有価証券報告書-第22期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、企業理念として
「我々は、お客様の満足を通じて全社員の幸せを追求し、そして社会の発展に貢献します。」
を掲げ、以下の行動方針のもと、事業を展開しております。
(行動方針)
・安定した事業成長を実現します
・ユーザーに適したソリューションを提供します
・応援して頂ける企業を目指します
・積極的(Positively)に変化(Change)を求め、革新(Innovate)します
・全てのステークホルダーに満足して頂ける企業を目指します
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、収益の「質」向上の視点での「EBITDAマージン」、資本効率性の視点での「ROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)」、市場評価の視点での「PBR(株価純資産倍率)」を重視いたします。これら指標の向上に向け、経営環境の変化に柔軟に対応しつつ、収益力の強化と資本効率の最適化に向けた諸施策を推進してまいります。具体的には、ROE向上のために、収益の「質」向上への取組み及び適切な資本政策・株主還元を実施いたします。また、PBR向上に向けて、株主・投資家に当社グループの事業内容や成長性を理解していただくようIR活動を充実させることで改善を図ってまいります。
(3) 経営環境
① 企業構造
当社グループは、純粋持株会社である当社を中心に、ソフトウェア開発、産業用PC設計・製造、自社ソリューションの開発・保守、半導体の設計・テスト等の情報サービス事業を営む連結子会社6社(うち、孫会社3社)により構成されております。各事業会社それぞれの文化と独自性を尊重しながら、グループ全体のシナジー効果を発揮し、市場環境の変化や多様化する社会ニーズに機動的かつ柔軟に対応することで、更なる企業価値の向上を図っております。
② 市場環境
国内においては雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復基調が続くものと期待されます。一方で、各国の通商政策の変化や地政学的リスクの長期化による供給網への影響、為替市場の変動がもたらす不透明感は依然として高く、景気の下振れリスクには引き続き警戒が必要です。また、物価上昇が定着する中で、実質賃金の動向が個人消費や企業の投資意欲に与える影響、さらには国内外の金利動向に伴う金融資本市場の変動リスクについても、注視が必要であると認識しております。
このような環境下において、当社グループが属する情報サービス産業におきましては、生成AIの実装フェーズへの移行や、あらゆるデバイスがネットワークにつながるAIoTの進化を背景に、社会全体のデジタル化が新たな段階を迎えています。特に自動車業界におけるSDV(Software Defined Vehicle)化の加速をはじめとしたソフトウェア開発投資は拡大傾向にあり、当社の強みである組込みソフトウェア技術への需要は堅調に推移するものと見込んでおります。加えて、深刻化するIT人材不足を背景とした業務効率化や自動化、高度なセキュリティ対策への投資意欲は、今後も持続的に高まっていくものと考えられます。
③ 内部環境:当社グループの強み
イ.技術力
・組込みソフトウェア開発、組込みPCの設計・製造・保守、半導体の設計・テスト、AI画像解析をはじめとする豊富な実績のある技術
ロ.リレーションシップ
・自動車関連業界や半導体業界をはじめとした強固な顧客基盤
・プラットフォーマー、パッケージベンダー、ソフトウェアハウス、エレクトロニクス商社等との幅広いパートナーネットワーク
ハ.迅速性・高付加価値性
・クラウドプラットフォームを活用した迅速なシステムインテグレーション
・AI画像解析技術やクラウド技術を応用した自社商材
(4) 中長期的な経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 各事業における基本戦略
情報サービス産業は、技術革新の進展に伴い、市場ニーズが絶えず変化する経営環境にあります。この中で持続的な成長を目指すには、先を見据えた技術力の確保と事業の目利きが必要不可欠です。当社グループは、これまで培ってきた技術力をベースにお客様とのリレーションを深化させ、強みを持つ産業分野や技術分野をより強化してまいります。市場における競争優位性を高め、各領域において高い評価と信頼をいただける存在を目指し、以下の通りセグメント別の戦略を推進してまいります。
