有価証券報告書-第26期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/31 15:00
【資料】
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【項目】
107項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は807,959千円となり、前事業年度末に比べ46,330千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加29,409千円、売掛金の増加14,547千円によるものであります。
固定資産は187,575千円となり、前事業年度末に比べ235千円の増加となりました。これは主に、ソフトウエア仮勘定の増加31,757千円、建物の減少19,929千円及び長期前払費用の減少16,153千円によるものであります。
これらの結果、資産合計は995,535千円となり、前事業年度末に比べ46,566千円の増加となりました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は111,770千円となり、前事業年度末に比べ22,941千円の増加となりました。これは主に、買掛金の増加9,046千円及び未払金の増加9,034千円によるものであります。
固定負債は0円となり、前事業年度末に比べ24,043千円の減少となりました。これは、資産除去債務の減少によるものであります。
これらの結果、負債合計は111,770千円となり、前事業年度末に比べ1,102千円の減少となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は883,764千円となり、前事業年度末に比べ47,668千円の増加となりました。これは主に、当期純利益の計上による利益剰余金の増加56,986千円及び自己株式の取得などによる減少13,516千円によるものであります。
②経営成績の状況
当社は、「私たちは、顧客価値を創造するプラットフォームを提供し続けることで、社会に貢献します。」を経営理念とし、主にCRM(注1)のSaaS(注2)事業を運営しております。
また、2024年2月に公表した中期経営計画において、「変わりゆく社会において顧客と共に成長するため、これまで培ってきた経験と実績にさらに磨きをかけ、より大きなバリューを提供する。」を「Betrend VISION」として定め、積極的な投資を行う成長フェーズとして3年計画を掲げました。
当事業年度の新規案件は、全国展開する寿司チェーン店、酒類販売店、多店舗展開する高級洋食店、カフェチェーン店、多店舗展開するアクセサリー販売店、大手電鉄グループ、コンタクトレンズ販売店、地域密着型老舗ホテル、自社ブランドのセレクトショップなどの企業の公式アプリやLINEミニアプリに当社のスマートCRMプラットフォームが採用されました。
これらの結果、2024年12月期の通期業績は、売上高1,155,773千円(前事業年度比5.9%増)、営業利益80,142千円(同19.0%減)、経常利益79,942千円(同19.1%減)、当期純利益60,444千円(同9.7%減)となりました。
また、当社はbetrend事業の単一セグメントでありますが、サービスの種類別に、CRMサービス、カスタマイズサービス、その他サービスに区分しております。
■CRMサービス
本サービスの料金形態は月額固定料金に加えて、会員数に応じた従量料金や、店舗毎課金や機能追加によるオプション料金を組み合わせた年間契約を基本とする、いわゆるストック型ビジネスモデルであり、以下2つの主要サービスで構成されています。
a.スマートCRMサービス
お客様の属性情報・行動履歴情報に加え、ポイント・マイレージ・顧客ランク・電子スタンプなどの情報の一元管理を実現します。さらに、会員登録サービス・メール配信・空メール送信・アプリ・プッシュ通知・音声自動送受信(IVR)・LINE連携など「マルチコンタクトチャネル」として、消費者との多様な接点を持つことを可能にしています。本サービスにおいては、前事業年度に引き続き、導入企業の事例を基にしたマーケティング活動や、パートナープログラム「betrend connect」における各パートナーとの連携を進めることで新規案件を獲得しております。既存導入先からは会員数増加、オプション利用によるサービスの追加購入もあり、契約社数は17社の新規案件を獲得した一方、17社の解約があったため、182社(前事業年度末比は増減なし)、会員数は33,653千名(同8.4%増)、売上高717,444千円(前事業年度比4.5%増)、ARR(注3)は758,943千円(同7.7%増)となりました。
b.メールマーケティングサービス
消費者のコミュニケーションの手段が多様化し、メールの役割が相対的に減少している中、顧客情報をベースとする各種情報配信機能のうち、メール配信機能及びDMの配信機能に限定した本サービスにおいても売上高は減少傾向にありますが、飲食店、小売業、金融機関、学校、官公庁・自治体等においては、連絡事項の通知やマーケティング・広報等、確実かつ低価格で情報を伝達する手段としてメール機能のニーズは根強くあり、底堅い売上がありました。この結果、契約企業数は409社(前事業年度末比5.3%減)、売上高218,848千円(前事業年度比9.0%減)、ARRは211,618千円(同9.4%減)となりました。
以上の結果、CRMサービス全体としては、売上高943,671千円(前事業年度比1.0%増)、ARRは970,561千円(同3.4%増)となりました。
(注1)CRM:顧客関係管理を意味する用語です。当社が提供するスマートCRMプラットフォーム「betrend」は顧客関係管理をするためのサービスであるため、CRMサービスと表現しております。
