有価証券報告書-第27期(2025/06/01-2026/05/31)

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2026/08/25 10:17
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、賃上げ継続に伴う所得環境の改善や、AI関連需要の拡大を背景とした企業収益の底堅い推移を背景に、緩やかな回復基調がみられました。設備投資についても、人手不足への対応を目的とした省人化やDX(デジタルトランスフォーメーション)関連投資を中心に底堅く推移いたしました。一方で、エネルギー価格や原材料価格の高騰に伴う物価上昇に加え、人手不足に伴うコスト上昇圧力の継続が、家計や企業活動に影響を及ぼしており、景気動向は依然として不透明な状況が続いております。
国際情勢においては、AIやデジタル分野への投資拡大が世界経済を下支えする要因として期待されているものの、データセンターの増設等に伴うエネルギー需要の増加に加え、中東地域における地政学的緊張の高まりによる供給懸念も重なり、エネルギー価格やインフレ動向への影響が懸念されております。さらに、為替相場やサプライチェーンを取り巻く不確実性なども企業活動に影響を及ぼす要因となっており、国際的な経済環境は予断を許さない状況となっております。
当社グループの属するコンタクトセンター・BPO業界においては、労働市場の引き締まりを背景とした企業のアウトソーシング需要が底堅く推移している一方で、人材確保の難易度上昇や人件費の上昇が供給面における課題となっております。こうした課題への対応策として、生成AIやAIエージェントの活用に向けた取り組みが加速しており、AIと人材の協働を前提とした業務設計や業務プロセスの変革が業界全体に広がっております。
このような経営環境の下、当社グループは2026年5月期までを対象期間とする「中期経営計画2025」において、「根元から新芽まで健康に成長し続ける会社」をビジョンとし、経営方針として①Omnia LINKの強力な成長、②特徴あるコンタクトセンター・BPOの継続的成長、③事業成長を支える経営基盤の構築、の3点の実現に向けて取り組んでまいりました。
(コンタクトセンター・BPOサービス)
当連結会計年度のコンタクトセンター・BPOサービスでは、重点分野であるスマートライフ領域(金融業界・情報通信業界・小売流通業界)において、新規案件の獲得及び既存案件の拡大が進展しました。特に金融業界では、資産運用ニーズの高まりを背景としたカスタマーサポート案件のほか、新リース会計基準対応などの制度対応需要を取り込みました。情報通信業界では、生成AIをはじめとするデジタルサービスの普及を背景に、本人確認審査やヘルプデスク等の案件が拡大しました。また、小売流通業界では、美容・ヘルスケア関連商材を扱う案件が堅調に推移しました。一方で、特定公共案件の業務量縮小の影響により、前年同期比の売上高は微減となりました。
なお、当連結会計年度末のオペレーションブース数は、全国16拠点、6,660ブースとなっております。
(クラウドPBX Omnia LINKをはじめとするシステム開発・販売)
クラウドPBX「Omnia LINK」外販については、当連結会計年度末のライセンス数は5,721(前年同期比+28.3%)、ARR(年次経常収益:毎月継続して生じる収益×12か月で算出)は14.7億円(前年同期比+37.8%)となりました。当連結会計年度においても大型案件の出荷が進み、ライセンス数及びARRは着実に増加しております。
また、当社はOmnia LINKの成長加速に向け、中期経営計画においても掲げていた海外展開の第一歩として、マレーシアのAI・コンタクトセンター関連企業であるRadiant Communication Sdn. Bhd.の株式85%を取得し、連結子会社化いたしました。同社にはマレーシア国内においてコンタクトセンター向けシステムやAIソリューションを提供してきた実績とノウハウがあり、当社との高い事業親和性を有しております。同社が有する知見やネットワークを活用し、Omnia LINKのローカライズ及び海外市場への展開を推進するとともに、同社の自社開発AIエージェントソリューション「KeyAI」の日本市場での展開も検討してまいります。
営業費用に関しては、当連結会計年度を通じて、2025年5月29日に開示した短期プランに基づき、拠点総席数の適正化及び間接人件費率の抑制施策を実施し、売上高の水準に応じたコスト適正化を進めてまいりました。第4四半期においてRadiant Communication Sdn. Bhd.の連結子会社化に伴う取得関連費用が発生いたしましたが、通期計での営業利益は前年同期に対し増益となりました。
上記の取り組みの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は36,322百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は1,167百万円(同9.1%増)、経常利益は1,181百万円(同17.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は579百万円(同27.9%増)となりました。
なお、当社グループは、コンタクトセンター・BPO事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産額は、16,484百万円となり、前連結会計年度末比1,989百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加403百万円、売掛金の増加476百万円、のれんの増加679百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における総負債額は、7,669百万円となり、前連結会計年度末比2,127百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金の増加1,496百万円、未払金の増加258百万円等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産額は、8,815百万円となり、前連結会計年度末比137百万円の減少となりました。これは主に、新株予約権行使による資本金及び資本剰余金の増加256百万円、親会社株主に帰属する当期純利益579百万円を計上した一方で、剰余金の配当1,087百万円により利益剰余金が減少したためです。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,299百万円(前年同期は1,176百万円の資金の獲得)となりました。主な増加要因として税金等調整前当期純利益1,013百万円(前年同期834百万円)等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、1,490百万円(前年同期は479百万円の支出)となりました。主な減少要因として拠点の増床に伴う有形固定資産の取得による支出211百万円(前年同期234百万円)、無形固定資産の取得による支出92百万円(前年同期269百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,245百万円(前年同期発生なし)等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、463百万円(前年同期は706百万円の支出)となりました。主な増加要因として新株予約権の行使による株式の発行による収入254百万円(前年同期44百万円)、長期借入れによる収入1,300百万円があった一方で、減少要因として配当金の支払額1,087百万円(前年同期746百万円)等があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b 受注実績
