有価証券報告書-第1期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当社は、2020年10月1日に単独株式移転によりインヴァスト証券株式会社の完全親会社として設立されましたが、連結の範囲に実質的な変更はないため、前年同期と比較を行っている項目については、インヴァスト証券株式会社の2020年3月期連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)と、また、前連結会計年度末と比較を行っている項目については、インヴァスト証券株式会社の2020年3月期連結会計年度末(2020年3月31日)と比較しております。
また、当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)の連結財務諸表は、単独株式移転により完全子会社となったインヴァスト証券株式会社の連結財務諸表を引き継いで作成しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年度から世界規模で拡大した新型コロナウィルスの影響により、年度前半は事実上、戦後最悪となる景気の落ち込みを経験しました。貿易の大幅な縮小に加え、設備投資への意欲が減退したことや、米中の対立激化から先行き不透明感が強まり、経済活動の停滞から企業収益が大きく減少する結果となりました。しかし、年度後半は、米国を中心とした先進国の大胆な金融緩和が奏功し始めたことにより外需が回復したことや、日本の政策が個人消費を押し上げ国内消費が持ち直しの動きを見せたことなどから、回復基調となりました。
外国為替市場のドル円相場は、2020年4月に107円台中盤で取引が始まった後、米国の金融緩和を受けた金利差縮小を材料に徐々に下値を切り下げる展開となりましたが、米国の大規模な財政支出観測が強まるとトレンドが一変し、米国金利の上昇とともにドルが全面高の様相を強める展開となりました。
その結果、ドル円相場は、年度の高値圏である110円台後半で取引を終える結果となりました。
株式市場は、年度前半はコロナの感染拡大に関して慎重な見方が優勢となりましたが、生活様式の変化に対応する情報通信関連分野を中心に投資家の資金を集め、米国ではナスダックを中心に下値を切り上げる展開となりました。
このような事業環境のもと、国内金融事業の純営業収益は29億73百万円(前期比93.9%)となり、セグメント利益は69百万円(同18.1%)となりました。
海外金融事業の純営業収益は12億90百万円(前年同期比87.7%)となり、セグメント利益は1億10百万円(前年同期は44百万円のセグメント損失)となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の営業収益は43億79百万円(前年同期比90.7%)、純営業収益は42億27百万円(同91.8%)となりました。販売費・一般管理費は全体で40億47百万円(同95.2%)となり、純営業収益から販売費・一般管理費を差し引いた営業利益は1億80百万円(同50.9%)、経常利益は1億48百万円(同36.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は60百万円(同23.5%)となりました。
当連結会計年度の主要な収益・費用等の状況は次のとおりであります。
(受入手数料)
当連結会計年度の受入手数料の合計は8億6百万円(前年同期比114.7%)となりました。
内訳は以下のとおりであります。
・取引所為替証拠金取引に係る受取手数料 2億49百万円(前年同期比80.6%)
・委託手数料 12百万円(同37.3%)
・投資顧問料 3百万円(同36.5%)
・その他の受入手数料 5億41百万円(同154.3%)
(トレーディング損益)
当連結会計年度におけるトレーディング損益は、29億56百万円(前年同期比86.8%)となりました。
これは店頭FX/CFD取引によるものであります。
(金融収支)
当連結会計年度における金融収益は、1億79百万円(前年同期比49.5%)となりました。
一方、金融費用は1億51百万円(前年同期比67.5%)となり、これを差し引いた金融収支は27百万円(同20.1%)となりました。
(販売費・一般管理費)
当連結会計年度における販売費・一般管理費は、40億47百万円(前年同期比95.2%)となりました。
主な内訳は以下のとおりであります。
・取引関係費 10億25百万円(前年同期比110.6%)
・人件費 13億45百万円(同98.9%)
・不動産関係費 11億94百万円(同97.8%)
・事務費 44百万円(同128.4%)
・減価償却費 2億3百万円(同95.4%)
・租税公課 1億61百万円(同115.0%)
・その他 72百万円(同73.4%)
(営業外収益)
当連結会計年度においては45百万円の営業外収益を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・暗号資産売却益 39百万円
・その他 5百万円
「暗号資産売却益」は、当社の連結子会社が出資するファンドの分配金(暗号資産)を売却したことによるものです。
(営業外費用)
当連結会計年度においては77百万円の営業外費用を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・匿名組合投資損失 51百万円
・固定資産除却損 11百万円
・事業撤退損 9百万円
・その他 5百万円
(特別利益)
当連結会計年度においては0百万円の特別利益を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・金融商品取引責任準備金戻入 0百万円
・新株予約権戻入益 0百万円
財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して42億29百万円増加し1,121億32百万円となりました。流動資産は、39億52百万円増加し1,106億56百万円となりました。
