有価証券報告書-第36期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「新しい価値創造・融合と調和・個の自主自立」という企業理念のもと、自主自立した個・組織が、有機的に融合し調和する社会を実現するため、次代に必要な新しい価値を創造することを経営理念としております。
このような経営理念のもと、当社は主たる事業として人材紹介事業を展開しており、主に弁護士、公認会計士、税理士等の士業に加え、経理、財務、人事、総務、法務、経営企画等の管理部門領域の人材に専門特化しております。これらの専門的な求職者を会計事務所、法律事務所等の専門的な組織に加え一般事業会社に対して上場・非上場問わず広く紹介しております。また、人材紹介事業に限らず、「Manegy(マネジー)」をはじめ、士業及び管理部門職種の方々に向けたメディア事業を運営しております。
また、連結子会社のFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.は、オーストラリアにおいて財務・会計、銀行・金融サービス、テクノロジー及び人事・ビジネスサポートに特化した人材紹介事業・派遣事業を展開しております。
このように、当社グループは設立より関わってきた、士業と企業の管理部門領域において蓄積したデータベース及びネットワークを幅広く活用し、人材関連事業にこだわらず、同領域の人々の課題解決となるようなサービスを提供していくことを基本的な方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
① 人材サービスの成長
2022年4月より、人材紹介事業である「MS Agent」とDRM事業「MS Jobs」との間でのさらなるサービスの連携及びユーザーの利便性向上を図るために統合を行い、新たに「MS Career」をローンチいたしました。これにより、ユーザーはこれまでそれぞれ独立して利用していた両サービスを、今後は「MS Career」内で、一つのIDで希望に応じてエージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」を利用することが可能となり、転職活動の状況や手段を一元的に管理することが可能となり、利便性が向上いたしました。現在は、このプラットフォーム統合によるシナジーが具現化し、登録者数およびアクティブユーザー数が着実に増加しております。今後も引き続き、蓄積されたデータの利活用やAI技術によるマッチング精度の向上を進め、人と企業がより効率かつ効果的にマッチングされる世界の実現に向けてサービスの品質向上のための開発を継続的に行い、日本全国の管理部門及び経営管理領域の士業の様々な人材ニーズに対応したサービスを追求してまいります。
② メディアの充実と相互連携
メディア「Manegy(マネジー)」については、2022年11月にManegyのフルリニューアルを実施いたしました。UI/UXを大幅に改善し、オンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の規模拡大を中心に、「Manegy toB」における資料ダウンロードを促進すべく、ユーザビリティの向上によるユーザー数の拡大とCV数の増加を目指してまいりました。リニューアル以降、利便性の向上に伴いユーザー数およびCV数は堅調に推移しております。さらに、日常的な情報収集の利便性をより高めるための新たなアプローチとして、「Manegy Clip」の展開を開始いたしました。これにより、多忙なユーザーが最新のトレンドや実務知識を短時間で効率的にキャッチアップできる環境を提供しております。このように、当社が対象とする管理部門や士業の方々の日々の業務から日常的にアプローチすることが可能な仕組みをさらに強固なものへとアップデートしており、メディア運営を通じて得られたユーザー資産を人材サービスへとシームレスに誘導する等、相互連携を実現してまいります。
③ 新規事業の創出
当社は企業の管理部門及び経営管理領域の士業の方々に向けて、転職・採用であれば「MS Career」、「MS Agent」、情報収集であれば「Manegy(マネジー)」、また管理部門領域の関連サービスのマーケティング支援として「Manegy toB」及びオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」を展開してまいりました。今後は各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと管理部門及び士業領域において蓄積したデータのさらなる有効活用を通じ、新たな収益の柱となり得る事業を継続的に創出してまいります。現在も、周辺領域におけるサービス開発や新たなアライアンスの模索を積極的に進めており、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
④ 海外における事業展開
連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。
