 固定負債合計 | 17,530 | △382 | 3,231 | 20,379 | 非流動負債合計 | |
| 負債合計 | 52,605 | 65 | 5,517 | 58,187 | 負債合計 |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 純資産の部 | 資本 | |||||
| 株主資本 | ||||||
| 資本金 | 16,194 | - | - | 16,194 | 資本金 | |
| 資本剰余金 | 16,147 | - | △1,565 | 14,582 | [18][21] | 資本剰余金 |
| 利益剰余金 | 52,663 | - | 231 | 52,895 | [23] | 利益剰余金 |
| 自己株式 | △15,908 | - | - | △15,908 | 自己株式 | |
| 株主資本合計 | 69,097 | - | △1,333 | 67,763 | ||
| その他の包括利益累計額 | ||||||
| 繰延ヘッジ損益 | △26 | |||||
| 為替換算調整勘定 | 3,278 | |||||
| 退職給付に係る調整累計額 | 547 | |||||
| 小計 | 3,799 | - | △3,825 | △26 | [22][16] | その他の資本の構成要素 |
| 67,737 | 親会社の所有者に帰属する持分 | |||||
| 非支配株主持分 | 878 | - | △7 | 870 | 非支配持分 | |
| 純資産合計 | 73,774 | - | △5,166 | 68,608 | 資本合計 | |
| 負債純資産合計 | 126,379 | 65 | 350 | 126,795 | 負債及び資本合計 |
2024年3月31日(前連結会計年度)現在の資本に対する調整
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 資産の部 | 資産 | |||||
| 流動資産 | 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 37,410 | △2,396 | 315 | 35,328 | [8] | 現金及び現金同等物 |
| 受取手形及び売掛金 | 17,436 | |||||
| 電子記録債権 | 589 | |||||
| 貸倒引当金 | △7 | |||||
| 小計 | 18,019 | △2,580 | 149 | 15,588 | [1][9] | 営業債権及びその他の債権 |
| 商品及び製品 | 3,691 | |||||
| 仕掛品 | 2,688 | |||||
| 原材料及び貯蔵品 | 3,661 | |||||
| 小計 | 10,040 | △60 | △63 | 9,916 | 棚卸資産 | |
| その他 | 3,593 | △3,533 | - | 60 | その他の金融資産 | |
| 3,279 | △254 | 3,025 | [8] | その他の流動資産 | ||
| 5,522 | - | 5,522 | [7] | 売却目的で保有する資産 | ||
| 流動資産合計 | 69,063 | 231 | 146 | 69,442 | 流動資産合計 | |
| 固定資産 | 非流動資産 | |||||
| (有形固定資産) | ||||||
| 建物及び構築物 | 13,969 | |||||
| 機械装置及び運搬具 | 7,897 | |||||
| 土地 | 3,984 | |||||
| 建設仮勘定 | 7,425 | |||||
| その他 | 2,427 | |||||
| 小計 | 35,703 | △7 | 1,694 | 37,390 | [10][11][12] | 有形固定資産 |
| (無形固定資産) | ||||||
| のれん | 19,161 | - | 2,126 | 21,288 | [13] | のれん |
| 特許権 | 538 | |||||
| 顧客関連資産 | 2,704 | |||||
| その他 | 2,435 | |||||
| 小計 | 5,679 | - | 128 | 5,807 | 無形資産 | |
| (投資その他の資産) | ||||||
| 関係会社株式 | 140 | △10 | 9 | 140 | 持分法で会計処理されている投資 | |
| 1,580 | △334 | 1,245 | [5][14] | その他の金融資産 | ||
| 繰延税金資産 | 2,287 | - | 2,573 | 4,861 | [15] | 繰延税金資産 |
| 退職給付に係る資産 | 4,287 | |||||
| その他 | 1,707 | |||||
| 貸倒引当金 | △15 | |||||
| 小計 | 5,979 | △1,570 | △4,211 | 197 | [16] | その他の非流動資産 |
