有価証券報告書-第20期(2024/03/01-2025/02/28)

【提出】
2025/05/30 10:02
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【項目】
132項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは新産業領域における人材創出事業の単一の報告セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は2,094,976千円となり、前連結会計年度末に比べ126,903千円増加いたしました。これは、流動資産が93,560千円、固定資産が33,342千円増加したことによるものであります。流動資産の増加は主に、現金及び預金が93,805千円増加したことによるものであります。固定資産の増加は主に、UT創業者の会投資事業有限責任組合への出資により、投資有価証券が18,660千円増加及び自社利用ソフトウエアの開発に伴い無形固定資産が9,092千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は589,664千円となり、前連結会計年度末に比べ60,532千円増加いたしました。これは主に、未払金が15,668千円減少した一方で、主に学生向けキャリアサービスに係る受注の増加により前受金が69,841千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,505,312千円となり、前連結会計年度末に比べ66,370千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益(純資産の増加)86,841千円を計上したことによるものであります。また、財政状態や株価動向を鑑みて、総合的な株主還元及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするため、2024年1月12日開催の取締役会決議に基づき、自己株式の公開買付けによって、自己株式38,302千円の取得(純資産の減少)を実行いたしました。
この結果、自己資本比率は71.0%(前連結会計年度末は73.1%)となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、引き続き急速な円安や物価上昇の影響を受けながらも、政府による各種経済政策の推進や観光・インバウンド需要の回復などにより、緩やかな成長基調を維持いたしました。特に、個人消費はサービス分野を中心に回復傾向が見られ、労働市場においても企業の採用意欲が高い水準を保つ状況が続きました。一方で、世界的な地政学リスクの高まりや、各国の金融政策の引き締め継続、供給網の制約、資源価格の変動などが経済の不透明感を強める要因となっており、先行きには引き続き慎重な見極めが求められる状況が続いております。
人材関連ビジネス市場においては、リモートワークやオンライン採用の定着に加え、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、求職者と求人企業のマッチングの手法が多様化し、より柔軟な雇用形態が普及しております。これにより、従来の地理的・時間的な制約によって就業機会を得にくかった人材にとって新たな選択肢が広がり、企業側も多様な人材確保の手段を手にすることが可能となりました。また、企業の人材投資意欲が高まりを見せる中で、高度専門人材の確保やリスキリング(学び直し)支援のニーズが拡大し、労働市場の構造変化が加速しております。
当社グループの事業領域であるスタートアップ・ベンチャー企業をはじめとした新産業領域における人的資本を取り巻く環境についても、政府の「新しい資本主義」の下で、スタートアップの創出および人材投資が引き続き重点政策として位置づけられております。2022年に策定された「スタートアップ育成5カ年計画」に基づき、国内のスタートアップ・エコシステムの強化が進められており、今後も政府によるスタートアップ支援策のさらなる拡充が期待されております。また、経団連の「スタートアップ躍進ビジョン~10X10Xを目指して~」の方針に沿って、起業の促進や優秀な人材のスタートアップへの流動化を促す取り組みが進行しております。少子高齢化や労働人口の減少という社会課題に対応するため、スタートアップ・ベンチャー企業の活性化と人的資本の最大活用がますます重要視されており、当社グループの事業機会も引き続き拡大していくものと考えております。
このような経営環境の中、当社グループは、「人の可能性を引き出し 才能を最適に配置することで 新産業を創出し続ける。」というミッションのもと、新産業領域における人材の最適配置を推進し、人的資本の価値を最大限に引き出すプラットフォームの提供を強化してまいりました。
また、2022年11月16日の取締役会において、代表取締役及び取締役の異動による新経営体制への移行を決定し、2023年3月1日から新経営体制へ移行し、当連結会計年度は当該移行後2年目の年となりました。本サクセッション(経営継承)により、第二創業期として「継続的な高収益・高成長を目指すための改革」を掲げ、最優先課題であるGoodfindの収益基盤強化に取り組むとともに、「組織・人材・カルチャー」及び「事業マネジメントシステム」という2つの重要テーマに取り組んでまいりました。
当連結会計年度においては、売上高は前期比4.8%の減少となりました。これは、キャリアサービス分野の売上高が前期比1.1%の増加となった一方で、メディア・SaaS分野の売上高が前期比27.8%の減少となったことによるものです。キャリアサービス分野の売上高としては前期比1.1%の増加となっておりますが、主に事業上の最優先課題として取り組んだ「Gooodfind」の収益基盤強化により学生向けサービスが前期比5.8%の増加となった一方で、厳しい競争環境にある社会人向けサービスにおいて、組織体制の不安定化や新規サービスの不確実性等の影響により入社決定数が減少し、前期比36.8%減の大幅な減収となりました。また、メディア・SaaS分野では、主に「FastGrow」において受注活動に苦戦したため受注高が減少した結果、売上高は前期比27.8%の減少となりました。販売費及び一般管理費については、概ね前期と同水準となり、前期比0.3%の減少となりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は、売上高1,350,205千円(前期比4.8%減)、営業利益124,402千円(同19.9%減)、 経常利益119,052千円(同21.5%減)、 親会社株主に帰属する当期純利益86,841千円(同5.0%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,743,841千円となり、前連結会計年度末に比べ93,805千円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は175,598千円(前年同期は115,716千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上119,052千円、法人税等の支払額39,673千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は34,313千円(前年同期は55,439千円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出25,000千円、自社利用ソフトウエアの開発に伴う無形固定資産の取得による支出9,453千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は47,478千円(前年同期は67,003千円の使用)となりました。これは主に、自己株式取得のための預け金が9,075千円増加したこと及び自己株式の取得による支出38,759千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは新産業領域における人材創出事業の単一の報告セグメントであるため、事業部門別に記載しております。
事業部門当連結会計年度
(自 2024年3月1日
至 2025年2月28日)
金額(千円)前期比(%)
キャリアサービス分野1,141,893101.1
学生向けサービス1,062,540105.8
社会人向けサービス79,35363.2
メディア・SaaS分野208,31272.2
合計1,350,20595.2