当社グループは、企業の管理部門および経営管理領域において専門性を有する士業人材の紹介・派遣を主軸とする事業を展開しており、ニッチかつ専門性の高い領域においてグローバルトップクラスのポジション確立を目指しております。この目標達成に向けて、国内外における積極的なM&Aや業務提携を戦略的に推進しており、特に英語圏を中心とした海外市場におけるプレゼンス強化を図っております。今後も、専門性と信頼性を兼ね備えたサービスをグローバルに提供することにより、持続的な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、当社グループ特有の専門性の高いノウハウを活かした質の高いマッチングの機会を採用企業及び求職者に数多く提供し、社会に新たな価値を創造することが責務であると考えております。そのためには、既存事業である国内の人材紹介事業をさらに成長させるとともに、海外における事業展開や新たな事業の創出に伴う投資を回収し、持続的な成長を維持することが重要であると考えております。
以上の理由から、当社はこれらを総合的に反映する売上高、営業利益、EBITA、経常利益、当期純利益、各種利益率、調整後当期純利益及び調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)を重要な経営指標とし、その継続的な成長を重視しております。
(注)調整後当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益にのれん償却額を加算して算出しております。また、調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)は、調整後当期純利益を期中平均株式数(自己株式を除く)で除して算出しております。
(4)経営環境
当社グループに影響のある世界的な経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、足元では米国関税政策の影響に加え、近隣諸国における地政学リスクの高まりが懸念されるなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続くと想定されます。
国内の雇用情勢については、厚生労働省が公表した2026年3月の有効求人倍率は1.18倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」厚生労働省調べ)。
このような経済環境の中、当社の人材紹介事業「MS Agent」については、構造的な人手不足により、雇用の流動性の高まりを受け、事業拡大の機会になると考えております。
また、当社は、エージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティング「MS Jobs」を統合した総合転職プラットフォーム「MS Career」の基盤を強みとして、さらなる成長戦略を推進してまいります。今後は、ユーザビリティの向上にかかる開発を通じて登録者のアクティブ率を高めていくことに加え、地方求人のさらなる充実、人材データベースの他社エージェントへの開放、そして自社エージェントの効率性と品質の向上を追求してまいります。
さらにメディア事業においては、「Manegy」を中心に、「Manegy Learning」や「Manegy Office」の拡大に注力するほか、スマートフォン向けアプリ「Manegy Clip」を通じた利便性向上によりユーザーの定着化を図ってまいります。今後においても各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと、管理部門と士業のためのBtoBのプラットフォーマーとして、新たなビジネスも積極的に展開してまいります。
連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。
厳しい環境下においても着実に事業として貢献するとともに、成長軌道に乗せ、持続的な成長を実現したいと考えております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は、企業理念及び中期的な経営戦略を基に、持続的な成長を実現すべく、主に以下に示す課題があることを認識しております。
① 社会及び経済の環境変化への対応
当社グループを取り巻く世界情勢は、依然として高水準で推移する物価や主要国の金融政策の動向に加え、地政学リスクの長期化や供給網の再編、さらには各国の財政・通商政策の不透明さなど、先行き不透明な状況が続いております。
このような不確実性の高い環境に加え、生成AI(人工知能)をはじめとする技術革新が社会構造やビジネスモデルを根底から変えつつあります。当社は、社会の価値観や顧客ニーズの変容、市場の変化を的確に捉えるだけでなく、デジタル技術の進展を既存事業の競争力強化や生産性向上、ひいては新たな付加価値の創出に繋げることが、持続的な成長のために不可欠であると認識しております。
会社全体として、これまでの常識や成功体験に固執することなく、最新技術と多様な価値観を積極的に取り入れ、この激しい変化をチャンスと捉えることで、さらなる企業価値の向上を実現してまいります。
② 収益源の多様化
