有価証券報告書-第35期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

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2021/05/27 11:04
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当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、政府による緊急事態宣言が発出され、一時は企業の経済活動は大きな制約を受け、また自治体等による移動自粛要請等により個人消費の急速な減少が見られました。緊急事態宣言解除後は一部に持ち直しの動きが見られましたが、2020年11月には再び感染者が増加する等、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
当社と関わりの深い物流業界におきましては、緊急事態宣言下においても、社会生活を維持する上で必要な施設として位置づけられ、緊急事態宣言解除後においても、各社は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の予防措置を講じながら物流サービスの提供を継続し、社会生活のインフラとしての役割を果たすことに努めました。
このような環境の下、当社におきましては、従業員の安全を確保しつつ、引続き既存のお客様に対する物流サービスの生産性向上への取組み等の効率化を推進し、新規のお客様獲得にあたっては、物流センターの新設・増床により受入れ体制を整備し、またSEO対策の一層の強化に取組む等、インターネットを通じた効果的なお客様の獲得に努めました。
これらの結果、当事業年度の経営成績は、売上高9,530,453千円(前事業年度比30.5%増)、営業利益418,072千円(前事業年度比43.5%増)、経常利益383,353千円(前事業年度比50.0%増)となり、政策保有株式の売却による投資有価証券売却益17,226千円を特別利益に計上したこと等により、当期純利益は283,015千円(前事業年度比66.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの売上高は外部顧客への売上高を表示し、セグメント損益は損益計算書における営業利益をベースとしております。
(物流サービス事業)
物流サービス事業におきましては、人員の強化により出荷数量の増加に対応するとともに、物流ロボットの導入を進め、また自社開発の新しい倉庫管理システム「クラウドトーマス」の導入を、2020年12月の繁忙時期を前に前倒しで実施する等により、EC・通販物流支援サービスを中心に継続した生産性向上のための改善活動に取組み、お客様満足度の向上を推進しました。一方、新規のお客様獲得につきましては、インターネットを通じた効果的なお客様の獲得のため、SEO対策等の一層の強化に取組みました。
主なサービスであるEC・通販物流支援サービスでは、既存のお客様のEコマースでの販売強化により順調に出荷数量が増加し、新規のお客様の獲得も堅調に推移したこと等から、首都圏では物流センターの満床時期が想定より早まり、2020年10月に東京第3物流センターを新設する等、新規のお客様獲得のための体制整備を推進しました。ソフトウエア販売・利用サービスにおいては倉庫管理システム「クラウドトーマス」を中心に、新規のお客様の獲得が引続き堅調に推移しました。
この結果、物流サービス事業に係る当事業年度の売上高は9,443,935千円(前事業年度比30.9%増)、相対的に発送運賃比率の高いお客様の出荷個数の増加にともなう売上原価の増加に加え、前述の物流センターの新設等に係る先行費用を計上したものの、セグメント利益は429,224千円(前事業年度比31.7%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、外国人技能実習生教育サービスでは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、ミャンマーにおける教育施設が営業停止となる等サービス提供ができない状況が続きましたが、その他教育サービスへの影響は限定的で、売上高は堅調に推移しました。
この結果、その他の事業に係る当事業年度の売上高は86,518千円(前事業年度比0.2%増)、その他教育サービスにおいて発達障がい者向けの就労移行支援サービスの提供を新たに開始した影響により、セグメント損失は11,151千円(前事業年度は34,411千円のセグメント損失)となりました。
[2021年2月期 セグメント別経営成績] (単位:千円,%)
セグメント区分売上高セグメント損益(営業損益)
サービス区分実績百分比前年同期
増減率
実績売上高営業利益率前年同期
増減率
EC・通販物流支援サービス8,968,39994.134.3
受注管理業務代行サービス92,8711.0△7.2
ソフトウエア販売・利用サービス297,0333.146.9
その他85,6300.9△63.3
物流サービス事業9,443,93599.130.9429,2244.531.7
その他の事業86,5180.90.2△11,151--
セグメント合計9,530,453100.030.5418,0724.443.5

