有価証券報告書-第51期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。
財務面では、神鋼リース株式会社(以下「神鋼リース」)のグループ化に伴い、当連結会計年度末の総資産残高は、前期末比838億73百万円増加の6,429億3百万円となりました。そのうち営業資産残高は、前期末比896億94百万円増加の5,655億39百万円となりました。一方、有利子負債は、前期末比804億76百万円増加の4,593億25百万円となりました。
損益面では、売上高は前期比112億53百万円増加の1,027億72百万円、営業利益は前期末比27億4百万円減少の30億49百万円、経常利益は前期末比25億69百万円減少の32億64百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期末比16億12百万円減少の23億82百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメント利益は売上総利益ベースの数値であります。
リース・割賦
リース・割賦事業の契約実行高は前年度比254億73百万円増加の1,889億39百万円となり、営業資産残高は前年度末比900億9百万円増加の4,981億19百万円となりました。また、売上高は前年度比108億35百万円増加の836億59百万円となり、セグメント利益は前年度比17億1百万円増加の97億2百万円となりました。
ファイナンス
ファイナンス事業の契約実行高は前年度比140億56百万円増加の1,180億41百万円となり、営業資産残高は前年度末比3億14百万円減少の674億19百万円となりました。また、売上高は前年度比3億37百万円減少の18億9百万円となり、セグメント利益は前年度比2億87百万円減少の15億37百万円となりました。
その他
その他事業の契約実行高は前年度比7億33百万円減少の11億9百万円となりました。また、売上高は前年度比7億55百万円増加の173億3百万円となり、セグメント利益は前年度比14億25百万円減少の25億97百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より128億13百万円減少し、246億24百万円となりました。各区分のキャッシュ・フローの状況の内訳は、以下のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による収入は、税金等調整前当期純利益35億73百万円、リース債権及びリース投資資産の増減で65億45百万円の収入、営業貸付金の増減で45億23百万円の収入等がありました。一方賃貸資産の取得による支出122億42百万円、割賦債権の増減で101億21百万円の支出、法人税等の支払14億65百万円等の支出がありました。これにより営業活動によるキャッシュ・フローは、56億5百万円の支出(前連結会計年度は424億38百万円の収入)となりました。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による収入は、投資有価証券の売却及び償還による収入5億56百万円がありましたが、社用資産の取得による支出14億11百万円等があり、投資活動によるキャッシュ・フローは、46億46百万円の支出(前連結会計年度は287億99百万円の支出)となりました。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による収入は、長期借入れによる収入1,014億70百万円、債権流動化による収入16億32百万円等がありました。一方財務活動による支出は、長期借入金の返済による支出958億20百万円、債権流動化の返済による支出254億41百万円等がありました。これにより、財務活動によるキャッシュ・フローは、25億82百万円の支出(前連結会計年度は134億72百万円の支出)となりました。
③特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金及びその他の営業貸付債権)の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における貸付金の状況は次のとおりであります。
a.貸付金の種別残高内訳
| 2020年3月31日現在 |
| 貸付種別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高 (百万円) | 構成割合(%) | 平均約定金利 (%) |
| 消費者向 無担保(住宅向を除く) | - | - | - | - | - |
| 有担保(住宅向を除く) | - | - | - | - | - |
| 住宅向 | - | - | - | - | - |
| 計 | - | - | - | - | - |
| 事業者向 計 | 1,345 | 100.00 | 75,509 | 100.00 | 2.47 |
| 合計 | 1,345 | 100.00 | 75,509 | 100.00 | 2.47 |
b.資金調達内訳
| 2020年3月31日現在 |
| 借入先等 | 残高(百万円) | 平均調達金利(%) | |
| 金融機関からの借入 | 275,040 | 0.50 | |
| その他 | 94,281 | 0.15 | |
