有価証券報告書-第13期(2025/01/01-2025/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、社会活動の正常化が進み、雇用の改善や名目賃金が増加、またインバウンド需要による好調な企業業績等の景気浮揚効果がみられております。一方で物価高による内需低迷を背景とした景気下振れ要因もあり、景気回復には足踏みもみられます。またウクライナや中東地域の情勢悪化等の地政学的リスク、さらにはアメリカの今後の政策動向等、依然として先行きは不透明な状況にあります。
このような状況下において、当社が属するインターネット広告市場につきましては、SNS上の縦型動画広告をはじめ、コネクテッドTVなどの動画広告需要が一層高まり、市場全体の拡大に寄与し、2025年には4兆459億円(前年比110.8%)と過去最高を更新し、前年より3,942億円増加しました(広告費データは、株式会社電通「2025年 日本の広告費」より引用)。
このような環境のもと、当社のインターネット広告事業では、引き続き積極的な人材採用と人材教育に注力することで販売体制の強化を図り、既存のクライアント企業の売上拡大、及び新規クライアント企業の獲得に注力して参りました。しかし、当社の主なクライアントであります中小企業の景況感は、2024年10-12月期の全産業の業況判断DI(「好転」-「悪化」)が▲18.0と前期(7-9月期)と比べ0.9ポイント低下し依然としてマイナスで推移しており、不透明な景況感を背景に中小企業の広告需要については不透明な状況が継続しております (独立行政法人 中小企業基盤整備機構「第178回 中小企業景況調査」 より引用)。その結果、代理店業の売上高は業績予想を下回りました。一方で、ソフトバンク株式会社との資本業務提携契約にもとづく協業については、引き続き協業体制の強化・拡大により売上高が業績予想を上回りました。
以上の結果、当事業年度の業績は、当社の主なクライアントであります中小企業の景況は、一部に弱さがあるものの営業強化により広告代理店業の営業収益は拡大し、また協業拡大によりソフトバンク株式会社への営業収益も拡大した結果、以下の通りとなりました。
今後も当社は、品質の更なる向上と顧客ニーズに応えることで、既存のクライアント企業との取引の深耕及び新規クライアント企業獲得による企業価値の向上に努めて参ります。
イ.財政状態
当事業年度末における資産の残高は、2,334,721千円となり、前事業年度末に比べ306,477千円減少いたしました。
当事業年度末における負債の残高は、1,558,225千円となり、前事業年度末に比べ258,809千円増加いたしました。
当事業年度末における純資産の残高は、776,495千円となり、前事業年度末に比べ565,287千円減少いたしました。
ロ.経営成績
当事業年度の経営成績は、営業収益が1,594,782千円(前年同期比19.9%増)、営業利益155,752千円(同67.3
%増)、経常利益180,936千円(同73.2%増)、当期純損失449,587千円(前年同期は当期純利益12,592千円)となりました。
当社は、インターネット広告事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ329,915千円減少し、567,499千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動に使用した資金は190,573千円(前年同期179,135千円の使用)となりました。これは主に、貸倒引当金の増加額298,490千円があった一方、常務取締役CFOによる当社資金460,000千円の私的な流用及び法人税等の支払額27,927千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は16,233千円(前年同期228,276千円の使用)となりました。これは主に、保険積立金の積立による支払14,848千円、有形固定資産の取得による支払1,377千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は123,108千円(前年同期109,487千円の使用)となりました。これは主に、株式発行による収入902千円があった一方、配当金の支払123,607千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当社で行う事業は、インターネット広告事業であり、提供するサービスの性格上、生産実績に該当する事項がありませんので、記載を省略しております。
ロ.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
ハ.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりです。なお、当社はインターネット広告事業の単一セグメントです。
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産)
当事業年度における資産の残高は、2,334,721千円となり、前事業年度末に比べ306,477千円減少いたしました。これは主に、長期未収入金が395,053千円、売掛金が88,742千円増加した一方で、現金及び預金が329,915千円、貸倒引当金が298,490千円、投資有価証券が177,183千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度における負債の残高は、1,558,225千円となり、前事業年度末に比べ258,809千円増加いたしました。これは主に、訂正関連費用引当金が156,890千円、買掛金が59,704千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度における純資産の残高は、776,495千円となり、前事業年度末に比べ565,287千円減少いたしました。これは主に、当期純損失の計上により449,587千円、配当金の支払いにより123,607千円減少したことによるものであります。
(b)経営成績の分析
(営業収益)
当事業年度における営業収益は、1,594,782千円(前年同期比19.9%増)となりました。
(営業利益)
