有価証券報告書-第3期(2024/01/01-2024/12/31)
10.有形固定資産
(1) 増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は以下のとおりです。
(注) 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」に含めております。
建設中の有形固定資産に関する金額は、建設仮勘定として表示しております。
負債の担保に供した有形固定資産の金額については、注記「20.社債及び借入金」に記載しております。
有形固定資産の取得に関するコミットメントについては、注記「37.コミットメント」に記載しております。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2023年12月期に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。企業結合に係る暫定的な会計処理の確定については、注記「5.企業結合」に記載しております。
(2) 減損損失
当社グループは、有形固定資産の資金生成単位について、他の資産又は資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグループ化を行っており、連結子会社のうち日本通運株式会社についてはブロック・事業部単位を基準とし、他の連結子会社については主として会社単位を基準としてグループ化を行っております。
なお、遊休資産については今後の具体的な使用又は売却の見込みを勘案し、個別資産又は複数の資産をグルーピングしております。
減損の兆候の有無は報告期間の末日ごとに判断し、減損の兆候が存在する場合は、当該資金生成単位の回収可能価額を見積っております。回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。なお、使用価値の算定において、見積キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資金生成単位の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割引いております。
(前連結会計年度)
前連結会計年度の減損損失として認識した資産の種類別内訳は以下のとおりであり、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。
医薬品事業
当社の子会社である日本通運株式会社は、医薬品事業については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっていること等から減損の兆候があると判断し、減損テストを実施しました。減損テストの結果、処分コスト控除後の公正価値を回収可能価額とし、当該事業の事業用資産の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、減損損失を3,163百万円計上しております。また、当該減損損失計上後の当該医薬品事業に係る事業用資産は14,602百万円(有形固定資産・無形資産1,163百万円及び使用権資産13,439百万円)となっております。
公正価値の測定においては、使用権資産についてはリース負債相当の価値評価にて見積っていること等から、当該公正価値測定のヒエラルキーは、レベル3に分類されます。
NX・NPロジスティクス株式会社(以下「NPL社」という。)
NPL社ののれんの減損損失については、「11.のれん及び無形資産 (2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト」に記載しております。
(当連結会計年度)
当連結会計年度の減損損失として認識した資産の種類別内訳は以下のとおりであり、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。
特積み事業
当社は、当社の連結子会社である日本通運株式会社(以下「日本通運」という。)の特別積合せ貨物運送事業(以下「特積み事業」という。)及び日本通運の子会社であるNXトランスポート株式会社(以下「NXT」という。)と名鉄運輸株式会社(現名鉄NX運輸株式会社、以下「名鉄運輸」という。)の統合について、名鉄運輸の親会社である名古屋鉄道株式会社との間で、2024年2月14日に最終契約書(以下「本最終契約」という。)を締結しました。IFRS会計基準では事業譲渡に係る資産について売却目的保有資産に分類するとともに、分類の直前に減損テストを実施することが求められるため、本最終契約締結後、最初に到来する四半期(当連結会計年度第1四半期)において、当事業に対して減損テストを実施しました。
NXTにおいては、売却コスト控除後の公正価値が純資産を下回ったことから、減損損失4,212百万円を計上いたしました。
日本通運においては、売却コスト控除後の公正価値が当該資産の純資産額を下回ったことから、減損損失2,270百万円を計上いたしました。