| 社債・CP | 65,000 | 0.13 | |
| 合計 | 369,321 | 0.41 | |
| 自己資本 | 104,985 | - | |
| 資本金・出資金 | 29,360 | - | |
c.業種別貸付金残高内訳
| 2020年3月31日現在 |
| 業種別 | 先数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
| 農業、林業、漁業 | - | - | - | - |
| 建設業 | 65 | 12.06 | 1,997 | 2.65 |
| 製造業 | 90 | 16.70 | 4,968 | 6.58 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 9 | 1.67 | 3,716 | 4.92 |
| 情報通信業 | 5 | 0.93 | 196 | 0.26 |
| 運輸業、郵便業 | 41 | 7.61 | 27,724 | 36.72 |
| 卸売業、小売業 | 117 | 21.71 | 4,763 | 6.31 |
| 金融業、保険業 | 8 | 1.47 | 682 | 0.89 |
| 不動産業、物品賃貸業 | 53 | 9.83 | 12,345 | 16.35 |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 17 | 3.15 | 230 | 0.31 |
| 教育、学習支援業 | 2 | 0.37 | 2 | 0.00 |
| 医療、福祉 | 54 | 10.02 | 14,396 | 19.07 |
| 複合サービス事業 | - | - | - | - |
| サービス業(他に分類されないもの) | 77 | 14.29 | 4,477 | 5.93 |
| 個人 | - | - | - | - |
| 特定非営利活動法人 | - | - | - | - |
| その他 | 1 | 0.19 | 6 | 0.01 |
| 合計 | 539 | 100.00 | 75,509 | 100.00 |
d.担保別貸付金残高内訳
| 2020年3月31日現在 |
| 受入担保の種類 | 残高(百万円) | 構成割合(%) | |
| 有価証券 | - | - | |
| うち株式 | - | - | |
| 債権 | - | - | |
| うち預金 | - | - | |
| 商品 | - | - | |
| 不動産 | 2,085 | 2.76 | |
| 財団 | - | - | |
| その他 | 45,224 | 59.89 | |
| 計 | 47,310 | 62.65 | |
| 保証 | 15,815 | 20.95 | |
| 無担保 | 12,382 | 16.40 | |
| 合計 | 75,509 | 100.00 | |
e.期間別貸付金残高内訳
| 2020年3月31日現在 |
| 期間別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
| 1年以下 | 591 | 43.94 | 22,561 | 29.88 |
| 1年超 5年以下 | 524 | 38.96 | 13,403 | 17.75 |
| 5年超 10年以下 | 207 | 15.39 | 28,504 | 37.75 |
| 10年超 15年以下 | 16 | 1.19 | 7,409 | 9.81 |
| 15年超 20年以下 | 7 | 0.52 | 3,629 | 4.81 |
| 20年超 25年以下 | - | - | - | - |
| 25年超 | - | - | - | - |
| 合計 | 1,345 | 100.00 | 75,509 | 100.00 |
| 1件当たりの平均期間(年) | 2.559 | |||
(注)期間は、約定期間によっております。
④営業取引の状況
a.契約実行高
当連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 契約実行高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| リース・割賦 | リース | 69,316 | 0.8 |
| 割賦 | 119,622 | 26.3 | |
| 小計 | 188,939 | 15.6 | |
| ファイナンス | 118,041 | 13.5 | |
| その他 | 1,109 | △39.8 | |
| 合計 | 308,090 | 14.4 | |
(注)リースについては、当連結会計年度に取得した賃貸資産の取得金額、割賦については、割賦債権から割賦未実
現利益を控除した額を表示しております。
b.営業資産残高
連結会計年度末における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||
| 期末残高 (百万円) | 構成比 (%) | 期末残高 (百万円) | 構成比 (%) | ||
| リース・割賦 | リース | 196,988 | 41.4 | 237,623 | 42.0 |
| 割賦 | 211,121 | 44.4 | 260,496 | 46.1 | |
