有価証券報告書-第24期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/30 12:00
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147項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、個人消費の底堅さや雇用情勢の改善などを背景に緩やかに持ち直しましたが、米国による関税措置の再強化、地政学的リスクの高まり、ならびに為替・資源価格の不安定な動きにより、企業収益や家計負担に対する下押し圧力が継続しており、景気の持続的な回復にはなお不確実性をともなう状況が続いています。
当社グループを取り巻く事業環境もいくつかの重要な変化が見られます。まず、生産年齢人口の減少にともない、企業は営業組織の生産性向上を迫られています。この課題から、売上成長を支援するサービスのニーズが高まっています。また、日本市場の成熟化により、消費者の購買行動は多様化・高度化し、企業が持続的な売上成長を実現することが一段と難しくなっています。さらに、生成AIなど新しいテクノロジーの進化が進む中で、企業は自社のビジネスモデルや営業活動に適した技術を十分に活用できておらず、専門人材の不足も深刻な課題です。こうした環境変化の中、当社グループが提供するビジネス支援の重要性はますます高まっています。
このような環境のもと、当社グループはそれぞれの事業拡大に注力した結果、当連結会計年度の売上高は、8,564百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益は873百万円(同8.1%減)、経常利益は865百万円(同13.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は536百万円(同19.0%減)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。保有していたトータルサポート株式会社の株式(51.7%)を2025年10月31日付で株式譲渡し、第4四半期は連結の範囲から除外しています。そのためプロセス・テクノロジー事業においては、計画を大きく下回る結果となりました。
(インサイドセールスアウトソーシング事業)
インサイドセールスアウトソーシング事業は、既存顧客からの売上が年間売上全体の9割以上を占める、安定したストック型ビジネスです。高い成果を持続的に提供することで、業界内でも高単価でのサービス提供を維持しております。
当連結会計年度では、今後の更なる成長に向けた管理部門の強化や、インサイドセールス活動の高付加価値化と効率化を目指したAI活用などに積極的に取り組みました。また、営業活動においては、限られたリソースでの成果最大化の観点から、大手金融機関やIT企業など、大型案件獲得にシフトし、翌期以降の拡大を目指した取り組みに注力しました。
当連結会計年度におけるインサイドセールスアウトソーシング事業の売上高は、4,630百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益は562百万円(同16.6%減)となりました。
(プロセス・テクノロジー事業)
企業が売上を伸ばすためには、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスといった活動を支える「仕組み」の整備が不可欠です。業務プロセスの設計、活用するテクノロジーの選定、データ活用の方法がその重要なポイントとなります。プロセス・テクノロジー事業では、AIなど最新テクノロジーを活用しながら、これらの仕組みを構築から運用までサポートするサービスを提供しております。
2025年10月31日付で、ネットワークサービスを提供していたトータルサポート株式会社の株式(51.7%)を譲渡し、連結の範囲から除外しました。生成AI、AIエージェント等の急速な発展により、売上成長支援での需要が特に加速しており、事業ポートフォリオ見直しの一環として、経営資源を集中することを決断したものであります。
このような環境下で、当連結会計年度におけるプロセス・テクノロジー事業の売上高は、1,552百万円(前年同期比13.6%減)、セグメント利益については92百万円(前年同期はセグメント損失19百万円)となりました。
(研修事業)
研修事業では、新卒研修が売上の約4割を占め、当連結会計年度も好調に推移した結果、新卒研修で初めて10億円の売上を達成しました。顧客は主にIT企業であり、新卒研修を起点に、階層別研修やIT、ビジネス、営業スキル研修など、多様なカリキュラムを包括的に提供しております。
また、DX推進リーダー人材向け研修や、既存社員の能力向上を目的としたリスキリング強化研修など、個別のニーズに応じたカスタマイズ研修も積極的に展開しております。
このような環境下で、当連結会計年度における研修事業の売上高は、2,381百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は、267百万円(同9.4%減)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は4,434百万円となり、前連結会計年度末に比べ180百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が58百万円、商品が144百万円減少したこと及び仕掛品が30百万円増加したことを要因としたものであります。
当連結会計年度末における固定資産は1,182百万円となり、前連結会計年度末に比べ190百万円の減少となりました。これは主に、ソフトウェアが67百万円、建物附属設備が44百万円、差入保証金が39百万円及びのれんが27百万円減少したことを要因としたものであります。
これらの結果、総資産は5,617百万円となり、前連結会計年度末の5,987百万円から370百万円の減少となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は900百万円となり、前連結会計年度末に比べ385百万円の減少となりました。これは主に、未払法人税等が91百万円、未払金が76百万円、契約負債が63百万円、買掛金が62百万円、1年内返済予定の長期借入金が51百万円及び短期借入金が50百万円減少したことを要因としたものであります。
当連結会計年度末における固定負債は23百万円となり、前連結会計年度末に比べ281百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が282百万円減少したことを要因としたものであります。
これらの結果、負債合計は924百万円となり、前連結会計年度末の1,590百万円から666百万円の減少となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は4,692百万円となり、前連結会計年度末の4,396百万円から296百万円の増加となりました。これは主に、配当金の配当により215百万円減少したものの、当連結会計年度に親会社株主に帰属する当期純利益536百万円を計上したことにより利益剰余金が321百万円増加したことを要因としたものであります。