売却コスト控除後の公正価値の測定においては、割引キャッシュ・フロー法を採用し、併せて類似会社比較法による試算を参考に算出しております。割引キャッシュ・フロー法においては、経営者が承認した事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いて算出しています。事業計画におけるキャッシュ・フローの予測期間は4年間とし、割引率は事業内容が類似する上場会社の市場データ及び財務データを基礎として分析した加重平均資本コスト6.6%±0.5%、永久成長率はトラック特積み業界動向等を参考に0%±0.25%としております。また、類似会社比較法については、事業計画における2年目のEBITDAに、類似する事業を営む上場会社における来期予想に基づくEV/EBITDA倍率の中央値(4.3~6.3)を乗じて価値を算定しております。当該公正価値の公正価値ヒエラルキーは、測定に用いた重要なインプットに基づきレベル3に分類されます。
医薬品事業
当社の子会社である日本通運は、医薬品事業については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっていること等から減損の兆候があると判断し、減損テストを実施しました。減損テストの結果、処分コスト控除後の公正価値を回収可能価額とし、当該事業の事業用資産の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、減損損失を2,938百万円計上しております。また、当該減損損失計上後の当該医薬品事業に係る事業用資産は12,475百万円(有形固定資産・無形資産890百万円及び使用権資産11,586百万円)となっております。
公正価値の測定においては、使用権資産についてはリース負債相当の価値評価にて見積っていること等から、当該公正価値測定のヒエラルキーは、レベル3に分類されます。
NXアメリカ株式会社(在アメリカ子会社、以下「NXアメリカ」という。)
NXアメリカにおいては、減損の兆候のある一部の遊休資産及び、今後利用見込みのない商号に係る商標権について減損損失327百万円を計上しております。当該資産の回収可能価額は零とし、帳簿価額全額を減損損失に計上しております。
(1) 増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は以下のとおりです。
(単位:百万円) | |||||||||
帳簿価額の増減 | 車両 運搬具 | 建物 | 構築物 | 機械及び 装置 | 工具、器具 及び備品 | 船舶 | 土地 | 建設 仮勘定 | 合計 |
2023年1月1日残高 | 47,587 | 235,023 | 12,569 | 29,029 | 19,945 | 9,700 | 178,550 | 3,073 | 535,478 |
取得 | 10,439 | 7,031 | 1,058 | 4,965 | 4,913 | 1 | 1,680 | 27,568 | 57,659 |
企業結合による取得 | 194 | 2,690 | 2 | 58 | 36 | - | 266 | - | 3,249 |
投資不動産等への振替 | - | △6,277 | △205 | - | - | - | △3,859 | - | △10,342 |
建設仮勘定からの 振替 | 1,728 | 13,934 | 1,512 | 2,508 | 1,453 | - | 11 | △21,149 | - |
売却目的保有非流動資産への振替 | - | △271 | △19 | △78 | △0 | - | △162 | - | △532 |
売却及び処分 | △661 | △2,702 | △145 | △1,127 | △228 | - | △1,120 | - | △5,986 |
減価償却費 | △11,261 | △17,292 | △1,528 | △5,269 | △5,963 | △1,200 | - | - | △42,514 |
減損損失 | △493 | △2,858 | △55 | △1,086 | △909 | - | - | △0 | △5,404 |
外貨換算差額 | 217 | 2,756 | 25 | 676 | 510 | - | 1,263 | 186 | 5,636 |
その他 | 670 | △206 | 64 | △512 | △40 | 30 | △424 | △132 | △550 |
2023年12月31日残高 | 48,423 | 231,829 | 13,278 | 29,164 | 19,716 | 8,532 | 176,203 | 9,546 | 536,693 |
取得 | 12,183 | 15,732 | 2,691 | 5,266 | 6,495 | 10 | 237 | 13,766 | 56,382 |
企業結合による取得 | 1,348 | 291 | 1,291 | 37 | 2,698 | - | 60 | 65 | 5,794 |
投資不動産等への振替 | - | △280 | △4 | - | - | - | △1,812 | - | △2,097 |
建設仮勘定からの 振替 | 855 | 10,458 | 1,719 | 1,564 | 994 | - | 2 | △15,595 | - |
売却目的保有非流動資産への振替 | 0 | △762 | △156 | △10 | △2 | - | △4,118 | - | △5,050 |