| 小計 | 408,110 | 85.8 | 498,119 | 88.1 | |
| ファイナンス | 67,734 | 14.2 | 67,419 | 11.9 | |
| その他 | - | - | - | - | |
| 合計 | 475,844 | 100.0 | 565,539 | 100.0 | |
(注)1.割賦については、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
2.貸倒引当金を控除する前の額を表示しております。
c.営業実績
連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
ⅰ.前連結会計年度
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | 売上原価 (資金原価を除く)(百万円) | 差引利益(百万円) | 資金原価(百万円) | 売上総利益(百万円) | |
| リース・割賦 | 72,823 | 63,184 | 9,639 | 1,638 | 8,000 | |
| ファイナンス | 2,146 | 45 | 2,101 | 277 | 1,824 | |
| その他 | 16,547 | 12,523 | 4,024 | 1 | 4,023 | |
| 合計 | 91,518 | 75,752 | 15,765 | 1,917 | 13,848 | |
ⅱ.当連結会計年度
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | 売上原価 (資金原価を除く) (百万円) | 差引利益 (百万円) | 資金原価 (百万円) | 売上総利益 (百万円) | |
| リース・割賦 | 83,659 | 72,418 | 11,240 | 1,538 | 9,702 | |
| ファイナンス | 1,809 | 55 | 1,754 | 217 | 1,537 | |
| その他 | 17,303 | 14,691 | 2,611 | 13 | 2,597 | |
| 合計 | 102,772 | 87,164 | 15,607 | 1,769 | 13,837 | |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①事業環境
当連結会計年度において、日本経済は、2019年4月から年末にかけては、米中貿易摩擦による海外経済の減速、10月の消費増税による消費の落ち込みなどによって、景気回復が鈍化しました。2020年1月以降は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的な広がりをみせるなか、感染防止の対策として、訪日客の入国・行動制限、外出自粛やイベントの中止・延期、および対面での営業店舗の休業といった措置が取られるなど経済活動は大きく制約され、経済の下押し圧力が高まりました。今後は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大が景気を左右するとみられ、経済・金融市場の先行きは不透明な状況にあります。
当社グループの属するリース業界においては、2019年度のリース取扱高は、前期比6.4%増加5兆3,331億円となりました。(出典:公益社団法人リース事業協会統計)
②事業活動
こうした環境の中、当社グループは、新生銀行グループの中期経営戦略の基本戦略に基づき策定した2019年度から2021年度までの中期事業計画の実現に向けて業務戦略を実施し、健全な事業運営を行ってまいりました。
a.ビジネス戦略
当社グループは、収益性と成長性が見込まれる4つの戦略分野に経営資源を集中し、グループのリソース活用による他社にはない複合的な金融サービスの提供と、アセット事業プラットフォーム拡大強化による圧倒的な差別化の実現を目指して、積極的に各業務を展開しております。
パートナービジネスについては、新生銀行グループである株式会社アプラス(以下「アプラス」)とのベンダーリース事業及び個人向けオートリース事業を一層推進し、当社グループの有するリース機能、物件管理機能とアプラスの有する個人向け与信機能を組み合わせ、協働しながら案件を積み上げております。また、パートナーとの匿名組合出資によるファイナンス支援の継続・拡大、サブスクリプションモデルによる在庫収益事業への参入など、お客さまへ新たな価値を提供するための取り組みに尽力しております。
財務ソリューションビジネスについては、法人向け生命保険販売と日本型オペレーティング・リースとの複合提案を推進し、航空機・船舶などの大型リース案件に出資する投資家のお客さまのニーズに合うサービスを提供しております。これに加えて、財務、税務に関する人材や情報が不足しがちなオーナー企業のお客さまにアプローチを行い、新生銀行の持つ知見と専門性を活用して、M&Aアドバイザリーやバイアウト型サポートなどの財務ソリューション商材の提供に取り組んでおります。
スペシャルティファイナンスビジネスについては、不動産、再生エネルギー、ヘルスケア、航空機・船舶などの分野において、新規案件に積極的に取り組み、新生銀行グループ一体での付加価値の高いファイナンスの提供にも注力しながら案件を積み上げております。
