有価証券報告書-第37期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 9:37
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151項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の第5類感染症への移行後、経済社会活動の正常化が進み、記録的な円安からインバウンド需要の増加や、円安による利益拡大と物価高の状況に価格転嫁ができる企業の収益力が高まり、日経平均株価がバブル後の最高値を更新いたしました。一方、ロシアウクライナ戦争の長期化や中東情勢の緊迫化、円安や物価の上昇が常態化し、実質賃金の減少等、個人消費も弱含みで景気の回復に不透明感が広がりました。
国内の介護業界におきましては、社会の高齢化が進み介護サービスの需要が益々高まっておりますが、人手不足は深刻であり、介護サービスの職業有効求人倍率は厚生労働省資料の一般職業紹介状況(2024年2月分)によると3.85倍と高い数値で推移しており、サービスを担う人材確保に取り組むことは介護事業者の大きな課題となっております。加えて近年の人件費の上昇と物価高は介護事業者の経営に悪影響を与えており、事業の立て直しを迫られています。
このような状況のもと当社グループは、従業員のやる気を確保し、ワークライフバランスの充実を図るため、当連結会計年度より年間休日を108日から120日に増やして従業員の処遇改善を行い、労働力の確保とともに従業員の生産性の向上に努めました。また人材不足を補うべく、海外から技能実習生や特定技能外国人の採用を進め、政府による介護職員処遇改善支援補助金の活用等、介護職員の処遇改善を行いました。
そして、当社グループを拡大すべく、2024年3月に新潟県糸魚川市にグループホームを新規に開設した他、2023年7月に長野県岡谷市に所在し介護事業を営むスマートケアタウン株式会社の全株式を取得し、子会社化いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は10,361百万円(前連結会計年度比7.7%増)、営業利益は新設した介護事業所の初期投資費用等により527百万円(前連結会計年度比3.1%減)、経常利益は新設した介護事業所に関する地方自治体からの補助金の支給等により802百万円(前連結会計年度比8.8%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は523百万円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当社は経営上の管理区分の見直しを行ったことに伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、居宅介護支援を「福祉用具事業」から「介護事業」へ移管しております。前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分にて組み替えた数値で比較をしております。
(福祉用具事業)
福祉用具事業においては、キャンペーン等の実施によりケアマネジャーや介護施設、病院への訪問活動や地域に根ざしたきめ細やかなお客様への訪問を進め、前期に開設した小山営業所(栃木県小山市)においても営業の強化に努め増収となりました。
また、利益については売上高が順調に推移していることから今後の販売の増加に備え、介護用電動ベッド等のレンタル商品の仕入を増加させたため、減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の福祉用具事業の売上高は4,371百万円(前連結会計年度比7.0%増)、セグメント利益は333百万円(前連結会計年度比11.3%減)となりました。
(介護事業)
介護事業においては、2023年3月に開設した4事業所及び2022年11月に子会社化した株式会社シルバーアシストの通年稼働と2023年7月に子会社化したスマートケアタウン株式会社が売上高の増加に貢献し増収となりました。
利益面では全体的に食材費等のコストの高止まり状態が続き、2024年3月から4月にかけて新設した3事業所の初期投資等もありましたが、子会社の利益貢献、全社的に経費の削減やDX推進を含めた業務の効率化に努めたことから増益となりました。なお、スマートケアタウン株式会社は当社グループの既存事業所との相乗効果等により連結決算ベースで初年度より当期純利益の黒字化を達成いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の介護事業の売上高は5,989百万円(前連結会計年度比8.3%増)、セグメント利益は193百万円(前連結会計年度比15.4%増)となりました。
b.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ480百万円増加し、9,499百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ165百万円増加し、4,284百万円となりました。これは主として、売掛金の増加90百万円によるものであります。固定資産は前連結会計年度末に比べ318百万円増加し、5,212百万円となりました。主な要因は、建物及び構築物(純額)の増加259百万円、リース資産(無形固定資産)の増加39百万円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ39百万円増加し、6,021百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ263百万円増加し、2,953百万円となりました。主な要因は、未払法人税等の減少64百万円に対して、短期借入金の増加206百万円、未払金の増加140百万円があったことによるものであります。固定負債は前連結会計年度末に比べ223百万円減少し、3,068百万円となりました。主な要因は、長期未払金の増加88百万円に対して、長期借入金の減少401百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ440百万円増加し、3,478百万円となりました。主な要因として、親会社株主に帰属する当期純利益523百万円の計上等による利益剰余金435百万円の増加となります。自己資本比率は前連結会計年度末の33.7%から2.9ポイント増加し36.6%になりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4百万円増加し、2,183百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,063百万円(前年同期は969百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益754百万円、減価償却費352百万円による結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、586百万円(前年同期は使用した資金849百万円)となりました。これは、主に介護施設の新設等に伴う有形固定資産の取得による支出597百万円による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は472百万円(前年同期は資金463百万円の獲得)となりました。これは、主に短期借入れによる収入2,606百万円による増加に対して、短期借入金の返済による支出2,400百万円、長期借入金の返済による支出452百万円による減少の結果であります。
③仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
福祉用具事業 (千円)1,894,853116.0
介護事業 (千円)352,336105.0
合計2,247,189114.2