流動資産の主な増加項目は、預託金の増加112億21百万円、短期差入保証金の増加32億65百万円であり、一方、主な減少項目は、外為取引未収入金の減少83億78百万円、現金・預金の減少17億20百万円、短期貸付金の減少4億69百万円であります。
また、固定資産は、前連結会計年度末と比較して2億76百万円増加し14億76百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,014億6百万円となり、前連結会計年度末と比較して43億53百万円増加しました。流動負債は、43億2百万円増加し1,012億97百万円となりました。
流動負債の主な増加項目は、受入保証金の増加122億4百万円のほか、当社の連結子会社が出資しているファンドの出資分配金を受領したことに伴う前受金の増加2億59百万円です。
なお、前受金としての計上は、当該ファンドの決算日が12月31日となっており、当社連結決算への数値の反映が3ヶ月後となるためです。
一方、主な減少項目は外為取引未払金の減少57億66百万円、短期借入金の減少23億円であります。
また、固定負債は、前連結会計年度末に比べ50百万円増加し1億円となりました。
特別法上の準備金は、7百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は107億26百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億23百万円減少しました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円の計上であり、主な減少要因は配当金の支払いによる2億17百万円であります。
この結果、自己資本比率は9.6%(前連結会計年度末は10.0%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて20億65百万円減少し、当連結会計年度末の残高は58億35百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは6億21百万円の資金増加(前期は11億46百万円の資金減少)となりました。主な増加要因は、受入保証金の増加115億86百万円、外為取引未収入金の減少による83億88百万円です。
主な減少要因は、顧客分別金信託の増加による66億48百万円、顧客区分管理信託の増加による48億20百万円、外為取引未払金の減少による58億75百万円、短期差入保証金の増加による27億64百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億23百万円の資金減少(前期は3億14百万円の資金減少)となりました。資金の主な減少要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出3億34百万円です。
主な増加要因は、暗号資産の売却による収入3億3百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、26億12百万円の資金減少(前期は38億58百万円の資金増加)となりました。資金の主な減少要因は、短期借入れによる純増減額23億円、配当金の支払い2億17百万円によるものであります。
③ 業務の状況
a.受入手数料の内訳
(単位:百万円)
(注) 委託手数料は、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」によるものであります。
b.トレーディング損益の内訳
(単位:百万円)
c.受入保証金残高
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益43億79百万円、営業利益1億80百万円、経常利益1億48百万円、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円となりました。
当社グループの主力サービスである外国為替証拠金取引は、外国為替市場や株式市場等の市況、その他国内外の経済環境等に大きく左右される傾向にあることから、相場に左右されない収益源の多様化、拡大が重要であるとの認識のもと、顧客ニーズの変化に対応しつつ、安定的な収益の確保を目指してまいります。
なお、当社グループは、株主資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。
当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は0.6%となりました。
また、収益の源泉であり、かつ「お客様の信頼の証」である顧客口座数・預り証拠金に加え、グループ全体の事業活動の成果を示す連結経常利益を重要な経営指標と認識しております。
当連結会計年度末における預り証拠金残高は、834億96百万円、連結経常利益は、1億48百万円となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(国内金融事業)
国内金融事業の純営業収益は29億73百万円(前年同期比93.9%)となり、セグメント利益は69百万円(同18.1%)となりました。
当連結会計年度においては、重点事業(「トライオートFX/ETF」、「マイメイト」)に経営資源を集中させることで、事業強化による収益性の向上が見込まれるとの認識から、非中核とみなした事業(「くりっく株365」、「FX24」、「シストレ24」)からの撤退を完了しました。
また、注力サービスである「トライオートFX/ETF」のリニューアルやプロモーション活動強化等により、同サービスの事業基盤を拡大した一方で、当初、昨年夏頃にリリースを予定していた新サービス「マイメイト」のリリースが叶わなかったことから、同サービスの収益化が先延ばしとなっており、費用が先行しました。 新サービスのリリースが可能な開発、組織体制の整備が急務と認識しております。
