有価証券報告書-第9期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は100,063百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,321百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,841百万円、前渡金が5,965百万円、販売用航空機等が10,336百万円それぞれ減少しましたが、商品出資金が24,584百万円増加したことによるものであります。
固定資産は12,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,166百万円増加いたしました。これは主に、賃貸資産が減価償却により659百万円減少しましたが、繰延税金資産が1,677百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は112,264百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,487百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は58,116百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,689百万円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が695百万円、契約負債が1,633百万円それぞれ増加しましたが、短期借入金が7,500百万円、1年内返済予定の長期借入金が8,130百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は25,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,597百万円増加いたしました。これは主に、社債が6,000百万円、長期借入金が9,597百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は83,512百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,908百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は28,752百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,579百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益6,051百万円、繰延ヘッジ損益の減少976百万円及び剰余金の配当1,735百万円によるものであります。
②経営成績の状況
当社グループは、お客様、パートナー、借り手(レッシー)のみなさまに航空機・船舶等の価値ある優良資産を対象とした魅力あるオペレーティング・リース商品の組成及び販売を行い、「100年企業への挑戦」という経営理念のもと、みなさまの持続的な成長に貢献できるよう事業に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、デフレ経済脱却に向けた経済対策の進捗により、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が持ち直し、設備投資も緩やかな増加傾向で推移するなど、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、輸出や生産は一進一退の動きとなり、米国の関税政策や中東情勢など海外要因による不確実性が引き続き景気の下押しリスクとして意識される状況となりました。
海外経済におきましては、米国の関税政策の動向、ロシア・ウクライナ戦争や中東地域における地政学リスクの影響を受けつつも、全体としてはプラス成長を維持いたしました。各国における政策対応や民間需要の底堅さが景気を下支えする一方で、保護主義的な動きや金融市場の変動等により、先行き不透明な状況が継続いたしました。
このような経済環境のもと、当社グループの主要事業領域である航空業界におきましては、国際線を中心に旅客需要が引き続き高水準で推移し、総じて堅調な事業環境となりました。一方で、機材供給の遅延、部材不足、整備・人員面を含むサプライチェーン上の制約が継続しており、これらは航空会社各社の運航能力拡大や事業成長の制約要因となっています。また、2026年2月以降の中東情勢の緊迫化を背景とした燃油価格の高騰は、航空会社の収益性に影響を及ぼす可能性があり、今後の動向を注視していく必要があります。加えて、脱炭素化対応をはじめとする中長期的な経営課題への取り組みも引き続き求められております。
また、海運業界におきましては、中東地域を中心とした地政学リスクの深刻化、とりわけイラン情勢の緊迫化が主要な海上輸送路に大きな影響を及ぼしております。多くの船舶が遠回りの航路を選択せざるを得ず、輸送距離の延長と航海日数の長期化が生じていることで、市場全体で船舶の供給が絞られることとなり、運賃市況は高止まりしております。一方で、原油・エネルギー価格の高騰により燃料コストの上昇、紛争を契機とする保険料の上昇等が、海運各社の収益を圧迫する要因となりつつあり、今後の動向について注視していく必要があります。
このような環境の中、商品組成においては、船舶ファイナンス世界大手のBNPパリバ銀行等、有力なアレンジャーとの協業やSBI新生銀行グループとの協業により、優良海運会社向けの船舶JOLCO商品やエミレーツ航空向けの航空機JOLCO商品、エールフランス航空向けのJOL商品等、クレジットリスクを中心とした投資リスクを極力抑えた組成に取り組むとともに、お客様にとって魅力ある商品ラインナップの拡充に注力してまいりました。
商品販売においては、JOLCO商品は、お客様にとって経済性のよい商品残高の積み上げを行い、多様な商品を安定的に供給できる体制の構築に努め、有力パートナーとともに優良顧客の開拓・販売を推進した結果、期初計画を大きく上回る販売実績となりました。また、JOL商品については、お客様ニーズを的確にとらえた組成・提案・販売に取り組み、当初計画どおり累計8機を販売いたしました。
また、当社はJOL商品及びJOLCO商品の組成に際し、商品仕入及び一時的な立替出資を行っておりますが、必要な事業資金の調達は短期の銀行借入を中心に行っており、今後の事業基盤拡大のためには資金調達の多様化及び安定化が財務戦略上の課題となります。当連結会計年度においては、当該課題に向けた取り組みとして、2025年12月に普通社債6,000百万円を発行いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高64,257百万円(前連結会計年度比53.3%増)、営業利益9,730百万円(同44.6%増)、経常利益8,681百万円(同42.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,051百万円(同37.9%増)となりました。