(注) 金額は、仕入価格によっております。
④販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
福祉用具事業 (千円)4,371,653107.0
介護事業 (千円)5,989,888108.3
合計10,361,542107.7

(注) 主な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありませんので、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。
当社グループでは、介護施設の利用者数の状況や福祉用具の利用者数の推移の見積りを前提として、投資回収率や収益性に関する見積り及び判断について継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づいて見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債及び収益・費用の報告数値についての判断の基礎となります。これらの実際の結果は、見積りが有する不確実性のため、見積りと異なる場合があります。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は10,361百万円(前連結会計年度比7.7%増)となりました。売上高は福祉用具事業が堅調に推移し、介護事業も前連結会計年度に子会社化した株式会社シルバーアシストと新設介護事業所4ヵ所の通年稼働により増加したことが主な要因です。
利益面においては、介護事業は物価高騰によるコスト増、2024年3月から4月にかけて新設した介護事業所3ヵ所の初期投資費用が発生する中、経費削減に努め増益となったものの、福祉用具事業において今後、自社レンタル品の営業に注力すべく、レンタル品仕入を増加させたため、営業利益は527百万円(前連結会計年度比3.1%減)となりました。また、経常利益は新規事業所の開設等による補助金収入の増加により802百万円(前連結会計年度比8.8%増)となり、減損損失及び関係会社出資金評価損を特別損失に計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は523百万円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績等に関する分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績の状況」に記載しております。
b. 財政状態の分析
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社における資金需要の主なものは、介護施設等の新規開設に伴う設備投資資金及び運転資金であります。運転資金としては、福祉用具事業におけるレンタル用商品の取得や、労務費、販売費及び一般管理費等であります。資金需要につきましては、主として内部留保資金及び営業活動によるキャッシュ・フロー、また金融機関からの借入金も併せて対応してまいります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に含めて記載しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の推移について
当社グループは、介護を必要とする多くの方々に介護サービスをご利用いただくうえで、継続的、長期的な企業価値の向上が重要であると認識しており、売上高と営業利益を重要な経営指標と位置づけております。サービス提供の拡大による売上高の増加と、サービス提供を維持するための適正な利益を獲得していくため営業利益の増加を目指します。
また、第38期連結会計年度(2025年3月期)を1年目とする中期経営計画の利益目標として営業利益に新設事業所整備補助金を加算した金額を設定しております。
さらに経営基盤の状況を見る上では、財務的視点から自己資本比率についても重要な指標ととらえております。
第36期連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
第37期連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)金額(千円)前年同期比
売上高9,619,40110,361,542107.7%
営業利益544,265527,40396.9%
自己資本比率33.7%36.6%

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