有価証券報告書-第17期(2024/10/01-2025/09/30)
経営成績等の概要
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が緩やかな回復を牽引した一方で、地政学リスクや物価上昇が継続するなど、予断を許さない状況が継続いたしました。
このような環境下、当社グループが属する人材サービス市場では、企業における構造的な人手不足が一段と深刻化しており、専門職人材やエッセンシャルワーカーの確保が喫緊の課題となり、人材派遣・紹介サービスへの需要は極めて高水準で推移いたしました。
当社グループの主力である人材派遣・紹介サービス領域においては、医療分野における「医師の働き方改革」の本格化(2024年4月1日からの勤務医に対する時間外労働上限規制の適用開始に伴うタスクシフト・シェアの加速)により看護師や介護士等の派遣・紹介ニーズが顕著に増加したこと、また保育分野でも待機児童の解消や労働環境改善を背景に専門性の高い保育士の採用ニーズが高水準で推移したことに加え、一般労働力市場においても、企業の効率化ニーズや高齢者雇用への対応から、シニア世代を中心としたコールセンター派遣やビルメンテナンス派遣といった領域で安定した需要が拡大した結果、これら広範な構造的環境変化を背景に市場ニーズが大幅に拡大いたしました。
これら広範かつ構造的な需要増加を大きな事業機会と捉え、エッセンシャルワーカーから一般労働力に至る多様な人材の確保と、顧客ニーズに合わせた柔軟な供給体制の強化に注力してまいりました。
当社グループの事業領域である人材サービス業界においては、2025年9月の有効求人倍率は1.20倍(前年同月は1.24倍。厚生労働省調査)、完全失業率が2.6%(前年同月は2.4%。総務省統計局調査)となっており、新型コロナウイルス感染症が拡大する前の数値までは回復しておりませんが、経済活動・社会活動の活性化に伴い、企業の求人ニーズは、安定的に推移しております。
このような経営環境の中、当社グループは継続的な企業価値の向上を実現すべく、既存事業の継続成長及び中長期での業績向上を目的とした戦略的な取り組みを実施してまいりました。しかしながら、当連結会計年度の業績は、主力である看護介護派遣の売上高減少、コールセンター派遣やビルメンテナンス派遣の低調に加え、将来成長に向けた広告宣伝費の積極的な投下やDX投資による販管費の増加を主要因とし、売上高は期初予想を下回り、利益面では期初計画及び前年同期を大きく下回る結果となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は14,935,902千円(前年同期比10.6%減)、営業損失は9,116千円(前年同期は営業利益428,855千円)、経常損失は22,706千円(前年同期は経常利益399,281千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は150,151千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益249,851千円)となりました。
なお、当社グループは「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、事業別の業績を示すと以下のとおりであります。
① シニアワーク事業
シニアワーク事業は、主にコールセンター、公共機関における事務作業を行うホワイトカラー職種とビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックスなどの身体的な作業を行うブルーカラー職種との2つの分野においてアクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っております。当連結会計年度におけるシニアワーク事業は、コールセンター派遣リソースを活用したBPO事業への収益構造の転換を推進したものの、大型案件の獲得に至らなかったこと、及び取扱い職種の開拓が課題であったことなどにより、売上高は計画通りに推移しませんでした。引き続き、インバウンド需要の取り込みやブルーカラー業界への人材サービス強化を積極的に実施していくとともに、障がい者雇用支援サービスをより一層加速させていくことで、新たなストックビジネスを積み上げてまいります。
この結果、シニアワーク事業の売上高は2,313,265千円(前年同期比9.8%減)となりました。
② シニアケア事業
シニアケア事業は、主に介護・保育施設に対して、看護師や介護士、保育士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っております。当連結会計年度において、医師の働き方改革に伴うタスクシフトの需要や慢性的な人手不足を背景に、市場ニーズは高水準で推移いたしました。しかしながら、営業力強化の施策のうち、収益構造の最適化を目的とした営業基盤の再構築に時間を要したこと、また、全般的な物価高騰を背景とした採用市場の逼迫による派遣スタッフ獲得コストの急激な上昇、並びに診療報酬や介護報酬の改定に伴う賃上げ要請等の影響が複合的に重なった結果、売上高の伸びが大幅に鈍化し、収益性を圧迫いたしました。
この結果、シニアケア事業の売上高は12,622,637千円(前年同期比10.8%減)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、有形固定資産が増加したものの現金及び預金や売掛金が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して122,026千円減少し、4,285,683千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、未払費用、未払消費税等などが減少したものの、長期借入金、資産除去債務、繰延税金負債などが増加したことにより、前連結会計年度末と比較して48,975千円増加し、2,451,861千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上および自己株式の増減などにより、前連結会計年度末と比較して171,001千円減少し、1,833,821千円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の44.7%から41.1%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ292,120千円減少し、1,860,624千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は15,252千円(前年同期は91,231千円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失48,251千円の計上、減価償却費53,857千円の計上、売上債権の減少194,082千円、未払費用の減少114,260千円、未払消費