有価証券報告書-第21期(2023/09/01-2024/08/31)

【提出】
2024/11/27 15:30
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116項目
(1) 経営成績等の状況
第21期事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況は次のとおりであります。
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行されたことに伴い、人流回復、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しや、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、世界各国の金融政策の影響等による為替の大幅な変動や、ロシア・ウクライナ情勢に起因する世界的な資源価格や燃料価格の高騰、能登半島地震の発生など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社が事業展開する国内のソフトウェア市場におきましては、働き方改革や人手不足の解消などの課題解決に向けコミュニケーションの促進や業務の自動化・効率化につながるソフトウェアの導入や生成AIの活用による機能強化や高付加価値化が進み、2024年度は2兆8,072億円※1が見込まれております。また、フロントラインワーカーが働く最前線の現場においては、法人向けモバイル通信端末市場の拡大、AIや画像認識等の精度向上、ウェアラブルカメラ等ハードウェアの開発と導入コストの低減、5Gの普及による映像等大容量データの活用など、様々な分野のイノベーションの発展に伴い、更なるDX化の拡大が期待されます。当社の提供するサービス「Buddycom」の国内における潜在市場規模については、約1,900億円と推計※2しております。当社は「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」ことをミッションに掲げ、「フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム」の新たな市場の創出を図りながら、開発・販売を行ってまいります。
このような経営環境のもと、当社の主力サービスであるBuddycomの開発及び販売に注力いたしました。売上高は伸長した一方、Buddycomの開発及び販売強化のための人員増加による人件費及び地代家賃の増加、知名度向上のための広告宣伝費の増加等により、販売費及び一般管理費も増加いたしました。
以上の結果、当事業年度における売上高は1,184,775千円(前年同期比53.5%増)、営業損失は31,275千円(前年同期営業損失67,082千円)、経常損失は34,000千円(前年同期経常損失67,468千円)、当期純損失は31,848千円(前年同期当期純損失81,338千円)となりました。
※1 株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」(2024年8月)
※2 国内における全ての潜在顧客、フロントラインワーカーに導入された場合の、顧客による年間支出総金額。(日本のフロントラインワーカー人口(2024年4月の総務省統計局「2023年度 労働力調査年報」より当社推計)×ID当たりの平均年間課金額)
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
(Buddycom事業)
Buddycom事業におきましては、マーケティング強化による知名度の向上、営業人員の増強、代理店営業力の強化、SMB※1向けの販売強化等により契約社数は増加し、当事業年度末の契約社数は1,077社(前事業年度末758社)となり、ARR※2は739,058千円(前事業年度末557,602千円)となりました。以上の結果、当事業年度における、Buddycom利用料売上が654,209千円(前年同期比31.2%増)、アクセサリー売上が525,152千円(前年同期比99.8%増)となり、セグメント売上高は1,179,361千円(前年同期比54.8%増)、セグメント損失は35,786千円(前年同期セグメント損失75,071千円)となりました。
※1SMB:Small and Medium-sized Businessの略称。当社では従業員数が500人未満の企業と定義。
※2ARR:Annual Recurring Revenueの略称。各期末月のBuddycom利用料売上を12倍して算出。
(その他)
ALTIBASE事業を「その他」に含めております。ALTIBASE事業については、積極的には展開しない方針であり、当事業年度におけるその他の売上高は5,414千円(前年同期比46.9%減)となり、セグメント利益は4,510千円(前年同期比43.5%減)となりました。
また、当事業年度末の財政状態は、次のとおりであります。
(総資産)
当事業年度末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ59,368千円増加し、953,458千円(前事業年度末比6.6%増)となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産につきましては、前事業年度末に比べ84,782千円増加し、752,490千円(前事業年度末比12.7%増)となりました。
これは主に、商品の減少(前事業年度末比11,251千円減)等はありましたが、現金及び預金の増加(前事業年度末比57,584千円増)、売掛金の増加(前事業年度末比35,365千円増)等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産につきましては、前事業年度末に比べ25,413千円減少し、200,968千円(前事業年度末比11.2%減)となりました。
これは主に、敷金の回収による敷金の減少(前事業年度末比26,178千円減)等によるものであります。
(負債合計)
当事業年度末における負債合計につきましては、前事業年度末に比べ91,216千円増加し、476,892千円(前事業年度末比23.7%増)となりました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債につきましては、前事業年度末に比べ58,609千円増加し、373,791千円(前事業年度末比18.6%増)となりました。
これは主に、未払金の減少(前事業年度末比28,209千円減)、未払費用の減少(前事業年度末比10,623千円減)、買掛金の減少(前事業年度末比9,174千円減)等はありましたが、Buddycomの利用ユーザー数が増加したことによる前受収益の増加(前事業年度末比41,913千円増)、1年内返済予定の長期借入金の増加(前事業年度末比48,933千円増)、未払消費税等の増加(前事業年度末比20,218千円増)等によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債につきましては、前事業年度末に比べ32,607千円増加し、103,101千円(前事業年度末比46.3%増)となりました。
これは主に、長期前受収益の減少(前事業年度末比5,100千円減)等はありましたが、長期借入金の増加(前事業年度末比40,091千円増)等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産につきましては、前事業年度末に比べ31,848千円減少し、476,565千円(前事業年度末比6.3%減)となりました。
これは、当期純損失計上による利益剰余金の減少(前事業年度末比31,848千円減)によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、557,344千円(前事業年度末比57,584千円増、11.5%増)となりました。また、当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、1,149千円(前年同期は66,918千円の支出)となりました。
これは主に、前受収益の増加額36,813千円(前年同期は前受収益の増加額43,755千円)、未払消費税等の増加額20,218千円(前年同期は未払消費税等の減少額13,731千円)の収入要因及び、売上債権の増加額35,365千円(前年同期は売上債権の増加額30,557千円)、税引前当期純損失34,000千円(前年同期税引前当期純損失72,468千円)の支出要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は、32,583千円(前年同期は107,132千円の支出)となりました。
これは主に、敷金の回収による収入26,178千円、有形固定資産の取得による支出47,532千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出20,958千円)、資産除去債務の履行による支出7,530千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、89,024千円(前年同期は14,900千円の収入)となりました。
これは、長期借入金による収入109,000千円、長期借入金の返済による支出19,976千円によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の実績
a 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2023年9月1日
至 2024年8月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
Buddycom事業374,933165.5