(海外金融事業)
海外金融事業による純営業収益は12億90百万円(前年同期比87.7%)となり、セグメント利益は1億10百万円(前年同期は44百万円のセグメント損失)となりました。
前期に実施したリスク管理体制の強化に伴い、一定の顧客が減少したことにより収益回復に苦戦したものの、BtoCビジネスの強化により、DMACFD取引の新規顧客開拓が進んだこと等から安定した利益確保ができる体制を再構築しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、店頭FX/CFD取引におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金、顧客からの預り金、FX/CFD取引等に係る保証金及び証拠金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差によるもの等であり、自己資金により対応しております。また、これらの資金需要に備え、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関3社と当座貸越契約等(極度融資枠3,800百万円)を結んでおり、当連結会計年度における借入金の残高は1,800百万円となっております。
当社グループは現状において十分な資金の流動性を有しており、当座貸越枠等により十分な借入枠を確保しており、資金需要への対応には問題がないものと判断しております。
ただし、経済情勢の先行きは不透明であり、新型コロナウィルスの感染拡大により、現時点における想定を超えて業績への悪影響が生じることが見込まれる場合には、必要に応じて、コミットメントライン等により、追加的に資金調達枠を確保することも検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、有価証券の評価、減価償却資産の償却、繰延税金資産の回収可能性、貸付金等の貸倒れ及び当該引当金、賞与等の会計処理については会計関連諸法規に則り、過去の実績や状況に応じ合理的な基準により見積り、判断しておりますが、不確実性が存在するため、見積った数値と実際の結果は異なる場合があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によりコールセンター業務の一時休止等の影響は受けたものの、事業活動全体としては大きな影響はございません。
当社グループの繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りにおいては、新型コロナウイルス感染症による重要な影響はないと仮定し、見積もりを行っております。
また、当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)の連結財務諸表は、単独株式移転により完全子会社となったインヴァスト証券株式会社の連結財務諸表を引き継いで作成しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年度から世界規模で拡大した新型コロナウィルスの影響により、年度前半は事実上、戦後最悪となる景気の落ち込みを経験しました。貿易の大幅な縮小に加え、設備投資への意欲が減退したことや、米中の対立激化から先行き不透明感が強まり、経済活動の停滞から企業収益が大きく減少する結果となりました。しかし、年度後半は、米国を中心とした先進国の大胆な金融緩和が奏功し始めたことにより外需が回復したことや、日本の政策が個人消費を押し上げ国内消費が持ち直しの動きを見せたことなどから、回復基調となりました。
外国為替市場のドル円相場は、2020年4月に107円台中盤で取引が始まった後、米国の金融緩和を受けた金利差縮小を材料に徐々に下値を切り下げる展開となりましたが、米国の大規模な財政支出観測が強まるとトレンドが一変し、米国金利の上昇とともにドルが全面高の様相を強める展開となりました。
その結果、ドル円相場は、年度の高値圏である110円台後半で取引を終える結果となりました。
株式市場は、年度前半はコロナの感染拡大に関して慎重な見方が優勢となりましたが、生活様式の変化に対応する情報通信関連分野を中心に投資家の資金を集め、米国ではナスダックを中心に下値を切り上げる展開となりました。
このような事業環境のもと、国内金融事業の純営業収益は29億73百万円(前期比93.9%)となり、セグメント利益は69百万円(同18.1%)となりました。
海外金融事業の純営業収益は12億90百万円(前年同期比87.7%)となり、セグメント利益は1億10百万円(前年同期は44百万円のセグメント損失)となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の営業収益は43億79百万円(前年同期比90.7%)、純営業収益は42億27百万円(同91.8%)となりました。販売費・一般管理費は全体で40億47百万円(同95.2%)となり、純営業収益から販売費・一般管理費を差し引いた営業利益は1億80百万円(同50.9%)、経常利益は1億48百万円(同36.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は60百万円(同23.5%)となりました。
当連結会計年度の主要な収益・費用等の状況は次のとおりであります。
(受入手数料)
当連結会計年度の受入手数料の合計は8億6百万円(前年同期比114.7%)となりました。
内訳は以下のとおりであります。
・取引所為替証拠金取引に係る受取手数料 2億49百万円(前年同期比80.6%)
・委託手数料 12百万円(同37.3%)
・投資顧問料 3百万円(同36.5%)
・その他の受入手数料 5億41百万円(同154.3%)
(トレーディング損益)
