有価証券報告書-第6期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 13:29
【資料】
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【項目】
108項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「新しい価値を創造し、変化をもたらす次世代のチャレンジャー」を経営ビジョンとして定めており、企業の行動規範となる「Compliance」と「CSR」や、当社の強みである「CoreCompetence」を武器として、新しい価値を見出す創造性を大切にする経営方針(TripleC+C)を定めています。
経営方針[TripleC+C]
① Compliance法令遵守だけでなく、社会人としての倫理観・正義・マナーの社会的規範などの遵守を求めます。
② CSR本業を通じて社会に貢献していく。顧客満足の向上を目指し、ソリューションを競争力ある価値の高いものにします。
③ CoreCompetence①②で培った企業土壌を柱として、自社を特徴づける3つの特長「技術」・「人材」・「ネットワーク」を強化します。
④ Creating New Values当社の強みを武器として、新しい価値を見出す創造性を大切に事業を推進します。



(目標とする経営指標)
当社は2019年3月期を初年度とする三ヵ年の中期経営計画を策定しており、最終年度の2021年3月期については、売上高20億円、営業利益3億円を目指します。
特に、持続的に成長できる収益基盤を確立し、高付加価値のビジネス推進を狙いとして、以下の二つを重要指標として掲げております。
① 成長性の高い会社
対前年売上高成長率 20%以上(年平均成長率25%以上)を目指す
② 収益性の高い会社
売上高営業利益率 12%以上、2021年3月期 15%を目指す
(中長期的な経営戦略)
経営ビジョン実現に向けて、成長戦略を策定し、飛躍的な成長を目指します。
当社は経営戦略の方針として、知識集約型ビジネス(AI製品等によるサブスクリプションサービスを代表とするストック型サービス)と労働集約型ビジネス(ビッグデータ・AIソリューションサービスを代表とするフロー型サービス)の相乗効果が起きるようビジネスを目指します。設立以来、常に最先端の解析技術を駆使したサービスを提供することを重要戦略として位置付けており、様々な業種・業界で得られた経験を通じて、新たなプロダクト構想に向けたアイデア抽出を進めているとともに、プロジェクトの効率化運営に活かすこととしています。
図:経営戦略イメージ

(知識集約型ビジネス)
当社は顧客・協業先と進めてきた数多くのプロジェクトを通じ、解析技術等のノウハウをライブラリーとして蓄積し、自社AI製品「scorobo」やAIモジュール充実を図っており、協業先と共同でサービス展開を進めてまいります。また、先進のビッグデータ活用技術やAI技術を持った国内外企業の調査を進めており、当該企業が保有するサービス及びプロダクトを取り込んだソリューション展開を図っていくことで、ビジネス拡大を図ってまいります。知識集約型ビジネスは、当社の将来基盤を築き上げる成長事業として最も注力してまいります。
(労働集約型ビジネス)
現在の中核ビジネスである労働集約型ビジネスは、優先的に取引獲得を進める企業を重点強化企業として指定し、全社一丸となった取組を進めることとしています。案件の選択と集中を進めることで営業効率を高め、受注金額の高い大型案件の獲得を目指します。またコンサルティングメニューを強化し、中長期にわたり顧客への経営支援を行う体制を構築し、安定的な収益基盤として強化してまいります。さらに顧客と共にサービス展開を実施していく事業参加型案件の獲得とそれを担う人材の獲得及び育成による生産性向上策を進めてまいります。
また蓄積したライブラリーを活用したプロジェクト運営の効率化、また自社開発した解析用AIエンジンの活用を進め、プロジェクト毎の工数を短縮し、利益率の向上を図ってまいります。
図:今後の収益拡大のイメージ

当社はAI製品やAIモジュールの提供開始時において、顧客企業より初期設定費としてコンサルティングフィーを受領し、その後、顧客から継続的な使用料や運用保守料を受領するサービスの形態をストック型サービスとフロー型サービスの融合と考えており、この形態のビジネスを多くの顧客企業に展開することで収益の拡大を図ってまいります。
(2) 経営環境
情報サービス業界におきましては、企業収益の改善を背景に大企業を中心にIT投資を推進する動きが活発化しております。また、国境・地域を越えた企業間競争が激しさを増すなか、大手企業を中心にAI・IoT分野及びビッグデータの活用に向けての投資が大きく増えるといわれており、当社が事業を営むビジネスアナリティクス市場・AI・ビッグデータ市場は、今後、大きく成長することが予想されています。
先端解析技術革新の潮流を背景に、当社の事業領域である国内AIビジネス市場は急速な成長が見込まれ、当社の経営環境には追い風が吹いていると認識しております。今後も当社のデータサイエンティストによるサービスレベルの高さ、またAI製品「scorobo」の性能への注目がより一層高まるように努め、事業拡大に注力してまいります。
AI(人工知能)ビジネス国内市場予測について
2017年度の国内のAIビジネス市場規模は、2016年度に引き続き、実証実験(PoC)が中心となりましたが、金融業・製造業などで本格導入に突入し、3,921億円となりました。
2018年度は、さらに本格的な導入が進むとみられ、2020年度にかけて市場規模は大きく拡大する見込みです。2021年以降は、AI関連技術はITにおける要素技術の一つとしてさまざまなシステムに組み込まれAIネイティブ化が進み、2022年度は1兆2,109億円、2030年度には2兆1,286億円になると見込まれます。
ビジネスカテゴリー別では、サービス市場では、ユーザーによってAIに求める要件/ニーズが異なるため、個別構築するケースが多く、構築サービス比率が高くなっております。アプリケーション市場では、高付加価値としてAIを搭載したソフトウェアやSaaS製品が拡大し、プラットフォーム市場では、AI技術進化が早くいため運用負担を軽減したいユーザーやPoCにクラウドを活用するユーザーが多くなるとともに、ハードウェアも大規模/長期間運用におけるコスト削減、データのガバナンス、リアルタイム性を目的とした活用も引き続き拡大が見込まれ、ユーザーの要件や用途によって使い分けやハイブリッド活用が推進していく見込みです。