イ.エンジニアリング事業(安定コア事業)
当社の収益の屋台骨であるため持続的な利益の創出を第一に考え、市場変化への対応力並びにそれを踏まえた技術対応力を磨き、“ゆらぎ”の少ない堅実な成長を目指す
<競争力強化に向けた取組み項目>・事業分野の選択と集中を図り、収益力の高い分野への人財シフト
・未来につながる技術力の確保(育成並びに先端的なスタートアップ企業との協業)
・集中する事業・技術分野への技術者の知識・スキルの再構成
ロ.プロダクト/デバイス事業(安定コア事業)
技術力を磨き続けることによって医療機器メーカーや半導体メーカーをはじめとする優良な顧客を基盤として持続的な成長を実現する。また、“モノ”にまつわるサービスを強化することにより包括的な価値提供による差別化・高付加価値化を図る
<競争力強化に向けた取組み項目>・製品・サービスの組み合わせにより、顧客のバリューチェーンの複数の工程をカバーする包括的な価値を提供
・製品開発能力や量産能力を活かしたIoT・Edge-AI分野等の新製品を開発・販売
ハ.ICTソリューション事業(成長ドライバー事業)
AI関連やクラウド関連にフォーカスし、積極的に経営資源を投入し、迅速に高付加価値のソリューションを提供する
<競争力強化に向けた取組み項目>・強みを有するサービスにフォーカスし、技術者リソースを集中投入
・顧客に提供したソリューションをパッケージ化・製品化し、同様のニーズを有する顧客に拡販
・顧客接点を通じたニーズの拡がりを常に捕捉し続け、新たなサービス領域の探索、必要技術の積極的な習得
② 優先的に対処すべき課題
当社グループは、事業環境の急速な変化を好機と捉え、中長期的な企業価値の最大化に向けた経営体制の刷新を進めております。収益性の向上と資本効率の改善を軸とした「質」の追求へと経営の舵を切り、親会社である株式会社レスターとの資本業務提携による強固な経営基盤のもと、具体的施策を迅速かつ着実に実行いたします。また、以下の課題に優先して取り組んでまいります。
イ.株式会社レスターとの連携による事業領域の拡大
2024年秋の提携により、当社は株式会社レスターの連結子会社となりました。同グループが有する国内外の幅広い顧客ネットワークと当社のエンベデッド技術等を機能的に融合させ、付加価値の高いソリューションを提供いたします。上流プロセスからの参画を加速させ、ハード・ソフトを組み合わせた複合的な提案力を高めることで、単独では困難であった新たな事業領域の開拓と、飛躍的なシナジー創出を実現してまいります。
ロ.先端技術を牽引する人材の育成と確保
IT人材の不足が深刻化する中、優秀なエンジニアの確保と育成は持続的成長における最重要課題です。高度化する技術水準に対応するため、当社は「人的資本経営」の理念のもと、採用力強化と既存社員のリスキリングに積極投資を行います。クラウドやAI、サイバーセキュリティ等の重点分野へのスキル転換を後押しし、健康経営や多様な働き方の整備を通じてエンゲージメントを向上させ、従業員が能力を最大限発揮できる組織風土を構築してまいります。
ハ.次世代技術領域における独自ブランドの確立
受託開発への依存から脱却し、独自の付加価値を提供するブランドの確立に注力します。強みである組込みソフト開発の知見を活かし、自動車業界のSDVや自動運転領域へのリソース集中を図ります。また、生成AIを活用した自社プロダクト開発や、IoT領域の事業化を推進します。顧客課題を解決する「提案型・創出型」モデルへと進化し、安定的な収益基盤となる独自ブランドを確立することで、市場における競争優位性を揺るぎないものにします。
ニ.資本効率を重視した高収益体質への転換
当社グループは、売上高が成長した一方で、資本効率(ROE・ROIC)が市場の期待に十分応えられていないことが課題です。各事業の採算性やリターンを的確に評価し、経営資源を成長領域へ重点配分するポートフォリオの最適化を断行します。同時に、不採算案件の撲滅に向けたプロジェクト管理の抜本的強化やコスト構造改革を進め、外部環境の変化に強い高収益体質への転換を急務として推進してまいります。
ホ.実効性の高いガバナンスとサステナビリティ経営
当社は、上場子会社として、少数株主の皆様の利益を保護する重大な責務を負っております。親会社との連携によるシナジー追求と経営の独立性・客観性の確保を厳格に両立させ、独立社外役員を活用したガバナンス体制を強化し、利益相反の回避を徹底いたします。また、人的資本への投資やAIガバナンスの構築、情報セキュリティ体制の強化を柱としたサステナビリティ経営を深化させ、透明性の高い情報開示と建設的な対話を継続してまいります。