| 固定資産合計 | 68,952 | △7 | 1,987 | 70,931 | 非流動資産合計 | |
| 資産合計 | 138,016 | 223 | 2,133 | 140,373 | 資産合計 |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 負債の部 | 負債 | |||||
| 流動負債 | 流動負債 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 8,658 | |||||
| 電子記録債務 | 1,872 | |||||
| 小計 | 10,531 | 2,868 | △21 | 13,378 | [2] | 営業債務及びその他の債務 |
| 短期借入金 | 4,000 | |||||
| 1年内返済予定の長期借入金 | 2,459 | |||||
| 小計 | 6,459 | 85 | 898 | 7,444 | [3][12] | 有利子負債 |
| 2,546 | 0 | 2,547 | [6] | その他の金融負債 | ||
| 未払法人税等 | 4,555 | △177 | 0 | 4,378 | 未払法人所得税 | |
| 賞与引当金 | 2,513 | △2,513 | - | - | [4] | |
| 2,503 | 1,635 | 4,138 | [4][17][19] | 従業員給付 | ||
| 未払金 | 4,387 | △4,387 | - | - | ||
| 未払費用 | 924 | |||||
| その他 | 1,626 | |||||
| 小計 | 2,550 | △248 | △761 | 1,539 | [20] | その他の流動負債 |
| 266 | - | 266 | [7] | 売却目的で保有する資産に直接関連する負債 | ||
| 流動負債合計 | 30,996 | 943 | 1,752 | 33,692 | 流動負債合計 | |
| 固定負債 | 非流動負債 | |||||
| 長期借入金 | 15,276 | 124 | 354 | 15,754 | [3][12] | 有利子負債 |
| 退職給付に係る負債 | 4,081 | 0 | △20 | 4,059 | [16] | 退職給付に係る負債 |
| 274 | 1 | 275 | [4] | 引当金 | ||
| 繰延税金負債 | 1,566 | - | △122 | 1,444 | [15] | 繰延税金負債 |
| その他 | 1,141 | △1,117 | 0 | 23 | その他の非流動負債 | |
| 固定負債合計 | 22,065 | △720 | 213 | 21,558 | 非流動負債合計 | |
| 負債合計 | 53,062 | 223 | 1,965 | 55,251 | 負債合計 |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 純資産の部 | 資本 | |||||
| 株主資本 | ||||||
| 資本金 | 16,251 | - | - | 16,251 | 資本金 | |
| 資本剰余金 | 14,873 | - | 2,827 | 17,700 | [18][21] | 資本剰余金 |
| 利益剰余金 | 53,023 | - | 1,753 | 54,777 | [23] | 利益剰余金 |
| 自己株式 | △5,085 | - | - | △5,085 | 自己株式 | |
| 株主資本合計 | 79,063 | - | 4,580 | 83,644 | ||
| その他の包括利益累計額 | ||||||
| 繰延ヘッジ損益 | △78 | |||||
| 為替換算調整勘定 | 4,827 | |||||
| 退職給付に係る調整累計額 | 1,141 | |||||
| 小計 | 5,890 | - | △4,412 | 1,478 | [22][16] | その他の資本の構成要素 |
| 85,122 | 親会社の所有者に帰属する持分 | |||||
| 純資産合計 | 84,953 | - | 168 | 85,122 | 資本合計 | |
| 負債純資産合計 | 138,016 | 223 | 2,133 | 140,373 | 負債及び資本合計 |
資本に対する調整に関する注記
日本基準からIFRSへの移行に係る、会計上の主要な差異は以下のとおりであります。
(1)表示組替
IFRSの規定に準拠するために表示組替を行っております。主な内容は以下のとおりであります。
[1] 営業債権及びその他の債権
日本基準では「その他(流動資産)」に含めていた未収入金について、IFRSでは「営業債権及びその他の債権」に組替えて表示しております。
[2] 営業債務及びその他の債務
日本基準では流動負債として区分掲記していた「未払金」のうち一部について、IFRSでは「営業債務及びその他の債務」に組替えて表示しております。
