有価証券報告書-第11期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/27 16:34
【資料】
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【項目】
102項目
(1) 経営成績等の状況
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 市場状況並びに経営成績の概要及び分析
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社においては、このような経済背景を踏まえ、国内外、特に海外のパートナー企業の動向も要素の1つとして事業計画を策定しており、政府による規制や新型コロナウイルス感染症による市場の動きに左右されない事業運営を図っております。
また、リモートワーク及び交代出社の導入、WEB会議の推進、並びにマスクの支給及び紫外線殺菌灯の設置等の感染防止対策を徹底し、新型コロナウイルス感染症の影響下においても、従前と変わらぬ事業活動の水準を維持しております。
これにより、世界的なバイオ化の潮流も受け、国内外のパートナー企業とのパイプラインについて、新たな研究開発契約を締結し、商用化に向けた研究開発を着実に進め、当事業年度においてバイオ樹脂原料のライセンス契約の締結に至っております。また、サーキュラーバイオプロジェクトの一環として、バイオエタノールの自社販売を開始しました。
以上の結果、当事業年度は売上高502,559千円(前年同期比50.3%増)、営業損失63,373千円(前期営業損失114,531千円)、経常損失63,779千円(前期経常損失113,960千円)、当期純損失74,135千円(前期当期純損失116,424千円)となりました。
なお、当社はバイオリファイナリー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の分析
a 資産
当事業年度末における流動資産は1,045,167千円となり、前事業年度末に比べ549,317千円増加いたしました。これは主に第三者割当増資により現金及び預金が388,220千円、事業拡大に伴い売掛金が138,388千円増加したことによるものであります。固定資産は80,737千円となり、前事業年度末に比べ2,114千円増加いたしました。これは主に設備投資により建物附属設備が8,412千円、機械及び装置が7,132千円増加した一方、償却によりリース資産が13,312千円減少したことによるものであります。この結果、総資産は1,125,905千円となり、前事業年度末に比べ551,432千円増加いたしました。
b 負債
当事業年度末における流動負債は127,077千円となり、前事業年度末に比べ12,043千円減少いたしました。これは主に事業拡大に伴い未払金が43,441千円増加した一方、前受金が40,272千円減少したことによるものであります。固定負債は198,116千円となり、前事業年度末に比べ87,612千円増加いたしました。これは主に借入れにより長期借入金が95,560千円増加したことによるものであります。
c 純資産
当事業年度末における純資産合計は800,711千円となり、前事業年度末に比べ475,864千円増加いたしました。これは主に第三者割当増資により資本金が275,000千円、資本準備金が275,000千円増加した一方、利益剰余金が74,135千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は71.1%(前事業年度末は56.5%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、本項目において「資金」という。)については、前事業年度末より402,952千円増加し、827,069千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フロー状況とそれらの要因は次のとおりであります。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、支出した資金は205,153千円となりました。これは主に研究開発設備等の減価償却費30,179千円、及び未払金の増加額48,236千円等の増加要因があったものの、税引前当期純損失63,779千円、受取手形及び売掛金の増加に伴う売上債権の増加額138,388千円、売上高に直接紐づく販管費の間接配賦の仕掛品の増加によるたな卸資産の増加額30,725千円、前受金の減少額40,272千円等の減少要因によるものであります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、支出した資金は26,145千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出40,877千円等の減少要因があったものの、定期預金の満期による収入14,732千円の増加要因によるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、獲得した資金は634,251千円となりました。これは主に第三者割当増資による新株発行の収入548,044千円、及び新型コロナウイルス感染症影響下における経営安定化のための長期借入金による収入100,000千円の増加要因があったものの、リース債務返済による支出13,345千円の減少要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b 受注実績
当社が提供する役務の性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c 販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社はバイオリファイナリー事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
バイオリファイナリー事業502,559150.3

注1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
当事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
販売高
(千円)
割合(%)販売高
(千円)
割合(%)
Ningxia Eppen Biotech
Co., Ltd.
38,29711.5103,15120.5
DIC株式会社82,91224.893,48318.6
三菱HCキャピタル
株式会社
30,0009.055,00010.9
環境省53,34816.054,40710.8
伊藤忠ケミカルフロンティア株式会社50,00015.017,5003.5