また、商品組成金額は407,195百万円(前連結会計年度比28.2%増)、商品出資金等販売金額は126,930百万円(同22.5%増)となりました。
なお、当社グループはオペレーティング・リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,841百万円減少し、7,094百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、13百万円の収入超過(前連結会計年度は26,506百万円の支出超過)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額14,246百万円及び法人税等の支払額3,164百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益8,652百万円、減価償却費679百万円、前渡金の減少額5,965百万円及び契約負債の増加額1,633百万円などにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、254百万円の支出超過(前連結会計年度は123百万円の支出超過)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出215百万円及び関係会社出資金の払込による支出20百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,605百万円の支出超過(前連結会計年度は22,931百万円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入れによる収入10,100百万円、社債の発行による収入5,969百万円により資金が増加した一方で、短期借入金の純減少額7,500百万円、長期借入金の返済による支出8,632百万円及び配当金の支払額1,733百万円により資金が減少したことによるものであります。
④組成及び販売の実績
当社グループはオペレーティング・リース事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。
a.組成実績
当社グループの売上高の大半を占めるファンド事業における組成実績は以下のとおりであります。
(注)商品組成金額は、当連結会計年度中に組成したオペレーティング・リースファンドにおけるSPCの借入金額と匿名組合出資金額の合計額もしくはリース物件取得相当額であります。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業別に示すと、以下のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
なお、ファンド事業において当社が販売した商品出資金等の販売金額は以下のとおりであります。
(注)商品出資金等販売金額は、オペレーティング・リースファンドにおける匿名組合投資家出資金額もしくは任意組合投資家出資金額であります。
(参考情報)
投資情報としての有用性の観点から、参考情報として第5期から第9期(当連結会計年度)までのファンド事業における組成金額及び商品出資金等販売金額をリース対象資産別に下記に記載しております。また、ビジネスマッチング契約パートナー数についても記載しております。
(注)ビジネスマッチング契約パートナーは、地域金融機関や税理士・会計士事務所など投資家紹介の契約締結先であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりです。
b.経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度の売上高は64,257百万円(前連結会計年度比22,341百万円の増加)となりました。これは主としてJOL商品の航空機8機(前連結会計年度は5機)を販売したことによるものであり、詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は50,333百万円(前連結会計年度比18,871百万円の増加)となりました。これは主としてJOL商品である航空機の販売額の増加に伴い販売に係る原価が18,567百万円増加したことによるものです。この結果、当連結会計年度の売上総利益は13,924百万円(前連結会計年度比3,470百万円の増加)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,193百万円(前連結会計年度比468百万円の増加)となりました。これは主として人件費が182百万円、支払手数料が193百万円、租税公課が84百万円それぞれ増加したことによるものです。支払手数料の増加は、商品出資金等販売金額の増加により顧客紹介手数料が増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度の営業利益は9,730百万円(前連結会計年度比3,001百万円の増加)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は465百万円(前連結会計年度比18百万円の増加)となりました。これは主として受取利息が24百万円増加したことによるものです。
営業外費用は1,514百万円(前連結会計年度比423百万円の増加)となりました。これは主として支払利息が352百万円、借入に係る支払手数料が96百万円それぞれ増加したことによるものです。支払利息の増加は、商品の組成に係る期中の借入残高の増加及び借入利率の上昇によるものです。
この結果、当連結会計年度の経常利益は8,681百万円(前連結会計年度比2,596百万円の増加)となりました。
(特別利益・特別損失、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
前連結会計年度及び当連結会計年度において特別利益の計上はありません。
特別損失は28百万円(前連結会計年度比9百万円の増加)となりました。関係会社株式評価損を16百万円、関係会社清算損を11百万円それぞれ計上しております。
当連結会計年度の法人税等合計は2,600百万円(前連結会計年度比923百万円の増加)となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は6,051百万円(前連結会計年度比1,663百万円の増加)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、ファンド事業やゼネラルアビエーション事業の運転資金(投資家への販売までの間、資金負担が必要な航空機等購入代金や商品出資金の立替出資等)の効率的な調達を行うため、コミットメントライン等の融資枠による金融機関からの借入及び社債の発行等による財務活動を行っており、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