[3] 有利子負債
日本基準では流動負債として区分掲記していた「短期借入金」及び「1年内返済予定の長期借入金」については、IFRSでは「有利子負債(流動負債)」に組替えて表示し、また、日本基準では固定負債として区分掲記していた「長期借入金」については、IFRSでは「有利子負債(非流動負債)」に組替えて表示しております。
日本基準では「その他(流動負債)」又は「その他(固定負債)」に含めていたリース債務は、IFRSではそれぞれ「有利子負債(流動負債)」又は「有利子負債(非流動負債)」に組替えて表示しております。
[4] 引当金
日本基準では流動負債として区分掲記していた「賞与引当金」については、IFRSでは「従業員給付」に含めて表示し、日本基準で「その他(固定負債)」に含めていた資産除去債務については、IFRSでは「引当金」に組替えて表示しております。
[5] その他の金融資産
日本基準では「その他(投資その他の資産)」に含めていた投資事業有限責任組合への出資は、IFRSでは「その他の金融資産(非流動資産)」に組替えて表示しております。
[6] その他の金融負債
日本基準では「その他(流動負債)」に含めていた短期デリバティブ債務は、IFRSでは「その他の金融負債(流動負債)」に組替えて表示しております。
日本基準では流動負債として区分掲記していた「未払金」のうち一部について、IFRSでは「その他の金融負債(流動負債)」に組替えて表示しております。
[7] 売却目的保有資産・負債
IFRSでは売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に直接関連する負債を区分して表示しております。
(2)認識及び測定の差異
[8] 連結の範囲
日本基準では、当社グループは重要性が乏しい子会社を連結の範囲から除いて、「関係会社株式」として計上しておりましたが、IFRSでは、当該子会社を連結の範囲に含めております。
また、日本基準では、従業員に対する株式給付信託(J-ESOP)と、取締役及び執行役員(但し、監査等委員である取締役及び社外取締役は除く。)に対する株式給付信託(BBT)を連結の範囲に含めておらず、信託が保有する預金を「その他(流動資産)」に計上しており、また、信託が保有する当社株式に係る配当金及び信託に関する諸費用の純額は「その他(流動負債)」に計上しておりました。一方IFRSでは、当社グループが当該信託に対する支配の要件を満たすため、連結の範囲に含め、信託が保有する預金を「現金及び現金同等物」として計上し、信託に関する諸収益及び諸費用は、それぞれ「金融収益」及び「金融費用」に計上しております。
[9] サブリース
日本基準では、契約している借上社宅につき、賃借料として費用計上しておりましたが、IFRSでは、外部からのヘッドリースを使用権資産に計上するとともに、従業員への賃貸をサブリース取引として捉え、当該使用権資産を振り替え、従業員負担分を「営業債権及びその他の債権」とした上で、会社負担分は費用計上しております。
[10] 政府補助金
日本基準では、資産に関する政府補助金を補助金収入として特別利益に一括計上しておりましたが、IFRSでは、「有形固定資産」の取得原価から控除しております。
[11] 少額資産
日本基準では、当社グループの方針に沿い、少額の工具器具消耗品等を費用計上しておりましたが、IFRSでは、1年を超えて使用すると予想されるものを「有形固定資産」に振り替えております。
[12] リース
日本基準では、借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借処理に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは、借手のリースについて、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、基本的にすべてのリース取引について、「有形固定資産」及び「有利子負債(流動負債・非流動負債)」を計上しております。
[13] 非金融資産の減損
日本基準では、原則として、のれん及び共用資産を各資産グループに配分せず、より大きな単位でグルーピングし、固定資産が減損している可能性を示す兆候がある場合に、固定資産の帳簿価額と割引前の見積将来キャッシュ・フローを比較した結果、帳簿価額が割引前の見積将来キャッシュ・フローを上回った場合に限り、回収可能価額を上回る金額を固定資産の減損損失として認識しておりましたが、IFRSでは、のれんは企業結合のシナジーによる便益が生じると期待される単位として各資金生成単位に配分し、全社資産は原則として各資金生成単位に配分したうえで、固定資産が減損している可能性を示す兆候がある場合に、固定資産の帳簿価額が回収可能価額(使用価値又は処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い金額)を上回る金額を固定資産の減損損失として認識しております。
