有価証券報告書-第28期(平成31年2月1日-令和2年1月31日)

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2020/04/27 15:00
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142項目
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、原則として前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用環境の改善が見られ、緩やかな景気回復基調が継続したものの、米中に端を発する通商摩擦や新型感染症の流行など先行きが不透明な状況が継続しております。
当社グループが属するIT業界におきましては、国内経済が緩やかな回復基調にあることに加え、働き方改革や人手不足、東京オリンピックや緊急時対応のためのテレワークへの関心の高まりなどを背景に、業務効率化を目的とした企業のIT投資額も増加することが見込まれております。
このような状況の中、当社グループは「リアルなITコミュニケーションで豊かな社会形成に貢献する」という経営理念を実現すべく、顧客ニーズに応える様々な製品・サービスを開発・提供しており、今後も新製品・新サービスの開発・提供にチャレンジしてまいります。既存製品・サービスを維持したうえで、新製品・新サービスの開発・提供を行うためには、技術者を確保することが重要であると認識しておりますが、近年は技術者の獲得競争が激しくなっており、継続的に技術者を採用し、育成することが重要な課題となっております。
このような課題認識のもと、2019年8月にシステムインテグレーションを主な事業とする株式会社Pro-SPIREを子会社化いたしました。今後、株式会社Pro-SPIREの技術者を活用することを含め、当社グループ全体としての成長を実現してまいります。
一方で、長期的には日本国内は人口減少が見込まれており、それに伴い当社グループが提供する製品・サービスを利用する労働人口も減少していくことが予想されます。このような状況において、中長期的に成長を継続していくためには海外へのチャレンジが不可欠であると認識しております。このような認識のもと、2019年6月には世界市場進出を目的とした、グローバルマーケティングとグローバルアライアンスを推進するため、米国カリフォルニア州に完全子会社を設立いたしました。さらに、2019年12月にはアジアでの新規事業立ち上げのため現地企業とマレーシアに合弁会社を設立いたしました。なお、海外子会社の本格的な稼働開始は2021年1月期中を予定しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,742,984千円、営業利益は699,063千円、経常利益は717,259千円、親会社株主に帰属する当期純利益は495,039千円となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は以下のとおりであります。なお、当社グループの報告セグメントは、従来「ソフトウェア事業」の単一セグメントでありましたが、株式会社Pro-SPIREが連結子会社となったことに伴い、当連結会計年度より「システム開発サービス事業」を報告セグメントに追加しております。
(ソフトウェア事業)
ソフトウェア事業は当社の個別の業績で構成されるため、当社の前事業年度実績との比較を行っております。
売上区分前事業年度
[
2018
2019

2
1

1
31

]
当連結会計年度
[
2019
2020

2
1

1
31

]
売上高(千円)構成比(%)売上高(千円)構成比(%)増減率(%)
クラウドサービス1,497,67756.31,767,76757.418.0
プロダクト1,054,55039.61,236,28840.117.2
技術開発109,7214.177,8702.5△29.0
合計2,661,949100.03,081,926100.015.8

