有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2019/02/21 15:01
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【項目】
105項目

コーポレート・ガバナンスの状況

(1) 【コーポレート・ガバナンスの状況】
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、刻々と変化する事業環境において企業価値の持続的な増大を図るには、経営の効率化を図ると同時に、経営の健全性、透明性及びコンプライアンスを高めて社会的信頼に応えていくことが不可欠であるとの認識のもと、ガバナンス体制の強化・充実を重要課題と位置づけ、企業価値の向上を図ることで、株主や債権者、従業員など企業を取り巻くさまざまなステークホルダーへの利益還元に努めてまいります。
① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、会社法に基づく機関として、取締役会及び監査役会を設置し、当社事業に精通した業務執行取締役と独立した立場の社外取締役から構成される取締役会が、的確かつ迅速に重要な業務の執行決定と取締役による職務執行の監督を行うとともに、社外監査役が過半を占める監査役会において、法務等各分野での専門性を持つ監査役が公正かつ独立の立場から監査を行っており、この体制が当社グループの持続的な発展に有効であると判断しております。
a.取締役会
当社の取締役会は、本書提出日現在、取締役5名(うち社外取締役1名)で構成され、当社の業務執行を決定し、取締役の相互牽制により取締役の職務の執行を監督しております。取締役会は、「取締役会規程」に基づき、原則として毎月1回の定時取締役会を開催しているほか、経営上の重要事項が発生した場合には、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。
b.監査役会・監査役
会社法関連法令に基づく監査役会設置会社制を採用しております。監査役会は、常勤監査役2名及び非常勤監査役2名の合計4名(うち社外監査役3名)で構成されており、コーポレート・ガバナンスの運営状況を監視し、取締役の職務の執行を含む日常活動の業務監査及び会計監査を行っております。
監査役は、株主総会及び取締役会への出席、取締役、子会社の取締役、従業員、会計監査人、内部監査室からの報告収受等を行っております。
c.内部監査
当社は、代表取締役社長直轄の内部監査室を設置し、内部監査室長1名(専任者)と内部監査担当者2名が内部監査を実施しております。内部監査は、各部門の業務遂行状況を監査し、結果については、代表取締役社長に報告するとともに、改善指示を各部門へ周知し、そのフォローアップに努めております。
d.グループ戦略会議
当社はグループ各社が一体として事業の円滑かつ合理的な遂行を行うために必要な議論及び情報の共有を目的として、当社の業務執行取締役、常勤監査役及び子会社取締役が出席するグループ戦略会議を毎月1回開催し、経営方針の伝達、利益計画及び各案件の進捗状況の報告を受けております。
e.外部専門家
当社は、法律やその他専門的な判断を必要とする事項につきましては、顧問弁護士、顧問税理士、顧問社労士等に相談し、必要に応じてアドバイスを受け検討し、判断しております。
ロ.コーポレート・ガバナンス体制
当社は、経営の透明性、健全性の向上及び経営環境の変化に対応した意思決定の迅速化のため、以下の体制、組織を構築しております。

