有価証券報告書-第33期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

【提出】
2020/06/30 17:01
【資料】
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【項目】
168項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針および経営戦略等
当社グループは、介護用品および福祉用具の開発・製造・販売を通じて高齢者がいつまでも健やかに、元気に、生きがいを持って、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与できる社会の構築により、社会貢献の実現を目指しております。
当社グループは、「1.取扱い製品領域の拡大」、「2.シニア関連事業の拡大」、「3.介護ロボット事業の確立」、「4.海外事業の開拓」を主な経営方針として事業活動を進めております。
「1.取扱い製品領域の拡大」では、株式会社シクロケアを連結子会社とすることにより、同社が取り扱う介護保険における住宅改修用品および介護保険貸与(レンタル)の対象となる手すりやスロープ、また、介護保険販売の対象種目となる特定福祉用具の入浴補助具(すのこ)等、これまで当社の市場シェアが低いもしくは参入できていなかった製品領域への参入を推進しております。「2.シニア関連事業の拡大」では、2018年11月に設立した株式会社ネクストケア・イノベーションが2019年1月よりEC事業を開始しており、インターネットを利用した福祉用具の販売を展開しております。また、2019年3月から連結子会社となっている株式会社幸和ライフゼーション(旧有限会社パムック)は、デイサービス事業および福祉用具貸与(レンタル)事業等を行っており、介護サービス事業まで事業領域を拡大しております。「3.介護ロボット事業の確立」では、「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」の2021年2月期の上市に向けて開発を進め、開発と並行しながら販路開拓に向けて市場調査を行いました。「4.海外市場の開拓」では、すでに老人長期療養保険制度(日本の介護保険制度に相当する制度)が導入されている韓国を中心に受注が堅調に推移しており、2018年2月に介護保険制度が導入となった台湾におきましても、販売代理店との関係強化や展示会への出店等、積極的に進めてまいりました。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年2月期の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大が当社グループの業績に与える影響を鑑み、現時点において合理的に算定することが困難と判断し未定といたしました。
連結業績予想の合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示いたします。
(3)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、東京オリンピック・パラリンピックが控えるなか、雇用・所得環境の改善が見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。また、世界経済も緩やかに回復しているものの、中国を始めとするアジア新興国の経済の先行き不安や政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動の影響等に加え、2020年1月下旬から大きく報道されている新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に収束の気配がなく、長期的な景気の落ち込みが予想されるなど、先行き不透明な状況が続いております。
しかし、高齢者人口は、「団塊の世代」が65歳以上となった2015年に3,558万人となり、「団塊の世代」が75歳以上となる2025年には3,677万人に達すると見込まれております。その後も高齢者人口は増加傾向が続き、2042年に3,935万人でピークを迎え、その後は減少に転じると推計されております。総人口が減少するなかで高齢者が増加することにより高齢化率は上昇を続け、2036年に33.3%で3人に1人が高齢者となり、2042年以降に高齢者人口が減少に転じても高齢化率の上昇傾向が続き、2065年には38.4%に達し、国民の約2.6人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると予想されております。当社グループが属する介護用品・福祉用具業界におきましては、このような高齢化の進展にともない市場の拡大が期待されております。
(4)事業上および財務上の対処すべき課題
当社グループは、永続的な発展のための礎となる経営基盤の強化と確立に向けて、以下の事項を重要な経営課題と認識し、今後、取り組んでまいります。
①販売チャネルおよび取扱い製品領域の拡大
