有価証券報告書-第10期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/12/26 15:50
【資料】
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【項目】
75項目
経営成績等の概要
(1) 経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、政府や日銀の各種政策を背景とした企業収益の拡大や雇用環境の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、米国の通商政策や中国経済の動向及び地政学リスクの存在など、先行き不透明な状況にあります。
人材サービス業界を取り巻く環境におきましては、厚生労働省が発表した平成30年8月の有効求人倍率が1.63倍と高水準の状態が継続していることに加え、総務省統計局が発表した平成30年8月の完全失業率の指数は2.4%と低水準に留まり、企業の人手不足感は一段と強まっております。
このような経済状況のもと、当社の運営する「高齢化社会型人材サービス」の環境は、内閣府の平成30年版高齢社会白書によりますと、当社で定義しておりますアクティブシニア(55歳以上の働く意欲のある人)の労働力人口(55歳以上)は、平成29年度の推計で1,985万人(前年対比2.0%増)、総労働力人口の29.5%を占めております。アクティブシニアの労働力人口は、年々増加傾向にあり、当社の事業領域も拡大していくことが見込まれます。
このような経営環境の中、シニアワーク事業では、当社が保有する競争優位性のノウハウを活用してシニアで対応可能なオフィスワーク事業の市場シェアを拡大させることを引き続き優先事項として進めてまいりました。シニアケア事業では、クライアントと求職者をより迅速にマッチングさせる体制の構築及び支店の運営体制の構築をすすめてまいりましたが、派遣スタッフにおける社会保険の適用拡大に伴う想定以上のコスト増が発生しております。
以上の結果、当事業年度の売上高は10,094,160千円(前事業年度比11.0%増)、営業利益は458,717千円(同14.5%減)、経常利益は462,685千円(同15.5%減)、当期純利益は294,947千円(同18.3%減)となりました。
なお、当社は「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、事業別の業績を示すと以下のとおりであります。
①シニアワーク事業
シニアワーク事業は、主にビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックス、コールセンターなどの分野でアクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っております。
官公庁の入札案件において、シニアでも対応可能な業務の選定を行い、アクティブシニアの就業機会の拡大を図っております。また、平成30年4月に仙台支店、北九州支店を開設し、営業エリア及びオフィスワーク事業の拡大を図っております。
この結果、シニアワーク事業の売上高は4,311,990千円(前事業年度比25.8%増)となりました。
②シニアケア事業
シニアケア事業は、主に介護施設に対して、看護師や介護士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っております。本社への業務集約による効率化が想定より遅れ、それに伴い新規出店が後ろ倒しになり売上高の伸長率が停滞いたしました。なお、平成30年4月に宇都宮支店、水戸支店を開設しており、今後も積極的な拠点展開を進めていく方針であります。
この結果、シニアケア事業の売上高は5,782,169千円(前事業年度比2.0%増)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比べ236,595千円増加し、2,521,934千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比べ228,467千円増加し、2,240,752千円となりました。これは主に、現金及び預金が149,888千円増加、売掛金が73,895千円増加したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末と比べ8,128千円増加し、281,182千円となりました。これは主に、無形固定資産が5,941千円、支店開設による差入保証金が3,172千円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末と比べ17,207千円減少し、1,146,298千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比べ327千円増加し、1,085,480千円となりました。これは主に、未払費用が38,329千円、預り金が8,918千円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が28,097千円、未払消費税が29,787千円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末と比べ17,535千円減少し、60,818千円となりました。これは主に、長期借入金が19,992千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末と比べ253,803千円増加し、1,375,636千円となりました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が241,612千円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ149,888千円増加し、1,132,792千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は234,134千円(前年同期は457,145千円の収入)となりました。
これは主に、税引前当期純利益464,708千円の計上、未払費用の増加38,329千円が生じた一方で、売上債権の増加73,895千円、法人税等の支払額204,601千円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は18,011千円(前期同期は83,089千円の支出)となりました。
これは主に、差入保証金の差入による支出が5,140千円、有形固定資産の取得による支出が2,372千円、無形固定資産の取得による支出が10,961千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は66,234千円(前期同期は332,458千円の支出)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出19,992千円、配当金の支払額53,225千円によるものであります。
生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注状況
当社は、高齢化社会型人材サービスを営んでおり、提供するサービスの関係上、受注状況の記載になじまないため記載しておりません。
(3) 販売実績
当事業年度の販売実績を事業別に示しますと、次のとおりであります。
事業の名称当事業年度
(自 平成29年10月1日
至 平成30年9月30日)
前年同期比(%)
シニアワーク事業 (千円)4,311,99025.8
シニアケア事業 (千円)5,782,1692.0
合計(千円)10,094,16011.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
その他重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
(2) 財政状態の分析
当事業年度における財務状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ996,802千円増加し、10,094,160千円(前年同期比11.0%増)と増収になりました。これはシニア活用コンサルタントによる新規顧客や対応業種の開拓、入札による官公庁案件の取得や2支店の支店開設を行い営業体制の強化を行ったことによるものであります。
(売上総利益)
当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ33,977千円増加し、2,104,529千円(前年同期比1.6%増)と増益となりました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ112,038千円増加し、1,645,811千円(前年同期比7.3%増)に増加いたしました。これは主に、事業規模の拡大に伴う人件費の増加によるものであります。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ78,061千円減少し、458,717千円(前年同期比14.5%減)と減収となりました。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ84,576千円減少し、462,685千円(前年同期比15.5%減)と減収となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ66,150千円減少し、294,947千円(前年同期比18.3%減)と減収となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主なものは、派遣スタッフの人件費のほか販売費及び一般管理費等の営業費用によるもの
であります。営業費用の主なものは、給与、宣伝広告費、地代家賃等であります。
また、今後の更なる成長の為に、新規出店の加速、設備投資、M&A等に取り組む方針です。これらの資金需要は自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおり、事業の許認可と法的規制、社会保険料の負担、自然災害及びシステム障害等、様々なものがあると認識しております。そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、優秀な人材を確保、内部管理体制を強化し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減し、適切に対応を行ってまいります。
(7) 戦略的現状と見通し
当社は、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、高齢化社会型人材サービスとして、アクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行うシニアワーク事業と、主に介護施設向けの看護師等の有資格者の人材派遣、人材紹介を行うシニアケア事業に区分し、社会的な追い風を受けつつ急成長を果たしております。
シニアワーク事業については、シニア活用コンサルタントにより、さらなるアクティブシニアの就業機会の創造と有資格者のアクティブシニアの経験とノウハウを活用した人材紹介を推進することで成長を継続いたします。シニアケア事業は、顕在的需要の大きい看護師資格保有者の人材派遣及び人材紹介を継続して行うことで成長を維持しつつ、全国規模で介護施設のクライアントを開拓し、さらに市場規模が大きいと考えている介護士の人材派遣及び紹介による成長を目指します。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社の高齢化社会型人材サービスは、今後も成長が見込まれますが、当社が今後も持続的に成長するためには、経営陣となるべき人材の確保、経営管理体制やコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の構築が最も重要な問題であると認識しています。

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