(注)1.上記事業部門別の売上高は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査法人FRIQの監査は受けておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状、その他さまざまな要因を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、1,350,205千円(前期比95.2%)となりました。当社グループは、新産業領域における人材創出事業の単一の報告セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、売上高については、キャリアサービス分野及びメディア・SaaS分野を事業部門として区分し、さらに、キャリアサービス分野は、学生向けサービス及び社会人向けサービスに細分化して分析しております。
事業部門前連結会計年度
(自 2023年3月1日
至 2024年2月29日)
当連結会計年度
(自 2024年3月1日
至 2025年2月28日)
金額(千円)前期比(%)金額(千円)前期比(%)
キャリアサービス分野1,129,67698.01,141,893101.1
学生向けサービス1,004,12594.41,062,540105.8
社会人向けサービス125,550140.079,35363.2
メディア・SaaS分野288,71990.7208,31272.2
合計1,418,39696.41,350,20595.2

(注)上記事業部門別の売上高は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査法人FRIQの監査は受けておりません。
当連結会計年度における売上高が1,350,205千円(前期比95.2%)となった主な要因は、キャリアサービス分野の売上高が前期比1.1%の増加となった一方で、メディア・SaaS分野の売上高が前期比27.8%の減少となったことによるものです。
「FastGrow」及び「TeamUp」で構成されるメディア・SaaS分野では、主に「FastGrow」において受注活動に苦戦したため受注高が減少した結果、売上高は前期比27.8%の減少となりました。
キャリアサービス分野が前期比1.1%の増加となった要因は、厳しい競争環境にある社会人向けサービスにおいて、組織体制の不安定化や新規サービスの不確実性等の影響により入社決定数が減少し、前期比36.8%の大幅な減収となった一方で、当社グループの主力サービスである新卒学生向け厳選就活プラットフォーム「Goodfind」を含む学生向けサービスにおいては、前年同期比5.8%の増加となったことによるものです。なお、サービスモデルの詳細については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。
当社グループの主力事業である「Goodfind」及び「Intern Street」等で構成される学生向けサービスにおいては、2024年卒業学生会員の利用率低下に伴い顧客と学生のマッチングが伸び悩み、成功報酬型人材紹介サービスが前期比9.8%減少、人材紹介一体型コンサルティングサービスが前期比12.9%減少となりましたが、2025年、2026年卒業学生会員向けのメディアサービスが好調に推移し、前期比26.7%の増加となったことから、学生向けサービス全体で前期比5.8%の増加となりました。
学生向けサービスにおけるサービスモデル別売上高は次のとおりであります。
(単位:千円、%)
サービスモデル前連結会計年度
(自 2023年3月1日
至 2024年2月29日)
当連結会計年度
(自 2024年3月1日
至 2025年2月28日)
金額構成比前期比金額構成比前期比
成功報酬型
人材紹介サービス
173,47017.368.5156,55014.790.2
人材紹介一体型
コンサルティングサービス
370,29136.9113.2322,62030.487.1
メディアサービス460,36445.895.3583,37054.9126.7
合計1,004,125100.094.41,062,540100.0105.8

