有価証券報告書-第27期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 11:44
【資料】
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【項目】
129項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、賃金上昇や雇用環境の改善を背景に、個人消費に持ち直しの動きが見られた一方で、円安の継続による輸入物価の高止まりや、エネルギー価格・原材料価格の上昇に伴うコスト増加の影響が継続し、企業収益を取り巻く環境は依然として厳しい状況で推移いたしました。また、海外経済の減速懸念、金利動向、地政学リスク等の不確実性も高く、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社が属するEC市場においては、中長期的な市場拡大は継続しているものの、消費者ニーズの多様化、販売チャネルの複雑化、需要変動への対応、在庫最適化ニーズの高まり等により、EC事業者にはより高度な事業運営が求められております。また、物流業界においても、人件費・燃料費・外注費等の上昇や労働力不足の深刻化により、保管・出荷を中心とした従来型の物流代行業務のみでは収益性を確保しづらい状況が続いております。
このような環境のもと、当社は「私たちは、常に顧客視点で変化を先取りし、社会インフラとして成長し続けるEコマースの進化に貢献します」をパーパスとして、多様なお客様のニーズに深く寄り添い、顧客企業に伴走する事業運営を行っております。当社は2000年の創業以来、通販物流代行サービスを提供してきました。現在は、これまでに培ったEコマース領域でのナレッジを生かし、フルフィルメントサービスを中核としながら、クライアントのEC事業運営をトータルで支援するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス、コンサルティングサービスを提供しております。
当事業年度においては、前事業年度より継続して取り組んでいるFCの閉鎖・集約を中心とした事業構造改革を推進し、固定費構造の見直し及び拠点運営効率の改善に注力いたしました。これにより、賃借料をはじめとする固定費負担の軽減を図るとともに、収益性を重視した既存顧客及び案件の見直しを行い、FCごとの収益性改善に向けた基盤整備を継続しております。また、DX推進の一環として、クラウドビッグデータ基盤を活用し、社内に蓄積された顧客企業の情報を分析したBIレポート等の提供を通じて顧客企業における在庫・販売動向の可視化に資する情報提供に取り組みました。これにより、従来の保管・出荷業務にとどまらず、データに基づくマーケティング支援、在庫最適化提案、業務改善提案等を含む、コンサルティング一体型のBPOサービスとしての機能強化を進めております。
さらに、2025年2月に着手した通販事業「Northmall」につきましては、自社EC運営を通じて消費者動向、販売施策、在庫管理及び物流運営に関する知見を蓄積し、既存のBPOサービスへ還元する取り組みを進めました。一方で、事業開始初期段階における運営体制の整備、販売促進、商品調達、システム対応等に係る費用が先行して発生しており、当事業年度の損益に影響を及ぼしました。今後は、事業採算性を慎重に見極めながら、当該事業を通じて得られる知見を既存のBPOサービス及びサービス開発に活用してまいります。
当事業年度の業績につきましては、前期に引き続き不採算案件の見直しや新規荷主の獲得に取り組んだものの、既存顧客における出荷ボリュームが想定を下回って推移したことに加え、一部の新規案件及び大型案件の稼働開始時期が翌事業年度以降にずれ込んだこと等により、売上高は9,550,970千円(前年比6.9%減)となりました。他方、オンサイトBPO案件や高付加価値案件の獲得、新規サービスの立ち上げに向けた取組みは進展しており、従来の保管・出荷業務を中心としたサービス提供から、顧客企業のEC事業運営をより広範に支援するサービス体制への転換を進めております。
利益面につきましては、FCの閉鎖・集約による賃借料等の固定費削減、人員体制の最適化、活動諸費用を含む各種経費の見直しを継続して実施し、費用構造の改善に取り組みました。しかしながら、売上高の減少に加え、物価上昇に伴う人件費、水道光熱費、外注費、資材費等の各種コスト上昇、新規事業に係る先行費用の発生等の影響を受けたことにより、売上総利益は537,946千円(前期比4.5%減)となりました。なお、売上総利益率は5.6%となり、前期を上回る水準となっております。販売費及び一般管理費につきましては、人員体制の見直しや経費精査を進めた一方で、管理体制及び業務基盤の整備・強化に伴う外部委託費、採用費等が発生したこと等により、670,603千円(前期比4.5%増)となりました。また、営業外損益につきましては、新たな収益基盤の構築に向けた事業投資資金の確保を目的として実施した資金調達に伴う費用を計上いたしました。
以上の結果、営業損失は132,657千円(前期は営業損失78,890千円)、経常損失は185,490千円(前期は経常損失75,592千円)、当期純損失は209,376千円(前期は当期純利益123,713千円)となりました。引き続き損失計上となったものの、FC再編を中心とした固定費削減及び収益性改善に向けた取組みは継続して進展しております。
今後は、中期経営計画であるトリプルスリープランに基づき、既存事業の収益性改善をさらに進めるとともに、顧客企業のEC事業運営を支援する高付加価値サービスの収益化を図り、フルフィルメントサービスを中核とした3PL事業の高度化を通じて、収益基盤の安定化及び顧客企業のEC事業の成長に貢献してまいります。