当社は、創業以来の強みである人材紹介事業「MS Agent」に加え、ダイレクトリクルーティング事業「MS Jobs」やメディア事業「Manegy(マネジー)」を展開しており、各事業は着実に成長しております。また、これら国内事業の知見を活かした海外市場への展開も進めておりますが、現在の収益源は依然として人材関連事業の景気動向に依存する割合が高く、さらなる収益基盤の安定化が喫緊の課題であると認識しております。
当社が持続的な成長を遂げていくためには、既存事業のシェア拡大に加え、管理部門及び士業領域において長年蓄積してきた属性データや行動データを、AI等の最新技術を用いて高度に利活用することが不可欠です。これにより、既存事業の付加価値を高めるとともに、新たな収益の柱となる周辺領域への事業創出を継続的に行い、景気変動に左右されない強靭な収益構造の構築に努めてまいります。
③ 情報管理の徹底
当社は、事業運営上、多数の個人情報を取り扱うことから、情報の適切な管理は社会的責任を果たすだけでなく、事業の持続可能性を支える最重要基盤であると認識しております。
当社では、2002年よりプライバシーマーク(※)の認証を取得し、個人情報の機密性を担保する施策を継続して講じてまいりました。今後、事業領域の拡大やデジタル化の進展に伴い、管理すべき情報の量・質ともに高度化が求められるなか、規程の厳格な運用はもとより、最新のセキュリティリスクに対応した定期的なモニタリングを実施してまいります。
あわせて、システムによる防御のみならず、社員一人ひとりの意識を高める継続的な教育を徹底することで、外部からの脅威や内部の過失を未然に防ぐ体制を構築し、ステークホルダーの皆様から常に信頼いただける企業体であり続けます。
※ 日本産業規格「JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度。
④ 内部管理体制の強化
当社グループは、創業以来の人材紹介事業に加え、メディア事業やダイレクトリクルーティング事業の拡大、さらには海外市場への進出により、事業ポートフォリオが多様化しております。これに伴い、各事業に求められる内部統制の範囲や、遵守すべき各国の法規制、対応すべきリスクの性質も複雑化しております。当社が持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、これら広範なリスクを適切にコントロールし、グループ全体でのガバナンスを機能させることが極めて重要であると認識しております。
今後も事業環境の変化に合わせ、内部管理体制の継続的な見直しと高度化を図るとともに、意思決定の透明性と迅速性を両立させる体制を構築し、健全かつ効率的な経営を追求してまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「新しい価値創造・融合と調和・個の自主自立」という企業理念のもと、自主自立した個・組織が、有機的に融合し調和する社会を実現するため、次代に必要な新しい価値を創造することを経営理念としております。
このような経営理念のもと、当社は主たる事業として人材紹介事業を展開しており、主に弁護士、公認会計士、税理士等の士業に加え、経理、財務、人事、総務、法務、経営企画等の管理部門領域の人材に専門特化しております。これらの専門的な求職者を会計事務所、法律事務所等の専門的な組織に加え一般事業会社に対して上場・非上場問わず広く紹介しております。また、人材紹介事業に限らず、「Manegy(マネジー)」をはじめ、士業及び管理部門職種の方々に向けたメディア事業を運営しております。
また、連結子会社のFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.は、オーストラリアにおいて財務・会計、銀行・金融サービス、テクノロジー及び人事・ビジネスサポートに特化した人材紹介事業・派遣事業を展開しております。
このように、当社グループは設立より関わってきた、士業と企業の管理部門領域において蓄積したデータベース及びネットワークを幅広く活用し、人材関連事業にこだわらず、同領域の人々の課題解決となるようなサービスを提供していくことを基本的な方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
① 人材サービスの成長
2022年4月より、人材紹介事業である「MS Agent」とDRM事業「MS Jobs」との間でのさらなるサービスの連携及びユーザーの利便性向上を図るために統合を行い、新たに「MS Career」をローンチいたしました。これにより、ユーザーはこれまでそれぞれ独立して利用していた両サービスを、今後は「MS Career」内で、一つのIDで希望に応じてエージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」を利用することが可能となり、転職活動の状況や手段を一元的に管理することが可能となり、利便性が向上いたしました。現在は、このプラットフォーム統合によるシナジーが具現化し、登録者数およびアクティブユーザー数が着実に増加しております。今後も引き続き、蓄積されたデータの利活用やAI技術によるマッチング精度の向上を進め、人と企業がより効率かつ効果的にマッチングされる世界の実現に向けてサービスの品質向上のための開発を継続的に行い、日本全国の管理部門及び経営管理領域の士業の様々な人材ニーズに対応したサービスを追求してまいります。