なお、これに伴い、IFRS移行日までに廃止された資金生成単位に配賦されたのれん及び全社資産は、遡及して全額減損損失を認識し、IFRS移行日時点において「利益剰余金」に振り替えております。
また、日本基準では、合理的に見積られたのれんの効果が及ぶ期間にわたって、定額法により、のれんを償却しておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降は非償却としております。
[14] 投資事業有限責任組合への出資
日本基準では、投資事業有限責任組合(以下、「組合」という。)への出資の評価につき、組合の成果に基づいた損益の当社持分相当額に取得価額を加えた金額を期末の帳簿価額として計上しておりましたが、IFRSでは、組合への出資は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として評価しております。これに伴い、IFRS移行日時点の日本基準での評価額とIFRSでの評価額の差額を「利益剰余金」に振り替えております。
[15] 繰延税金
IFRSの適用に伴い、すべての繰延税金資産の回収可能性を再検討しております。また、日本基準からIFRSへの移行に伴い発生した一時差異に対して、「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」を計上しております。
[16] 退職給付
日本基準では、確定給付制度が積立超過となる場合には、その超過額をすべて「退職給付に係る資産」に計上しておりましたが、IFRSでは、制度からの返還または将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値が資産上限額となります。これに伴い、IFRS移行日時点で「退職給付に係る資産」を全額取崩しております。
また、日本基準では、数理計算上の差異及び過去勤務費用は、発生時に「その他の包括利益累計額」として認識するとともに、従業員の平均残存勤務期間を基礎として算定した一定の期間で費用処理しておりましたが、IFRSでは、数理計算上の差異は発生時に「その他の資本の構成要素」として認識した後、直ちに「利益剰余金」に振り替えており、過去勤務費用は発生時に損益として認識しております。
[17] 未消化の有給休暇
日本基準では負債を認識していない従業員の未消化の有給休暇について、IFRSでは負債として認識し、「従業員給付」に含めて計上しております。
[18] 株式報酬
日本基準では、株式給付信託(J-ESOP及びBBT)について、株式等の給付が見込まれる額を負債に計上しておりましたが、IFRSでは、J-ESOP及びBBTともに持分決済型株式報酬のため、付与日の公正価値に基づいて測定し、資本として認識しております。
これに伴い、IFRS移行日時点では、日本基準で計上した「その他(流動負債)」又は「その他(固定負債)」を取り崩し、公正価値で測定した残高を「資本剰余金」に計上した上で、差額は「利益剰余金」に計上しております。
[19] 長期従業員給付
当社及び一部の連結子会社には、消滅した年次有給休暇を特定の目的(傷病、介護等)のために、積み立てることが可能で、かつ、退職時まで消滅しない積立休暇制度があります。これについて、日本基準では負債を認識しておりませんでしたが、IFRSでは長期従業員給付に該当するものとして、将来の給付に係る負債を認識しております。
なお、当該給付に関しては、当社がその決済を少なくとも12か月にわたり延期することのできる権利を期末日現在で有していないため、流動負債である「従業員給付」に含めております。
[20] 賦課金
日本基準では、固定資産税について、納付書受領時点で「その他(流動負債)」を認識し、月数按分した金額を年度を通じて費用計上しておりましたが、IFRSでは、賦課日である1月1日に全額を「その他の流動負債」として認識するとともに、一括で費用計上しております。
[21] 非支配株主に係る売建プット・オプション負債
非支配株主に付与した売建プット・オプションにつき、日本基準では負債を認識しておりませんでしたが、IFRSでは、非支配持分の買取義務として金融負債を認識するため、IFRS移行日時点において、非支配株主に対するプット・オプションを「その他の金融負債(非流動負債)」として計上するとともに「資本剰余金」を減額しております。また、非支配株主が権利行使をした際には、「その他の金融負債(非流動負債)」と「非支配持分」を取り崩し、払込金額との差額を「資本剰余金」に計上しております。
[22] 在外子会社に係る累積換算差額の振替
IFRS第1号に規定されている免除規定を選択し、「その他の包括利益累計額」に含まれていた累積換算差額をIFRS移行日において全て「利益剰余金」に振り替えております。
[23] 利益剰余金に対する調整
日本基準からIFRSへの調整による利益剰余金への影響(税効果調整後)は以下のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2023年4月1日) | 前連結会計年度 (2024年3月31日) | |
