有価証券届出書(新規公開時)

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2019/02/14 15:00
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
当社は、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、全てのステークホルダーと信頼関係を築き持続的成長と発展を遂げるためには、経営の健全性、遵法性、及び透明性の確立が不可欠であると認識しております。これらを実現するため、迅速かつ適切な経営判断と独立した監査機能の発揮、実効性のある内部統制システムの構築、並びに適時適切な情報開示を推進してまいります。また、すべての役職員に対し企業の社会的責任に関する意識向上を徹底してまいります。
① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要
当社は、会社法に規定される機関として、株主総会、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しております。その他、経営会議、コンプライアンス委員会及び内部監査室を設置するとともに、重要な法的判断については、顧問弁護士と連携する体制を構築しております。
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ロ.当該体制を採用する理由
監査等委員会に関しましては、各監査等委員が取締役として取締役会での議決権を有すること、その過半数が社外取締役であること等から、業務執行と監督の分離を保持しつつ、強い監督機能が発揮されるものと考えております。また、コンプライアンス委員会および内部監査室の設置により、コンプライアンス体制を整備するとともに、経営会議の設置により、迅速な意思決定並びに経営活動の効率化を図っております。更に、意思決定の過程における重要な法的判断については、顧問弁護士と連携を図り、これら各機関が相互に密接に連携することにより、経営及び業務執行の健全性、透明性、遵法性、並びに効率性の確保を図っております。
a.取締役会
取締役会は取締役(監査等委員であるものを除く。)3名と監査等委員である取締役3名の合計6名により構成され、法令又は定款で定められた事項並びに経営に関する重要事項を決定するとともに業務執行状況の監督を行っております。取締役会は月1回、定期的に開催されるほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。また、執行役員制度を導入し、より機動的かつ効率的な業務運営を図っております。
b.監査等委員及び監査等委員会
監査等委員会は、常勤監査等委員1名、非常勤監査等委員2名の合計3名により構成され、全監査等委員が社外取締役であります。原則として毎月1回、定期的に開催し必要に応じ、臨時監査等委員会を開催しております。取締役会への出席のほか、常勤監査等委員においては、社内の重要会議への出席や各部門へのヒアリング等により、監査機能がより有効かつ適切に機能するよう努めております。また、監査等委員会として会計監査人による監査結果、内部監査による監査結果についても適時報告を受け、取締役会に対し意見を表明しております。
c.会計監査人及び顧問弁護士
当社は、EY新日本有限責任監査法人と監査契約を締結し、同監査法人より会社法及び金融商品取引法に基づく会計監査を受けております。また、顧問弁護士と連携し、業務並びに組織運営にかかる法律問題に関する助言を受けるとともに、コンプライアンス体制の強化に向け、適宜指導を受ける体制を整備しております。
d.経営会議
経営会議は取締役(監査等委員である取締役を除く)3名、執行役員(取締役である執行役員を除く)6名の9名により構成され、常勤監査等委員をオブザーバーとして、原則毎週1回開催しております。「経営会議規程」及び「職務権限規程」に基づき、取締役会へ付議する必要のある会社の重要事項に関する事前審議、業務並びに組織運営にかかる重要事項の共有や審議、協議等を行っており、客観的かつ透明性の高い意思決定を行う体制を構築しております。
ハ.その他の企業統治に関する事項
a.内部統制システムの整備の状況
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制、その他会社の業務の適正を確保するための体制を整備するため、以下のとおり、内部統制システムの整備に関する基本方針を定めております。
① 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ⅰ.事業活動における法令、企業倫理、社内規程の遵守を確保するため、遵守すべき基本的な事項を「コンプライアンス基本方針」として定め、当社グループの役員及び使用人に周知徹底を図る。
ⅱ.コンプライアンス委員会を設置し、法令、定款、社内規程及び行動規範等、職務の執行に当たり遵守すべき具体的な事項についての浸透、定着を図り、コンプライアンス違反を未然に防止する体制を構築する。
ⅲ.定期的に内部監査を実施し、それぞれの職務の執行が法令及び定款に適合することを確保する。
ⅳ.「内部通報処理規程」により、公益通報者保護法への対応を図り、通報窓口の活用を行いコンプライアンスに対する相談機能を強化する。