2.上表の金額には、消費税等を含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。
また、次の文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、過去の実績や市場動向を勘案し、合理的に判断しておりますが、不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表にかかる重要な会計方針の詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
特に次の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当社の将来の事業計画を基に、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
将来の事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失を計上する可能性があります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、当社の将来の課税所得見込みや想定実効税率等、現状入手可能な将来情報に基づき、合理的に将来の税金負担を軽減する効果を有し、回収可能性があると考えられる範囲内で計上することとしております。
繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の計上額に影響する可能性があります。
② 経営成績の分析
a 売上高
当事業年度における売上高については、前事業年度より168,220千円増加し、502,559千円となりました。これは主に石油資源の枯渇、CO2削減又は使い捨てプラスチックにかかる法的及び業界の規制を見据えた企業の、石油由来の化学品からバイオマス由来の化学品への転換の需要の伸長による、これまでと比較して規模の大きい研究開発契約の件数及びライセンス契約の増加によるものであります。
b 売上原価
当事業年度における売上原価については、前事業年度より42,685千円増加し、191,427千円となりました。これは主に当事業年度において、ライセンス契約締結時かかるライセンシーに対して支払うロイヤリティ及び製品生産の役務契約に紐づき発生する外注費が前事業年度と比較して増加した一方、仕掛品の計上による売上原価の減少が生じたことによるものであります。
c 販売費及び一般管理費及び営業損失
当事業年度における販売費及び一般管理費については、事業規模の拡大に伴う増員及び増員に伴う各種経費の増加の結果、前事業年度より74,376千円増加し、374,506千円となりました。以上の結果、営業損失は63,373千円となりました。
d 営業外収益、営業外費用及び経常損失
当事業年度における営業外収益については、前事業年度より1,055千円増加し、5,151千円となりました。また、営業外費用については、前事業年度より2,032千円増加し、5,557千円となりました。これは主に新型コロナウイルス感染症対策給付金等の助成事業による収入の増加、並びに上場関連費用及び為替差損によるものであり、以上の結果、経常損失は63,779千円となりました。
e 特別利益、特別損失及び当期純損失
当事業年度における特別利益及び特別損失の発生はなく、法人税、住民税及び事業税10,356千円を計上した結果、当期純損失は74,135千円となりました。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社は、自らは製品の生産設備を保有せず、研究開発に必要な設備のみを有し、技術を提供する事業形態であることから、資金需要の主なものは、菌体及びバイオプロセスの基礎開発にかかる研究開発費その他人件費等の事業活動費でありますが、2022年9月期以降に、事業活動の拡大のための新たな研究施設の建設、発酵槽や自動化機器等の研究開発設備への大規模な追加投資を予定しております。
運転資金については、前事業年度においては新型コロナウイルス感染症による経済の低下の可能性を鑑み、融資により60,000千円を調達しております。当事業年度においても100,000千円の融資及び第三者割当増資による株式発行により550,000千円を調達しております。
上述の大規模投資については上場に伴う第三者割当増資による株式の発行による調達資金を充当いたします。なお、それ以降は現時点において大規模な資金需要の計画はなく、基本的に流動性の高い銀行預金により賄う方針であります。
⑤ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社は、新興市場であるバイオリファイナリー業界においては、当面、売上高の拡大が同業界における企業成長を示すものと考えており、目標とする経営指標として売上高を掲げております。
売上高実績については、大型の研究開発契約の締結による研究開発収入及びライセンス契約の締結によるライセンス一時金等の計上により、前事業年度は334,338千円(2019年9月期比65.5%増)、当事業年度は502,559千円(前年同期比50.3%増)であります。これは、現時点において予定どおりの進捗となっており、堅調に推移しているものと認識しております。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、経済動向、世界市場を対象としたライセンス契約による製品の市場展開、特定の第三者の技術を基盤とする事業展開、技術の損失、漏洩及び知的財産権の侵害等によるリスクを認識しております。
これらのリスクに対応するため、当社は、製品の市場動向を見据え、ライセンシーとの密な提携により、予算や各種計画の精度を上げるとともに、研究開発活動への投資を拡大して、当社単独による特許権の取得や多様な製品を対象とした研究開発を推進し、併せて情報セキュリティの拡充を含む内部統制の向上により、情報資産の管理、保全に取り組んでまいります。

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