(注2)SaaS:クラウドで提供されるソフトウエアのことを指します。企業側にソフトウエアをインストールするのではなく、クラウドを通じてオンライン上でソフトウエアを利用することで、顧客は常に最新版のソフトウエアを利用することができます。
(注3)ARR(Annual Recurring Revenue):年間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で提供することで獲得する年間契約金額です。
当社では、以下の計算式で算出しております。
期末ARR = 期末月のMRR × 12
MRR(Monthly Recurring Revenue):月間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や店舗毎課金を組み合わせて提供することで獲得する月間契約金額です。売上高のうちリカーリングの性質の売上高を月額で表した金額です。
■カスタマイズサービス
導入企業の既存業務システムとの連携費用、導入企業ごとのニーズに合わせたシステム構築費用、及びサービス導入時に発生する初期導入費用などで構成される本サービスにおいては、新規導入企業からは導入時に発生するシステム開発による需要があり、既存導入先からは機能の追加開発及び新規サービスの初期導入時の需要がありました。当事業年度は、新規導入数が若干ですが前事業年度を上回ったことと、既存顧客からの追加開発が増加したため、結果として、本サービスは売上高206,126千円(前事業年度比39.4%増)となりました。
■その他サービス
本サービスはCRMサービスの周辺サービスとして、DM(はがき等紙類)や会員カード等を印刷納品・郵送するサービス、商品・決済会社と接続連携するサービスや決済手数料関連で構成されております。印刷納品・郵送するサービスを利用する顧客が新型コロナウイルス感染症の影響を受け販促費を抑制した状況が引き続き影響したため本サービスは減収となりました。この結果、売上高5,974千円(前事業年度比31.3%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ29,409千円増加し、597,895千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、141,487千円(前事業年度は45,570千円の増加)となりました。その主な増加要因としましては、税引前当期純利益の計上85,220千円、減価償却費の計上44,420千円、固定資産除却損の計上18,794千円、減少要因としましては、資産除去債務戻入益の計上24,072千円、法人税等の支払額21,373千円、売上債権の増加14,547千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、96,264千円(前事業年度は52,493千円の減少)となりました。その主な減少要因は、無形固定資産の取得による支出64,526千円、敷金及び保証金の差入による支出25,633千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、15,814千円(前事業年度は20,520千円の減少)となりました。その主な減少要因は、自己株式の取得による支出17,919千円であります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。なお当社は、betrend事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略し、サービスの種類別に、CRMサービス、カスタマイズサービス、その他サービスに区分して記載しております。
サービスの名称当事業年度
(自2024年1月1日 至2024年12月31日)
金額(千円)前事業年度比(%)
CRMサービス943,6711.0
カスタマイズサービス206,12639.4
その他サービス5,974△31.3
合計1,155,7735.9

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(ⅰ)売上高及び営業利益の状況
CRMサービスのARRが970,561千円(前事業年度比3.4%増)となったことや、人材採用による人件費の増加などにより、売上高1,155,773千円(同5.9%増)、営業利益80,142千円(同19.0%減)となりました。
(ⅱ)営業外損益及び経常利益の状況
株式交付費や支払解決金を計上したことなどにより、経常利益79,942千円(前事業年度比19.1%減)となりました。
(ⅲ)特別損益及び当期純利益の状況
資産除去債務戻入益及び固定資産除却損を計上したことなどにより、当期純利益60,444千円(前事業年度比9.7%減)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要は、事業規模の拡大に係る人件費のほか、CRMサービスの機能追加等に関する開発、サービスの安定運用のためのシステム冗長化、セキュリティ対策などであります。これらの資金需要に対して、財政状態等を勘案しながら、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を検討してまいります。
流動資産と流動負債のバランスを注視し、財政状態の健全性を評価しており、当事業年度末時点で健全な財務体制であると判断しております。なお、資金の短期流動性確保のため、金融機関と合計150,000千円の当座貸越契約を締結しております。

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