有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の方針
当社グループは、「人のチカラで 世界を便利に」をビジョンに掲げております。
当社の考える「人のチカラ」とは、Web上にネットワークされた世界中の人の英知・マンパワーを指しております。Webの進化によって可能となった場所や時間に制約を超えた「人のチカラ」の活用によって、今までにない便利なサービスを世の中に提供することで、社会に貢献していくことを目指しております。
(2)経営環境
当連結会計年度における我が国経済は、これまで政府による金融・財政政策等を背景とした緩やかな回復が続いてきた中、消費税増税や台風等自然災害に加え、年度末にかけて発生した新型コロナウイルスの影響により、過去に類を見ないほど先行きは不透明な状況となっております。一方海外でも、米中貿易摩擦や英国のEU離脱を巡る混乱、朝鮮半島情勢を巡る一進一退の展開に加え、新型コロナウイルスの影響により、日本国内同様またはそれ以上に、先行き不透明な状況となってきております。
当社グループを取り巻く経営環境につきまして、クラウドソーシングの市場規模は、矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望 2018-2019」によると、2018年度の流通金額規模(仕事依頼金額ベース)が前年度比34.8%増の1,820億円となっており、2021年度には、2,610億円に達すると予測されているなど、当社が展開するCGS(Crowd Generated Service)事業のリソース供給源となるクラウドワーカーを将来にわたり安定的に確保することができることが見込まれております。
また、CGS事業の中でも主力サービスである官公庁等の入札情報を提供する入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」を巡る環境として、国内入札市場における年間契約額は、2017年度において21.9兆円と、毎年安定的に年間20兆円超の発注がなされる市場規模が維持(中小企業庁「官公需契約の手引」より)されております。NJSSのTAM(Total Addressable Market)については、NJSSのメインターゲットとなる落札実績のある企業数が約40万社(NJSSのデータベースより)であることに加え、今後は入札資格未保有の企業もターゲットとなると想定されるのに対し、NJSSの有料契約件数は2020年3月末時点では3,282件に止まっていることから、将来的には数十倍の有料契約件数の拡大の余地があると考えております。
競合企業の状況や当社の優位性については、現在、国内でクラウドソーシング・サービスを展開する競合企業は複数存在しますが、当社グループは、クラウドソーシング・サービスのみならず、そのワーカーをリソースとするCGS事業、そして企業のアウトソーシング・ニーズの受け皿となるBPO事業を展開しており、それらの相互のシナジーによって優位性を築いていると考えております。優位性を更に強固なものにするためにも当社では、新たなCGS事業を継続的に生み出し続けていきたいと考えております。
また、当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の拡大は、当社の事業及び業績に影響を与えることが予想されます。新型コロナウイルス感染症の当連結会計年度の業績への影響については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」に、今後、当社の事業及び業績に与えうる影響の予想については「2 事業等のリスク (特に重要なリスク) (1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク」に記載のとおりであります。
(3)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは中長期的に、労働力不足という社会問題の解決の一翼を担う企業となり、当社ビジョンである「人のチカラで 世界を便利に」を実現することを目指しております。そのためには短期的な利益追求ではなく、積極的な投資の実行によるさらなる成長と中長期的な企業価値向上を図っていく必要があると判断し、2019年5月14日に5カ年の中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)を開示いたしました。
当該中期経営計画においては、中長期的な成長を図るために優先的に対処しなければならない課題として以下の3つを設定しております。
①高いチャーンレート(解約率)によるNJSS契約純増数の鈍化
