訂正有価証券届出書(新規公開時)

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2015/12/07 15:00
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業績等の概要

(1) 業績
第25期事業年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減もあり消費意欲に減退が見られたものの、企業収益の改善やそれに伴う設備投資の増加等により、緩やかな回復基調で推移いたしました。
当社が所属する住宅業界は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動から、受注が低調に推移し、在庫調整による価格競争の激化が見られましたが、住宅ローン金利が引き続き低位で推移したほか、住宅税制の特例措置など政府による消費税増税の反動減の緩和策により、分譲住宅着工戸数には底堅い動きも見られました。
このような経済状況の中、当社は「豊かで楽しく快適な暮らしの創造」の経営理念のもと、地域密着の店舗展開を積極的に推進し業容の拡大に努めてまいりました。また、新築戸建生産棟数1,000棟超のスケールメリットと協力会社との連携力を生かした経営を行うことで、住まいの機能性を追求し、工期短縮や建築コストの低減を図るなど、より高品質で低価格な住宅の供給に引き続き取り組んでまいりました。
以上の結果、売上高は、前事業年度には売上の無かったマンション販売が発生したこと、分譲住宅販売が増加したことを主な要因として、前事業年度と比較し5,282,137千円増加の32,295,018千円(前事業年度比19.6%増)となりました。営業利益は、マンション販売と価格競合による値引き販売が発生したことなどを要因として売上総利益率が1.7ポイント減少したこと、また、社内管理体制の強化と業容拡大を目的とした新卒者採用や中途採用により従業員数が増加したことなどを要因として販売費及び一般管理費が前事業年度と比較し460,751千円増加したことから、前事業年度と比較し108,664千円の増加にとどまる1,510,238千円(前事業年度比7.8%増)となりました。経常利益は、不動産取得税還付金の減少、次年度事業用地の取得に伴う借入金増加による支払利息の増加を主な要因として前事業年度と比較し51,438千円減少の1,153,884千円(前事業年度比4.3%減)となりました。当期純利益は、特別損失が減少したものの経常利益の減少や法定実効税率の引き下げによる法人税等負担率の増加などにより、前事業年度と比較し41,979千円減少の611,979千円(前事業年度比6.4%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 分譲住宅事業
分譲住宅事業につきましては、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減、また一部地域において競合他社の在庫調整も見られたことから、販売価格は比較的軟調に推移する結果となりました。このような環境の下、当社においては、引き続き「高品質で低価格」な住宅を安心・安全に提供することを目的として、土地の仕入れからアフターサービスまで全てを自社で行う社内一貫体制を推進してまいりました。また、新商品「カーザスタイル」を開発し、新たな販売拠点として平成26年11月に「カーザスタイル前橋」を新規出店したほか、地域密着の営業を推進するため平成27年1月に「宇都宮西川田ハウジングセンター」、「大宮ハウジングセンター」及び「久喜ハウジングセンター」3店の新規出店を行いました。事業の拡充に合わせて戸建用地の積極的な仕入れを行い、工期短縮や工程改善などのコスト低減を図る中で、分譲住宅供給戸数の拡大に努めてまいりました。さらに、分譲用地の第一次情報を有する地域不動産仲介業者との一層親密な関係を構築すべく、仲介販売業者向け分譲住宅商品「フレンズ」を製品化し法人営業の強化にも取り組んでまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は、販売棟数が前事業年度より97棟増加し774棟となったことなどにより、前事業年度と比較し2,724,772千円増加し21,820,067千円(前事業年度比14.3%増)となりました。営業利益は、早期販売を重視し戦略的に販売価格を下げたことなどにより前事業年度と比較し71,410千円減少し1,890,892千円(前事業年度比3.6%減)となりました。
② 注文住宅事業
