有価証券報告書-第16期(2023/10/01-2024/09/30)

【提出】
2024/12/26 16:10
【資料】
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【項目】
143項目
経営成績等の概要
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって緩やかな回復が継続することが見込まれます。一方で、欧米における高い金利水準の継続や中国経済の先行き懸念、エネルギーコストや原材料価格の高騰による物価上昇が継続し、家計・企業を取り巻く環境は改善傾向にあるものの予断を許さない状況が継続しております。
2024年4月1日以降、雇用されている勤務医には時間外・休日労働時間の上限規制が適用されます。看護師の働き方改革は、医師の働き方改革の影響を受ける可能性を考慮する必要があります。そのため、医師の労働時間を減らすためには、看護師に一部の業務をタスクシェアすることになることが想定されます。これにより、看護師などのエッセンシャルワーカー派遣領域を主力事業として取り扱う当社におきましては、高まる需要に対して、これまで以上に看護師の確保に努める方針です。
当社グループの事業領域である人材サービス業界においては、2024年9月の有効求人倍率は1.24倍(前年同月は1.29倍。厚生労働省調査)、完全失業率が2.4%(前年同月は2.6%。総務省統計局調査)となっており、新型コロナウイルス感染症が拡大する前の数値までは回復しておりませんが、経済活動・社会活動の活性化に伴い、企業の求人ニーズは、安定的に推移しております。
このような経営環境の中、当社は継続的な企業価値の向上を実現すべく、既存事業の継続成長及び中長期での業績向上を目的とした新たな取り組みを実施してまいりました。しかし、売上高はコールセンター派遣リソースの活用によるBPO事業へのシフトを図ったものの期初予想を下回る結果となり、利益面は大きく寄与していた高利益率のコロナ禍特需案件の剥落及び来期以降に繋がるための広告宣伝費の運用・DXによるオペレーションの効率化等の施策への積極的な投資を今まで以上に実施した結果、期初計画及び前年同期を大きく下回る結果となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は16,709,494千円(前年同期比6.1%減)、営業利益は428,855千円(前年同期比29.5%減)、経常利益は、399,281千円(前年同期比33.8%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は249,851千円(前年同期比34.0%減)となりました。
なお、当社グループは「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、事業別の業績を示すと以下のとおりであります。
① シニアワーク事業
シニアワーク事業は、主にコールセンター、公共機関における事務作業を行うホワイトカラー職種とビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックスなどの身体的な作業を行うブルーカラー職種との2つの分野においてアクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っております。当連結会計年度につきましては、中長期的な計画として、コールセンター派遣事業のリソースの活用によるBPO事業へのシフトを図っておりましたが、リードタイムが遅れております。一方で、シニアワーク事業内における販売費及び一般管理費を圧縮し、利益率の改善に努めました。引き続き取扱い職種の開拓及び新たな働き方の提案が課題であると認識しており、シニア活用コンサルタントの採用育成の強化を図っております。
この結果、シニアワーク事業の売上高は2,565,324千円(前年同期比44.9%減)となりました。
② シニアケア事業
シニアケア事業は、主に介護施設に対して、看護師や介護士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っております。前連結会計年度の売上高で高い割合を占めていた新型コロナウイルス感染症ワクチン接種の特需案件が当連結会計年度はほぼ含まれていないものの、既存支店を中心にワクチン特需後も堅調な需要を取り込み、またエリアを拡大して需要を取り込む動きをいたしました。これにより、特需売上の剥落を補う形で、既存事業を大きく伸長させました。また、自社求人サイト内のコンテンツを拡充させ、既存支店においては、登録スタッフ増加のための広告宣伝の強化、従業員採用の強化を図っております。
この結果、シニアケア事業の売上高は14,144,169千円(前年同期比7.7%増)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、現金及び預金が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して699,235千円減少し、4,407,709千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、未払法人税等、未払消費税等及び短期借入金などが減少したことにより、前連結会計年度末と比較して669,905千円減少し、2,402,886千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上および連結子会社株式の取得による持分の増減などにより、前連結会計年度末と比較して29,329千円減少し、2,004,823千円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の36.8%から44.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ592,935千円減少し、2,152,744千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は91,231千円(前年同期は788,660千円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益413,501千円の計上、減価償却費51,655千円の計上、売上債権の減少86,488千円が生じた一方で、未払費用の減少74,101千円、未払消費税等の減少219,740千円、法人税等の支払額233,618千円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は21,345千円(前年同期は61,369千円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が10,460千円、無形固定資産の取得による支出が9,046千円、差入保証金の回収による収入が11,490千円、差入保証金の差入による支出が10,289千円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は480,358千円(前年同期は210,335千円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の減少200,000千円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出280,358千円が生じたことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注実績
当社は、高齢化社会型人材サービスを営んでおり、提供するサービスの関係上、受注状況の記載になじまないため記載しておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業別に示しますと、次のとおりであります。
事業の名称当連結会計年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
前年同期比(%)
シニアワーク事業(千円)2,565,324△44.9
シニアケア事業(千円)14,144,1697.7
合計(千円)16,709,494△6.1

