有価証券報告書-第4期(平成29年9月1日-平成30年8月31日)

【提出】
2018/11/29 16:31
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【項目】
74項目

事業等のリスク

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1) Smartphone APP事業のリスクについて
① スマートフォン関連市場について
当社は、スマートフォン上でのサービスを中心としたスマートフォンアプリの開発、運営を主たる事業領域としていることから、ネットワークの拡充と高速化、低価格化、スマートフォンデバイス自体の進化、多様化、それに伴う情報通信コストの低価格化等により、スマートフォン市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。当社は、今後もより快適にスマートフォンを利用できる環境が整うと考えておりますが、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、当社の予期せぬ要因によりスマートフォン市場の発展が阻害される場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② ユーザーの嗜好の変化について
当社が開発・運営するスマートフォンアプリにおいては、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、ユーザーのニーズに対応するコンテンツの開発・導入が何らかの要因により困難となった場合には、想定していた広告による収益が得られない可能性があります。その結果、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新への対応について
当社のSmartphone APP事業におけるサービスはインターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、インターネット関連分野は新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われ、非常に変化の激しい業界となっております。ハード面においては、スマートフォンの普及に伴った、新技術に対応した新しいサービスが相次いで展開されております。
このため、当社は、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備、技術、知見、ノウハウの取得に注力するとともに、開発環境の整備等を進めております。しかしながら、係る知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対する当社の対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。更に、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社の技術力低下、それに伴うサービスの質の低下、そして競争力の低下を招き、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ インターネット関連事業における法的規制について
当社がインターネット上で運営しているSmartphone APP事業においては各種法的規制を受けており、具体的には、「電子消費者契約法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)」、「不当景品類及び不当表示防止法」等といった法的規制の対象となっております。当社では、上記を含む各種法的規制に関して、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行っております。
しかしながら、今後インターネット関連事業者を対象として法的規制の制定または改正がなされることで、当社の業務の一部が制約を受ける場合、または新たな対応を余儀なくされる場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 公序良俗に違反する広告及びサイトに対する規制について
当社が運営するスマートフォンアプリは、数多くの広告主及びアドネットワークを含む広告代理店(以下「広告主等」という)へ広告の掲載を委託しており、広告の内容や広告のリンク先については広告主等の裁量に任せる部分が多く、公序良俗に反する広告が掲載されてしまう可能性があります。当社といたしましては、広告主等との取引開始時における審査の実施や社内にて広告掲載基準を設置するなど、広告及びリンク先のサイトの内容についての管理を実施しております。また、当社の社員が定期的に既に掲載されている広告及び広告のリンク先サイトを巡回し、広告掲載基準の遵守状況を監視しております。広告掲載基準に違反する行為が発見された場合には、警告や契約解除などの措置をとっております。
しかしながら、広告主等が公序良俗に反する広告や商品・サービスの提供、コンテンツの掲載を当社の意図に反して継続することにより、当社の提供するアプリや当社のアカウントがプラットフォーム運営事業者により削除された場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ Apple Inc. 及び Google Inc.の動向について
当社の主な収益源は、スマートフォンアプリの運営により得られる課金収入、広告収入であり、当社の事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム運営事業者への依存が大きくなっております。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、プラットフォームの利用規約の変更等何らかの要因により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、プラットフォームの利用規約の変更等によって、当社が提供するアプリや当社のアカウントが何らかの理由により、プラットフォーム運営事業者から削除された場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 特定のゲームタイトルへの依存について
当社が運営する「最強シリーズ」等においては、株式会社ミクシィが提供しているスマートフォンゲームアプリ「モンスターストライク(モンスト)」等の特定のゲームタイトルに関するコンテンツ提供及びそれに係るユーザー数の占める割合が高くなっております。また、ゲームタイトルごとにイベントが開催され、イベント開催中は通常時よりユーザー数が多くなる傾向があります。
当社ではユーザーの嗜好に合ったコンテンツ選びを図っておりますが、トレンドやユーザーの嗜好の変化に応じたサービスを提供できない場合、もしくは対応が遅れた場合、または、ゲーム会社の都合によりイベントが中止される等ゲーム会社の事業活動・施策の影響によっては、ユーザーの流出等が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑧ ウェブサイト及びアプリ内の安全性及び健全性の維持について
当社では、当社のアプリ内に掲示板を設け、ユーザー同士の交流の場を提供しており、不特定多数の利用者同士が自由にコミュニケーションを図っております。そのため、当該掲示板には好意的な内容だけではなく、公序良俗に反する内容、誹謗中傷等の悪意的な内容や、他社の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害、その他不適切な投稿がなされる可能性があります。当社におきましては、アプリ内の禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいてアプリが利用されていることを確認するためにコミュニティ機能監視マニュアルに基づき、定期的に書き込みの内容を確認し、利用規約に違反したユーザーに対しては改善要請等を行っており、また当社が不適切であると判断した場合には原則として書き込みの削除及びユーザーの利用制限を行っております。
