有価証券報告書-第34期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態の分析については当該会計基準等を遡って適用した後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、個人消費が持ち直しの傾向を維持した一方で、企業収益は高い水準にあるものの、製造業を中心に弱含み、通商問題をめぐる動向、中国経済の先行きが懸念され、また年度末には新型コロナウィルスの感染拡大が実体経済に影響を与え始める等、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。
当社事業とかかわりの深い物流業界におきましては、宅配業界を中心とした働き方改革の動きは活発なものの、運賃の値上げや総量規制等には緩和の動きがみられ、またEC市場は堅調に推移しました。
当社におきましては、引続き既存のお客様に対する物流サービスの生産性向上への取組み等の効率化を推進し、新規のお客様獲得にあたっては、毎月開催する学べる倉庫見学会等への参加者増加のための誘導強化等、インターネットを通じた効果的なお客様の獲得に取組みました。
これらの結果、当事業年度の経営成績は、売上高7,301,709千円(前事業年度比12.9%増)、営業利益291,422千円(前事業年度比129.9%増)、経常利益255,515千円(前事業年度比145.8%増)、当期純利益は170,505千円(前事業年度比117.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの売上高は外部顧客への売上高を表示し、セグメント損益は損益計算書における営業利益をベースとしております。
(物流サービス事業)
物流サービス事業におきましては、環境整備活動及びABC分析による改善、並びにRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用等を通じて、EC・通販物流支援サービス及び受注管理業務代行サービスの業務を中心に、継続した生産性の向上のための改善活動を推進し、また既存のお客様との接点強化によるお客様満足度の向上を図る一方で、増床した物流センターにおけるお客様の新規導入に取組みました。
この結果、物流サービス事業に係る当事業年度の売上高は7,215,332千円(前事業年度比12.6%増)、セグメント利益は325,834千円(前事業年度比112.4%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、外国人技能実習生教育サービスでは主に関連セミナーの内容充実による新規のお客様の獲得を強化し、その他教育サービスにおいては、幼児教育教室を閉鎖した一方で、企業主導型保育園を開設しました。
この結果、その他の事業に係る当事業年度の売上高は86,376千円(前事業年度比36.8%増)、セグメント損失は34,411千円(前事業年度は26,648千円のセグメント損失)となりました。
[2020年2月期 セグメント別経営成績] (単位:千円,%)
| セグメント区分 | 売上高 | セグメント損益(営業損益) | |||||
| サービス区分 | 実績 | 百分比 | 前年同期 増減率 | 実績 | 売上高営業利益率 | 前年同期 増減率 | |
| EC・通販物流支援サービス | 6,679,922 | 91.5 | 11.3 | - | |||
| 受注管理業務代行サービス | 100,094 | 1.4 | △15.0 | - | |||
| ソフトウエア販売・利用サービス | 202,224 | 2.8 | 77.0 | - | |||
| その他 | 233,091 | 3.2 | 37.1 | - | |||
| 物流サービス事業 | 7,215,332 | 98.8 | 12.6 | 325,834 | 4.5 | 112.4 | |
| その他の事業 | 86,376 | 1.2 | 36.8 | △34,411 | - | - | |
| セグメント合計 | 7,301,709 | 100.0 | 12.9 | 291,422 | 4.0 | 129.9 | |
(注)楽天スーパーロジスティクスサービスの売上高は、EC・通販物流支援サービスの売上高に含めて記載しております。
② 財政状態の分析
当事業年度末における総資産は6,420,488千円(前事業年度末比1,110,115千円増加)、負債は5,794,392千円(前事業年度末比950,808千円増加)、純資産は626,096千円(前事業年度末比159,307千円増加)となりました。
主な増減要因は、次のとおりであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は3,526,884千円(前事業年度末比711,678千円増加)となりました。
主な要因は、電子記録債権が72,760千円減少した一方で、長期借入金の増加等により現金及び預金が543,864千円、売上高の増加により売掛金が228,977千円、それぞれ増加したことによるものです。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高はは2,893,604千円(前事業年度末比398,436千円増加)となりました。
主な要因は、ゲート式仕分けシステム及び自動梱包機等の導入により機械及び装置が76,657千円、中量ラック及び高層ラック等の導入により工具、器具及び備品が57,948千円、倉庫管理システムの開発により無形固定資産が58,827千円、物流センターの増床及び新設により敷金及び保証金が129,981千円、それぞれ増加したほか、物流ロジック協同組合への長期貸付金50,000千円を計上したことによるものです。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は1,659,931千円(前事業年度末比323,498千円増加)となりました。
主な要因は、売上原価の増加により買掛金が122,904千円、未払金が81,150千円、長期借入金からの振替えにより1年内返済予定長期借入金が80,233千円、それぞれ増加したことによるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は4,134,461千円(前事業年度末比627,309千円増加)となりました。
主な要因は、長期借入金による調達資金により長期借入金が573,100千円増加したことよるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産の部の残高は626,096千円(前事業年度末比159,307千円増加)となりました。
