有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/10/28 15:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
84項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社の財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1) 財務諸表」に記載のとおりであります。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債または損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
(2) 財政状態の分析
第9期事業年度(自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日)
① 資産の部
当事業年度末における総資産残高は50億18百万円となり、前事業年度末に比べ10億93百万円増加しました。これは主に、売掛金が2億29百万円、販売用不動産が4億2百万円、仕掛販売用不動産が1億99百万円増加したことによるものです。
② 負債の部
当事業年度末における負債残高は32億19百万円となり、前事業年度末に比べ5億43百万円増加しました。これは主に、前受金が3億21百万円減少した一方で、1年内返済予定の長期借入金が1億2百万円、未払金が1億31百万円、社債が1億25百万円、長期借入金が2億61百万円増加したことによるものです。
③ 純資産の部
当事業年度末における純資産残高は17億99百万円となり、前事業年度末に比べ5億50百万円増加しました。これは主に、剰余金の配当28百万円があったものの、当期純利益5億54百万円の計上により利益剰余金が5億26百万円増加し、また、増資により資本金12百万円及び資本準備金10百万円が増加したことによるものです。
第10期第3四半期累計期間(自 平成27年1月1日 至 平成27年9月30日)
① 資産の部
当第3四半期会計期間末における総資産残高は47億29百万円となり、前事業年度末に比べ2億89百万円減少しました。これは主に、仕掛販売用不動産が6億81百万円増加した一方で、現金及び預金が2億86百万円、売掛金が95百万円、販売用不動産が2億96百万円、有価証券が1億円減少したことによるものです。
② 負債の部
当第3四半期会計期間末における負債残高は23億13百万円となり、前事業年度末に比べ9億5百万円減少しました。これは主に、未払法人税等が91百万円、前受金が68百万円増加した一方で、借入金総額が9億37百万円、社債総額が2億25百万円減少したことによるものです。
③ 純資産の部
当第3四半期会計期間末における純資産残高は24億16百万円となり、前事業年度末に比べ6億16百万円増加しました。これは主に、剰余金の配当99百万円があったものの、四半期純利益7億17百万円の計上により利益剰余金が6億17百万円増加したことによるものです。
(3) 経営成績の分析
第9期事業年度(自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日)
① 売上高及び営業利益
当事業年度の売上高は146億14百万円となり、前年同期と比べ7億52百万円増加しました。
また、売上総利益は、売上高の増加等により前年同期と比べ3億64百万円増加し31億7百万円となりましたが、販売費及び一般管理費が前年同期と比べ3億85百万円増加の21億82百万円となった結果、営業利益は前年同期と比べ21百万円減少し9億25百万円となりました。
② 営業外損益及び経常利益
営業外損益(純額)は、15百万円の利益(前事業年度は47百万円の損失)となりました。これは主に、保険解約益20百万円を計上したことによるものです。結果として、経常利益は前年同期と比べ42百万円増加し9億41百万円となりました。
③ 特別損益及び当期純利益
特別損益(純額)は、49百万円の損失(前事業年度は0百万円の損失)となりました。これは主に、東京本社及び各支店の移転に伴い、事務所移転費用54百万円を計上したことによるものです。
法人税等(法人税等調整額を含む)は3億37百万円となり、結果として、当期純利益は5億54百万円となり、前年同期と比べて18百万円増加しました。
第10期第3四半期累計期間(自 平成27年1月1日 至 平成27年9月30日)
① 売上高及び営業利益
当第3四半期累計期間の売上高は140億16百万円となりました。これは、アパートの引渡棟数が堅調に推移した結果、売上高が順調に拡大したことによるものです。
また、売上総利益は28億26百万円となりましたが、販売費及び一般管理費が16億58百万円となった結果、営業利益は11億68百万円となりました。
② 営業外損益及び経常利益
営業外損益(純額)は0百万円の損失となりました。これは主に、保険解約益6百万円を計上した一方、支払利息を6百万円計上したことによるものです。結果として、経常利益は11億68百万円となりました。
③ 特別損益及び四半期純利益
特別損益の計上はありませんでした。
法人税等は4億50百万円となり、結果として、四半期純利益は7億17百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当社は、「ネット×リアルの新しい不動産サービスを」という経営理念のもと、ITの技術力を通じてイノベーションを創造することで、不動産業界の潜在的市場を開拓できると見込んでおります。そのため、当社のアパート経営プラットフォーム「TATERU」の強化を促進させ、新規サービス等の開発に経営資源を投入し、ITの技術力強化を図ってまいります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、TATERUを広く認知させ、収益力の強化を図っていくとともに、ITの技術力を通じてイノベーションを創造することが必要であると認識しております。
そのために、当社及びTATERUの知名度の向上のための施策を実施することによるTATERUユーザー数の拡大や、ITの技術革新への対応、個人情報保護法への対応、システムの強化を行ってまいります。