注文住宅事業につきましては、経営資源の選択と集中の観点から、「ケイアイカーザ横浜展示場」を平成26年6月に閉鎖する一方、「高品質で低価格」な住宅を提案する「はなまるハウス」事業の拡充を積極的に推進し、平成26年4月に栃木県初出店となる「はなまるハウス宇都宮展示場」、5月に「はなまるハウス宇都宮営業所」、平成27年3月に「はなまるハウス太田営業所」3店の新規出店を行い、新規受注の増加に努めてまいりました。「はなまるハウス」は、家賃以下の家計負担で高品質な持家が取得できる価格の設定が受注増加に寄与しており、今後とも成長が期待できる事業としてエリアの拡充や人員の強化を図ってまいります。
以上の結果、当事業の売上高は、価格の安いはなまるハウスを主軸に転換している途上であることを主因に、販売棟数が前事業年度より33棟減少し310棟となったことなどにより、前事業年度と比較し237,642千円減少し4,896,952千円(前事業年度比4.6%減)となりました。営業利益は、利益率の高いはなまるハウスの売上が増加したこと及び、経費削減などにより前事業年度と比較し119,386千円増加し348,675千円(前事業年度比52.1%増)となりました。
③ 中古住宅事業
中古住宅事業につきましては、市場環境を注視して、地場不動産仲介業者等の物件情報提供者を通じた仕入れを機動的に行いリフォーム後に販売する一般中古住宅事業と、収益物件である賃貸マンションを取得しリノベーション等を実施後に販売するオーナーチェンジマンション事業を推進してまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は、販売数が前事業年度より18物件減少し82物件となったことなどにより、前事業年度と比較し287,769千円減少し2,169,531千円(前事業年度比11.7%減)となりました。営業利益は経費削減などにより前事業年度と比較し5,869千円増加し151,912千円(前事業年度比4.0%増)となりました。
④ マンション販売事業
マンション販売事業につきましては、適地入手時に事業化する姿勢を堅持しており、優良な土地を仕入れるための活動を継続的に行いつつ、当期中に完工したヴィラーヌ熊谷、ヴィラーヌ川口、ヴィラーヌ高崎の販売に注力してまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は、販売戸数が116戸となったことにより、3,108,252千円、営業利益は271,049千円となりました。なお、前事業年度はマンションの売上が無かったので、前事業年度との比較は行っておりません。
⑤ その他事業
その他事業につきましては、既存の賃貸物件について引き続き賃貸を行うとともに、不動産仲介事業の収益機会の増加を図るため、平成27年1月に「ケイアイの仲介宇都宮営業所」の新規出店を行うなど、事業の拡充を意図した施策に着手いたしました。
以上の結果、賃貸物件が減少したことなどにより当事業の売上高は300,214千円(前事業年度比7.8%減)、営業利益は154,098千円(前事業年度比23.2%減)となりました。
第26期第2四半期累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日)
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、良好な企業収益を受け設備投資が持ち直し、また、個人消費も穏やかながら増加傾向となるなど、緩やかな回復基調となったものの、景気回復の期待感から一時2万円台に回復した日経平均株価が、中国経済の不安から乱高下を繰り返すなど先行きが不透明になる場面も発生いたしました。
当社が所属する住宅業界は、消費税増税後の長引く低迷から、新築着工棟数の増加など、徐々に回復基調となりました。
このような経営環境の下、当社は「豊かで楽しく快適な暮らしの創造」を経営理念に掲げ、高品質で低価格な分譲住宅・注文住宅の提供などに注力してまいりました。
これらの結果、当第2四半期累計期間の業績は、売上高18,514,596千円、営業利益は1,201,007千円、経常利益は1,037,751千円、四半期純利益は750,739千円となりました。
なお、当第2四半期が四半期決算を行った初年度であるため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
①分譲住宅事業
分譲住宅事業につきましては、「高品質で低価格」な住宅を安心・安全に提供することを目的として、土地の仕入れからアフターサービスまで自社で行う社内責任一貫体制を推進するとともに、工期短縮や工程改善などのコスト低減を実施してまいりました。また、新たな販売拠点として平成27年4月に「カーザスタイル高崎」を新規出店し、分譲住宅の拡販に努めてまいりました。また、分譲事業の拡大に合わせ自社販売だけでなく、地域不動産仲介業者との関係を強化し、仲介による販売強化にも取り組んでまいりました。
以上の結果、販売棟数が481棟となり当事業の売上高は13,314,619千円、営業利益は1,258,832千円となりました。
②注文住宅事業