| 在外子会社に係る累積換算差額の振替 | 3,278 | 3,278 |
| 退職給付 | △1,735 | △1,802 |
| 少額資産 | 551 | 570 |
| 株式報酬 | △168 | △1,476 |
| 未消化の有給休暇 | △970 | △962 |
| のれん償却 | - | 2,283 |
| その他 | △724 | △138 |
| 合計 | 231 | 1,753 |
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)に係る損益及び包括利益に対する調整
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 売上高 | 105,198 | - | 0 | 105,198 | 売上高 | |
| 売上原価 | 47,930 | - | 758 | 48,688 | [3][4] [5] | 売上原価 |
| 売上総利益 | 57,268 | - | △757 | 56,510 | 売上総利益 | |
| 販売費及び一般管理費 | 23,846 | △424 | △998 | 22,423 | [2][3] [4][5] [6] | 販売費及び一般管理費 |
| 369 | △22 | 346 | [1] | その他の収益 | ||
| 2,586 | △37 | 2,548 | [1] | その他の費用 | ||
| 営業利益 | 33,421 | △1,791 | 255 | 31,884 | 営業利益 | |
| 営業外収益 | 521 | |||||
| 受取利息 | 273 | △273 | ||||
| 持分法による投資利益 | 11 | △11 | ||||
| 受取補償金 | 37 | △37 | ||||
| 受取賃貸料 | 16 | △16 | ||||
| その他 | 183 | △183 | ||||
| 営業外費用 | 3,914 | |||||
| 支払利息 | 67 | △67 | ||||
| 為替差損 | 3,357 | △3,357 | ||||
| 投資事業組合運用損 | 166 | △166 | ||||
| 減価償却費 | 191 | △191 | ||||
| その他 | 131 | △131 | ||||
| 経常利益 | 30,028 | |||||
| 特別利益 | 131 | |||||
| 固定資産売却益 | 18 | △18 | ||||
| 関係会社株式売却益 | 112 | △112 | ||||
| 特別損失 | 225 | |||||
| 固定資産売却損 | 2 | △2 | ||||
| 固定資産除却損 | 215 | △215 | ||||
| 減損損失 | 7 | △7 | ||||
| 273 | 304 | 577 | [1] | 金融収益 | ||
| 1,553 | 20 | 1,574 | [1] | 金融費用 | ||
| 11 | △6 | 4 | [1] | 持分法による投資損益 | ||
| 税金等調整前当期純利益 | 29,935 | 424 | 531 | 30,891 | 税引前利益 | |
| 法人税、住民税及び事業税 | 8,635 | 424 | △9 | |||
| 法人税等調整額 | △35 | - | △651 | |||
| 424 | △661 | 8,363 | [2][7] | 法人所得税費用 | ||
| 当期純利益 | 21,334 | - | 1,193 | 22,527 | 当期利益 | |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | △47 | - | 0 | △47 | 非支配持分 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 21,382 | - | 1,193 | 22,575 | 当期利益(親会社の所有者) |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び 測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 当期純利益 | 21,334 | - | 1,193 | 22,527 | 当期利益 | |
| その他の包括利益 | その他の包括利益(税効果考慮後) | |||||
| 純損益に振り替えられることのない項目 | ||||||
| 退職給付に係る調整額 | 593 | - | △482 | 110 | [8] | 確定給付制度の再測定 |
| 11 | 11 | 持分法によるその他の包括利益 | ||||
| 122 | 純損益に振り替えられることのない項目合計 | |||||
| 純損益に振り替えられることのある項目 | ||||||