売却及び処分 | △1,350 | △2,656 | △121 | △294 | △237 | - | △1,372 | - | △6,032 |
減価償却費 | △11,474 | △17,434 | △2,011 | △5,595 | △6,261 | △1,148 | - | - | △43,925 |
減損損失 | △1,775 | △2,297 | △46 | △506 | △405 | - | △4,355 | - | △9,386 |
外貨換算差額 | 366 | 3,025 | 186 | 673 | 633 | - | 2,770 | 245 | 7,901 |
その他 | 394 | 758 | 202 | 413 | △1,616 | △4 | △882 | △861 | △1,595 |
2024年12月31日残高 | 48,970 | 238,664 | 17,029 | 30,713 | 22,015 | 7,390 | 166,733 | 7,166 | 538,682 |
(単位:百万円) | |||||||||
取得原価 | 車両 運搬具 | 建物 | 構築物 | 機械及び 装置 | 工具、器具 及び備品 | 船舶 | 土地 | 建設 仮勘定 | 合計 |
2023年12月31日残高 | 176,012 | 636,211 | 71,395 | 104,939 | 92,367 | 18,419 | 179,302 | 9,546 | 1,288,196 |
2024年12月31日残高 | 175,191 | 649,725 | 74,464 | 112,860 | 97,507 | 18,429 | 169,911 | 7,166 | 1,305,258 |
(単位:百万円) | |||||||||
減価償却累計額及び 減損損失累計額 | 車両 運搬具 | 建物 | 構築物 | 機械及び 装置 | 工具、器具 及び備品 | 船舶 | 土地 | 建設 仮勘定 | 合計 |
2023年12月31日残高 | 127,589 | 404,382 | 58,117 | 75,774 | 72,651 | 9,886 | 3,099 | 0 | 751,502 |
2024年12月31日残高 | 126,220 | 411,061 | 57,435 | 82,146 | 75,492 | 11,039 | 3,178 | 0 | 766,575 |
(注) 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」に含めております。
建設中の有形固定資産に関する金額は、建設仮勘定として表示しております。
負債の担保に供した有形固定資産の金額については、注記「20.社債及び借入金」に記載しております。
有形固定資産の取得に関するコミットメントについては、注記「37.コミットメント」に記載しております。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2023年12月期に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。企業結合に係る暫定的な会計処理の確定については、注記「5.企業結合」に記載しております。
(2) 減損損失
当社グループは、有形固定資産の資金生成単位について、他の資産又は資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグループ化を行っており、連結子会社のうち日本通運株式会社についてはブロック・事業部単位を基準とし、他の連結子会社については主として会社単位を基準としてグループ化を行っております。
なお、遊休資産については今後の具体的な使用又は売却の見込みを勘案し、個別資産又は複数の資産をグルーピングしております。
減損の兆候の有無は報告期間の末日ごとに判断し、減損の兆候が存在する場合は、当該資金生成単位の回収可能価額を見積っております。回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。なお、使用価値の算定において、見積キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資金生成単位の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割引いております。
(前連結会計年度)
前連結会計年度の減損損失として認識した資産の種類別内訳は以下のとおりであり、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。
(単位:百万円) | |||||
報告セグメント | 会社 | 用途 | 種類 | 場所 | 前連結会計年度 (自2023年 1月 1日 至2023年12月31日) |
日本 (ロジスティクス) | 日本通運㈱ | 医薬品事業 | 建物 他 | 埼玉 他 | 3,163 |
日本 (ロジスティクス) | NX・NP ロジスティクス㈱ | 事業用資産 | のれん ソフトウェア 他 | 大阪 他 | 5,102 |
合計 | 8,266 |
医薬品事業