注文住宅事業につきましては、「無理しない。でも妥協しない。870万円からの家づくり」をコンセプトとした「はなまるハウス」を主力商品に据え、お客様のニーズにより「ケイアイカーザ」などを取りそろえ受注拡大に努めるとともに、平成27年7月に、はなまるハウス小山展示場を出店し事業領域の拡大を図ってまいりました。また、「はなまるハウス」についてはフランチャイズによる事業展開を推進しており、平成27年5月にフランチャイズ1号店との契約を締結しております。
以上の結果、販売棟数が146棟となり当事業の売上高は2,228,194千円、営業利益は229,672千円となりました。
③中古住宅事業
中古住宅事業につきましては、市場環境を注視して、地場不動産仲介業者等の物件情報提供者を通じた仕入れを機動的に行い、リフォーム後に販売する一般中古住宅事業と、収益物件である賃貸マンションを取得し、リノベーション等を実施後に販売するオーナーチェンジマンション事業を推進してまいりました。
以上の結果、販売数が39物件となり当事業の売上高は1,380,661千円、営業利益は277,488千円となりました。
④マンション販売事業
マンション販売事業につきましては、優良な土地を厳選し仕入れを行っており、当第2四半期累計期間は、前事業年度に完工したヴィラーヌ川口、ヴィラーヌ高崎及び、平成27年4月に完工したヴィラーヌ前橋の販売に努めてまいりました。
以上の結果、販売戸数が49戸となり当事業の売上高は1,430,932千円、営業利益は137,262千円となりました。
⑤その他事業
その他事業につきましては、賃貸事業、不動産仲介事業などの拡充に努めてまいりました。
以上の結果、当事業の売上高は160,189千円、営業利益は52,864千円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
第25期事業年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ408,960千円減少し、1,855,192千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果使用した資金は2,915,494千円(前年同期比30.8%減)となりました。
これは主に、税引前当期純利益で1,081,743千円、減価償却費で300,734千円となったものの、翌事業年度の販売に備えるため販売用不動産を増加させたことなどにより、たな卸資産の増加額が4,001,144千円となったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果得られた資金は132,157千円(前事業年度は△983,511千円)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出で215,191千円、定期預金の預入による支出で822,505千円となったものの、定期預金の払戻による収入が1,164,462千円となったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果得られた資金は2,374,375千円(前年同期比61.8%減)となりました。
これは主に、短期借入金の返済による支出で14,748,300千円、長期借入金の返済による支出で8,749,419千円となったものの、短期借入れによる収入で16,593,650千円、長期借入れによる収入で9,507,347千円となったことなどによるものであります。
第26期第2四半期累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日)
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,528,836千円増加し、3,384,029千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動の結果得られた資金は1,417,917千円となりました。
これは主に、税引前四半期純利益が、1,101,566千円となったこと、減価償却費が122,261千円になったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動の結果得られた資金は2,043,090千円となりました。
これは主に、定期預金の預入による支出686,330千円があったものの、有形固定資産の売却による収入が292,779千円となり、定期預金の払戻による収入が2,370,612千円となったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動の結果使用した資金は1,932,171千円となりました。
これは主に、短期借入れによる収入が6,509,450千円、長期借入れによる収入が4,156,218千円となったものの、短期借入金の返済による支出が7,728,730千円、長期借入金の返済による支出が4,570,203千円となったことなどによるものであります。