| 繰延ヘッジ損益 | △51 | - | △161 | △213 | キャッシュ・フロー・ヘッジ | |
| 161 | 161 | ヘッジコスト | ||||
| 為替換算調整勘定 | 1,548 | - | 8 | 1,557 | 在外営業活動体の換算差額 | |
| 1,506 | 純損益に振り替えられることのある項目合計 | |||||
| その他の包括利益合計 | 2,090 | - | △462 | 1,628 | その他の包括利益(税効果考慮後)合計 | |
| 包括利益 | 23,425 | - | 731 | 24,156 | 当期包括利益 | |
| (内訳) | 当期包括利益の帰属 | |||||
| 親会社株主に係る包括利益 | 23,473 | - | 729 | 24,202 | 親会社の所有者 | |
| 非支配株主に係る包括利益 | △47 | - | 1 | △45 | 非支配持分 |
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
日本基準からIFRSへの移行に係る、会計上の主要な差異は以下のとおりであります。
(1)表示組替
IFRSの規定に準拠するために表示組替を行っております。主な内容は以下のとおりであります。
[1] 表示科目に対する調整
日本基準では「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目を、IFRSでは財務関係損益については「金融収益」及び「金融費用」として計上し、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」及び「持分法による投資損益」に表示しております。
[2] 法人所得税費用
日本基準では、法人事業税(付加価値割)は「販売費及び一般管理費」、住民税(均等割)は「法人税、住民税及び事業税」に計上しておりましたが、IFRSでは、外形標準事業税(付加価値割)は「法人所得税費用」、住民税(均等割)は「販売費及び一般管理費」に計上しております。
(2)認識及び測定の差異
[3] 未消化の有給休暇
日本基準では負債認識をしていなかった従業員の未消化の有給休暇について、IFRSでは「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」として計上しております。
[4] 株式報酬
日本基準では、株式給付信託(J-ESOP及びBBT)について、株式等の給付が見込まれる額を負債に計上しておりましたが、IFRSでは、J-ESOP及びBBTともに持分決済型株式報酬のため、資本として認識し、付与日の公正価値に基づいて測定しております。
これに伴い、日本基準で計上した負債を取り崩し、公正価値で測定した残高を「資本剰余金」として計上した上で、差額は当期の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しております。
[5] 賦課金
日本基準では、固定資産税について、納付書受領時点で負債認識し、月数按分した金額を月次で「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しておりましたが、IFRSでは、賦課日である1月1日に全額負債認識し、「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しております。
[6] のれん償却
日本基準では、合理的に見積られたのれんの効果が及ぶ期間にわたって、定額法により、「販売費及び一般管理費」としてのれんを償却しておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降は非償却としております。
[7] 法人所得税費用
日本基準からIFRSへの調整に伴い一時差異が発生したことにより、法人所得税費用の金額を調整しております。また、未実現損益の消去に伴う税効果について、日本基準では売却元の税率を使用しておりましたが、IFRSでは売却先の税率を使用して算定しております。
[8] 退職給付
日本基準では数理計算上の差異及び過去勤務費用は、発生時に「その他の包括利益累計額」として認識するとともに、従業員の平均残存勤務期間を基礎として算定した一定の期間で費用処理しておりましたが、IFRSでは、数理計算上の差異は発生時に「その他の資本の構成要素」として認識した後、直ちに「利益剰余金」に振り替えており、過去勤務費用は発生時に損益として認識しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)のキャッシュ・フローに対する調整
日本基準では、オペレーティング・リース取引に係る支払リース料は、営業活動によるキャッシュ・フローに区分しておりますが、IFRSでは、原則としてすべてのリースについて、リース負債の認識が要求され、リース負債の返済による支出は、財務活動によるキャッシュ・フローに区分しております。