有価証券報告書-第83期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/27 11:45
【資料】
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【項目】
108項目

研究開発活動

当社の研究開発につきましては、多様化するニーズに応えかつ製品の安全性、信頼性の確保を最重要視し、顧客満足度に繋がる製品の品質向上と製品価値の向上を主眼に活動を進めております。
これらの研究開発は、当社の設計部を中心に行っており、当事業年度における研究開発スタッフは合計15名であり、全従業員の2.77%に相当しております。また研究開発費は81,470千円となっております。
当事業年度の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1)新製品の開発
・連続揚物機
大量調理マニュアル「食材等取扱い床上600mm以上」に対応する機器を開発する事で、より厳格にマニュアル対応に即し、HACCPの制度化への機器提案時に有効な対応が可能となります。新製品には、油煙回収装置を付属する事で油煙による室内の汚染防止、ネットコンベヤに脱着可能なスクレパーを取付ける事で、確実な揚げ時間の確保、及び、かき揚げや唐揚げ等、食材の衣がネットコンベヤに絡まって固まる事の防止、コンベヤ跳ね上げ式による清掃性の向上、集中排気型にする事で空調設備の軽減等、顧客のニーズ、使い勝手向上に応えた機器となります。
また、バーナーの見直しにより、5~10%の熱効率向上によるランニングコストの削減、バーナーのメンテナンス性も向上しております。
・IoTによるセンシング技術の導入
消毒保管機、スチームコンベクションオーブンにセンサーを設置し、通信機または通信ケーブルを経由し、クラウド上にデータを蓄積して遠隔で機器の状況を監視し、保全保守に活用します。事前の保守を効果的に実施が可能になることで、限られたサービス人員で効率的なサービスが可能となります。ブラッシュアップ、現場サポートにつきましては継続しております。
現在、学校給食施設(センター方式)にてモニター実施中で、計測データを社内で継続して収集可能である事を確認しています。
今後は、立体炊飯器用新型基板も通信可能にして、遠隔で機器状況を監視出来る機器を増やしていきます。
・低輻射型ガス立体炊飯器
電気立体炊飯器で実施した事柄と同様、3段目釜投入高さ寸法を低くする事で、作業者の負担を軽減します。
(2)既存製品の改良
・一般市場向け食器洗浄機
ガスバーナー改良によるランニングコストの削減と熱効率を向上させます。
モイスチャー、ドライヤー搭載機器を完成(オプションの充実)させます。
ラックタイプへ仕様を踏襲します。
・スチームコンベクションオーブン
タッチパネルに英語表記機能を追加する事で、外国人労働者でも使いやすい機器にバージョンアップします。
また、10段・20段ガス式機器は新規JIA認証を取得します。
・低輻射型ガス連続炊飯機
作業者の安全、作業環境の向上にため、学校給食等の大量調理施設で稼働している連続炊飯機の、機器表面に触れても火傷の心配がない低輻射型を開発、ラインナップ化していきます。