(1) 経営方針
当社グループは、企業理念として
「我々は、お客様の満足を通じて全社員の幸せを追求し、そして社会の発展に貢献します。」
を掲げ、以下の行動方針のもと、事業を展開しております。
(行動方針)
・安定した事業成長を実現します
・ユーザーに適したソリューションを提供します
・応援して頂ける企業を目指します
・積極的(Positively)に変化(Change)を求め、革新(Innovate)します
・全てのステークホルダーに満足して頂ける企業を目指します
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、収益の「質」向上の視点での「EBITDAマージン」、資本効率性の視点での「ROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)」、市場評価の視点での「PBR(株価純資産倍率)」を重視いたします。これら指標の向上に向け、経営環境の変化に柔軟に対応しつつ、収益力の強化と資本効率の最適化に向けた諸施策を推進してまいります。具体的には、ROE向上のために、収益の「質」向上への取組み及び適切な資本政策・株主還元を実施いたします。また、PBR向上に向けて、株主・投資家に当社グループの事業内容や成長性を理解していただくようIR活動を充実させることで改善を図ってまいります。
(3) 経営環境
① 企業構造
当社グループは、純粋持株会社である当社を中心に、ソフトウェア開発、産業用PC設計・製造、自社ソリューションの開発・保守、半導体の設計・テスト等の情報サービス事業を営む連結子会社6社(うち、孫会社3社)により構成されております。各事業会社それぞれの文化と独自性を尊重しながら、グループ全体のシナジー効果を発揮し、市場環境の変化や多様化する社会ニーズに機動的かつ柔軟に対応することで、更なる企業価値の向上を図っております。
② 市場環境
国内においては雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復基調が続くものと期待されます。一方で、各国の通商政策の変化や地政学的リスクの長期化による供給網への影響、為替市場の変動がもたらす不透明感は依然として高く、景気の下振れリスクには引き続き警戒が必要です。また、物価上昇が定着する中で、実質賃金の動向が個人消費や企業の投資意欲に与える影響、さらには国内外の金利動向に伴う金融資本市場の変動リスクについても、注視が必要であると認識しております。
このような環境下において、当社グループが属する情報サービス産業におきましては、生成AIの実装フェーズへの移行や、あらゆるデバイスがネットワークにつながるAIoTの進化を背景に、社会全体のデジタル化が新たな段階を迎えています。特に自動車業界におけるSDV(Software Defined Vehicle)化の加速をはじめとしたソフトウェア開発投資は拡大傾向にあり、当社の強みである組込みソフトウェア技術への需要は堅調に推移するものと見込んでおります。加えて、深刻化するIT人材不足を背景とした業務効率化や自動化、高度なセキュリティ対策への投資意欲は、今後も持続的に高まっていくものと考えられます。
③ 内部環境:当社グループの強み
イ.技術力
・組込みソフトウェア開発、組込みPCの設計・製造・保守、半導体の設計・テスト、AI画像解析をはじめとする豊富な実績のある技術
ロ.リレーションシップ
・自動車関連業界や半導体業界をはじめとした強固な顧客基盤
・プラットフォーマー、パッケージベンダー、ソフトウェアハウス、エレクトロニクス商社等との幅広いパートナーネットワーク
ハ.迅速性・高付加価値性
・クラウドプラットフォームを活用した迅速なシステムインテグレーション
・AI画像解析技術やクラウド技術を応用した自社商材
(4) 中長期的な経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 各事業における基本戦略
情報サービス産業は、技術革新の進展に伴い、市場ニーズが絶えず変化する経営環境にあります。この中で持続的な成長を目指すには、先を見据えた技術力の確保と事業の目利きが必要不可欠です。当社グループは、これまで培ってきた技術力をベースにお客様とのリレーションを深化させ、強みを持つ産業分野や技術分野をより強化してまいります。市場における競争優位性を高め、各領域において高い評価と信頼をいただける存在を目指し、以下の通りセグメント別の戦略を推進してまいります。