当事業年度における営業費用は、1,439,029千円(前年同期比16.3%増)となりました。主な内訳は、給料及び手当668,587千円(前年同期比5.4%増)であります。
以上の結果、営業利益は、155,752千円(前年同期比67.2%増)となりました。
(経常利益)
当事業年度における営業外収益は、26,210千円(前年同期は11,394千円)となりました。主な内訳は、雑収入14,929千円、長期間滞留していた契約負債の取崩益5,367千円及び、保険返戻金3,097千円であります。また営業外費用は、1,027千円(前年同期は64千円)となりました。主な内訳は、為替差損1,019千円であります。
以上の結果、経常利益は180,936千円(前年同期比73.2%増)となりました。
(当期純損失)
当事業年度における特別利益は、18,976千円(前年同期は2,658千円)となりました。主な内訳は、役員退職慰労引当金戻入益18,976千円であります。また特別損失は、642,422千円(前年同期は63,247千円)は、常務取締役CFOに対する長期未収入金に係る貸倒引当金繰入額298,274千円、訂正関連費用156,890千円及び投資有価証券評価損187,257千円であります。
当事業年度における法人税、住民税及び事業税は、57,428千円(前年同期比51.0%増)、法人税等調整額は△50,350千円(前年同期は△6,748千円)となりました。
以上の結果、当事業年度における当期純損失は、449,587千円(前年同期は当期純利益12,592千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(b)資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、広告の媒体費の他、人件費、地代家賃等の営業費用であります。
設備投資にかかる資金需要のうち主なものは、オフィスのパソコン等の備品の取得等であります。
・財務政策
当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、金融機関からの借入は行っておらず、設備投資等の調達につきましては、自己資金の利用を原則としております。資金調達を行う場合には、経済情勢や金融環境を踏まえ、当社にとっての最良の方法で行いたいと考えております。
なお、今後の重要な資本的支出の予定はございません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。この財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なることがあります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要と考えるものは以下のとおりであります。
(a)固定資産の減損
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(b)投資有価証券の減損
当社が保有する市場価格のない株式等については、実質価額が取得価額に対して50%程度以上下回った場合には「著しく下落した」ものとし、回復可能性が十分な根拠により裏付けられる場合を除き減損処理を行っております。将来の時価の下落または投資先の業績不振や財政状態の悪化により、現状の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が生じ、減損処理が必要となる可能性があります。
(c)繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(d)貸倒引当金の計上
貸倒引当金については、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、債務者の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
(e)訂正関連費用引当金の計上
本件不正行為について、前提となる事実関係を明らかにするとともに、類似事象の有無の調査、当社財務諸表への影響額の算定等を目的として、独立した外部の有識者による第三者委員会を設置して調査を行いました。
その結果、発生が見込まれる第三者委員会による調査費用並びに調査に伴い追加で発生した開示書類作成支援費用及び監査報酬等を見積り、訂正関連費用引当金として計上しております。見積工数に変動が生じた場合は翌事業年度の訂正関連費用の計上金額に影響を及ぼす可能性があります。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し、内部管理体制を強化し、クライアント企業のニーズに合ったサービスを提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。
⑤経営者の問題認識と今後の方針について
当社では、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき迅速かつ最善の経営方針の立案、施策の実施に努めております。
インターネット広告事業においては、生成AI等の最新のテクノロジーへの対応及びカスタマー行動データ等の活用を推進し、広告効果の最大化を図ると同時に、動画広告等の市場拡大が著しい分野へ素早く対応し、成長分野への取り組みを図ることで、市場における優位性の確立に努めて参ります。
また、事業規模拡大に応じて適時に人材拡充を進めると同時に、組織体制の整備を進めていくことが重要であると認識しております。
⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、営業収益、営業利益及び営業系社員の一人当たり営業収益を経営指標としております。当事業年度における営業収益は1,594,782千円(前年同期比19.9%増)、営業利益は155,752千円(前年同期比67.3%増)、営業系社員の一人当たり営業収益は12,434千円(前年同期比23.7%増)であります。引き続きこれらの指標について、改善、増加するよう取り組んで参ります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、社会活動の正常化が進み、雇用の改善や名目賃金が増加、またインバウンド需要による好調な企業業績等の景気浮揚効果がみられております。一方で物価高による内需低迷を背景とした景気下振れ要因もあり、景気回復には足踏みもみられます。またウクライナや中東地域の情勢悪化等の地政学的リスク、さらにはアメリカの今後の政策動向等、依然として先行きは不透明な状況にあります。