(注)上記サービスモデル別の売上高は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査法人FRIQの監査は受けておりません。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における売上原価は、30,771千円(前期比48.1%)となりました。これは主に、社会人向けキャリアサービスにおける入社決定数が減少したことなどにより、他社の候補者データベースを利用する費用が減少したことによるものであります。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,195,031千円(前期比99.7%)となりました。これは主に、一人当たり営業利益の向上及び収益性改善を目指し、主に外注費用の見直しなどを行ったことによるものであります。
この結果、営業利益は124,402千円(前期比80.1%)となりました。
(営業外損益、経常利益)
営業外収益は、1,718千円(前連結会計年度は1,185千円 533千円の増加)となりました。これは主に、受取利息965千円を計上したことによるものであります。営業外費用は、7,068千円(前連結会計年度は4,933千円 2,134千円の増加)となりました。これは主に、投資事業組合運用損4,433千円を計上したことによるものであります。
この結果、経常利益は119,052千円(前期比78.5%)となりました。
(特別損益、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は特別損失を計上いたしませんでした(前連結会計年度は12,460千円)。これは、前連結会計年度においてソフトウエアの減損損失を計上したことによるものであります。
法人税等合計は、32,211千円(前連結会計年度は47,748千円 15,537千円の減少)となりました。これは、課税所得が減少したこと及び法人税等調整額が減少したことによるものであります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は86,841千円(前期比95.0%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要として主なものは、人件費、人材獲得のための採用費、業務委託費、新規顧客企業獲得や求職者獲得のための広告宣伝費であります。これらの必要資金については、営業活動により獲得した自己資金を充当することを基本方針としながら、今後の資金需要や金利動向等を勘案し、必要に応じて金融機関からの借入やエクイティファイナンス等による資金調達を検討する予定であります。なお、これらの資金調達方法の優先順位は、資金需要や資金使途等に合わせて最適な方法を検討・選択する予定であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,743,841千円であり、本書提出日現在における資金需要に対して必要な資金は確保されております。なお、当社は取引銀行1行と当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における当座貸越極度額及び借入未実行残高は100,000千円であります。金融・資本市場の流動性が低下した状況下においては、当該当座貸越極度額を使用することによって流動性を確保いたします。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標とする経営指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当連結会計年度は、売上高、営業利益及び営業利益率を客観的な指標として掲げております。なお、当連結会計年度の経営方針に則った通期業績予想について、業績動向等を踏まえ、2024年4月12日に公表した各経営指標の予想値を修正し、2025年2月20日に改めて公表しました。
当連結会計年度の業績予想の達成状況は次のとおりであります。
指標業績予想実績予想比
売上高(百万円)1,3381,350100.9%
営業利益(百万円)110124112.6%
営業利益率8.3%9.2%+1.0ポイント

2026年2月期においては、売上高1,515百万円(2025年2月期比12.2%増)、営業利益151百万円(同21.8%増)、営業利益率10.0%(同0.8ポイント増)を計画しております。なお、2025年4月11日に公表した「2025年2月期 決算短信[日本基準](連結)」における業績予想から変更はありません。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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