従来は、顧客へのフォローが手薄な営業体制や顧客利便性改善が不十分なプロダクトが原因で、新規契約獲得自体は順調なものの、チャーンレートが高止まりしているため、契約純増数が鈍化してきておりました。現在、NJSSは第二次安定期に入っており、第三次成長期に向けた変革が必要であることから、上記課題を設定いたしました。
②NJSSへの売上・利益依存
2019年3月期連結決算において、NJSSは売上高全体の50%超、営業利益の大半を稼ぎ出しました。NJSSは高い限界利益率を誇るビジネスではあるものの、当社グループのさらなる成長のためには、NJSSに次ぐ第2、第3の柱となる事業を産み出していく必要があることから、上記課題を設定いたしました。
③低利益率になりがちなBPO市場
一般的にBPOビジネスは、設備や人員の確保に伴い固定費が発生するため、利益率が低くなりがちです。当社100%子会社である株式会社うるるBPOにおいては、固定費を最小限に抑えることによって一定の利益率は確保しておりますが、さらなる利益率向上の余地はまだ残されているものと考えられることから、上記課題を設定いたしました。
上記①~③の課題への対処に向けた中期方針と当連結会計年度の取り組みの進捗状況は以下のとおりです。

①「NJSS」の継続成長化
中期経営計画のもと、顧客フォロー体制の強化を目的とした営業プロセスの最適化とプロダクトリニューアルによるNJSSの継続成長化を図りました。営業プロセスの最適化については人材確保のための積極投資を行った結果、当連結会計年度末時点のNJSS従業員数が66名(前期比33名増)になるなど、人員増強を図ることができました。プロダクトリニューアルについては、当連結会計年度から2021年3月期にまたがる約2年間をかけてのプロジェクトであり、当連結会計年度における取組は概ね計画通りに進捗しております。
また、当連結会計年度においては人員増強による営業プロセスの最適化、Webマーケティング施策や各種展示会への積極参加等の施策が奏功し、入札・落札案件情報を閲覧できるウェブサービスの有料契約件数が2020年3月31日時点で3,282社(前期比254社増加)と過去最高の契約数を更新いたしました。加えて、契約期間の長期化やアップセルを重視する事業方針を掲げ注力した結果、当連結会計年度における平均のARPU(一件当たり日割り売上高)は1,164円(前期比4%増加)となる等、順調に成長しております。
以上より、総じて、①の課題に対する取り組みについては、当連結会計年度において概ね計画通りに進捗したと考えております。
②ストックビジネスとなる新規CGSの創出・育成
NJSSへの売上・利益依存脱却を図るため第2、第3の柱となる事業として「えんフォト」と「fondesk」を育成するための投資を積極的に実施いたしました。
「えんフォト」においては、中期経営計画に掲げた施策である、卒園アルバム制作サービス「えんアルバム」を予定通りリリースすることができたなど、計画通り着実に施策を実施しております。加えてクラウドワーカーを活用した電話代行サービス「fondesk」については、通知手段拡充などのユーザー利便性の向上を図るための投資を計画どおりに実施したことに加え、年度末にかけて発生した新型コロナウイルスの影響による各企業の急速なリモートワークの導入を背景に有料契約件数が急増するなど順調に成長したことなどから、②の課題に対する取り組みについては、当連結会計年度において概ね計画通りに進捗したと考えております。
③BPOの高利益率化
BPO事業においては、営業体制及び施工体制の見直しを目標に掲げ高利益率化を図りました。営業体制の見直しについてはアップセル提案の強化等の策を実施した結果、計画通りの売上を達成しております。また、施工体制の見直しは、スキャン業務に特化した徳島第一センターを稼働させることでコスト削減を図るものでありましたが、2019年4月に計画通りに稼働いたしております。
一方、働き方改革への対応等によって増加傾向にあった紙文書の電子化需要に対応すべく、徳島第二センター開設の準備をすすめたこと等により費用も増加いたしました。
結果として徳島第二センターの開設費用等によりセグメント利益は33,321千円(前年同期比59.1%減)に留まりましたが、当初計画に掲げていた営業体制の見直し、施行体制の見直しについては概ね計画通りに進捗したと考えております。なお、徳島第二センターは2020年4月より稼働しておりますので、2021年3月期においては利益率の改善に寄与するものと予想しております。
この通り中期経営計画の1年目にあたる当連結会計年度においては、総じて概ね計画通りに各種施策が進捗いたしました。2021年3月期におきましても、中期経営計画に掲げた3つの課題及び対処するための施策に引き続き注力してまいります。