② 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会をはじめとする重要な会議の意思決定に係る記録や、各取締役が「職務権限規程」に基づいて決裁した文書等、取締役の職務の執行に係る情報を適正に記録し、法令及び「文書管理規程」に基づき、定められた期間保存するものとする。
③ 損失の危険(以下「リスク」という。)の管理に関する規程その他の体制
ⅰ.経営に重大な影響を及ぼす様々なリスクに対して、リスクの大小や発生可能性に応じ、事前に適切な対応策を準備する等により、リスクを最小限にするべく対応を行う。
ⅱ.リスクの防止及び会社損失の最小化を図ることを目的として、「リスク管理規程」を定め、同規程に従ったリスク管理体制を構築する。不測の事態が発生した場合には、代表取締役社長を長とする対策本部を設置し、迅速な対応を行い、損害の拡大を防止しこれを最小限に止める体制を整える。
④ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
ⅰ.毎月1回取締役会を開催し、法令又は定款で定められた事項並びに経営に関する重要事項の決定並びに審議・意見の交換を行い、各取締役は連携して業務執行の状況を監督する。
ⅱ.環境変化に対応した会社全体の将来ビジョンと目標を定めるため、中期経営計画及び単年度予算を策定する。経営計画及び年度予算を達成するため、「組織規程」、「業務分掌規程」、「職務権限規程」により、取締役、使用人の責任を明確にし、業務の効率化を徹底する。
⑤ 当社企業グループにおける業務の適正を確保するための体制
ⅰ.「関係会社管理規程」に基づき、子会社及び関連会社に対する適切な経営管理を行うものとする。
ⅱ.連結対象子会社に対しては、定期的に内部監査を実施するとともに、当社監査等委員が必要に応じて監査を行い、業務の適正を確保する体制を整備する。
⑥ 監査等委員会の職務を補助する使用人に関する体制と当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
ⅰ.監査等委員会から職務を補助すべき使用人を置くことを求められた場合は、適切な人材を配置するものとし、配置にあたっての具体的な内容(組織、人数、その他)については相談し、検討する。
ⅱ.前号の使用人の人事異動および考課については、監査等委員会の意見を聴取し尊重した上で行うものとし、その指揮命令権は監査等委員会にあり、取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性を確保する。
⑦ 取締役(監査等委員である取締役を除く)および使用人が監査等委員会に報告をするための体制
監査等委員は、主要な稟議書その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役等にその説明を求める。
⑧ その他監査等委員の監査が実効的におこなわれることを確保するための体制
ⅰ.代表取締役社長と監査等委員は、相互の意思疎通を図るため、定期的な会合をもつこととする。
ⅱ.監査等委員は、内部監査担当者と連携し、監査の実効性を確保する。
ⅲ.監査等委員は、会計監査人との間で適宜意見交換を行う。
⑨ 反社会的勢力を排除するための体制
ⅰ.当社及び子会社は、「コンプライアンス基本方針」に基づき、反社会的勢力との関係遮断に取組むこととする。
ⅱ.警察当局や特殊暴力防止対策連合会、顧問弁護士等の外部専門機関とも十分に連携し、情報の共有化を図り、反社会的勢力を排除する体制を整備する。
b.リスク管理体制の状況
当社はリスクの軽減、予防の推進の対処のため、リスク管理規程の制定及びコンプライアンス委員会の開催を通じて、リスクマネジメント体制の強化およびコンプライアンスの遵守に努めております。また、必要に応じて、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士等の外部専門家にアドバイスを求められる体制、並びに、社内外の複数を通報窓口とする内部通報制度を導入しており、法令違反や不正行為等よる不祥事の防止及び早期発見を図っております。
② 内部監査及び監査等委員監査の状況
内部監査につきましては、専担部門ではありませんが、代表取締役社長直轄の内部監査室を設置しております。代表取締役社長により指名された複数の内部監査担当者が分担して、「内部監査規程」及び内部監査計画に基づき全部署を対象に監査を実施しております。また、財務報告の適正性にかかる内部統制の整備と適切な運用を推進するため、これらの状況を評価し、不備の有無を確認し必要な改善を図ってまいります。
監査等委員会につきましては、常勤監査等委員1名と非常勤監査等委員2名の合計3名により構成されており、その全員が社外取締役であります。監査等委員会は原則月1回開催され、取締役会に出席する他、定期的に代表取締役社長及び取締役副社長と意見交換を行っております。また、常勤監査等委員においては、経営会議やコンプライアンス委員会への出席、取締役(監査等委員である取締役を除く)や執行役員への聴取等を通じ、監査を行っております。
なお、内部監査室、会計監査人及び監査等委員会は原則四半期に1回会合を開催するとともに必要に応じて随時情報交換を行い、相互の連携を高め、業務の適法性、妥当性の確保に努めております。
③ 会計監査の状況
当社は、EY新日本有限責任監査法人と監査契約を締結しております。なお、同監査法人及び当社監査業務に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別な利害関係はありません。なお、業務を執行した公認会計士の氏名、会計監査業務にかかる補助者の構成は以下のとおりであります。