※出典:株式会社富士キメラ総研「2019 人工知能ビジネス総調査」(2019年3月公表)

(3) 対処すべき課題
当社が注力すべき成長戦略を進めるにあたり、重要とする経営課題は以下のとおりです。
① 成長戦略について
当社は、AIサービス及び周辺ビジネスで構成される「ビッグデータソリューション・AI製品の開発」を推進しており、データ経営診断及びデータ解析支援、AI人材教育等のソリューションサービスと、独自AI製品「scorobo」シリーズや他社AI製品などを活用したサブスクリプションサービスの二軸で成り立っています。今後、この二つのサービスを融合させながら、サブスクリプションサービスが当社事業の主軸となっていくよう、成長戦略を実行してまいります。そのために、3つのコア・コンピタンスである①国内最高峰のデータサイエンティスト集団、②幅広い領域で活かせるAI技術を保有するライブラリー「scorobox」、③AIビジネスを推進する企業や大学・研究機関等の協業ネットワークを活かしてまいります。当社の成長戦略の柱は、AI製品・モジュールの導入によるサブスクリプションサービス拡充が必要であり、以下②~⑤に記載のとおり、全社で取り組んでまいります。
② サブスクリプションサービスの強化について
・当社AI製品「scorobo」等の拡充
当社は創業以来、数多くのAI技術を蓄積するライブラリー「scorobox」の充実を図っております。ここに蓄積されたAI技術は、広い範囲での応用が可能であり、様々な業界に普及させることができますが、データを大量に保有する企業と共創して、推し進めていく必要があります。
現在、数多くのビジネスアイデアを活かしつつ、複数企業との研究開発やサービス企画を進めております。具体的な取組として、株式会社SKIYAKIと進めるファンサービスのAI化の実現や、東京電力パワーグリッド株式会社と進めてきたディープラーニング技術を用いた画像点検ソリューションをインフラ保全サービスとして展開していくなど、サブスクリプションサービス拡充にむけた様々な取組を推進させております。
・他社AI製品の調査研究および展開
当社独自AI製品「scorobo」の充実に加えて、「Netbase」「Cognigy」「DataRobot」をはじめとする他社AI製品の活用を増やすことで、サブスクリプションモデルの充実を図ってまいります。当社は、国内及び米国シリコンバレーをはじめとする欧米各国での調査研究に注力しており、当社ビジネスに寄与する競争力の高いベンチャー企業を発掘し、ビジネス連携を進めてまいります。
③ 技術力の強化
・専門人材の確保について
当社は、技術革新の変化が著しいAI市場において、より先進的なサービスを創出していくため、各学会への参加や協業先との連携等により、成長の基盤となる技術力の向上に努めております。
また、各大学・大学院やAI業界団体等とのネットワークを活用し、高度な技術を保有する人材の確保に努めております。更に各顧客企業の業務の知識並びにスキルを有した人材を確保し、業界の慣例・知識の習得及び教育を進めてまいります。
・スピードに対応できる組織運営
AI業界は競合他社も多く、顧客企業のニーズも多様化しており、これらニーズにいち早く対応する必要があります。当社は、決定スピードを早め、激しい環境変化に対しても適切な判断ができるよう、フレキシブルな人員配置を行える体制を構築し、競合先と渡り合える製品・サービスの企画・開発を行ってまいります。
④ 売上拡大について
当社は、AI製品「scorobo」等を活用して、サブスクリプションサービスを強化するにあたり、各企業と協業して収益が拡大するよう事業を推進してまいります。
また、データ経営を目指す企業に対し、AI技術を使った分析結果の提供だけでは、企業の経営課題を根本的に解決するに至らないことが多いため、総合的なコンサルティングサービス、つまりデータ経営診断、データ活用人材教育及び組織組成支援等、中長期にわたり経営支援を行うことで収益基盤の強化を図っております。
⑤ 利益率向上について
これまでに蓄積した幅広い領域におけるAI技術のライブラリー「scorobox」を活かし、サブスクリプションサービスを展開していくことで、使用料収入増加に伴う利益率向上を図ってまいります。また、過去経験してきたノウハウをテンプレートとして活かすことで、各プロジェクトの生産効率向上を図り、利益率向上を進めております。
データ分析支援やデジタル戦略システム構築等のソリューションサービスにおいては、自社社員に限定することなく、協力会社や海外人材など外部リソースを活用することで、プロジェクト採算性の向上に努めております。

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