主な要因は、当期純利益の計上により利益剰余金が170,505千円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ649,842千円増加し、2,188,148千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は398,196千円(前事業年度は150,031千円の資金の獲得)となりました。主な要因は、売上債権の増加額159,685千円があった一方で、税引前当期純利益を254,236千円計上し、また減価償却費173,214千円、仕入債務の増加額122,904千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は401,650千円(前事業年度は1,338,633千円の資金の使用)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入219,827千円があった一方で、定期預金の預入による支出113,812千円、有形固定資産の取得による支出265,651千円、無形固定資産の取得による支出98,550千円、敷金及び保証金の差入による支出151,981千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は653,333千円(前事業年度は1,198,364千円の資金の獲得)となりました。これは、長期借入金の返済による支出766,667千円があった一方で、長期借入れによる収入1,420,000千円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社のサービス提供の実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | 前年同期比(%) |
| 物流サービス事業(千円) | 7,215,332 | 112.6 |
| 報告セグメント計(千円) | 7,215,332 | 112.6 |
| その他の事業(千円) | 86,376 | 136.8 |
| 合計(千円) | 7,301,709 | 112.9 |
(注)1.セグメント間の取引については該当事項ありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | 当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| クックデリ株式会社 | 763,584 | 11.8 | - | - |
| 株式会社グァルダ | 680,202 | 10.5 | - | - |
(注)当事業年度につきましては、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績等の状況に関する認識及び検討内容
当社は物流サービス事業を主たる事業としておりますが、これらのサービスにかかわる分野は競合他社との競争環境が厳しく、サービスレベル、サービス品質及び価格等の面において、お客様に常に新しい価値を提供することが求められます。当社は、新しい価値の創造のため、継続的な教育を通じた物流サービスの品質向上はもとより、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)への取組み、物流ロボットの導入、倉庫管理システム「クラウドトーマス」のバージョンアップ等の省人化を目的とした設備投資を積極的に推進し、人と物流ロボットとの組み合わせの最適化を推進し、当社の持続的な発展を図ってまいります。
② 重要な会計方針及び見積り
財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況」に記載しております。
③ 財政状態の分析
財政状態の分析に関する情報ついては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の分析」に記載のとおりです。
④ 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度比12.9%増の7,301,709千円となりました。これは主に、物流サービス事業における新規のお客様の獲得を中心として、売上高が前事業年度に比べ833,412千円増加したことによるものです。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、前事業年度比11.1%増の6,327,243千円となりました。これは主に、物流サービス事業における外部委託の減少により委託費が422,724千円減少した一方で、物流サービス事業の拡大により労務費が95,645千円、発送運賃及び運送費用が537,485千円、物流サービス事業における物流センターの新設及び増床により賃借料が388,245千円それぞれ増加したことによるものです。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度比6.0%増の683,043千円となりました。これは主にコーポレート・ガバナンス及び内部統制の強化のために役員及び従業員を増員したことにより人件費が33,895千円増加したことによるものです。
(営業外収益)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度比26.2%増の13,043千円となりました。これは主に受取地代家賃2,700千円を計上したことによるものです。
(営業外費用)
当事業年度の営業外費用は、前事業年度比47.6%増の48,949千円となりました。これは主に、支払利息が12,041千円増加し、また株式公開費用3,959千円を計上したことによるものです。
(特別利益)
当事業年度の特別利益は、前事業年度比80.0%減の12,633千円となりました。これは、企業主導型保育園事業に係る補助金収入12,633千円を計上しております。
(特別損失)
当事業年度の特別損失は、前事業年度比50.7%減の13,912千円となりました。主な内訳としましては、企業主導型保育園事業に係る固定資産圧縮損12,633千円を計上しております。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報ついては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における運転資金の主なものは、発送運賃及び運送費用、賃借料等があります。また、設備投資需要としては、物流センターの新設または増床、ソフトウエア開発、及びマテハンの導入等があります。
当社は、これらの資金需要に機動的に対応するため、内部留保を蓄積すること、並びに金融機関からの借入を行うことで、流動性を確保することとしております。