このような状況下において、当社が属するインターネット広告市場につきましては、SNS上の縦型動画広告をはじめ、コネクテッドTVなどの動画広告需要が一層高まり、市場全体の拡大に寄与し、2025年には4兆459億円(前年比110.8%)と過去最高を更新し、前年より3,942億円増加しました(広告費データは、株式会社電通「2025年 日本の広告費」より引用)。
このような環境のもと、当社のインターネット広告事業では、引き続き積極的な人材採用と人材教育に注力することで販売体制の強化を図り、既存のクライアント企業の売上拡大、及び新規クライアント企業の獲得に注力して参りました。しかし、当社の主なクライアントであります中小企業の景況感は、2024年10-12月期の全産業の業況判断DI(「好転」-「悪化」)が▲18.0と前期(7-9月期)と比べ0.9ポイント低下し依然としてマイナスで推移しており、不透明な景況感を背景に中小企業の広告需要については不透明な状況が継続しております (独立行政法人 中小企業基盤整備機構「第178回 中小企業景況調査」 より引用)。その結果、代理店業の売上高は業績予想を下回りました。一方で、ソフトバンク株式会社との資本業務提携契約にもとづく協業については、引き続き協業体制の強化・拡大により売上高が業績予想を上回りました。
以上の結果、当事業年度の業績は、当社の主なクライアントであります中小企業の景況は、一部に弱さがあるものの営業強化により広告代理店業の営業収益は拡大し、また協業拡大によりソフトバンク株式会社への営業収益も拡大した結果、以下の通りとなりました。
今後も当社は、品質の更なる向上と顧客ニーズに応えることで、既存のクライアント企業との取引の深耕及び新規クライアント企業獲得による企業価値の向上に努めて参ります。
イ.財政状態
当事業年度末における資産の残高は、2,334,721千円となり、前事業年度末に比べ306,477千円減少いたしました。
当事業年度末における負債の残高は、1,558,225千円となり、前事業年度末に比べ258,809千円増加いたしました。
当事業年度末における純資産の残高は、776,495千円となり、前事業年度末に比べ565,287千円減少いたしました。
ロ.経営成績
当事業年度の経営成績は、営業収益が1,594,782千円(前年同期比19.9%増)、営業利益155,752千円(同67.3
%増)、経常利益180,936千円(同73.2%増)、当期純損失449,587千円(前年同期は当期純利益12,592千円)となりました。
当社は、インターネット広告事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ329,915千円減少し、567,499千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動に使用した資金は190,573千円(前年同期179,135千円の使用)となりました。これは主に、貸倒引当金の増加額298,490千円があった一方、常務取締役CFOによる当社資金460,000千円の私的な流用及び法人税等の支払額27,927千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は16,233千円(前年同期228,276千円の使用)となりました。これは主に、保険積立金の積立による支払14,848千円、有形固定資産の取得による支払1,377千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は123,108千円(前年同期109,487千円の使用)となりました。これは主に、株式発行による収入902千円があった一方、配当金の支払123,607千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当社で行う事業は、インターネット広告事業であり、提供するサービスの性格上、生産実績に該当する事項がありませんので、記載を省略しております。
ロ.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
ハ.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりです。なお、当社はインターネット広告事業の単一セグメントです。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | |
| 営業収益(千円) | 前年同期比(%) | |
| インターネット広告事業 | 1,594,782 | 19.9 |
| 合計 | 1,594,782 | 19.9 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ソフトバンク株式会社 | 222,034 | 16.70 | 358,580 | 22.48 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産)
当事業年度における資産の残高は、2,334,721千円となり、前事業年度末に比べ306,477千円減少いたしました。これは主に、長期未収入金が395,053千円、売掛金が88,742千円増加した一方で、現金及び預金が329,915千円、貸倒引当金が298,490千円、投資有価証券が177,183千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度における負債の残高は、1,558,225千円となり、前事業年度末に比べ258,809千円増加いたしました。これは主に、訂正関連費用引当金が156,890千円、買掛金が59,704千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度における純資産の残高は、776,495千円となり、前事業年度末に比べ565,287千円減少いたしました。これは主に、当期純損失の計上により449,587千円、配当金の支払いにより123,607千円減少したことによるものであります。