当社グループは、これまで、介護用品(介護保険対象外商品)についてホームセンターや量販店を中心に販路を広げてきました。2018年11月に当社連結子会社(当社株式持分51%)株式会社ネクストケア・イノベーションを設立し、2019年1月に株式会社ネクストより、EC事業の承継を受け、インターネット販売を開始しました。また今後、さらなる成長に向けて、百貨店、病院売店、ドラッグストアおよびかばん専門店など、販路の拡大を進めてまいります。
さらに、当社グループは、歩行車、シルバーカーおよび歩行補助杖など歩行系の介護用品・福祉用具を強みとして事業を展開してまいりましたが、2019年3月に、株式会社シクロケアを100%出資の連結子会社としております。同社は、介護保険における住宅改修用品および介護保険貸与(レンタル)の対象となる手すりやスロープ、また、介護保険販売の対象品目となる特定福祉用具の入浴補助具(すのこ)等の製造・販売を行っており、同社の事業を当社グループに加えることによって、当社グループが取り扱う介護保険分野における製商品の領域の拡大、品揃えを強化することができております。今後も事業の成長を加速するため、販売チャネルおよび取扱製商品領域の拡大を行ってまいります。
②シニア関連事業の拡大
当社グループは、2019年3月に有限会社パムックおよび株式会社あっぷるを100%出資の連結子会社としております。
有限会社パムックは、デイサービス事業、福祉用具のレンタル・販売事業および車いすのオーダーメイド事業を展開しており、自立支援を目的としたデイサービス事業、ご利用者の住環境に合わせた福祉用具を、ご利用者の視点に立って提案する福祉用具レンタル事業、そして、一人ひとりの体型やニーズに合わせて製作する車いすのオーダーメイド事業により、地域の介護福祉に貢献し、さらなる事業の拡大を目指します。また、株式会社あっぷるは、デイサービス事業および福祉用具レンタル事業を展開しております。同社のテリトリーは有限会社パムックのテリトリーに隣接しており、事業展開においてドミナントを形成し、両社の相乗効果によって効率的な経営を行うことが可能となり、両社の事業の拡大を図ってまいります。さらに、当社グループの強みは、市場からいち早くニーズを吸い上げ、製品化する開発力にあります。今後の市場における優位性の確保には開発力が重要であるという認識のもと、その経営資源の強化を課題として取り組んでまいります。
なお、有限会社パムックは2019年9月27日付で株式会社幸和ライフゼーションに商号変更を行っており、さらに2019年10月1日付で株式会社幸和ライフゼーションを存続会社とし、株式会社あっぷるを消滅会社とする吸収合併を行っております。
③介護ロボットの事業化
当社グループは、2017年5月には東京、新橋に「ロボティクスR&Dセンター」を新設し、使用される現場のニーズに合致した「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」の2021年2月期での上市を目指して開発に取り組んでおります。
今後は、従来の技術では解決できなかった介護の現場における問題を解決するため、ロボット技術を利用した製品の開発を強化し、介護ロボット製品市場の開拓に取り組んでまいります。
④海外事業の推進
当社グループは、今後、高齢化社会を迎える東アジアおよび東南アジア地域(韓国、中国、台湾、香港、インドネシア、タイ)におきまして、介護用品・福祉用具の販売の強化に取り組んでおります。台湾におきましては、2018年に介護給付を目的とした制度の導入が開始されており、同国に対する営業活動を強化しております。また、すでに老人長期療養保険制度(日本の介護保険制度に相当する制度)が導入されている韓国では、韓国農業協同組合中央会(略称:農協中央会)から大口の受注を獲得するなど、海外からの受注が堅調に推移しております。当社グループは、海外でのこのような状況を踏まえ、積極的に海外における展示会に出展を行うことなどにより、海外事業の拡大に取り組んでまいります。
⑤品質管理体制の強化
当社グループでは、ロレータ型歩行車「Michele(ミケーレ)」の自主回収により、2019年2月期において大きな損失を計上することとなりました。その反省に立ち、お取引先およびご利用者の信頼を回復すべく、設計プロセス、開発プロセスさらに生産プロセスにおけるすべての品質管理体制の見直しを実施いたしました。今後も安心・安全かつ高品質を担保するため、不良率の低減に向けた品質管理体制の構築に取り組んでまいります。
⑥生産管理体制の強化
東莞幸和家庭日用品有限公司(当社連結子会社)において、部材等の調達原価の低減、生産工程内での不良率の低減および当社からの発注予測情報(フォーキャスト)の共有による生産リードタイムの短縮など、効率的な生産管理体制の強化に取り組んでまいります。
⑦組織機能の向上および人材の育成
当社グループは、持続的な企業価値の向上を図るため、また、あらゆる経営課題を克服するためにグループ内の組織機能の関連性を強化し、継続して向上させることが課題と認識しております。当社グループはこれらの組織機能を支える重要な要素である人材について、かねてよりOJTや社内外の研修を通じてその育成に努めておりますが、今後も経営環境の変化に対して機動的に対応できる人材の確保および育成は、継続的な課題であると認識しております。

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