また、当連結会計年度はこれらの各種施策に対する積極投資を着実に実施した年度となりましたが、当連結会計年度末時点において、現金および預金が約29億円、有利子負債控除後のネット・キャッシュが約27億円、自己資本比率が59.6%となっていることから、財務の健全性には懸念がなく、現時点で財務上の課題は特段ないものと考えております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)における経営目標及び当連結会計年度(FY1)の実績は、以下の通りであります。当連結会計年度(FY1)においては、各指標において当初計画値を超える業績を達成することができました。
中期経営計画では2021年3月期(FY2)の経営目標についてEBITDA±0と定めておりましたが、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、同ウイルスの感染拡大状況が長期化し当社の事業及び業績に重大な影響が及んだ場合を想定して、下限予想としてEBITDA△3億円という経営目標を新たに設定しております。新型コロナウイルス感染拡大状況を踏まえた2021年3月期(FY2)の業績予想の詳細については、「2 事業等のリスク (特に重要なリスク) (1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク」に記載のとおりであります。
なお、現時点で中期経営計画に基づく各種施策が概ね計画通りに進捗していることから、2022年3月期(FY3)から2024年3月期(FY5)の経営目標については従来計画から変更しておりません。
当社では中期経営計画達成に資するM&A等を積極的に検討するという観点から、EBITDAを経営上の目標の達成状況を判断するための重要指標として位置づけております。

(注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
2.上記の表における「-」は非開示の項目であります。
3.2021年3月期においては、当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症拡大の影響に鑑み、業績予想をレンジで開示しております。上限・下限予想の各試算の前提条件は下記のとおりです。
《試算の前提条件》
上限:政府・自治体による外出・営業自粛要請が1Q末で終了し、各事業のKPIへのネガティブな影響が軽微
下限:同要請が4Q末まで継続し、各事業のKPIへのネガティブな影響が大きく見込まれる
(1)会社の経営の方針
当社グループは、「人のチカラで 世界を便利に」をビジョンに掲げております。
当社の考える「人のチカラ」とは、Web上にネットワークされた世界中の人の英知・マンパワーを指しております。Webの進化によって可能となった場所や時間に制約を超えた「人のチカラ」の活用によって、今までにない便利なサービスを世の中に提供することで、社会に貢献していくことを目指しております。
(2)経営環境
当連結会計年度における我が国経済は、これまで政府による金融・財政政策等を背景とした緩やかな回復が続いてきた中、消費税増税や台風等自然災害に加え、年度末にかけて発生した新型コロナウイルスの影響により、過去に類を見ないほど先行きは不透明な状況となっております。一方海外でも、米中貿易摩擦や英国のEU離脱を巡る混乱、朝鮮半島情勢を巡る一進一退の展開に加え、新型コロナウイルスの影響により、日本国内同様またはそれ以上に、先行き不透明な状況となってきております。
当社グループを取り巻く経営環境につきまして、クラウドソーシングの市場規模は、矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望 2018-2019」によると、2018年度の流通金額規模(仕事依頼金額ベース)が前年度比34.8%増の1,820億円となっており、2021年度には、2,610億円に達すると予測されているなど、当社が展開するCGS(Crowd Generated Service)事業のリソース供給源となるクラウドワーカーを将来にわたり安定的に確保することができることが見込まれております。
また、CGS事業の中でも主力サービスである官公庁等の入札情報を提供する入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」を巡る環境として、国内入札市場における年間契約額は、2017年度において21.9兆円と、毎年安定的に年間20兆円超の発注がなされる市場規模が維持(中小企業庁「官公需契約の手引」より)されております。NJSSのTAM(Total Addressable Market)については、NJSSのメインターゲットとなる落札実績のある企業数が約40万社(NJSSのデータベースより)であることに加え、今後は入札資格未保有の企業もターゲットとなると想定されるのに対し、NJSSの有料契約件数は2020年3月末時点では3,282件に止まっていることから、将来的には数十倍の有料契約件数の拡大の余地があると考えております。