税等の減少66,509千円、法人税等の支払額90,238千円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は334,290千円(前年同期は21,345千円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が279,097千円、無形固定資産の取得による支出が18,598千円、差入保証金の回収による収入が9,564千円、差入保証金の差入による支出が39,824千円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は57,422千円(前年同期は480,358千円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の減少100,000千円、長期借入金の借入による収入214,890千円、配当金の支払額52,782千円が生じたことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注実績
当社は、高齢化社会型人材サービスを営んでおり、提供するサービスの関係上、受注状況の記載になじまないため記載しておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業別に示しますと、次のとおりであります。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。固定資産における回収可能価額の評価の前提条件は、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
減損損失の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)」に記載のとおりです。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得や実現可能性の高いタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。業績の変動等により、将来の課税所得やタックス・プランニングに変更が生じた場合は、繰延税金資産が増加または減少する可能性があります。
(2) 財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度における財務状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,773,591千円減少し、14,935,902千円(前年同期比10.6%減)となりました。シニアケア事業においては、派遣スタッフ獲得コストの上昇に加え、介護報酬改定に伴う賃上げ要請等の影響を受けたました。さらに、当社グループの営業基盤の再構築に時間を要したことも重なり減収となりました。また、シニアワーク事業においては、コールセンター派遣リソースを活用したBPO事業への収益構造の転換を推進したものの、大型案件の獲得に至らなかったことが要因となり減収となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ423,405千円減少し、3,234,005千円(前年同期比11.6%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ14,566千円増加し、3,243,122千円(前年同期比0.5%増)となりました。これは主に、生産性を向上し営業利益率を高めるためのDX推進に関連するIT投資を行ったこと、並びに、収益基盤の拡充を目的として当社グループ事業の周辺事業に関する事業開発の投資を行ったことにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。
(営業損益)
当連結会計年度の営業損益は、前連結会計年度に比べ437,971千円減少し、△9,116千円となりました。
(経常損益)
当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度に比べ421,988千円減少し、△22,706千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ400,003千円減少し、△150,151千円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、派遣スタッフの人件費のほか販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、広告宣伝費、地代家賃等であります。
また、今後の更なる成長の為に、新規出店の加速、設備投資、M&A等に取り組む方針です。これらの資金需要は自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおり、事業の許認可と法的規制、社会保険料の負担、自然災害及びシステム障害等、様々なものがあると認識しております。そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、優秀な人材を確保、内部管理体制を強化し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減し、適切に対応を行ってまいります。
(7) 戦略的現状と見通し
当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、高齢化社会型人材サービスとして、アクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行うシニアワーク事業と、主に介護施設向けの看護師等の有資格者の人材派遣、人材紹介を行うシニアケア事業に区分し、社会的な追い風を受けつつ急成長を果たしております。
シニアワーク事業については、シニア活用コンサルタントにより、さらなるアクティブシニアの就業機会の創造と有資格者のアクティブシニアの経験とノウハウを活用した人材紹介を推進することで成長を継続いたします。シニアケア事業は、需要の大きい看護師資格保有者の人材派遣及び人材紹介を継続して行うことで成長を維持しつつ、全国規模で介護施設のクライアントを開拓し、さらに市場規模が大きいと考えている介護士の人材派遣及び紹介による成長を目指します。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの高齢化社会型人材サービスは、今後も成長が見込まれますが、当社が今後も持続的に成長するためには、経営陣となるべき人材の確保、経営管理体制やコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の構築が最も重要な問題であると認識しています。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が緩やかな回復を牽引した一方で、地政学リスクや物価上昇が継続するなど、予断を許さない状況が継続いたしました。