アセットビジネスについては、2019年7月に子会社となった神鋼リースの営業基盤、機能を活用し、建設機械ビジネスの更なる強化に努めております。また、フィリピンにおいてパートナーとJV形式で設立した建設機械レンタル会社を通じて、クレーンレンタル事業を拡大するなど、当社の強みや特色を活かした業務展開を行っております。これらにより、入口の販売金融から出口の物件処分まで、一気通貫で対応するアセット事業の出口プラットフォームを強化・拡大しております。
b.体制整備
当社グループは、ビジネス戦略を推進するため、組織的能力の強化を進めております。
グループ一体運営の推進については、新生銀行との関係は、グループ一体となった戦略の立案や協働により、事業・態勢面での融合が着実に進んでおります。グループ本社化による本社間接機能の集約についても、本社移転に伴い物理的にも完了しております。ビジネスの一体運営は、グループを横断して、個人と法人それぞれを対象顧客とするビジネスユニットを創設し、当社グループを含む新生銀行グループ各社の事業戦略企画機能を統合しております。その結果、今期は現場レベルでの融合も加速し、営業サイドでの交流が増え、プロダクト部署にて兼職、一体運営が進んでおります。また、資金調達においては、新生銀行と、人材交流、定期的な情報交換、銀行のノウハウ共有しALM管理高度化に努めております。
人材の多様性、専門性については、多様な働き方を推進し、ダイバーシティを尊重した各種人事・組織施策を導入しております。女性活躍推進は、そうした中では最も注力している取り組みの一つであり、グループ女性活躍推進委員会を設置し、強力に推し進めております。
生産性が高いオペレーション体制については、生産性改革のための拠点再編やオフィスの最適化を進め、戦略分野へのリソース集約を図っております。オペレーションについては、引き続き、RPA(Robotic Process Automation)の推進を強化し、事務の省力化を進めております。
③財政状態の分析
a.資産の状況
当連結会計年度末の総資産は、前年度末比838億73百万円増加の6,429億3百万円となりました。
b.資金調達の状況
ア.資金調達の方針
当社グループは低廉な資金を安定的に調達するよう努めております。複数の金融機関と良好な取引関係を維持し継続的に借入を行っていくとともに、資本市場における無担保社債やコマーシャル・ペーパーの発行、リース・割賦債権の流動化の実施等により、調達の多様化を行っております。
イ.当連結会計年度の資金調達の状況
当連結会計年度末の有利子負債残高(リース債務を除く)は前年度末比804億76百万円増加の4,593億25百万円となり、負債合計では前年度末比843億20百万円増加の5,366億30百万円となりました。この内、金融機関からの借入残高は3,650億44百万円、社債及びコマーシャル・ペーパー、リース・割賦債権の流動化等の資本市場からの直接調達残高は942億81百万円となりました。
c.純資産の状況
当連結会計年度末の純資産は、前年度末比4億46百万円減少の1,062億72百万円となりました。
その内訳は、株主資本では、剰余金の配当により利益剰余金が39億81百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益が23億82百万円増加しました。また、その他の包括利益累計額では、その他有価証券評価差額金が4億12百万円の減少となり、繰延ヘッジ損益が15百万円の減少となり、退職給付に係る調整累計額は1億4百万円減少しました。非支配株主持分は、16億84百万円の増加となりました。
この結果、自己資本比率は16.26%となりました。
④経営成績等の分析
a.経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、財務面では、営業資産残高、有利子負債ともに前連結会計年度末を上回りましたが、これは主に、神鋼リースのグループ化に伴うものが要因であります。
損益面では、売上高は、リース売上高の増加により前連結会計年度を上回りましたが、利益は、前連結会計年度を下回る結果となりました。これは主に、前連結会計年度に航空機関連の大型売却益の計上があったことによる反動に加え、法人向け生命保険販売を中心に手数料が減少したこと及び与信関連費用が増加したこと等が要因であり、影響は各段階利益にも同様に生じております。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
d.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメント利益は売上総利益ベースの数値であります。
リース・割賦
リース・割賦事業は、契約実行高は、前連結会計年度を上回り、営業資産残高についても前連結会計年度末を上回る結果となりました。これは主に、神鋼リースのグループ化により建設機械の取扱高等が増加したことが要因です。
また、神鋼リースのグループ化に加えて、再リース収益が期待できるリース契約の取組拡大を推進した結果、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。今後についても、神鋼リースとのシナジー効果を発揮し、リース契約の取組拡大を継続しながら収益力向上を目指してまいります。
ファイナンス