ハ.その他の企業統治に関する事項
・内部統制システムの整備の状況
当社は、「内部統制システムに関する基本方針」を定め、当該方針に基づき、取締役会その他の重要な会議により職務の執行が効率的に行われ、法令及び定款に適合することを確保するための体制作りに努めております。加えて、業務全般にわたる「職務分掌規程」、「職務権限規程」及び「稟議規程」等を整備し、各職位の責任と権限を明確化させた上で、内部監査室による監査を実施しております。また、財務報告の信頼性を確保し、業務の有効性・効率性を追求するため、内部監査室が各部門のリスク管理等の状況を監査し、その結果を代表取締役社長に報告を行う体制を確保することで、内部統制システムの有効性を担保することに努めております。
・リスク管理体制の整備の状況
当社は、当社の経営に悪影響をもたらすリスクに対する的確な管理・実践を可能にするべく、「リスク管理規程」を制定しております。なお、内部監査室による定期的な業務監査により、法令及び定款違反その他の事由に基づく損失の危険のある業務執行を未然に防止するものとしております。
・子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社では子会社の業務の適正を確保するために、関係会社管理規程に基づき、子会社の経営情報等を適宜把握できる体制を構築し、グループ戦略会議等を通じ、子会社の経営状況のモニタリングを行っております。
また、子会社に対する内部監査を実施することで、子会社業務が関係会社管理規程に基づき適正に運営されていることを確認する体制を構築し、業務の適正を確保しております。
ニ.子会社の業務の適正性を確保するための体制整備の状況
当社は、子会社に対して「関係会社管理規程」を整備、運用し、子会社の統括的な管理を行うとともに、子会社の業績等についても定期的に報告、説明を受けることにより、子会社の業務の適切性を確保するための体制を整備しております。
また、当社内部監査室により、業務監査、遵法監査を年度計画に基づき実施しており、監査の結果は、代表取締役社長に報告しております。
② 内部監査及び監査役監査の状況
当社の内部監査は、内部監査室長1名(専任者)と内部監査担当者2名が、「内部監査規程」に基づき、原則として、毎期関係会社を含めた全部署を対象として内部監査を実施しております。内部監査は事業年度ごとに内部監査計画を策定し、監査結果については代表取締役社長と被監査部門に報告しております。加えて、各部署への改善後のフォローアップ等も併せて実施しております。
監査役は、取締役会への出席や重要書類の閲覧を通じて取締役の職務執行の適法性を監査しております。
監査役、内部監査室及び監査法人は、定期的に会合を持ち、それぞれの監査計画やその実施結果の情報を交換し、連携することにより、監査の品質向上と効率化に努めております。
③ 社外取締役及び社外監査役との関係
当社の社外取締役は1名、社外監査役は3名であります。
当社は、経営監視機能の客観性及び中立性を確保することを目的として、社外取締役及び社外監査役について、高い専門性及び見識等に基づき、客観的、中立的な観点からの助言を期待しております。なお、当社は社外取締役及び社外監査役の選任について、当社からの独立性に関する基準又は方針を定めておりませんが、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の独立性の判断基準等を参考にしており、経歴や当社との関係を踏まえて、会社法に定める要件に該当し、独立性に問題がない人物を社外取締役及び社外監査役として選任しております。なお、社外取締役1名及び社外監査役3名は、提出会社との人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はなく、一般株主と利益相反の生じるおそれもないことから、上場時における独立役員として指定し、届け出る予定であります。
社外取締役の佐藤桂は、公認会計士として上場企業の監査につき豊富な経験及び知識を有し、加えて東証一部上場の大規模企業の監査役や経営者としての経験も持たれていることから、当社の社外取締役としての職務を適切に遂行していただけるものと判断し、社外取締役に選任しております。なお、当社と社外取締役佐藤桂との間には、人的・資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外監査役の中川廣明は、東証一部上場企業にてコンプライアンス業務に従事するとともに関係会社の監査役を歴任した経験を持ち、監査役としての経験と知見を有しているため、適切な監査を遂行していただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、当社と社外監査役中川廣明との間には、人的・資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外監査役の河合弘毅は、監査法人出身であり上場企業の監査の経験と知識を有し、さらに上場企業の社外監査役並びに当社に近い業種の役員も兼務されていることから、業務面からの知見を持たれており適切な監査が行われるものと判断し社外監査役に選任しております。なお、当社と社外監査役河合弘毅との間には、人的・資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
社外監査役の岩瀬ひとみは、弁護士として企業法務の経験及び知見を有しているのみならず、知的財産及びITを専門とされており当社に関してコンプライアンスの観点からも適切な監査を遂行していただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、当社と社外監査役岩瀬ひとみとの間には、人的・資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。
④ 会計監査の状況
当社は、有限責任 あずさ監査法人と監査契約を締結しております。同監査法人又は同監査法人の業務執行社員と当社との間に特別な利害関係はありません。業務を執行した公認会計士の氏名及び会計監査業務に係る補助者の構成は、以下のとおりであります。
業務を執行した公認会計士の氏名、会計監査業務に係る補助者の構成については以下のとおりであります。
・業務を執行した公認会計士の氏名等
指定有限責任社員・業務執行社員・・・轟芳英
指定有限責任社員・業務執行社員・・・岩瀬弘典
・監査業務における補助者の構成
公認会計士・・・ 6名
その他・・・・・ 4名
⑤ 役員の報酬等
イ.提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる
役員の員数
(名)
基本報酬ストック
オプション
賞与退職慰労金
取締役
(社外取締役を除く。)
4
監査役
(社外監査役を除く。)
3,6003,6001
社外役員2,2002,2004

(注) 連結子会社が当社役員に支払っている報酬は取締役4名に対して78,560千円になります。なお、平成30年6月より、当社と子会社の兼務役員の役員報酬支払いについては、当社の非常勤取締役である渡邉秀樹を除いて全て当社から支払うこととしております。
ロ.提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
ハ.役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針
取締役の報酬額は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、取締役会の協議により各取締役の職務と実績に応じて、決定するものとしております。また、監査役の報酬は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、監査役の協議により決定するものとしております。
⑥ 株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)であるオープンリソース株式会社については、以下のとおりであります。
イ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
銘柄数2銘柄
貸借対照表計上額の合計額8,854千円

ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(最近事業年度の前事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
TIS㈱2,0335,757取引関係等の維持等のため

みなし保有株式
該当事項はありません。
(最近事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
TIS㈱2,0338,558取引関係等の維持等のため
㈱ジャックス126295取引関係等の維持のため(取引先持株会)

みなし保有株式
該当事項はありません。
ハ.保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
⑦ 取締役の定数
当社の取締役の定数は7名以内とする旨定款で定めております。
⑧ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨を定款で定めております。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項の定めによる決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑩ 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
⑪ 中間配当の決定機関
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能にするためであります。
⑫ 取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。
⑬ 責任限定契約の内容
当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。
当該契約に基づく損害賠償責任限度額は、法令が定める額としております。