この結果、自己資本比率は83.5%(前連結会計年度末は73.0%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ51百万円減少(前年同期比1.9%減)し、2,617百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、491百万円の収入(同48.6%減)となりました。この主な内訳は、税金等調整前当期純利益807百万円、減価償却費166百万円、法人税等の支払額357百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、197百万円の支出(同42.8%減)となりました。この主な内訳は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出87百万円、無形固定資産の取得による支出79百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、346百万円の支出(同43.9%減)となりました。この主な内訳は、配当金の支払額215百万円、長期借入金の返済による支出73百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b) 受注実績
当社グループのサービス提供の実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
インサイドセールスアウトソーシング事業 計4,630,4872.3
コンサルティングサービス127,557△55.5
システムソリューションサービス1,425,188△5.7
プロセス・テクノロジー事業 計1,552,745△13.6
研 修 事 業 計2,381,6384.0
合計8,564,871△0.6

(2) 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、期末日における資産・負債の数値、及び決算期における収益・費用に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。
これら見積りや判断には不確実性が存在するため、見積った数値と実際の結果の間には乖離が生じる可能性があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
② 経営成績等
(a) 財政状態の分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は8,564百万円となり、前年同期に比べ50百万円減少いたしました。これは主に、2025年10月に実施したトータルサポート株式会社の株式譲渡に伴い第4四半期連結会計期間から連結除外した影響によるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は5,651百万円となり、前年同期に比べ117百万円減少いたしました。これは主に、売上高の減少に伴い商品売上原価が194百万円減少したものであります。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は2,913百万円となり、前年同期に比べ66百万円増加いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,040百万円となり、前年同期に比べ143百万円増加いたしました。これは主に、2025年10月1日に行った持株会社体制への移行にともなう一時的な費用の増加等によるものであります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は873百万円となり、前年同期に比べ76百万円減少いたしました。また、当連結会計年度の売上高営業利益率は10.2%となり、前年同期と比べ0.8%下がっております。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は11百万円となり、前年同期に比べ45百万円減少いたしました。これは主に、前連結会計年度は保険解約返戻金等により増加しておりましたが、当連結会計年度には主な営業外収益が発生しなかったためです。
当連結会計年度の営業外費用は19百万円となり、前年同期に比べ10百万円増加いたしました。これは主に、支払手数料の増加等によるものであります。
この結果、当連結会計年度の経常利益は865百万円となり、前年同期に比べ132百万円減少いたしました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別損失は58百万円となり、前年同期に比べ16百万円増加いたしました。これは主に、トータルサポート株式会社ののれんの減損損失によるものであります。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は536百万円となり、前年同期に比べ125百万円減少いたしました。
(c) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及びシステム開発等にかかる設備投資によるものであります。当社グループの運転資金につきましては、自己資金(利益等の内部留保資金)で賄っており、資金の流動性は確保できております。また、自己資金で手当てできない場合は、金融機関からの借り入れによる資金調達となりますが、借入先・借入金額等の条件は所定の手続きにより資金調達を行うことになります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。当社グループでは売上高及び営業利益を重要な指標としております。
当連結会計年度における売上高は前年同期に比べて50百万円減少し、8,564百万円となりました。また、営業利益は、前年同期に比べて76百万円減少し、873百万円となりました。引き続きこれらの指標について増加するよう取り組んでまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化や組織体制の整備等、さまざまなリスク要因が当社グループの成長や経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、常に新技術の動向や市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保育成し、顧客ニーズを満たす製品・サービスを提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは今後も拡大されることが予想されるIT市場において、競争優位性を確保するために、顧客企業に対して高付加価値を提供するサービスの創造に鋭意努めてまいります。また、より強固なポジションを獲得するために、開発体制及び営業体制の強化を重要な経営戦略と認識し、事業の拡大に取り組んでまいります。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループが今後事業を拡大し、より高品質なサービスを継続提供していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。

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