ファイナンス事業は、契約実行高は、前連結会計年度を上回りましたが、営業資産残高は前連結会計年度末を下回る結果となりました。これは主に、航空機・船舶等の貸付金及び神戸製鋼所グループ向けの短期ファクタリングが増加したものの全体では既存契約を含め元本の回収が進んだこと等が要因です。その結果、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。引き続き、新生銀行グループとの連携を強化し、お客さまの求める潜在的ニーズの掘り起こしに努め、新規案件の獲得や既存契約の維持に取り組んでまいります。
その他
その他の事業は、契約実行高は、法人向け生命保険販売を中心に手数料が減少したことにより前連結会計年度を下回る結果となりました。
また、売上高は、前連結会計年度を上回りましたが、セグメント利益は、前連結会計年度を下回りました。これは主に、前連結会計年度に航空機関連の大型売却益や不動産リースの解約収益の計上があったことによる反動等が要因です。今後は、引き続き物件売却益が見込める物件価値の高い土木建設機械等の取り扱いを拡大し、収益力向上を目指してまいります。
e.目標とする経営指標の達成状況等
・ROA(与信関連費用※除く税金等調整前当期純利益/営業資産残高) 1.2%
・OHR(経費※/業務粗利益※) 50%台
※ 与信関連費用 :売上原価の内の与信関連費用、販売費及び一般管理費の内の貸倒損失及び貸倒引当金繰入額の合計
経費 :販売費及び一般管理費(貸倒損失及び貸倒引当金繰入額、のれんの償却額を除く)
業務粗利益 :売上高、売上原価(与信関連費用を除く)、投資有価証券売却損益、受取利息、受取配当金、受取分配金、為替差損益、匿名組合投資損益、支払利息の合計
当連結会計年度における経営指標は、ROAが0.8%、OHRが68.8%という結果となりました。現状取り組みを進めている各種施策を着実に遂行し、中期事業計画で掲げた目標を達成できるよう努力してまいります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表作成に当たっては、連結財務諸表に含まれる金額が、将来事象の結果に依存するために確定できない場合又は既に発生している事象に関する情報を適時に入手できないために確定できない場合等に、会計上の見積りを行わなければなりません。当社グループは、過去の実績や状況を分析し合理的であると考えられる様々な要因を考慮して見積りや判断を行い、その結果が、連結財務諸表における資産・負債及び収益・費用の計上金額の基礎となります。当社グループは、連結財務諸表に含まれる会計上の見積り及び判断の適切性、必要性に対して、継続して評価を行っておりますが、実際の結果は、見積りに特有の不確実性があるために、これら見積り時の計上金額と大幅に異なる結果となる可能性があることから、特に慎重な判断が求められます。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
見積残存価額
リース投資資産については過去一定期間のリース満了時の処分実績、再リース収益から算出した処分率の平均値を求め、これに将来見込み等必要な修正を加えて見積処分率を算出しております。物件取得価額に見積処分率を乗じて見積処分価額を算出し、当該処分価額を見積残存価額として設定しております。
また、リース資産につきましては過去一定期間の物件処分実績に将来見込み等必要な修正を加えて算出した見積処分価額を見積残存価額として個別に設定しております。
見積残存価額は当社グループの過去のリース満了時の物件処分実績、再リース収益及び将来予測に基づいているため、経済状況の悪化により当初の見積残存価額で物件処分が出来ない場合や再リース収益が極端に悪化した場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社では、すべての債権を、資産の自己査定基準に基づき、営業担当部署等及び審査部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した新生銀行グループ本社グループポートフォリオリスク管理部が査定結果を検証しており、その査定結果に基づいて、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり貸倒引当金を計上しております。
破産、特別清算等、法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下、「破綻先」という。)に係る債権及びそれと同等の状況にある債務者(以下、「実質破綻先」という。)に係る債権については、以下のなお書きに記載されている直接減額後の帳簿価額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。また、現在は経営破綻の状況にないが、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者(以下、「破綻懸念先」という。)に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額に対して今後の一定期間の予想損失額を見込んで計上しております。