イ.エンジニアリング事業(安定コア事業)
当社の収益の屋台骨であるため持続的な利益の創出を第一に考え、市場変化への対応力並びにそれを踏まえた技術対応力を磨き、“ゆらぎ”の少ない堅実な成長を目指す
<競争力強化に向けた取組み項目>・事業分野の選択と集中を図り、収益力の高い分野への人財シフト
・未来につながる技術力の確保(育成並びに先端的なスタートアップ企業との協業)
・集中する事業・技術分野への技術者の知識・スキルの再構成
ロ.プロダクト/デバイス事業(安定コア事業)
技術力を磨き続けることによって医療機器メーカーや半導体メーカーをはじめとする優良な顧客を基盤として持続的な成長を実現する。また、“モノ”にまつわるサービスを強化することにより包括的な価値提供による差別化・高付加価値化を図る
<競争力強化に向けた取組み項目>・製品・サービスの組み合わせにより、顧客のバリューチェーンの複数の工程をカバーする包括的な価値を提供
・製品開発能力や量産能力を活かしたIoT・Edge-AI分野等の新製品を開発・販売
ハ.ICTソリューション事業(成長ドライバー事業)
AI関連やクラウド関連にフォーカスし、積極的に経営資源を投入し、迅速に高付加価値のソリューションを提供する
<競争力強化に向けた取組み項目>・強みを有するサービスにフォーカスし、技術者リソースを集中投入
・顧客に提供したソリューションをパッケージ化・製品化し、同様のニーズを有する顧客に拡販
・顧客接点を通じたニーズの拡がりを常に捕捉し続け、新たなサービス領域の探索、必要技術の積極的な習得
② 優先的に対処すべき課題
当社グループは、事業環境の急速な変化を好機と捉え、中長期的な企業価値の最大化に向けた経営体制の刷新を進めております。収益性の向上と資本効率の改善を軸とした「質」の追求へと経営の舵を切り、親会社である株式会社レスターとの資本業務提携による強固な経営基盤のもと、具体的施策を迅速かつ着実に実行いたします。また、以下の課題に優先して取り組んでまいります。
イ.株式会社レスターとの連携による事業領域の拡大
2024年秋の提携により、当社は株式会社レスターの連結子会社となりました。同グループが有する国内外の幅広い顧客ネットワークと当社のエンベデッド技術等を機能的に融合させ、付加価値の高いソリューションを提供いたします。上流プロセスからの参画を加速させ、ハード・ソフトを組み合わせた複合的な提案力を高めることで、単独では困難であった新たな事業領域の開拓と、飛躍的なシナジー創出を実現してまいります。
ロ.先端技術を牽引する人材の育成と確保
IT人材の不足が深刻化する中、優秀なエンジニアの確保と育成は持続的成長における最重要課題です。高度化する技術水準に対応するため、当社は「人的資本経営」の理念のもと、採用力強化と既存社員のリスキリングに積極投資を行います。クラウドやAI、サイバーセキュリティ等の重点分野へのスキル転換を後押しし、健康経営や多様な働き方の整備を通じてエンゲージメントを向上させ、従業員が能力を最大限発揮できる組織風土を構築してまいります。
ハ.次世代技術領域における独自ブランドの確立
受託開発への依存から脱却し、独自の付加価値を提供するブランドの確立に注力します。強みである組込みソフト開発の知見を活かし、自動車業界のSDVや自動運転領域へのリソース集中を図ります。また、生成AIを活用した自社プロダクト開発や、IoT領域の事業化を推進します。顧客課題を解決する「提案型・創出型」モデルへと進化し、安定的な収益基盤となる独自ブランドを確立することで、市場における競争優位性を揺るぎないものにします。
ニ.資本効率を重視した高収益体質への転換
当社グループは、売上高が成長した一方で、資本効率(ROE・ROIC)が市場の期待に十分応えられていないことが課題です。各事業の採算性やリターンを的確に評価し、経営資源を成長領域へ重点配分するポートフォリオの最適化を断行します。同時に、不採算案件の撲滅に向けたプロジェクト管理の抜本的強化やコスト構造改革を進め、外部環境の変化に強い高収益体質への転換を急務として推進してまいります。
ホ.実効性の高いガバナンスとサステナビリティ経営
当社は、上場子会社として、少数株主の皆様の利益を保護する重大な責務を負っております。親会社との連携によるシナジー追求と経営の独立性・客観性の確保を厳格に両立させ、独立社外役員を活用したガバナンス体制を強化し、利益相反の回避を徹底いたします。また、人的資本への投資やAIガバナンスの構築、情報セキュリティ体制の強化を柱としたサステナビリティ経営を深化させ、透明性の高い情報開示と建設的な対話を継続してまいります。