(b)経営成績の分析
(営業収益)
当事業年度における営業収益は、1,594,782千円(前年同期比19.9%増)となりました。
(営業利益)
当事業年度における営業費用は、1,439,029千円(前年同期比16.3%増)となりました。主な内訳は、給料及び手当668,587千円(前年同期比5.4%増)であります。
以上の結果、営業利益は、155,752千円(前年同期比67.2%増)となりました。
(経常利益)
当事業年度における営業外収益は、26,210千円(前年同期は11,394千円)となりました。主な内訳は、雑収入14,929千円、長期間滞留していた契約負債の取崩益5,367千円及び、保険返戻金3,097千円であります。また営業外費用は、1,027千円(前年同期は64千円)となりました。主な内訳は、為替差損1,019千円であります。
以上の結果、経常利益は180,936千円(前年同期比73.2%増)となりました。
(当期純損失)
当事業年度における特別利益は、18,976千円(前年同期は2,658千円)となりました。主な内訳は、役員退職慰労引当金戻入益18,976千円であります。また特別損失は、642,422千円(前年同期は63,247千円)は、常務取締役CFOに対する長期未収入金に係る貸倒引当金繰入額298,274千円、訂正関連費用156,890千円及び投資有価証券評価損187,257千円であります。
当事業年度における法人税、住民税及び事業税は、57,428千円(前年同期比51.0%増)、法人税等調整額は△50,350千円(前年同期は△6,748千円)となりました。
以上の結果、当事業年度における当期純損失は、449,587千円(前年同期は当期純利益12,592千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(b)資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、広告の媒体費の他、人件費、地代家賃等の営業費用であります。
設備投資にかかる資金需要のうち主なものは、オフィスのパソコン等の備品の取得等であります。
・財務政策
当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、金融機関からの借入は行っておらず、設備投資等の調達につきましては、自己資金の利用を原則としております。資金調達を行う場合には、経済情勢や金融環境を踏まえ、当社にとっての最良の方法で行いたいと考えております。
なお、今後の重要な資本的支出の予定はございません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。この財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なることがあります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要と考えるものは以下のとおりであります。
(a)固定資産の減損
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(b)投資有価証券の減損
当社が保有する市場価格のない株式等については、実質価額が取得価額に対して50%程度以上下回った場合には「著しく下落した」ものとし、回復可能性が十分な根拠により裏付けられる場合を除き減損処理を行っております。将来の時価の下落または投資先の業績不振や財政状態の悪化により、現状の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が生じ、減損処理が必要となる可能性があります。
(c)繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(d)貸倒引当金の計上
貸倒引当金については、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、債務者の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
(e)訂正関連費用引当金の計上
本件不正行為について、前提となる事実関係を明らかにするとともに、類似事象の有無の調査、当社財務諸表への影響額の算定等を目的として、独立した外部の有識者による第三者委員会を設置して調査を行いました。
その結果、発生が見込まれる第三者委員会による調査費用並びに調査に伴い追加で発生した開示書類作成支援費用及び監査報酬等を見積り、訂正関連費用引当金として計上しております。見積工数に変動が生じた場合は翌事業年度の訂正関連費用の計上金額に影響を及ぼす可能性があります。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し、内部管理体制を強化し、クライアント企業のニーズに合ったサービスを提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。
⑤経営者の問題認識と今後の方針について
当社では、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき迅速かつ最善の経営方針の立案、施策の実施に努めております。
インターネット広告事業においては、生成AI等の最新のテクノロジーへの対応及びカスタマー行動データ等の活用を推進し、広告効果の最大化を図ると同時に、動画広告等の市場拡大が著しい分野へ素早く対応し、成長分野への取り組みを図ることで、市場における優位性の確立に努めて参ります。
また、事業規模拡大に応じて適時に人材拡充を進めると同時に、組織体制の整備を進めていくことが重要であると認識しております。
⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、営業収益、営業利益及び営業系社員の一人当たり営業収益を経営指標としております。当事業年度における営業収益は1,594,782千円(前年同期比19.9%増)、営業利益は155,752千円(前年同期比67.3%増)、営業系社員の一人当たり営業収益は12,434千円(前年同期比23.7%増)であります。引き続きこれらの指標について、改善、増加するよう取り組んで参ります。