② メディアの充実と相互連携
メディア「Manegy(マネジー)」については、2022年11月にManegyのフルリニューアルを実施いたしました。UI/UXを大幅に改善し、オンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の規模拡大を中心に、「Manegy toB」における資料ダウンロードを促進すべく、ユーザビリティの向上によるユーザー数の拡大とCV数の増加を目指してまいりました。リニューアル以降、利便性の向上に伴いユーザー数およびCV数は堅調に推移しております。さらに、日常的な情報収集の利便性をより高めるための新たなアプローチとして、「Manegy Clip」の展開を開始いたしました。これにより、多忙なユーザーが最新のトレンドや実務知識を短時間で効率的にキャッチアップできる環境を提供しております。このように、当社が対象とする管理部門や士業の方々の日々の業務から日常的にアプローチすることが可能な仕組みをさらに強固なものへとアップデートしており、メディア運営を通じて得られたユーザー資産を人材サービスへとシームレスに誘導する等、相互連携を実現してまいります。
③ 新規事業の創出
当社は企業の管理部門及び経営管理領域の士業の方々に向けて、転職・採用であれば「MS Career」、「MS Agent」、情報収集であれば「Manegy(マネジー)」、また管理部門領域の関連サービスのマーケティング支援として「Manegy toB」及びオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」を展開してまいりました。今後は各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと管理部門及び士業領域において蓄積したデータのさらなる有効活用を通じ、新たな収益の柱となり得る事業を継続的に創出してまいります。現在も、周辺領域におけるサービス開発や新たなアライアンスの模索を積極的に進めており、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
④ 海外における事業展開
連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。
当社グループは、企業の管理部門および経営管理領域において専門性を有する士業人材の紹介・派遣を主軸とする事業を展開しており、ニッチかつ専門性の高い領域においてグローバルトップクラスのポジション確立を目指しております。この目標達成に向けて、国内外における積極的なM&Aや業務提携を戦略的に推進しており、特に英語圏を中心とした海外市場におけるプレゼンス強化を図っております。今後も、専門性と信頼性を兼ね備えたサービスをグローバルに提供することにより、持続的な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、当社グループ特有の専門性の高いノウハウを活かした質の高いマッチングの機会を採用企業及び求職者に数多く提供し、社会に新たな価値を創造することが責務であると考えております。そのためには、既存事業である国内の人材紹介事業をさらに成長させるとともに、海外における事業展開や新たな事業の創出に伴う投資を回収し、持続的な成長を維持することが重要であると考えております。
以上の理由から、当社はこれらを総合的に反映する売上高、営業利益、EBITA、経常利益、当期純利益、各種利益率、調整後当期純利益及び調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)を重要な経営指標とし、その継続的な成長を重視しております。
(注)調整後当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益にのれん償却額を加算して算出しております。また、調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)は、調整後当期純利益を期中平均株式数(自己株式を除く)で除して算出しております。
(4)経営環境
当社グループに影響のある世界的な経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、足元では米国関税政策の影響に加え、近隣諸国における地政学リスクの高まりが懸念されるなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続くと想定されます。
国内の雇用情勢については、厚生労働省が公表した2026年3月の有効求人倍率は1.18倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」厚生労働省調べ)。
このような経済環境の中、当社の人材紹介事業「MS Agent」については、構造的な人手不足により、雇用の流動性の高まりを受け、事業拡大の機会になると考えております。