業務を執行した公認会計士の氏名指定有限責任社員 業務執行社員 岩部 俊夫
指定有限責任社員 業務執行社員 伊藤 志保
監査業務における補助者の構成公認会計士 7名
その他 8名

④ 社外取締役との関係
本書提出日現在、当社は社外取締役を3名選任しており、いずれも監査等委員であります。
当社は、社外取締役を選任するための独立性に関する基準又は明確な方針を定めておりませんが、選任にあたっては、企業経営における豊富な見識や、幅広い知見等、経歴や当社との関係を踏まえて、独立した立場で社外役員としての職務を遂行できる十分な独立性を確保できることを前提に判断しております。
なお、社外取締役石橋省三は当社普通株式15,000株を保有しておりますが、その他、各社外取締役と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。また、社外取締役が役員を務める会社等との取引は存在しておりません。
また、社外取締役・監査等委員の濱野信也は常勤監査等委員であり、取締役会及び監査等委員会はもとより、経営会議等に出席するほか、内部監査室と日常的に情報交換を行っております。更に四半期毎に、監査等委員、内部監査及び会計監査人が一堂に会して情報交換を行い、相互連携を図ることで実効性ある三様監査を行っております。
⑤ 役員報酬
イ.提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる役員の員数
(人)
基本報酬ストックオプション賞与退職慰労金その他
取締役(監査等委員を除く)
(社外取締役を除く)
(注)1.
79,80378,9009034
監査等委員
(社外取締役を除く)
(注)3.
9,9019,6003011
社外取締役
(注)2.
2,7002,7004

(注)1.上記には2017年9月に辞任した取締役(監査等委員を除く)1名を含んでおります。
2.上記には2017年9月に辞任した社外取締役1名を含んでおります。
3.上記には2018年3月に辞任した社外取締役でない監査等委員1名を含んでおります。
4.その他の項目には、確定拠出年金の会社負担分を記載しております。
ロ.提出会社の役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
ハ.使用人兼務役員の使用人給与のうち、重要なもの
該当事項はありません。
ニ.役員の報酬等の額の決定に関する方針
当社の役員の報酬等の額については、監査等委員でない取締役及び監査等委員である取締役のそれぞれに関し、株主総会にて決定する報酬総額の限度内で、監査等委員でない取締役の報酬については取締役会の決議に基づき、監査等委員である取締役の報酬については監査等委員会にて決定しております。
⑥ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
銘柄数 8銘柄
貸借対照表計上額の合計 79,799千円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である、投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
該当事項はありません。
(当事業年度)
該当事項はありません。
ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
該当事項はありません。
ニ.投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したものの銘柄、株式数、貸借対照表計上額
該当事項はありません。
ホ.投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したものの銘柄、株式数、貸借対照表計上額
該当事項はありません。
⑦ 定款で定めた取締役の定数
当社の取締役(監査等委員であるものを除く)は1名以上5名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨を、定款で定めております。
⑧ 取締役の選任決議
取締役の選任は、株主総会において、監査等委員である取締役と、それ以外の取締役を区別して決議し、その決議は、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う旨、また、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑨ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨、定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上をもって行う旨、定款に定めております。これは株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑪ 責任限定契約内容の概要
当社と社外取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、100万円または法令が定める額のいずれか高い額としております。
⑫ 取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であったものを含む。)の責任を法令の定める限度内において免除することができる旨、定款に定めております。