当連結会計年度におけるトレーディング損益は、29億56百万円(前年同期比86.8%)となりました。
これは店頭FX/CFD取引によるものであります。
(金融収支)
当連結会計年度における金融収益は、1億79百万円(前年同期比49.5%)となりました。
一方、金融費用は1億51百万円(前年同期比67.5%)となり、これを差し引いた金融収支は27百万円(同20.1%)となりました。
(販売費・一般管理費)
当連結会計年度における販売費・一般管理費は、40億47百万円(前年同期比95.2%)となりました。
主な内訳は以下のとおりであります。
・取引関係費 10億25百万円(前年同期比110.6%)
・人件費 13億45百万円(同98.9%)
・不動産関係費 11億94百万円(同97.8%)
・事務費 44百万円(同128.4%)
・減価償却費 2億3百万円(同95.4%)
・租税公課 1億61百万円(同115.0%)
・その他 72百万円(同73.4%)
(営業外収益)
当連結会計年度においては45百万円の営業外収益を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・暗号資産売却益 39百万円
・その他 5百万円
「暗号資産売却益」は、当社の連結子会社が出資するファンドの分配金(暗号資産)を売却したことによるものです。
(営業外費用)
当連結会計年度においては77百万円の営業外費用を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・匿名組合投資損失 51百万円
・固定資産除却損 11百万円
・事業撤退損 9百万円
・その他 5百万円
(特別利益)
当連結会計年度においては0百万円の特別利益を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・金融商品取引責任準備金戻入 0百万円
・新株予約権戻入益 0百万円
財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して42億29百万円増加し1,121億32百万円となりました。流動資産は、39億52百万円増加し1,106億56百万円となりました。
流動資産の主な増加項目は、預託金の増加112億21百万円、短期差入保証金の増加32億65百万円であり、一方、主な減少項目は、外為取引未収入金の減少83億78百万円、現金・預金の減少17億20百万円、短期貸付金の減少4億69百万円であります。
また、固定資産は、前連結会計年度末と比較して2億76百万円増加し14億76百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,014億6百万円となり、前連結会計年度末と比較して43億53百万円増加しました。流動負債は、43億2百万円増加し1,012億97百万円となりました。
流動負債の主な増加項目は、受入保証金の増加122億4百万円のほか、当社の連結子会社が出資しているファンドの出資分配金を受領したことに伴う前受金の増加2億59百万円です。
なお、前受金としての計上は、当該ファンドの決算日が12月31日となっており、当社連結決算への数値の反映が3ヶ月後となるためです。
一方、主な減少項目は外為取引未払金の減少57億66百万円、短期借入金の減少23億円であります。
また、固定負債は、前連結会計年度末に比べ50百万円増加し1億円となりました。
特別法上の準備金は、7百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は107億26百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億23百万円減少しました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円の計上であり、主な減少要因は配当金の支払いによる2億17百万円であります。
この結果、自己資本比率は9.6%(前連結会計年度末は10.0%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて20億65百万円減少し、当連結会計年度末の残高は58億35百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは6億21百万円の資金増加(前期は11億46百万円の資金減少)となりました。主な増加要因は、受入保証金の増加115億86百万円、外為取引未収入金の減少による83億88百万円です。
主な減少要因は、顧客分別金信託の増加による66億48百万円、顧客区分管理信託の増加による48億20百万円、外為取引未払金の減少による58億75百万円、短期差入保証金の増加による27億64百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億23百万円の資金減少(前期は3億14百万円の資金減少)となりました。資金の主な減少要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出3億34百万円です。
主な増加要因は、暗号資産の売却による収入3億3百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、26億12百万円の資金減少(前期は38億58百万円の資金増加)となりました。資金の主な減少要因は、短期借入れによる純増減額23億円、配当金の支払い2億17百万円によるものであります。
③ 業務の状況
a.受入手数料の内訳
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 取引所FX取引に係る受取手数料 | 308 | 249 | 80.6 |
| 委託手数料 | 32 | 12 | 37.3 |
| 投資顧問料 | 10 | 3 | 36.5 |
| その他の受入手数料 | 351 | 541 | 154.3 |