当社の子会社である日本通運株式会社は、医薬品事業については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっていること等から減損の兆候があると判断し、減損テストを実施しました。減損テストの結果、処分コスト控除後の公正価値を回収可能価額とし、当該事業の事業用資産の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、減損損失を3,163百万円計上しております。また、当該減損損失計上後の当該医薬品事業に係る事業用資産は14,602百万円(有形固定資産・無形資産1,163百万円及び使用権資産13,439百万円)となっております。
公正価値の測定においては、使用権資産についてはリース負債相当の価値評価にて見積っていること等から、当該公正価値測定のヒエラルキーは、レベル3に分類されます。
NX・NPロジスティクス株式会社(以下「NPL社」という。)
NPL社ののれんの減損損失については、「11.のれん及び無形資産 (2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト」に記載しております。
(当連結会計年度)
当連結会計年度の減損損失として認識した資産の種類別内訳は以下のとおりであり、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。
(単位:百万円) | |||||
報告セグメント | 会社 | 用途 | 種類 | 場所 | 当連結会計年度 (自2024年 1月 1日 至2024年12月31日) |
日本 (ロジスティクス) | NX トランスポート㈱ | 特積み事業 | 車両、土地 建物 他 | 愛知 他 | 4,212 |
日本 (ロジスティクス) | 日本通運㈱ | 特積み事業 | 土地 | 東京 他 | 2,270 |
日本 (ロジスティクス) | 日本通運㈱ | 医薬品事業 | 車両、建物 他 | 埼玉 他 | 2,938 |
米州 (ロジスティクス) | NXアメリカ㈱ | 事務所 他 | 使用権資産 他 | 米国 | 327 |
合計 | 9,747 |
特積み事業
当社は、当社の連結子会社である日本通運株式会社(以下「日本通運」という。)の特別積合せ貨物運送事業(以下「特積み事業」という。)及び日本通運の子会社であるNXトランスポート株式会社(以下「NXT」という。)と名鉄運輸株式会社(現名鉄NX運輸株式会社、以下「名鉄運輸」という。)の統合について、名鉄運輸の親会社である名古屋鉄道株式会社との間で、2024年2月14日に最終契約書(以下「本最終契約」という。)を締結しました。IFRS会計基準では事業譲渡に係る資産について売却目的保有資産に分類するとともに、分類の直前に減損テストを実施することが求められるため、本最終契約締結後、最初に到来する四半期(当連結会計年度第1四半期)において、当事業に対して減損テストを実施しました。
NXTにおいては、売却コスト控除後の公正価値が純資産を下回ったことから、減損損失4,212百万円を計上いたしました。
日本通運においては、売却コスト控除後の公正価値が当該資産の純資産額を下回ったことから、減損損失2,270百万円を計上いたしました。
売却コスト控除後の公正価値の測定においては、割引キャッシュ・フロー法を採用し、併せて類似会社比較法による試算を参考に算出しております。割引キャッシュ・フロー法においては、経営者が承認した事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いて算出しています。事業計画におけるキャッシュ・フローの予測期間は4年間とし、割引率は事業内容が類似する上場会社の市場データ及び財務データを基礎として分析した加重平均資本コスト6.6%±0.5%、永久成長率はトラック特積み業界動向等を参考に0%±0.25%としております。また、類似会社比較法については、事業計画における2年目のEBITDAに、類似する事業を営む上場会社における来期予想に基づくEV/EBITDA倍率の中央値(4.3~6.3)を乗じて価値を算定しております。当該公正価値の公正価値ヒエラルキーは、測定に用いた重要なインプットに基づきレベル3に分類されます。
医薬品事業
当社の子会社である日本通運は、医薬品事業については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっていること等から減損の兆候があると判断し、減損テストを実施しました。減損テストの結果、処分コスト控除後の公正価値を回収可能価額とし、当該事業の事業用資産の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、減損損失を2,938百万円計上しております。また、当該減損損失計上後の当該医薬品事業に係る事業用資産は12,475百万円(有形固定資産・無形資産890百万円及び使用権資産11,586百万円)となっております。
公正価値の測定においては、使用権資産についてはリース負債相当の価値評価にて見積っていること等から、当該公正価値測定のヒエラルキーは、レベル3に分類されます。
NXアメリカ株式会社(在アメリカ子会社、以下「NXアメリカ」という。)
NXアメリカにおいては、減損の兆候のある一部の遊休資産及び、今後利用見込みのない商号に係る商標権について減損損失327百万円を計上しております。当該資産の回収可能価額は零とし、帳簿価額全額を減損損失に計上しております。