財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べて、1,311,046千円増加し4,155,866千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,212,787千円、売掛金が150,865千円増加したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べて、231,220千円減少し2,087,341千円となりました。これは主に、買掛金が270,459千円増加した一方、未払金が128,814千円、長期借入金が262,055千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べて、1,542,266千円増加し2,068,525千円となりました。これは主に、新株予約権の行使及び第三者割当等による新株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ860,565千円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は48.6%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,275,996千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は148,679千円(前年同期は206,422千円の支出)となりました。これは主に、仕入債務の増加270,459千円の資金増加があった一方、税引前当期純損失201,174千円の計上、売上債権の増加152,368千円、未払金の減少128,369千円等の資金減少があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は34,529千円(前年同期は361,117千円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入55,907千円の増加があった一方で、預金担保としての定期預金の預入による支出28,000千円、敷金及び保証金の差入による支出41,589千円等の資金減少があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は1,367,996千円(前年同期は305,754千円の収入)となりました。これは主に、新株予約権の行使による収入1,400,516千円、第三者割当増資による収入293,840千円等の資金増加があった一方、長期借入金の返済による支出262,055千円等による資金減少があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
BPOサービス事業の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
c.販売実績
当社は、「BPOサービス事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社LDH JAPAN963,1289.3961,75710.1
株式会社TOBE COMMUNITY1,310,37512.7822,6488.6

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前年同期比6.9%減の9,550,970千円となりました。
これは主に、既存顧客における出荷ボリュームが想定を下回って推移したことに加え、一部の新規案件及び大型案件の稼働開始時期が翌事業年度以降にずれ込んだことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、前年同期比7.0%減の9,013,023千円となりました。
これは主に、FCの閉鎖・集約による固定費削減や人員体制の最適化を進めた一方で、物価上昇に伴う人件費、水道光熱費、外注費等のコスト上昇、及び通販事業「Northmall」に係る先行費用(カタログ発行代等)が発生したことによるものです。
以上の結果、売上総利益は537,946千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は、前年同期比4.5%増の670,603千円となりました。
これは主に、人員体制の見直しや経費精査を進めた一方で、管理体制及び業務基盤の整備・強化に伴う外部委託費、採用費等が発生したことによるものです。
以上の結果、営業損失は132,657千円となりました。
(営業外損益、経常損失)
営業外収益は、前年同期比24.5%減の13,662千円となりました。これは主に、物品売却益、受取利息を計上したことによるものです。
営業外費用は、前年同期比349.4%増の66,495千円となりました。これは主に、資金調達費用、株式交付費を計上したことによるものです。
以上の結果、経常損失は185,490千円となりました。
(特別損益、当期純損失)
特別利益は、2,168千円となりました。これは、新株予約権戻入益を計上したことによるものです。
特別損失は、17,852千円となりました。これは主に、解約違約金、固定資産除売却損を計上したことによるものです。
以上の結果、税引前当期純損失は201,174千円となりました。さらに、法人税、住民税及び事業税9,570千円及び法人税等調整額△1,368千円を計上した結果、当期純損失は209,376千円となりました。
当社のセグメントごとの経営成績の分析
単一セグメントのため記載を省略しております。
財政状態の分析
財政状態の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社における資金需要は、主として荷造運賃、賃借料等の運転資金及びFCへの設備導入並びに保証金の差入等があります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金の財源については自己資金により賄い、設備投資等については、金融機関からの借入れによる資金調達を基本としております。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,275,996千円となっております。
今後の事業拡大等に向けた運転資金及び設備投資資金については、金融機関からの借入れ又は株式発行による調達を予定しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表等は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性があるため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高及び営業利益を重要指標としております。
当事業年度は、上記「① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりです。今後も原価及び経費の低減を図りつつ、売上高及び営業利益の拡大に努めてまいります。
前事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
売上高(千円)10,259,1789,550,970
営業損失(△)(千円)△78,890△132,657

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