(a) クラウドサービス
クラウドにて提供する、desknet's NEOクラウド版の利用ユーザー数が順調に推移したことにより、同サービスの売上高は前年同期比246,364千円増加し、1,416,155千円(前年同期比21.1%増)となりました。また、ChatLuckクラウド版はクラウドサービス全体に占める売上の割合はいまだ小さいものの、前年同期と比較して19,605千円増加し、48,597千円(前年同期比67.6%増)と順調に利用ユーザー数が拡大しております。この他、ASP事業者向けの売上高は、おおむね前年同期と同水準で推移し126,548千円(前年同期比2.5%増)となりました。
以上の結果、クラウドサービス全体での売上高は前年同期比270,089千円増加し、1,767,767千円(前年同期比18.0%増)となりました。
(b) プロダクト
中小規模ユーザー向けのdesknet's NEOスモールライセンスにつきましては、クラウドサービスでの利用を希望されるお客様が増加していることもあり、売上高は前年同期比7,875千円減少し、67,401千円(前年同期比10.5%減)となりました。desknet's NEOスモールライセンスにつきましては、クラウドサービスの利用が一般化してきているため長期的には減少傾向にあると認識しております。また、大規模ユーザー向けのdesknet's NEOエンタープライズライセンスにつきましては、堅調に推移し売上高は前年同期比3,619千円増加し、198,931千円(前年同期比1.9%増)となりました。desknet's NEOエンタープライズライセンスにつきましては、大規模ユーザーの企業様等では運用人員を含めた環境が整っていることが多く、クラウド版での利用よりも大規模ユーザーになるほどユーザ単価面でのメリットが大きいことから、当面、desknet's NEOエンタープライズライセンスの需要が大きく減少することは想定しておりません。
AppSuiteライセンスにつきましても堅調に推移しており、売上高は前年同期比7,882千円増加し、46,881千円(前年同期比20.2%増)となりました。
カスタマイズにつきましては、例年と比較して規模の大きい案件を受注したことにより、売上高は前年同期比44,190千円増加し、106,510千円(前年同期比70.9%増)となりました。また、desknet's NEO(旧製品を含む)のサポートサービスの売上高につきましては、前年同期比31,630千円増加し、572,278千円(前年同期比5.9%増)となりました。この他、当社製品との連携製品であるID統合管理ソフトウェアなどの転売売上が前年同期比33,854千円増加し、56,424千円(前年同期比150.0%増)と大きく増加しましたが、一過性の要因によるものと考えております。
以上の結果、プロダクト全体での売上高は前年同期比181,737千円増加し、1,236,288千円(前年同期比17.2%増)となりました。
(c) 技術開発
技術開発につきましては、積極的に受託開発を行う方針ではないため、ECサイト関連の継続案件や過年度に受託したシステムの保守により、売上高は77,870千円(前年同期比29.0%減)となりました。
以上の結果、ソフトウェア事業の売上高は3,081,926千円(前年同期比15.8%増)、セグメント利益は639,381千円(前年同期比21.0%増)となりました。
(システム開発サービス事業)
システム開発サービス事業は、当連結会計年度に子会社となった株式会社Pro-SPIREが展開する事業で構成されており、同社が長年培ってきたクラウドインテグレーション、システムインテグレーションのノウハウを基礎に技術者の育成を図り、先端技術を活用し新たな顧客ニーズを満たすシステムエンジニアリングサービスを主に提供しております。
なお、2019年9月30日をみなし取得日として同社を子会社化し、同社の決算日を6月30日から1月31日に変更しております。この変更に伴い、システム開発サービス事業の業績につきましては2019年10月1日から2020年1月31日までの4か月分となっております。
システム開発サービス事業においては、従来からのシステム・インテグレーションサービスの維持・規模の拡大に加え、主要顧客である生損保業界のシステム構築において、基幹系(SoR)と情報系(SoE)のノウハウを両輪で持つことを強みとしての提案、受注活動を実施し、収益力・生産性を高める取り組みを実施いたしました。
以上の結果、システム開発サービス事業の売上高は661,857千円、セグメント利益は59,681千円となりました。
② 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は5,788,285千円となりました。この主な内訳は、現金及び預金が2,996,478千円、投資有価証券が1,109,062千円、売掛金が538,292千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,931,872千円となりました。この主な内訳は、前受収益が533,587千円、退職給付に係る負債が288,110千円、未払法人税等が198,382千円、買掛金が154,106千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は3,856,413千円となりました。この主な内訳は、資本金が291,880千円、資本剰余金が328,164千円、利益剰余金が3,199,020千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は2,804,969千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは764,320千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上714,490千円、減価償却費の計上112,647千円、前受収益の増加63,639千円により資金が増加した一方で、法人税等の支払185,668千円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは464,683千円の支出となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出189,797千円、米国子会社(非連結子会社)の設立に伴う関係会社株式の取得による支出107,885千円、株式会社Pro-SPIREの子会社化に伴う連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出102,823千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは101,632千円の支出となりました。これは主に、配当金の支払88,775千円、長期借入金の返済による支出18,440千円によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2020年1月期
自己資本比率(%)66.6
時価ベースの自己資本比率(%)301.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)3,497.6