(注)楽天スーパーロジスティクスサービスの売上高は、EC・通販物流支援サービスの売上高に含めて記載しております。
② 財政状態の分析
当事業年度末における総資産は7,532,989千円(前事業年度末比1,112,501千円増加)、負債は5,937,699千円(前事業年度末比143,306千円増加)、純資産は1,595,290千円(前事業年度末比969,194千円増加)となりました。
主な増減要因は、次のとおりであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は4,142,224千円(前事業年度末比615,340千円増加)となりました。
主な要因は、公募増資、第三者割当増資及び新株予約権の行使等による資金調達により現金及び預金が141,889千円、売上高の増加により売掛金が250,374千円それぞれ増加したほか、電子記録債権155,419千円を計上したことによるものです。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は3,390,765千円(前事業年度末比497,161千円増加)となりました。
主な要因は、冷凍冷蔵倉庫の増床により建物が103,656千円、物流ロボットその他自動化機器等の導入により機械及び装置が50,123千円、中量ラック等の導入により工具、器具及び備品が50,760千円、倉庫管理システムの開発によりソフトウエアが68,348千円、物流センターの増床及び新設により敷金及び保証金が115,125千円それぞれ増加したほか、物流ロボットの導入準備により建設仮勘定を109,111千円計上したことによるものです。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は1,836,007千円(前事業年度末比176,076千円増加)となりました。
主な要因は、売上原価の増加により買掛金が91,887千円、長期借入金からの振替えにより1年内返済予定の長期借入金が65,989千円それぞれ増加したことによるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は4,101,691千円(前事業年度末比32,770千円減少)となりました。
主な要因は、設備投資によりリース債務を15,042千円計上した一方で、長期借入金の1年内返済予定の長期借入金への振替え等により長期借入金が71,040千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産の部の残高は1,595,290千円(前事業年度末比969,194千円増加)となりました。
主な要因は、公募増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ135,240千円増加し、第三者割当増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ28,738千円増加したほか、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ174,878千円増加したことに加え、当期純利益の計上により利益剰余金が283,015千円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ212,843千円増加し、2,400,992千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は187,545千円(前事業年度は398,196千円の資金の獲得)となりました。主な要因は、売上債権の増加額416,643千円、法人税等の支払額104,609千円があった一方で、税引前当期純利益を392,019千円、減価償却費239,229千円を計上し、仕入債務の増加額91,887千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は650,438千円(前事業年度は401,650千円の資金の使用)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入120,000千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出539,067千円、無形固定資産の取得による支出130,569千円、敷金及び保証金の差入による支出115,125千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は675,737千円(前事業年度は653,333千円の資金の獲得)となりました。これは、長期借入金の返済による支出805,051千円があった一方で、長期借入れによる収入800,000千円、株式の発行による収入675,362千円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社のサービス提供の実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年3月1日
至 2021年2月28日)
前年同期比(%)
物流サービス事業(千円)9,443,935130.9
報告セグメント計(千円)9,443,935130.9
その他の事業(千円)86,518100.2
合計(千円)9,530,453130.5

(注)1.セグメント間の取引については該当事項ありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年3月1日
至 2020年2月29日)
当事業年度
(自 2020年3月1日
至 2021年2月28日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
楽天株式会社--1,749,36518.4

(注)前事業年度につきましては、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績等の状況に関する認識及び検討内容
当社は物流サービス事業を主たる事業としておりますが、これらのサービスにかかわる分野は競合他社との競争環境が厳しく、サービスレベル、サービス品質及び価格等の面において、お客様に常に新しい価値を提供することが求められます。当社は、新しい価値の創造のため、継続的な教育を通じた物流サービスの品質向上はもとより、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)への取組み、物流ロボットをはじめとする自動化機器の導入、倉庫管理システム「クラウドトーマス」のバージョンアップ等の省人化を目的とした設備投資を積極的に推進し、人と物流ロボットとの組み合わせの最適化を推進し、当社の持続的な発展を図ってまいります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に係る当事業年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
③ 財政状態の分析
財政状態の分析に関する情報については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の分析」に記載のとおりです。
④ 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、外国人技能実習生教育サービスにおいて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によりサービスが提供できない等の影響があったものの、主力の物流サービス事業においては、感染拡大の予防措置を講じながら社会生活の重要なインフラとして物流サービスの提供に努めました結果、前事業年度比30.5%増の9,530,453千円となりました。これは主に、物流サービス事業における前事業年度の新規のお客様への売上高が通期で貢献したこと、また当事業年度における新規のお客様への売上高の計上を中心として、物流サービス事業の売上高が前事業年度に比べ2,228,602千円増加したことによるものです。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、前事業年度比32.8%増の8,404,403千円となりました。これは主に、物流サービス事業における取扱数量の増加にともない外注費が218,049千円、発送運賃費が1,185,374千円それぞれ増加し、また物流センターの新設及び増床にともない賃借料が514,738千円増加したことによるものです。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度比3.7%増の707,977千円となりました。これは主にコロナ禍の中で旅費交通費が10,880千円減少した一方で、コーポレート・ガバナンス及び内部統制の強化のための人員増により、役員報酬及び給料手当が計31,185千円増加したことによるものです。
(営業外収益)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度比133.4%増の30,436千円となりました。これは主に助成金収入が10,310千円増加し、また貸倒引当金戻入額を6,336千円計上したことによるものです。
(営業外費用)
当事業年度の営業外費用は、前事業年度比33.1%増の65,156千円となりました。これは主に、新株予約権発行費9,565千円を計上したほか、株式交付費の計上等により営業外費用その他が6,368千円増加したことによるものです。
(特別利益)
当事業年度の特別利益は、前事業年度比36.4%増の17,226千円となりました。内訳としましては、政策保有株式の売却により投資有価証券売却益17,226千円を計上しております。
(特別損失)
当事業年度の特別損失は、前事業年度比38.5%減の8,561千円となりました。内訳としましては、固定資産売却損6,978千円、固定資産除却損1,582千円を計上しております。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
当社の事業活動における運転資金の主なものは、発送運賃費及び運送費用、賃借料等があります。また、設備投資需要としては、物流センターの新設または増床、ソフトウエア開発、及びマテハン機器の導入等があります。
当社は、これらの資金需要に機動的に対応するため、内部留保を蓄積すること、資本市場からの資金調達並びに金融機関からの借入を行うことで、流動性を確保することとしております。
⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社は、ROE(自己資本利益率)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉え、ROE15%以上を維持し、かつ持続的に向上させることを目標としております。
最近3事業年度におけるROEの推移は次のとおりです。
指 標2019年2月期2020年2月期2021年2月期
ROE(自己資本利益率)23.49%31.20%25.52%

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