(注)金額は、仕入価格によっております。
b 受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注から売上計上まで短期間であり、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2023年9月1日
至 2024年8月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
Buddycom事業1,179,361154.8
その他5,41453.1
合計1,184,775153.5

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度
(自 2022年9月1日
至 2023年8月31日)
当事業年度
(自 2023年9月1日
至 2024年8月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
ソフトバンク株式会社235,75730.5338,46028.6
オープンリソース株式会社75,3919.8127,13110.7
株式会社リコー80,49610.4126,13610.6
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社26,1783.4119,29310.1

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5.経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 財政状態の分析
当事業年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,184,775千円(前年同期比53.5%増)となりました。これは主に、当社の主力サービスであるBuddycomの契約社数及び利用ユーザー数が増加したことにより、Buddycom利用料売上が654,209千円(前年同期比31.2%増)、アクセサリー売上が525,152千円(前年同期比99.8%増)となったこと等によります。なお、ARRは739,058千円(前事業年度末557,602千円)となっております。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、506,706千円(前年同期比79.9%増)となりました。これは主に、Buddycom利用ユーザー数の増加及びアクセサリー売上の増加等によるものであります。この結果、売上総利益は、678,068千円(前年同期比38.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、709,344千円(前年同期比27.3%増)となりました。主な要因は、Buddycomの開発及び販売強化のための人員増加による人件費の増加(前年同期比42,719千円増)、地代家賃の増加(前年同期比23,755千円増)、知名度向上のための広告宣伝費の増加(前年同期比61,877千円増)等によるものであります。この結果、営業損失は31,275千円(前年同期営業損失67,082千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当事業年度において、営業外収益は受取利息50千円等により97千円、営業外費用は為替差損1,199千円等により2,821千円となりました。この結果、経常損失は、34,000千円(前年同期経常損失67,468千円)となりました。
(当期純損失)
当事業年度において特別利益、特別損失は発生しておりませんが、法人税、住民税及び事業税を530千円、税効果会計による法人税等調整額を2,681千円計上した結果、当期純損失は31,848千円(前年同期当期純損失81,338千円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は、中長期的に安定した売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、当社は達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを重視しております。
当該指標について、第17期事業年度末(2020年8月31日)は162,165千円、第18期事業年度末(2021年8月31日)は295,703千円、第19期事業年度末(2022年8月31日)は440,472千円、第20期事業年度末(2023年8月31日)は557,602千円、第21期事業年度末(2024年8月31日)は739,058千円となっております。
今後も、サービスの機能強化や新規顧客の獲得に注力することによりARRを増加させてまいります。
⑦ 資本の財源及び資金の流動性について
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、当社サービスを拡大していくための開発人員及び営業人員の人件費、また研究開発に係る費用であります。これらの資金については自己資金又は金融機関からの借入にて充当する方針です。
⑧ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

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