また、当社は、エージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティング「MS Jobs」を統合した総合転職プラットフォーム「MS Career」の基盤を強みとして、さらなる成長戦略を推進してまいります。今後は、ユーザビリティの向上にかかる開発を通じて登録者のアクティブ率を高めていくことに加え、地方求人のさらなる充実、人材データベースの他社エージェントへの開放、そして自社エージェントの効率性と品質の向上を追求してまいります。
さらにメディア事業においては、「Manegy」を中心に、「Manegy Learning」や「Manegy Office」の拡大に注力するほか、スマートフォン向けアプリ「Manegy Clip」を通じた利便性向上によりユーザーの定着化を図ってまいります。今後においても各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと、管理部門と士業のためのBtoBのプラットフォーマーとして、新たなビジネスも積極的に展開してまいります。
連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。
厳しい環境下においても着実に事業として貢献するとともに、成長軌道に乗せ、持続的な成長を実現したいと考えております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は、企業理念及び中期的な経営戦略を基に、持続的な成長を実現すべく、主に以下に示す課題があることを認識しております。
① 社会及び経済の環境変化への対応
当社グループを取り巻く世界情勢は、依然として高水準で推移する物価や主要国の金融政策の動向に加え、地政学リスクの長期化や供給網の再編、さらには各国の財政・通商政策の不透明さなど、先行き不透明な状況が続いております。
このような不確実性の高い環境に加え、生成AI(人工知能)をはじめとする技術革新が社会構造やビジネスモデルを根底から変えつつあります。当社は、社会の価値観や顧客ニーズの変容、市場の変化を的確に捉えるだけでなく、デジタル技術の進展を既存事業の競争力強化や生産性向上、ひいては新たな付加価値の創出に繋げることが、持続的な成長のために不可欠であると認識しております。
会社全体として、これまでの常識や成功体験に固執することなく、最新技術と多様な価値観を積極的に取り入れ、この激しい変化をチャンスと捉えることで、さらなる企業価値の向上を実現してまいります。
② 収益源の多様化
当社は、創業以来の強みである人材紹介事業「MS Agent」に加え、ダイレクトリクルーティング事業「MS Jobs」やメディア事業「Manegy(マネジー)」を展開しており、各事業は着実に成長しております。また、これら国内事業の知見を活かした海外市場への展開も進めておりますが、現在の収益源は依然として人材関連事業の景気動向に依存する割合が高く、さらなる収益基盤の安定化が喫緊の課題であると認識しております。
当社が持続的な成長を遂げていくためには、既存事業のシェア拡大に加え、管理部門及び士業領域において長年蓄積してきた属性データや行動データを、AI等の最新技術を用いて高度に利活用することが不可欠です。これにより、既存事業の付加価値を高めるとともに、新たな収益の柱となる周辺領域への事業創出を継続的に行い、景気変動に左右されない強靭な収益構造の構築に努めてまいります。
③ 情報管理の徹底
当社は、事業運営上、多数の個人情報を取り扱うことから、情報の適切な管理は社会的責任を果たすだけでなく、事業の持続可能性を支える最重要基盤であると認識しております。
当社では、2002年よりプライバシーマーク(※)の認証を取得し、個人情報の機密性を担保する施策を継続して講じてまいりました。今後、事業領域の拡大やデジタル化の進展に伴い、管理すべき情報の量・質ともに高度化が求められるなか、規程の厳格な運用はもとより、最新のセキュリティリスクに対応した定期的なモニタリングを実施してまいります。
あわせて、システムによる防御のみならず、社員一人ひとりの意識を高める継続的な教育を徹底することで、外部からの脅威や内部の過失を未然に防ぐ体制を構築し、ステークホルダーの皆様から常に信頼いただける企業体であり続けます。
※ 日本産業規格「JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度。
④ 内部管理体制の強化
当社グループは、創業以来の人材紹介事業に加え、メディア事業やダイレクトリクルーティング事業の拡大、さらには海外市場への進出により、事業ポートフォリオが多様化しております。これに伴い、各事業に求められる内部統制の範囲や、遵守すべき各国の法規制、対応すべきリスクの性質も複雑化しております。当社が持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、これら広範なリスクを適切にコントロールし、グループ全体でのガバナンスを機能させることが極めて重要であると認識しております。
今後も事業環境の変化に合わせ、内部管理体制の継続的な見直しと高度化を図るとともに、意思決定の透明性と迅速性を両立させる体制を構築し、健全かつ効率的な経営を追求してまいります。