このような環境下、当社グループが属する人材サービス市場では、企業における構造的な人手不足が一段と深刻化しており、専門職人材やエッセンシャルワーカーの確保が喫緊の課題となり、人材派遣・紹介サービスへの需要は極めて高水準で推移いたしました。
当社グループの主力である人材派遣・紹介サービス領域においては、医療分野における「医師の働き方改革」の本格化(2024年4月1日からの勤務医に対する時間外労働上限規制の適用開始に伴うタスクシフト・シェアの加速)により看護師や介護士等の派遣・紹介ニーズが顕著に増加したこと、また保育分野でも待機児童の解消や労働環境改善を背景に専門性の高い保育士の採用ニーズが高水準で推移したことに加え、一般労働力市場においても、企業の効率化ニーズや高齢者雇用への対応から、シニア世代を中心としたコールセンター派遣やビルメンテナンス派遣といった領域で安定した需要が拡大した結果、これら広範な構造的環境変化を背景に市場ニーズが大幅に拡大いたしました。
これら広範かつ構造的な需要増加を大きな事業機会と捉え、エッセンシャルワーカーから一般労働力に至る多様な人材の確保と、顧客ニーズに合わせた柔軟な供給体制の強化に注力してまいりました。
当社グループの事業領域である人材サービス業界においては、2025年9月の有効求人倍率は1.20倍(前年同月は1.24倍。厚生労働省調査)、完全失業率が2.6%(前年同月は2.4%。総務省統計局調査)となっており、新型コロナウイルス感染症が拡大する前の数値までは回復しておりませんが、経済活動・社会活動の活性化に伴い、企業の求人ニーズは、安定的に推移しております。
このような経営環境の中、当社グループは継続的な企業価値の向上を実現すべく、既存事業の継続成長及び中長期での業績向上を目的とした戦略的な取り組みを実施してまいりました。しかしながら、当連結会計年度の業績は、主力である看護介護派遣の売上高減少、コールセンター派遣やビルメンテナンス派遣の低調に加え、将来成長に向けた広告宣伝費の積極的な投下やDX投資による販管費の増加を主要因とし、売上高は期初予想を下回り、利益面では期初計画及び前年同期を大きく下回る結果となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は14,935,902千円(前年同期比10.6%減)、営業損失は9,116千円(前年同期は営業利益428,855千円)、経常損失は22,706千円(前年同期は経常利益399,281千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は150,151千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益249,851千円)となりました。
なお、当社グループは「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、事業別の業績を示すと以下のとおりであります。
① シニアワーク事業
シニアワーク事業は、主にコールセンター、公共機関における事務作業を行うホワイトカラー職種とビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックスなどの身体的な作業を行うブルーカラー職種との2つの分野においてアクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っております。当連結会計年度におけるシニアワーク事業は、コールセンター派遣リソースを活用したBPO事業への収益構造の転換を推進したものの、大型案件の獲得に至らなかったこと、及び取扱い職種の開拓が課題であったことなどにより、売上高は計画通りに推移しませんでした。引き続き、インバウンド需要の取り込みやブルーカラー業界への人材サービス強化を積極的に実施していくとともに、障がい者雇用支援サービスをより一層加速させていくことで、新たなストックビジネスを積み上げてまいります。
この結果、シニアワーク事業の売上高は2,313,265千円(前年同期比9.8%減)となりました。
② シニアケア事業
シニアケア事業は、主に介護・保育施設に対して、看護師や介護士、保育士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っております。当連結会計年度において、医師の働き方改革に伴うタスクシフトの需要や慢性的な人手不足を背景に、市場ニーズは高水準で推移いたしました。しかしながら、営業力強化の施策のうち、収益構造の最適化を目的とした営業基盤の再構築に時間を要したこと、また、全般的な物価高騰を背景とした採用市場の逼迫による派遣スタッフ獲得コストの急激な上昇、並びに診療報酬や介護報酬の改定に伴う賃上げ要請等の影響が複合的に重なった結果、売上高の伸びが大幅に鈍化し、収益性を圧迫いたしました。
この結果、シニアケア事業の売上高は12,622,637千円(前年同期比10.8%減)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、有形固定資産が増加したものの現金及び預金や売掛金が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して122,026千円減少し、4,285,683千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、未払費用、未払消費税等などが減少したものの、長期借入金、資産除去債務、繰延税金負債などが増加したことにより、前連結会計年度末と比較して48,975千円増加し、2,451,861千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上および自己株式の増減などにより、前連結会計年度末と比較して171,001千円減少し、1,833,821千円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の44.7%から41.1%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ292,120千円減少し、1,860,624千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は15,252千円(前年同期は91,231千円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失48,251千円の計上、減価償却費53,857千円の計上、売上債権の減少194,082千円、未払費用の減少114,260千円、未払消費税等の減少66,509千円、法人税等の支払額90,238千円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は334,290千円(前年同期は21,345千円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が279,097千円、無形固定資産の取得による支出が18,598千円、差入保証金の回収による収入が9,564千円、差入保証金の差入による支出が39,824千円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は57,422千円(前年同期は480,358千円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の減少100,000千円、長期借入金の借入による収入214,890千円、配当金の支払額52,782千円が生じたことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注実績
