有価証券報告書-第52期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)

【提出】
2021/11/26 15:29
【資料】
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【項目】
136項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
2020年から世界各国に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により、世界経済は大きな影響を受け、大変厳しい状況が続いております。このような中、ワクチン接種などの感染防止策により、感染者数の減少も見られ、部分的には景気の持ち直しの動きも現れておりますが、今後も国内外の動きには注視していく必要があります。
このような中にあって、世界規模での持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、再生可能エネルギー設備の積極導入や5G等次世代型通信に関するインフラ整備に関わる需要増加が期待されます。また、情報通信技術ICT(Information and Communication Technology)を活用した様々なシステム化、気候変動に伴う甚大災害に対応した防災減災関連設備工事、さらには老朽化した社会インフラ設備更新や保守メンテナンス等は今後とも安定した成長が期待されます。
また、アジアのインフラ投資と先進諸国によるインフラメンテナンス需要の高まりにより、大きな成長が見込まれるため、日本の国土交通省主導による国内建設会社の海外市場への進出を後押しする動きが今後の経済政策の一環として期待されます。
こうした事業環境下、当社グループでは、国内では、長年培ってきた技術力と顧客からの信用力を活かし、太陽光発電設備、通信基地局関連設備、防災行政無線設備やETC設備工事等の受注拡大に取り組んでおります。また、海外市場においては、ベトナムにおける設計積算事業に加え、建設投資需要の取り込み、今後成長が期待される太陽光発電設備や防災減災関連設備、アジア諸国での国際空港電気設備設計や電気設備工事等のODA案件など受注拡大に努めてまいります。
(1) 経営基本方針
当社グループは、総合設備工事会社として、提案、調査、コンサル、設計、施工、保守メンテナンス等、工事に関する各種の課題に対し、高度なサービスをワンストップで提供する体制を構築し、SDGsの実現を目指す企業として、安心して暮らせる豊かな社会づくりに貢献してまいります。
あわせて、ニューノーマル時代に適応したDX化によるビジネスプロセスの変革に取り組むとともに、2020年に開講したインターネットによる、いつでも、どこでも受講できる教育システム(JESCOアカデミー)により技術者の育成と資格保有者数の拡大に努めます。企業価値の向上に努め、ステークホルダーの皆様から信頼・評価される企業を目指します。
また、環境保全、安全確保と品質向上、コーポレートガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底、リスク管理の強化及びJESCOグループ行動指針の徹底によりESGへの取り組みを強化してまいります。
(2) 中長期的な目標
当社グループは、①再生可能エネルギー(太陽光発電設備)、②5G等次世代通信・防災減災関連設備、③アセアンEPC事業の拡大を3本柱として成長を加速させ、海外売上高比率50%を目指してまいります。こうした施策に加え、新規受注の拡大、業務提携、M&A等の施策により、グループ全体の中長期的な売上目標を200億円としております。



(3) 会社の対処すべき課題
当社グループは、市場動向を的確に把握するとともにSDGsの実現に向けて、以下の3本柱を中心に更なる成長戦略に取り組んでまいります。
1)脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギー分野の拡大
国内外ともに脱炭素社会実現に向け太陽光発電設備の導入が今後活発になることが見込まれます。JESCOグループの実績(施工数202箇所、総出力262MW)が評価され、日本経済新聞NEXT1000に「脱炭素実現支える新興勢」として紹介されましたが、更なる事業の拡大とともにESGの充実を目指してまいります。
2)5G等の通信インフラ及び無線通信関連設備工事の拡大
自動運転など情報通信技術(ICT)インフラ整備に向けて5G等の移動体通信関連設備、さらに大幅な気候変動などによる激甚災害防止に向けて防災減災設備が今後拡大することが確実であり、受注の拡大を目指してまいります。
3)アセアンEPC事業の拡大
ベトナムをはじめとするアセアン地域では、新型コロナウイルス感染症の影響で非常に厳しい状況が続いていますが、ベトナムの設計積算部門では、早期からのテレワーク等DXへの取り組みにより安定操業を継続してまいりました。新たにメコンデルタ地区に拠点を設置、現在の180名から300名体制を構築し、事業の拡大を図ってまいります。
また、建設市場では公共インフラ整備、民間設備投資ともに今後大きく拡大する可能性があり、国際空港や再生可能エネルギー関連工事、防災減災関連工事などの事業拡大にも取り組んでまいります。
以上のような経営課題の対処に向けて、経営資源の最適配分に取り組んでまいります。
当社の重要な経営資源は、人的資源であります。
国内の建設業界では、生産人口の減少等による労働人材や専門エキスパート人材の不足が生じており、当社グループにおいても、業績に影響を与えております。また、ベトナムにおいても同様に、人材不足による労働コストの上昇が当社グループの業績に影響を与えております。
このような課題に対して、当社ではDXによるビジネスプロセスの変革に取り組んでいます。
a JESCO DXの強化
当社では、すでに20年前から設計積算業務をベトナムで行い、設計情報のデジタル化に取り組んでまいりましたが、今般、国内とベトナムの設計部門をWEBコミュニケーションツールで結合し仮想空間での一体化を図りました。このようなDX化をベースに、メコンデルタ地域への拠点拡大、BIM(注1)ソフトの導入など体制の強化に加え、スマートグラスによる現場と事務所、さらにはベトナム設計部門とのバーチャルでの一体化にも取り組んでいます。今後は、間接部門のDX化にも取り組んでまいります。
また、当社グループでは、日本及びベトナムでの人材開発のDX化を進めるべく、インターネットを活用した「JESCOアカデミー」を2020年10月に開講しました。クラウドを利活用したオンデマンド配信による技術者教育で、いつでもどこでも好きな時に受講することができます。将来的には国内外のパートナー会社に拡大し「グローバルアカデミー」を構築してまいります。
また、建設業におけるDXソリューションの一環として、ICTを活用したBIM技術者の育成にも取り組んでいます。学校法人工学院大学、㈱SOBAプロジェクトとの産学連携による企画「ベトナム国BIM理論を活用した産学連携教育事業による電気設備技術者育成のための案件化調査」が、2020年9月、独立行政法人国際協力機構(JICA)の「2020年度第一回中小企業・SDGsビジネス支援事業-案件化調査-」に採択されました。今後、ベトナム国のダナン工科大学との連携により、国内外で活躍する高度技術者の育成に努めてまいります。


b 資金面での取り組み
資金につきましては、保有不動産の適切な運用により流動性の確保を図りつつ、アセアンにおける事業拡大、国内外でのM&A資金等に活用する方針であります。また、金融機関や証券市場を通じた資金確保も可能であります。
こうした人材資源開発及び資金資源の最適配分を進め、業績拡大を目指してまいります。
(注1)BIM(Building Information Modeling): ICTを活用し、3次元の建設デジタルモデルに建築物のデータベースを含めた建築の新しいワークフローを提供するモデル(ソフトウェアを含む)

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