しかしながら、急激なユーザーの増加等により、不適切な投稿を当社が発見できなかった場合、または発見が遅れた場合、ユーザーからの信頼の低下、更に企業としての社会的信頼性の毀損により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑨ 他社との競合について
当社は、様々な特色あるサービスの提供やカスタマーサポートの充実等に取り組み、競争力の向上を図っております。しかしながら、当社と同様にインターネットやスマートフォンでアプリ等のサービスを提供している企業や新規参入企業との競争激化により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑩ 協業先との関係について
当社は、マンガアプリや最強シリーズの一部について他社との協業によってアプリの企画、開発及び運用を行っております。現在において、当社と協業先との関係は良好であり、今後とも協業先とは良好な関係を維持してまいりますが、協業等が想定どおりに進まない場合や協業先の事情や契約条件の予期せぬ変更または契約の解除等、何らかの理由により協業先との良好な関係を維持できなくなった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)IoT事業のリスクについて
① IoT関連市場について
当社のIoT事業は、プラットフォームアプリ「&IoT」をベースとして、IoTサービスの提供を行っていることから、IoT関連市場が今後も拡大していくことがIoT事業展開の前提であると考えております。当社では、今後もIoT関連市場の順調な成長を見込んでおりますが、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れなど、当社の予期せぬ要因によりIoT関連市場の成長が阻害される場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 景気動向、海外情勢について
当社のIoT事業において展開する「&AND HOSTEL」の属するホステル業界は、景気や個人消費の動向の影響、外交政策や為替相場の状況等の海外情勢の変化による影響を受けやすい傾向にあります。企業活動の停滞による出張需要の減少や個人消費の低迷、世界情勢の変化による訪日外国人旅行客の減少は、宿泊需要を減少させ、当社の業績及び財政状態に影響を与える影響があります。
③ ホステル開発について
スマートホステル「&AND HOSTEL」の展開は、当社がホステルとして開発した不動産の販売及び仲介を通じて行っているため、資材価格や建築費、不動産価格の変動等の建築・不動産市場の動向、宿泊施設の需給や旅行者数の変動等の旅行市場の動向、金利等の金融情勢等の影響を受けやすい傾向にあり、これらが、当社の事業展開、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社が取得した不動産をホステルとして開発し、販売する場合には、想定していた価格での売却が困難となり、仕掛販売用不動産に係る評価損の発生又は売却利益の減少が生じる可能性があります。また、販売スケジュールの遅延により、資金収支の悪化を招く可能性があります。
また、法的規制については、宅地建物取引業法、建築基準法等の適用を受けております。これらの法令を含め、コンプライアンスの遵守が進められるよう徹底を図っておりますが、今後新たな法的規制等の導入や既存の法的規制の解釈の変更や改廃等が生じた場合、また、重大な法令違反が生じた場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に、宅地建物取引業法をはじめ有資格者の選任・配置が義務付けられている場合、適時の人員の確保に努めておりますが、確保できなかった場合や違反した場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ ホステル出店戦略について
当社のIoT事業において、今後も新規の「&AND HOSTEL」店舗の展開を進めていく事業戦略でありますが、店舗候補地の確保ができない場合、また、新規開業に際し当社に予期せぬ事由が発生した場合に当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の「&AND HOSTEL」の展開において、主に上野浅草エリアを中心とした特定のエリアに店舗展開を集中させるドミナント戦略を採用しております。そのため、店舗展開エリアにおいて大規模な震災や水害等の自然災害の発生により、ホステル施設が毀損し、サービス提供が困難になる場合、また、展開エリアにおいて、競合他社の出店が相次ぎ、市場が飽和した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 技術革新への対応について
当社のIoT事業におけるIoT関連サービスは、技術革新のスピードが早く、先端のニーズに合致させたシステムソリューションの構築を行うためには、常に先進の技術ノウハウを把握し、当社の技術に取り入れていく必要があります。
このため、当社は、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備、技術、知見、ノウハウの取得に注力するとともに、開発環境の整備等を進めております。しかしながら、係る知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対する当社の対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。更に、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社の技術力低下、それに伴うサービスの質の低下、そして競争力の低下を招き、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 宿泊業における法的規制について
当社のIoT事業において展開しているスマートホステル「&AND HOSTEL」は、旅館業法、建築基準法、消防法、食品衛生法等の法的規制を受けております。当社は、社内の管理体制の構築等により、これらの法令を遵守する体制を整備しており、これまで法的規制によって事業展開に制約を受けたことはありませんが、今後新たな法的規制等の導入や既存の法的規制の解釈の変更や改廃等が生じた場合、また、重大な法令違反が生じた場合には、当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 個人情報管理について
当社は、スマートホステル「&AND HOSTEL」の運営を行うIoT事業を通じて、一部個人情報を保有しております。当社は、外部サーバーを利用して当該個人情報を保護するとともに、個人情報保護規程等を制定し、個人情報の取扱に関する業務フローを定めて厳格に管理を行っております。また、従業員に対して個人情報保護に係る継続的な啓蒙活動を行うことで、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。
しかしながら、個人情報が外部に流出した場合には、当社に損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、当社の社会的信頼性が毀損してしまうことにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 他社との競合について
当社のIoT事業が属するIoT関連市場は、近年急速に拡大している分野であるため、多数の競合企業が参入する可能性があります。当社は、スマートフォンアプリ開発で培った独自のノウハウを活用し、また、新規顧客獲得戦略を展開することで、継続的な事業成長に努めておりますが、競合企業の参入にともなって、当社の優位性が失われ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(3)システム等に関するリスクについて
システム障害について
