有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/30 15:43
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇による節約志向の高まりや、欧米の金融引き締め政策の継続、中国経済の減速など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、先行き不透明感が依然として残る状況にあります。
このような環境のもと、当社の各ビジネスの主なトピックスは以下のとおりであります。
当社のECサービスが属する出版業界におきましては、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所『出版指標 2026年 春号』によると、2025年のコミック市場(紙と電子の合計)は前年比1.7%減となり、7年連続のプラス成長から一転してマイナスに転じました。これまで市場の成長を牽引してきた電子コミックが前年比2.9%増と伸び率が急激に鈍化し、紙コミックス(単行本)の前年比14.4%減という大幅な縮小をカバーしきれない状況となっております。電子コミックの伸び鈍化の背景には、市場の本格的な成熟に加えて、ショート動画など他の娯楽との競争激化や新規読者の獲得が困難になっていることなどが挙げられます。また、紙コミックスにおいてもアニメ化作品が売れ筋の中心ではあるものの、アニメ化が大ヒットに直結しにくくなっており、ヒット作品の規模の縮小傾向が見られます。
このようなこれまで以上に厳しい市場環境下において、当社グループは収益構造の抜本的な見直しを行い、採算性を最優先とした事業運営を行ってまいりました。各ECモールの営業利益の最大化を目的にポイント・広告宣伝費を一定水準まで抑制したため、売上高は減少傾向にありますが、オンラインショップ運営費や荷造運賃の大幅な削減を進めた結果、利益構造の改善が進んでおります。さらに、第3四半期以降の年末商戦などの繁忙期においてECサービスが購買率を維持し堅調に推移した結果、事前の想定を上回る売上高を確保し、営業損失は前回発表予想に比べ縮小となりました。
当社のイベントサービスとしましては、日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2025年の年間訪日外客数は4,268万人に達して過去最高を更新するなど、海外から日本へのインバウンド需要の拡大が事業を大きく後押ししております。国内においては、当社催事主力IPとなっている「BL映像化作品」に加え、「配信者・ゲーム実況者企画」や「アニメ・キャラクター」等で複数のヒットイベントが継続して多くの集客を実現し、店舗事業が好調に推移いたしました。
日本発コンテンツの海外現地での人気が継続していることを背景に、海外展開におきましては、アジア圏を中心とした事業展開を積極的に推進し、現地協業企業との連携により新たにタイやマレーシア等でイベント開催を実現しております。また、2026年2月13日から3月8日にかけて中国・上海にて大人気ドラマ『修学旅行で仲良くないグループに入りました』のポップアップストアをリバイバル開催したほか、同作品につき2026年4月18日に台湾・台北でのファンミーティング開催を決定・発表するなど、日本発コンテンツの海外展開と収益基盤の拡充をさらに加速させております。
2025年11月に開始した新たな収益の柱である暗号資産事業においては、強固な資金基盤の構築とイーサリアム(ETH)の取得・運用を強力に推進いたしました。資金調達面では、EVO FUNDを割当先とする第11回新株予約権を発行するなど継続的な調達を行い、これらを充当してイーサリアムの追加取得を計画的に進めております。その結果、2026年3月末時点での総保有数量は2,474.8649 ETH(総取得価格 1,080,303,281円)に到達いたしました。また、情報発信の取り組みとして、2026年2月12日には株式会社CoinPostとの共催でオンラインイベント「Ethereum Shift 2026」を開催いたしました。
一方で、当社の財務状態をより適正に反映させる観点から、期末における時価評価を実施した結果、当期の暗号資産価格の下落に伴い、2026年3月期において営業外費用として暗号資産評価損254,105千円を計上することとなりました。当社は引き続き、ステーキング、レンディング、DeFi 等の機動的な運用手法を組み合わせる「稼ぐトレジャリー(PER型金融モデル)」の確立を推進し、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
上記の施策の結果、当連結会計年度における売上高は3,187,521千円(前年同期間売上高3,677,329千円、前年同期比 13.3%減)、営業損失は67,788千円(前年同期間営業損失260,185千円)、経常損失は340,151千円(前年同期間経常損失264,558千円)、当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失は364,998千円(前年同期間当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失445,558千円)となりました。
セグメントごとの業績は以下のとおりであります。
① マンガ事業
売上高は3,185,898千円、営業損失は65,406千円となりました。
② 暗号資産事業
売上高は1,623千円、営業損失は2,381千円となりました。
注.当社グループは、従来、単一セグメントでありましたが、当連結会計年度より暗号資産事業を開始し、同事業の資産金額の重要性が増したため、当連結会計年度から「マンガ事業」及び「暗号資産事業」の各セグメント別に区分して業績を記載しております。なお、前連結会計年度については単一セグメントであったため、セグメント別の前期比較は行っておりません。
② 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は2,239,977千円(前連結会計年度末比766,551千円増)となりました。総資産の内訳は、流動資産が1,358,563千円(前連結会計年度末比49,970千円減)、固定資産が881,414千円(前連結会計年度末比816,522千円増)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ流動資産は、商品が76,873千円減少し、現金及び預金が25,772千円増加、売掛金が8,626千円増加したこと等によるものであります。また固定資産は、暗号資産が826,198千円増加及び差入保証金(投資その他の資産「その他」に含む)が9,510千円減少したこと等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は605,010千円(前連結会計年度末比62,492千円減)となりました。負債の内訳は、流動負債が535,182千円(前連結会計年度比33,364千円増)、固定負債は69,828千円(前連結会計年度末比95,856千円減)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ流動負債は未払金が58,192千円増加し、買掛金13,375千円減少、契約負債が10,226千円減少したこと等によるものであります。 固定負債は、長期借入金が92,855千円減少したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は1,634,967千円(前連結会計年度末比829,043千円増)となりました。主な変動要因は、第三者割り当てによる新株の発行及び新株予約権(ストック・オプション)の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ590,280千円増加したこと及び親会社株主に帰属する当期純損失364,998千円の計上により利益剰余金が減少したこと等によるものであります。