競合企業の状況や当社の優位性については、現在、国内でクラウドソーシング・サービスを展開する競合企業は複数存在しますが、当社グループは、クラウドソーシング・サービスのみならず、そのワーカーをリソースとするCGS事業、そして企業のアウトソーシング・ニーズの受け皿となるBPO事業を展開しており、それらの相互のシナジーによって優位性を築いていると考えております。優位性を更に強固なものにするためにも当社では、新たなCGS事業を継続的に生み出し続けていきたいと考えております。
また、当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の拡大は、当社の事業及び業績に影響を与えることが予想されます。新型コロナウイルス感染症の当連結会計年度の業績への影響については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」に、今後、当社の事業及び業績に与えうる影響の予想については「2 事業等のリスク (特に重要なリスク) (1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク」に記載のとおりであります。
(3)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは中長期的に、労働力不足という社会問題の解決の一翼を担う企業となり、当社ビジョンである「人のチカラで 世界を便利に」を実現することを目指しております。そのためには短期的な利益追求ではなく、積極的な投資の実行によるさらなる成長と中長期的な企業価値向上を図っていく必要があると判断し、2019年5月14日に5カ年の中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)を開示いたしました。
当該中期経営計画においては、中長期的な成長を図るために優先的に対処しなければならない課題として以下の3つを設定しております。
①高いチャーンレート(解約率)によるNJSS契約純増数の鈍化
従来は、顧客へのフォローが手薄な営業体制や顧客利便性改善が不十分なプロダクトが原因で、新規契約獲得自体は順調なものの、チャーンレートが高止まりしているため、契約純増数が鈍化してきておりました。現在、NJSSは第二次安定期に入っており、第三次成長期に向けた変革が必要であることから、上記課題を設定いたしました。
②NJSSへの売上・利益依存
2019年3月期連結決算において、NJSSは売上高全体の50%超、営業利益の大半を稼ぎ出しました。NJSSは高い限界利益率を誇るビジネスではあるものの、当社グループのさらなる成長のためには、NJSSに次ぐ第2、第3の柱となる事業を産み出していく必要があることから、上記課題を設定いたしました。
③低利益率になりがちなBPO市場
一般的にBPOビジネスは、設備や人員の確保に伴い固定費が発生するため、利益率が低くなりがちです。当社100%子会社である株式会社うるるBPOにおいては、固定費を最小限に抑えることによって一定の利益率は確保しておりますが、さらなる利益率向上の余地はまだ残されているものと考えられることから、上記課題を設定いたしました。
上記①~③の課題への対処に向けた中期方針と当連結会計年度の取り組みの進捗状況は以下のとおりです。

①「NJSS」の継続成長化
中期経営計画のもと、顧客フォロー体制の強化を目的とした営業プロセスの最適化とプロダクトリニューアルによるNJSSの継続成長化を図りました。営業プロセスの最適化については人材確保のための積極投資を行った結果、当連結会計年度末時点のNJSS従業員数が66名(前期比33名増)になるなど、人員増強を図ることができました。プロダクトリニューアルについては、当連結会計年度から2021年3月期にまたがる約2年間をかけてのプロジェクトであり、当連結会計年度における取組は概ね計画通りに進捗しております。
また、当連結会計年度においては人員増強による営業プロセスの最適化、Webマーケティング施策や各種展示会への積極参加等の施策が奏功し、入札・落札案件情報を閲覧できるウェブサービスの有料契約件数が2020年3月31日時点で3,282社(前期比254社増加)と過去最高の契約数を更新いたしました。加えて、契約期間の長期化やアップセルを重視する事業方針を掲げ注力した結果、当連結会計年度における平均のARPU(一件当たり日割り売上高)は1,164円(前期比4%増加)となる等、順調に成長しております。
以上より、総じて、①の課題に対する取り組みについては、当連結会計年度において概ね計画通りに進捗したと考えております。