(注)1.各指標の計算方法は、次のとおりであります。
自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
2.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書におけるキャッシュ・フローを使用しております。
5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(b) 受注実績
当社グループは受注開発を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示しますと、次の通りであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
ソフトウェア事業3,081,926115.8
システム開発サービス事業661,057
合計3,742,984140.6

(注) 1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先当連結会計年度
(自 2019年2月1日
至 2020年1月31日)
販売高(千円)割合(%)
ダイワボウ情報システム(株)492,53613.2

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.ソフトウェア事業及び合計額の前年同期比は、当社前事業年度の売上金額との比較によっております。
5.システム開発サービス事業は、株式会社Pro-SPIREを子会社化したことにより当連結会計年度より発生した事業であるため、前年同期比の記載は行っておりません。
(2) 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実績の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 経営成績の分析
以下の「経営成績の分析」において、ソフトウェア事業につきましては、当社の事業から構成されるため前事業年度の当社業績との比較・分析を行っております。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は3,742,984千円となりました。このうち、661,057千円は当連結会計年度において株式会社Pro-SPIREを連結子会社化したことに伴うシステム開発サービス事業の売上によるものであります。なお、同社の損益につきましては2019年10月1日から2020年1月31日までの4か月を連結しております。ソフトウェア事業の売上高は前事業年度より419,976千円増加し3,081,926千円(前年同期比15.8%増)となりました。これは主にクラウドサービスの売上高が270,089千円(前年同期比18.0%増)、プロダクトの売上高が181,737千円(前年同期比17.2%増)増加したことによるものであります。クラウドサービスの売上高増加は、当社の中核クラウドサービスであるdesknet's NEOクラウド版のユーザー数が順調に拡大したことを主な要因とするものであり、プロダクトの売上高増加は、主にカスタマイズの売上高、サポートサービスの売上高及び転売商品の増加によるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は1,519,175千円となりました。このうち532,632千円は当連結会計年度において株式会社Pro-SPIREを連結子会社化したことに伴うシステム開発サービス事業の売上原価によるものであります。ソフトウェア事業の売上原価は前事業年度より109,783千円増加し986,552千円(前年同期比12.5%増)となりました。これは、技術者の新卒採用やサポート人員の強化等を主な要因として労務費が31,283千円増加したこと、クラウドサービスの売上増加に伴いデータセンタ利用料が53,516千円増加したこと、連携サービスの売上増加等に伴いライセンス料が40,226千円増加したことに加え、転売商品の仕入が46,346千円増加した一方で、販売目的ソフトウェアの減価償却費が減少したことを主要因として減価償却費が41,405千円減少したこと、製品製造を行う技術者による開発活動の増加のため研究開発費への振替額が61,327千円増加したことなどを主な要因とするものであります。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は2,223,808千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,524,744千円となりました。このうち68,752千円は当連結会計年度において株式会社Pro-SPIREを連結子会社化したことに伴うシステム開発サービス事業の販売費及び一般管理費によるものであります。ソフトウェア事業の販売費及び一般管理費は前事業年度より199,146千円増加し1,455,992千円(前年同期比15.8%増)となりました。これは主に、従業員の増加等による給料及び手当が49,642千円増加したこと、研究開発費が67,341千円増加したこと、及び業務委託費が50,961千円増加したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は699,063千円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は23,213千円となりました。これは主に、余剰資金の運用目的で保有している社債の利息によるものであります。また、営業外費用は主に投資事業組合運用損が4,690千円発生したことにより5,018千円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は717,259千円となりました。
(特別損益、当期純利益及び親会社に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は車両の買い替えに伴う固定資産売却益870千円によるものであります。また、特別損失は、保有していた非上場株式の評価減を実施したことによる投資有価証券評価損3,638千円によるものであります。また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は219,451千円となりました。
この結果、当連結会計年度の当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益は495,039千円となりました。
(b) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(c) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、労務費、経費並びに販売費及び一般管理費等の運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金で対応していくこととしております。なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物の水準については、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化や組織体制の整備等、さまざまなリスク要因が当社の成長や経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、常に新技術の動向や市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保育成し、顧客ニーズを満たす製品・サービスを開発し提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。

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