以上の結果、財務指標としては、流動比率が253.9%、自己資本比率が72.3%になっております
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、25,722千円増加し、660,604千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、49,866千円(前年同期は140,017千円の支出)となりました。これは、暗号資産評価損254,105千円、棚卸資産の減少77,237千円、未払金の増加49,823千円、減損損失10,367千円等による資金の増加と税金等調整前当期純損失359,357千円、仕入債務の減少13,375千円等による資金の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1,089,163千円(前年同期は26,884千円の支出)となりました。これは、暗号資産の取得による支出1,079,680千円、無形固定資産の取得による支出7,703千円等による資金の減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、1,063,914千円(前年同期は195,235千円の収入)となりました。 これは、第三者割り当てによる新株発行及びストックオプションの行使による新株式の発行による収入844,386千円、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入300,000千円等による資金の増加等と、長期借入金の返済による支出97,000千円等による資金の減少等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載がなじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載がなじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業の名称金額(千円)前年比(%)
マンガ事業(注)3,185,89886.6
暗号資産事業1,623
合計3,187,52186.7

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。なお、楽天グループ株式会社、アマゾンジャパン合同会社、LINEヤフー株式会社、に対する販売実績は、当社が同社等の運営するショッピングモールを介して、当社運営店舗が一般消費者へ販売した商品売上の総額であります。
相手先第20期連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
第21期連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
販売高
(千円)
割合(%)販売高
(千円)
割合(%)
楽天グループ株式会社837,75022.8808,01225.3
アマゾンジャパン合同会社667,23718.1341,46310.7
LINEヤフー株式会社422,80811.5271,1028.5

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。なお、重要な会計上の見積りはありません。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は1,929,047千円となり、前連結会計年度に比べ414,966千円減少いたしました。主に主力ECサービスの売上減収に伴うコミックの仕入が減少したことによります。結果として売上総利益は1,258,474千円となり、前連結会計年度に比べ74,840千円減少いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費につきましては、収益構造の抜本的な見直しにより、オンラインショップ運営費175,451千円(前連結会計年度に比べ116,628千円の減少)、荷造運賃154,431千円(27,976千円の減少)及び支払手数料108,406千円(前連結会計年度に比べ7,249千円の減少)を計上した一方で、イベント事業の売上が好調に推移したことに伴い、販売手数料35,783千円(前連結会計年度に比べ16,857千円の増加)等を計上いたしました。この結果、販売費及び一般管理費合計で1,326,263千円(前連結会計年度に比べ267,237千円の減少)となりました。
以上の結果、営業損失は67,788千円(前連結会計年度は営業損失260,185千円)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益につきましては、受取手数料10,755千円(前連結会計年度に比べ3,614千円の増加)及び為替差益4,537千円(前連結会計年度に比べ4,537千円の増加)を計上いたしました。この結果、営業外収益で23,873千円(前連結会計年度に比べ11,309千円の増加)を計上しました。
営業外費用につきましては、暗号資産評価損254,105千円(前連結会計年度に比べ254,105千円の増加)及び新株予約権発行費32,989千円(前連結会計年度に比べ32,989千円の増加)を計上いたしました。この結果、営業外費用で296,236千円(前連結会計年度に比べ279,299千円の増加)を計上しました。
以上の結果、経常損失は340,151千円(前連結会計年度は経常損失264,558千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は364,998千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失は445,558千円)となりました。
b.財政状態
主な増減内容については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の分析」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループにおいては、事業継続に必要な運転資金に加え、暗号資産の取得等に伴う資金需要が発生しております。当連結会計年度においては、販売費及び一般管理費の削減等により営業活動によるキャッシュ・フローは改善したものの、営業損失の計上が継続していることから、引き続き安定的な資金確保が重要な経営課題であると認識しております。このため、当社グループは、第三者割当増資、新株予約権の行使及び転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行等を通じて必要資金を調達いたしました。
当社グループでは、引き続き資金繰りの状況に留意しつつ、資金需要に応じた柔軟な調達手段を講じてまいります。今後も、営業活動によるキャッシュ・フローの改善を図るとともに、資金の流動性確保と財務の安定性の維持に努めてまいります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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