当社は、高齢化社会型人材サービスを営んでおり、提供するサービスの関係上、受注状況の記載になじまないため記載しておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業別に示しますと、次のとおりであります。
| 事業の名称 | 当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) | 前年同期比(%) | |
| シニアワーク事業 | (千円) | 2,313,265 | △9.8 |
| シニアケア事業 | (千円) | 12,622,637 | △10.8 |
| 合計(千円) | 14,935,902 | △10.6 | |
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。固定資産における回収可能価額の評価の前提条件は、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
減損損失の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)」に記載のとおりです。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得や実現可能性の高いタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。業績の変動等により、将来の課税所得やタックス・プランニングに変更が生じた場合は、繰延税金資産が増加または減少する可能性があります。
(2) 財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度における財務状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,773,591千円減少し、14,935,902千円(前年同期比10.6%減)となりました。シニアケア事業においては、派遣スタッフ獲得コストの上昇に加え、介護報酬改定に伴う賃上げ要請等の影響を受けたました。さらに、当社グループの営業基盤の再構築に時間を要したことも重なり減収となりました。また、シニアワーク事業においては、コールセンター派遣リソースを活用したBPO事業への収益構造の転換を推進したものの、大型案件の獲得に至らなかったことが要因となり減収となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ423,405千円減少し、3,234,005千円(前年同期比11.6%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ14,566千円増加し、3,243,122千円(前年同期比0.5%増)となりました。これは主に、生産性を向上し営業利益率を高めるためのDX推進に関連するIT投資を行ったこと、並びに、収益基盤の拡充を目的として当社グループ事業の周辺事業に関する事業開発の投資を行ったことにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。
(営業損益)
当連結会計年度の営業損益は、前連結会計年度に比べ437,971千円減少し、△9,116千円となりました。
(経常損益)
当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度に比べ421,988千円減少し、△22,706千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ400,003千円減少し、△150,151千円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、派遣スタッフの人件費のほか販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、広告宣伝費、地代家賃等であります。
また、今後の更なる成長の為に、新規出店の加速、設備投資、M&A等に取り組む方針です。これらの資金需要は自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおり、事業の許認可と法的規制、社会保険料の負担、自然災害及びシステム障害等、様々なものがあると認識しております。そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、優秀な人材を確保、内部管理体制を強化し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減し、適切に対応を行ってまいります。
(7) 戦略的現状と見通し
当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、高齢化社会型人材サービスとして、アクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行うシニアワーク事業と、主に介護施設向けの看護師等の有資格者の人材派遣、人材紹介を行うシニアケア事業に区分し、社会的な追い風を受けつつ急成長を果たしております。
シニアワーク事業については、シニア活用コンサルタントにより、さらなるアクティブシニアの就業機会の創造と有資格者のアクティブシニアの経験とノウハウを活用した人材紹介を推進することで成長を継続いたします。シニアケア事業は、需要の大きい看護師資格保有者の人材派遣及び人材紹介を継続して行うことで成長を維持しつつ、全国規模で介護施設のクライアントを開拓し、さらに市場規模が大きいと考えている介護士の人材派遣及び紹介による成長を目指します。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの高齢化社会型人材サービスは、今後も成長が見込まれますが、当社が今後も持続的に成長するためには、経営陣となるべき人材の確保、経営管理体制やコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の構築が最も重要な問題であると認識しています。