上記以外の債権については、予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、ポートフォリオの特性に応じて、大口与信先(与信総額1億円以上の先)、小口一般与信先(与信総額1億円未満の一般審査先)、小口提携与信先(与信総額1億円未満の簡易審査先)の債権別にグルーピングを行ったうえで、各々の平均残存期間の貸倒実績を基礎とした貸倒実績率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等必要な修正を加えて算出しております。
連結子会社の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。
なお、当社及び一部の連結子会社では破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付債権等については、原則として債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しております。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大やそれに伴う経済活動停滞による影響は今後1年程度続くものと想定し、特に当社の特定業種向け貸出金等の信用リスクに大きな影響があるとの仮定を置いております。こうした仮定のもと、当該影響により予想される損失に備えるため、特定債務者の債務者区分を足許の業績悪化の状況を踏まえて修正するとともに、特定業種ポートフォリオの貸倒実績に予想される業績悪化の状況に基づく修正を加えた予想損失率によって、貸倒引当金8億87百万円を追加計上しております。なお、当該金額は現時点の最善の見積りであるものの見積りに用いた仮定の不確実性は高く、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染状況やその経済環境への影響が変化した場合には、翌年度の連結財務諸表において当該貸倒引当金は増減する可能性があります。
当社グループは、現状の貸倒引当金計上額で、当社グループが認識する信用リスクから発生しうる損失を十分にカバーしていると考えておりますが、将来見込み等必要な修正を加えているものの貸倒引当金の見積りは基本的に過去の貸倒実績により計算しているため、急激な経済環境の変化や担保価値の下落によって、実際の貸倒損失が予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となる可能性があります。
有価証券の減損
当社グループでは、売買目的有価証券以外の有価証券(時価を把握することが極めて困難なものを除く)のうち、当該有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落したものについては、原則として時価が取得原価まで回復する見込みがないものとみなして、当該時価をもって連結貸借対照表計上額とし、評価差額を当該連結会計年度の損失として費用処理しております。
時価が「著しく下落した」と判断するための基準は、資産の自己査定基準において、次のとおり定めております。
時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合。但し、下落が一時的なものであり、期末日後概ね1年以内に簿価にほぼ近い水準まで回復する見込であることの合理的な根拠をもって予測できる場合を除く。
時価が取得原価に比べて30%以上下落し、且つ、以下の基準により回復する見込がないと認められる場合。
①株式の発行会社が債務超過の状態または2期連続で損失を計上しており、翌期もそのように予想される場合
②発行体の格付の著しい低下等、信用リスクが増大した場合
時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、当該有価証券の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額を行い、評価差額を当該連結会計年度の損失として費用処理しております。
有価証券の減損判断には、資産の自己査定基準における有価証券発行会社等の債務者区分判定の他、実質価額の算定などの将来予想に基づいた見積もりが含まれています。
将来の市況悪化や発行会社の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が発生した場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
繰延税金資産
当社グループでは、繰延税金資産の回収可能性の判断基準については、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の分類2に該当し、将来の課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の計上に関する判断は、中間連結会計期間及び連結会計年度の期末時点において実施しておりますが、将来課税所得の見積もり変更等により、前連結会計年度に計上した繰延税金資産の一部、又は全額の回収ができないと判断した場合には、繰延税金資産を取り崩しております。将来の課税所得は十分見込めるとしても、期末時点において、将来の一定の事実の発生が見込めないこと又は当社グループによる将来の一定の行為の実施についての意思決定又は実施計画等が存在しないことにより、将来の税金負担額の軽減の要件を充足することが見込めない場合には、同様に繰延税金資産を取り崩しております。