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。固定資産における回収可能価額の評価の前提条件は、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
減損損失の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)」に記載のとおりです。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得や実現可能性の高いタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。業績の変動等により、将来の課税所得やタックス・プランニングに変更が生じた場合は、繰延税金資産が増加または減少する可能性があります。
(2) 財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度における財務状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,082,707千円減少し、16,709,494千円(前年同期比6.1%減)となりました。シニアケア事業においては、既存事業の売上が順調に推移しているものの、シニアワーク事業において、前連結会計年度の売上高の大半を占めていたコロナウイルスのワクチン接種関連の特需案件が無くなりました。また、中長期的にコールセンター派遣事業のリソースをBPO請負事業にシフトを試みて、コールセンター派遣事業のリソースを投入しておりましたが、予定通り立ち上がらなかったことが要因となり減収となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ341,760千円減少し、3,657,410千円(前年同期比8.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ161,906千円減少し、3,228,555千円(前年同期比4.8%減)となりました。これは主に、営業利益率を高めるため、生産性向上を目的とした社内におけるDX化を推進したこと、シェアードサービスの徹底化により販売費及び一般管理費を削減いたしました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ179,853千円減少し、428,855千円(前年同期比29.5%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ204,292千円減少し、399,281千円(前年同期比33.8%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ128,903千円減少し、249,851千円(前年同期比34.0%減)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、派遣スタッフの人件費のほか販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、広告宣伝費、地代家賃等であります。
また、今後の更なる成長の為に、新規出店の加速、設備投資、M&A等に取り組む方針です。これらの資金需要は自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおり、事業の許認可と法的規制、社会保険料の負担、自然災害及びシステム障害等、様々なものがあると認識しております。そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、優秀な人材を確保、内部管理体制を強化し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減し、適切に対応を行ってまいります。
(7) 戦略的現状と見通し
当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、高齢化社会型人材サービスとして、アクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行うシニアワーク事業と、主に介護施設向けの看護師等の有資格者の人材派遣、人材紹介を行うシニアケア事業に区分し、社会的な追い風を受けつつ急成長を果たしております。
シニアワーク事業については、シニア活用コンサルタントにより、さらなるアクティブシニアの就業機会の創造と有資格者のアクティブシニアの経験とノウハウを活用した人材紹介を推進することで成長を継続いたします。シニアケア事業は、需要の大きい看護師資格保有者の人材派遣及び人材紹介を継続して行うことで成長を維持しつつ、全国規模で介護施設のクライアントを開拓し、さらに市場規模が大きいと考えている介護士の人材派遣及び紹介による成長を目指します。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの高齢化社会型人材サービスは、今後も成長が見込まれますが、当社が今後も持続的に成長するためには、経営陣となるべき人材の確保、経営管理体制やコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の構築が最も重要な問題であると認識しています。

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