当社が運営するSmartphone APP事業及びIoT事業では、スマートフォンやPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社の事業及び業績に深刻な影響を与える可能性があります。
また、当社のコンピュータ・システムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、当社の運営する各サイトへのアクセスの急激な増加、データセンターへの電力供給やクラウドサービスの停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピュータ・システムがダウンした場合や、コンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(4)経営管理体制に関するリスクについて
① 内部管理体制の整備状況に係るリスクについて
当社は、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、更に法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 小規模組織であることについて
当社の組織体制は小規模であり、業務執行体制及び内部管理体制もそれに準じたものとなっております。当社は今後の事業展開に応じて、採用・能力開発等によって業務執行体制及び内部管理体制の充実を図っていく方針であります。しかしながら、当社の事業領域の環境や競合状況が急変する場合、対応に要する経営資源が不十分なために、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材の採用・育成について
当社は、今後急速な成長が見込まれる事業の展開や企業規模の拡大に伴い、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用すると共に、成長ポテンシャルの高い人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めていく必要性を強く認識しております。
しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 社歴が浅いことについて
当社は2014年9月に設立された社歴の浅い会社であります。スマートフォンアプリ業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象が含まれざるを得ない状況にあります。また、そのような中で過年度の財政状態及び経営成績からでは今後の業績を必ずしも正確に判断できない可能性があります。
⑤ 特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である小原崇幹は、創業者であると同時に創業以来当社の事業推進において重要な役割を担ってまいりました。同氏は、インターネットサービスの企画から開発、運用に至るまで豊富な経験と知識を有しております。当社の設立以降は、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社では、取締役会やその他会議体において役員及び社員への情報共有や権限移譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ コンプライアンス体制について
当社では、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として社内研修を実施し、周知徹底を図っております。併せて、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。
しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社の事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社の企業価値及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 知的財産権の管理について
当社は、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、当社のBA Unit及び顧問弁護士による事前調査を行っております。
しかしながら、万が一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払い等が発生する可能性があります。また、当社が保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があるほか、当社が保有する権利の権利化ができない場合もあります。こうした場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他のリスクについて
① 自然災害、事故等について
当社では、自然災害、事故等に備え、定期的バックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 資金使途について
今回計画している公募増資による調達資金の使途につきましては、事業拡大に伴い増加する人件費や広告宣伝費等の運転資金及び借入金の返済に充当する予定であります。
しかしながら、経営環境の急激な変化等により、上記の資金使途へ予定どおり資金を投入したとしても、想定どおりの投資効果を上げられない可能性があります。また、市場環境の変化が激しく、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性がありますが、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。
③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。また、今後においても新株予約権を活用したインセンティブプランを活用していく方針であります。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末(2018年10月31日)現在でこれらの新株予約権による潜在株式数は210,720株であり、発行済株式総数4,718,760株の4.5%に相当しております。
④ 大株主との関係について
当社代表取締役社長小原崇幹と当社第2位の大株主である竹鼻周氏(以下「竹鼻氏」)との間で、2018年3月28日付で株主間契約を締結しており、竹鼻氏は当社株式の取得及び売却に際して一定の制限を設けること等について合意しております。
しかしながら、当該株主間契約に定める解除条項に抵触し、当該株主間契約が解約された場合には、竹鼻氏の保有する当社株式について、一斉に市場売却されることによって、株式市場における当社株式の需給バランスの悪化が生じ、当社株式の市場価格形成に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当該株主間契約の主な内容は以下のとおりであります。
(当社株式の売買制限条項)
ⅰ) 当社株式が金融商品取引所に上場した日から、主幹事証券会社と竹鼻氏との間で合意した当社株式の継続保有期間(以下、「ロックアップ期間」)について、主幹事証券会社の事前の合意なく当社株式を売却することはできない。
ⅱ) 当社の株価が、新規上場時における初値の1.5倍を超える場合、竹鼻氏が保有している当社株式について、一定の制限内で、売却することができるものとする。ただし、竹鼻氏と主幹事証券会社との間で、別途ロックアップに係る誓約書を締結した場合は、当該誓約書の定めによるものとする。
ⅲ) 上記ⅰ、ⅱに基づき、竹鼻氏が当社株式を売却することが可能な場合でも、竹鼻氏が一度に売却可能な株式数は、発行済株式総数の1%以下とし、当該売却日の翌日から5営業日が経過するまでは、当社株式を売却できないものとする。
(株主間契約の解除条項)
下記のいずれかの条件に該当したときは、当該株主間契約は終了するものとする。
ⅰ) 当社株式が金融商品取引所へ上場した日から5年を経過したとき
ⅱ) 竹鼻氏が保有する本件株式の割合が発行済株式総数の3%を下回ったとき