| 合計 | 703 | 806 | 114.7 |
(注) 委託手数料は、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」によるものであります。
b.トレーディング損益の内訳
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 店頭FX/CFD取引によるもの | 3,406 | 2,956 | 86.8 |
| 合計 | 3,406 | 2,956 | 86.8 |
c.受入保証金残高
| 前連結会計年度 (2020年3月31日) | 当連結会計年度 (2021年3月31日) | |||
| 残高(百万円) | 前期末比(%) | 残高(百万円) | 前期末比(%) | |
| 受入保証金 | 71,291 | 87.0 | 83,496 | 117.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益43億79百万円、営業利益1億80百万円、経常利益1億48百万円、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円となりました。
当社グループの主力サービスである外国為替証拠金取引は、外国為替市場や株式市場等の市況、その他国内外の経済環境等に大きく左右される傾向にあることから、相場に左右されない収益源の多様化、拡大が重要であるとの認識のもと、顧客ニーズの変化に対応しつつ、安定的な収益の確保を目指してまいります。
なお、当社グループは、株主資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。
当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は0.6%となりました。
また、収益の源泉であり、かつ「お客様の信頼の証」である顧客口座数・預り証拠金に加え、グループ全体の事業活動の成果を示す連結経常利益を重要な経営指標と認識しております。
当連結会計年度末における預り証拠金残高は、834億96百万円、連結経常利益は、1億48百万円となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(国内金融事業)
国内金融事業の純営業収益は29億73百万円(前年同期比93.9%)となり、セグメント利益は69百万円(同18.1%)となりました。
当連結会計年度においては、重点事業(「トライオートFX/ETF」、「マイメイト」)に経営資源を集中させることで、事業強化による収益性の向上が見込まれるとの認識から、非中核とみなした事業(「くりっく株365」、「FX24」、「シストレ24」)からの撤退を完了しました。
また、注力サービスである「トライオートFX/ETF」のリニューアルやプロモーション活動強化等により、同サービスの事業基盤を拡大した一方で、当初、昨年夏頃にリリースを予定していた新サービス「マイメイト」のリリースが叶わなかったことから、同サービスの収益化が先延ばしとなっており、費用が先行しました。 新サービスのリリースが可能な開発、組織体制の整備が急務と認識しております。
(海外金融事業)
海外金融事業による純営業収益は12億90百万円(前年同期比87.7%)となり、セグメント利益は1億10百万円(前年同期は44百万円のセグメント損失)となりました。
前期に実施したリスク管理体制の強化に伴い、一定の顧客が減少したことにより収益回復に苦戦したものの、BtoCビジネスの強化により、DMACFD取引の新規顧客開拓が進んだこと等から安定した利益確保ができる体制を再構築しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、店頭FX/CFD取引におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金、顧客からの預り金、FX/CFD取引等に係る保証金及び証拠金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差によるもの等であり、自己資金により対応しております。また、これらの資金需要に備え、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関3社と当座貸越契約等(極度融資枠3,800百万円)を結んでおり、当連結会計年度における借入金の残高は1,800百万円となっております。
当社グループは現状において十分な資金の流動性を有しており、当座貸越枠等により十分な借入枠を確保しており、資金需要への対応には問題がないものと判断しております。
ただし、経済情勢の先行きは不透明であり、新型コロナウィルスの感染拡大により、現時点における想定を超えて業績への悪影響が生じることが見込まれる場合には、必要に応じて、コミットメントライン等により、追加的に資金調達枠を確保することも検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、有価証券の評価、減価償却資産の償却、繰延税金資産の回収可能性、貸付金等の貸倒れ及び当該引当金、賞与等の会計処理については会計関連諸法規に則り、過去の実績や状況に応じ合理的な基準により見積り、判断しておりますが、不確実性が存在するため、見積った数値と実際の結果は異なる場合があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によりコールセンター業務の一時休止等の影響は受けたものの、事業活動全体としては大きな影響はございません。
当社グループの繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りにおいては、新型コロナウイルス感染症による重要な影響はないと仮定し、見積もりを行っております。