当社グループは、受注生産をしておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c 販売実績
当社グループは、コンタクトセンター・BPO事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
コンタクトセンター・BPO事業36,322△0.3

(注)なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。
相手先第26期連結会計年度
(自 2024年6月1日
至 2025年5月31日)
第27期連結会計年度
(自 2025年6月1日
至 2026年5月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
東京電力エナジーパートナー(株)5,45915.05,13114.1
(株)パソナ3,74710.31,7064.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度における売上高は36,322百万円(前年同期比0.3%減)となりました。コンタクトセンター・BPOサービスは重点分野であるスマートライフ領域(金融業界・情報通信業界・小売流通業界)において、制度改定関連の需要や業界構造の変化による業務量拡大の需要を取り込み、新規案件の獲得を進め、売上を順調に積み上げました。しかしながら、特定の公共案件の業務量縮小に加え、一部ライフライン案件の業務量減少が重なったことにより、全体では減収となりました。クラウドPBX「Omnia LINK」外販は、大型案件の新規出荷及び既存顧客における利用拡大を背景に、外販ライセンス数が増加するとともに、オプション利用の拡大等も寄与し、売上高は堅調に推移しました。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は30,964百万円(前年同期比0.9%減)となりました。売上原価については、臨時従業員の減少により人件費が減少しました。売上原価率を低減させるための適正な人員配置やデジタル技術を活用した生産性向上の取り組みを継続した結果、当連結会計年度における売上総利益は5,358百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,191百万円(前年同期比1.8%増)となりました。増加の主な要因は戦略投資としてのM&A関連費用によるものですが、拠点再編による賃料の減少や、間接人員の配置転換による人件費の減少によって増加を抑制しています。当連結会計年度における販管費率は11.5%となり、前連結会計年度から0.2%の増加となりました。これにより、当連結会計年度における営業利益は1,167百万円(前年同期比9.1%増)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当連結会計年度において補助金収入13百万円等により営業外収益は28百万円(前年同期比228.8%増)、持分法による投資損失12百万円等により営業外費用は13百万円(前年同期比81.3%減)となりました。結果、経常利益は1,181百万円(前年同期比17.6%増)となりました。
e.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度において、減損損失161百万円、固定資産除却損5百万円により特別損失は167百万円(前年同期比31.8%減)、法人税等合計は438百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は579百万円(前年同期比27.9%増)となりました。
② 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に含めて記載しております。
③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは堅実で持続的な成長の実現を通じて新たな事業創出を図り、豊かな社会づくりへの貢献を目指しており、売上高成長率及び営業利益成長率を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標としております。
当連結会計年度における売上高は36,322百万円となり前年同期比からの成長率は△0.3%となっております。
売上高の減少は、主にコンタクトセンター・BPO事業における特定の公共案件の業務量縮小によるものですが、同事業における新規案件の獲得に加えて、Omnia LINK外販事業でのライセンス増加と大型案件の出荷により、減少幅を縮減しました。2027年5月期以降においては、特定の公共案件における業務量減少の継続とともに、電力業界の減少も見込まれるため、更なる新規案件の受注活動を活発化させていく方針です。
売上原価や販売費及び一般管理費において、2025年5月に開示した「短期プラン」で発表のとおり、2025年上期中に拠点の一部統廃合の実施、および人材再配置を実施し、賃料等の固定費とコーポレート等の間接人件費を削減したことで営業利益率の改善につながりました。結果、営業利益は1,167百万円で前年同期比の成長率は9.1%となっております。2027年5月期においても、AI等の活用を推進し間接人件費の抑制を継続する予定です。また、コンサルティング等の高単価サービスを「プロフェッショナルサービス」として強化し、メリハリをつけた事業運営を行います。
④ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る内容
a.キャッシュ・フローの状況分析
キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び流動性に係る内容
当社グループの主な資金需要は運転資金と設備投資資金になります。運転資金は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び銀行借入金にて賄う方針であります。具体的には、手元流動性資金、国内金融機関2行と締結している特殊当座貸越枠のフレキシブルな資金調達手段を確保し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。また、設備投資資金に関しては、内部留保及び資金計画に基づき、長期借入による調達を行い、財務の安定性を確保してまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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