有価証券報告書-第2期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/27 9:41
【資料】
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【項目】
109項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループを取り巻く環境は、政府主導の施策や堅調な企業収益を背景とする設備投資は底堅さを維持しておりますが、建設業における労働者不足の問題等により、引き続き不安定要素が残っております。そうしたなかで、当社グループは経営計画に基づき、お客様に信頼され、選ばれるメーカーを目指し、安定した収益計上できる体制を構築して参る所存です。
この目的を達成するため、当社グループは、平成30年3月26日付「グループの再編に関する方針決定及び子会社の現物配当による孫会社の異動に関するお知らせ」にて発表のとおり、コンベヤ関連事業並びに立体駐車装置関連事業を中心にグループ再編を行います。再編にあたり、グループ経営方針・目標の一つである「グループ全体の競争力の強化」の実現に向け、下記の3つの方針を戦略の中核に据えました。
①コンベヤ関連事業及び立体駐車場装置関連事業における「エンジニアリング事業」の収益力強化
②立体駐車場装置関連事業における「リーディングカンパニー」を目指すべく、市場シェアの拡大
③メンテナンス事業を更なる受注の積み上げ及びストック型の安定収益体制の構築・拡充
具体的な内容としましては、当社完全子会社である日本コンベヤ株式会社を承継会社とする吸収合併方式により、同社と同じく完全子会社であるエヌエイチパーキングシステムズ株式会社とを合併いたします(吸収合併効力発生日:平成30年7月1日)。
本合併により、日本コンベヤ株式会社並びにエヌエイチパーキングシステムズ株式会社両社のエンジニアリング部門を統合し、技術力の向上とコスト見直しを推進、製品面・価格面における顧客ニーズへの迅速な対応を行う体制を整備いたします。また、人材の相互活用を通じた人材育成・人的効率の飛躍的向上を実現するとともに、「土木・トンネル工事用延伸コンベヤ」に代表される、当社の先端技術を駆使したソリューションを、今後見込まれる大規模案件獲得に向けて積極的に展開してまいります。立体駐車場装置関連事業については、業界における「リーディングカンパニー」を目指すための市場シェア獲得・拡大を目指します。
またこれに先立ち、平成30年4月1日をもって、エヌエイチパーキングシステムズ株式会社の完全子会社で立体駐車場装置の保守・点検・運営管理を行っているエヌエイチサービス株式会社の全株式を当社が取得し、完全子会社化いたします。エヌエイチサービス株式会社を当社が直接支配することにより、グループの意思決定の迅速化を図ると同時に、ITを駆使したUI(ユーザーインターフェース)の向上や保守・メンテナンスに係るデータの活用・分析を通じ、今後は顧客提案型のサービス領域の拡充にも着手いたします。これらを通じて、ストック型ビジネスであるメンテナンス事業の受注獲得に努め、継続・積み上げ型の磐石な収益体制を構築します。
太陽光発電システム事業においては、政府主導の再生エネルギーの導入が拡大するなか、今後ビルメンテナンスや設備保守・運用等、当社グループの従来事業の強みを活かした周辺領域での新たな関連事業を展開し、当社グループの将来における「収益コア事業化」に向けた取り組みを強化してまいります。
人材派遣事業ではソフト開発や人材ビジネス分野においては、資本業務提携先のTCSホールディングス株式会社との連携を深め、市場ニーズの変化にグループで対応するとともにノウハウ構築による事業拡大を図ります。
我が国において、企業と資本市場に関する様々な変革が求められています。当社グループとしても、コーポレートガバナンスの体制整備に着手、充実させます。財務面では、資金効率の改善実施と事業形態に適合した資本政策の実施により財務体質の強化を図ります。
内部統制については、「コンプライアンス意識の向上」「社内規程、手順書の整備」および「内部統制、監査機能の強化」等に取り組んでまいりました。今後も引き続き、社員教育・業務体制の整備、改善により社内システムを更に充実させ、環境対応と企業の社会的責任の意識向上・実践に努めてまいります。
企業を継続、発展させていくため、次世代を支える人材の積極的採用と育成をするとともに、企業体質と意識改革により、スピード感を持って積極的に挑戦するプロ集団を目指します。