②ストックビジネスとなる新規CGSの創出・育成
NJSSへの売上・利益依存脱却を図るため第2、第3の柱となる事業として「えんフォト」と「fondesk」を育成するための投資を積極的に実施いたしました。
「えんフォト」においては、中期経営計画に掲げた施策である、卒園アルバム制作サービス「えんアルバム」を予定通りリリースすることができたなど、計画通り着実に施策を実施しております。加えてクラウドワーカーを活用した電話代行サービス「fondesk」については、通知手段拡充などのユーザー利便性の向上を図るための投資を計画どおりに実施したことに加え、年度末にかけて発生した新型コロナウイルスの影響による各企業の急速なリモートワークの導入を背景に有料契約件数が急増するなど順調に成長したことなどから、②の課題に対する取り組みについては、当連結会計年度において概ね計画通りに進捗したと考えております。
③BPOの高利益率化
BPO事業においては、営業体制及び施工体制の見直しを目標に掲げ高利益率化を図りました。営業体制の見直しについてはアップセル提案の強化等の策を実施した結果、計画通りの売上を達成しております。また、施工体制の見直しは、スキャン業務に特化した徳島第一センターを稼働させることでコスト削減を図るものでありましたが、2019年4月に計画通りに稼働いたしております。
一方、働き方改革への対応等によって増加傾向にあった紙文書の電子化需要に対応すべく、徳島第二センター開設の準備をすすめたこと等により費用も増加いたしました。
結果として徳島第二センターの開設費用等によりセグメント利益は33,321千円(前年同期比59.1%減)に留まりましたが、当初計画に掲げていた営業体制の見直し、施行体制の見直しについては概ね計画通りに進捗したと考えております。なお、徳島第二センターは2020年4月より稼働しておりますので、2021年3月期においては利益率の改善に寄与するものと予想しております。
この通り中期経営計画の1年目にあたる当連結会計年度においては、総じて概ね計画通りに各種施策が進捗いたしました。2021年3月期におきましても、中期経営計画に掲げた3つの課題及び対処するための施策に引き続き注力してまいります。
また、当連結会計年度はこれらの各種施策に対する積極投資を着実に実施した年度となりましたが、当連結会計年度末時点において、現金および預金が約29億円、有利子負債控除後のネット・キャッシュが約27億円、自己資本比率が59.6%となっていることから、財務の健全性には懸念がなく、現時点で財務上の課題は特段ないものと考えております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)における経営目標及び当連結会計年度(FY1)の実績は、以下の通りであります。当連結会計年度(FY1)においては、各指標において当初計画値を超える業績を達成することができました。
中期経営計画では2021年3月期(FY2)の経営目標についてEBITDA±0と定めておりましたが、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、同ウイルスの感染拡大状況が長期化し当社の事業及び業績に重大な影響が及んだ場合を想定して、下限予想としてEBITDA△3億円という経営目標を新たに設定しております。新型コロナウイルス感染拡大状況を踏まえた2021年3月期(FY2)の業績予想の詳細については、「2 事業等のリスク (特に重要なリスク) (1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク」に記載のとおりであります。
なお、現時点で中期経営計画に基づく各種施策が概ね計画通りに進捗していることから、2022年3月期(FY3)から2024年3月期(FY5)の経営目標については従来計画から変更しておりません。
当社では中期経営計画達成に資するM&A等を積極的に検討するという観点から、EBITDAを経営上の目標の達成状況を判断するための重要指標として位置づけております。

(注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
2.上記の表における「-」は非開示の項目であります。
3.2021年3月期においては、当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症拡大の影響に鑑み、業績予想をレンジで開示しております。上限・下限予想の各試算の前提条件は下記のとおりです。
《試算の前提条件》
上限:政府・自治体による外出・営業自粛要請が1Q末で終了し、各事業のKPIへのネガティブな影響が軽微
下限:同要請が4Q末まで継続し、各事業のKPIへのネガティブな影響が大きく見込まれる