当連結会計年度末における金融機関との当座貸越契約及び貸出コミットメントに係る借入未実行残高は以下のとおりであります。
なお、2025年12月9日に発行した第2回無担保普通社債(発行価額の総額60億円)により調達した資金については、2025年12月末までに全額を借入金の返済資金に充当しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営成績に重要な影響を及ぼす要因について
「3 事業等のリスク」に記載したとおり、外部環境、事業内容、組織体制等の様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しております。そのため、当社は常に業界の動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、内部管理体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を及ぼすリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析について
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、経常利益であります。また、この経営指標に影響する商品出資金等販売金額並びに商品組成金額を重視しており、その金額推移を継続的に管理することで経常利益額の想定や営業活動における新たな施策の立案を行っております。
なお、商品出資金等販売金額並びに商品組成金額の推移実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④組成及び販売の実績」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は100,063百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,321百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,841百万円、前渡金が5,965百万円、販売用航空機等が10,336百万円それぞれ減少しましたが、商品出資金が24,584百万円増加したことによるものであります。
固定資産は12,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,166百万円増加いたしました。これは主に、賃貸資産が減価償却により659百万円減少しましたが、繰延税金資産が1,677百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は112,264百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,487百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は58,116百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,689百万円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が695百万円、契約負債が1,633百万円それぞれ増加しましたが、短期借入金が7,500百万円、1年内返済予定の長期借入金が8,130百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は25,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,597百万円増加いたしました。これは主に、社債が6,000百万円、長期借入金が9,597百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は83,512百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,908百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は28,752百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,579百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益6,051百万円、繰延ヘッジ損益の減少976百万円及び剰余金の配当1,735百万円によるものであります。
②経営成績の状況
当社グループは、お客様、パートナー、借り手(レッシー)のみなさまに航空機・船舶等の価値ある優良資産を対象とした魅力あるオペレーティング・リース商品の組成及び販売を行い、「100年企業への挑戦」という経営理念のもと、みなさまの持続的な成長に貢献できるよう事業に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、デフレ経済脱却に向けた経済対策の進捗により、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が持ち直し、設備投資も緩やかな増加傾向で推移するなど、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、輸出や生産は一進一退の動きとなり、米国の関税政策や中東情勢など海外要因による不確実性が引き続き景気の下押しリスクとして意識される状況となりました。
海外経済におきましては、米国の関税政策の動向、ロシア・ウクライナ戦争や中東地域における地政学リスクの影響を受けつつも、全体としてはプラス成長を維持いたしました。各国における政策対応や民間需要の底堅さが景気を下支えする一方で、保護主義的な動きや金融市場の変動等により、先行き不透明な状況が継続いたしました。
このような経済環境のもと、当社グループの主要事業領域である航空業界におきましては、国際線を中心に旅客需要が引き続き高水準で推移し、総じて堅調な事業環境となりました。一方で、機材供給の遅延、部材不足、整備・人員面を含むサプライチェーン上の制約が継続しており、これらは航空会社各社の運航能力拡大や事業成長の制約要因となっています。また、2026年2月以降の中東情勢の緊迫化を背景とした燃油価格の高騰は、航空会社の収益性に影響を及ぼす可能性があり、今後の動向を注視していく必要があります。加えて、脱炭素化対応をはじめとする中長期的な経営課題への取り組みも引き続き求められております。
また、海運業界におきましては、中東地域を中心とした地政学リスクの深刻化、とりわけイラン情勢の緊迫化が主要な海上輸送路に大きな影響を及ぼしております。多くの船舶が遠回りの航路を選択せざるを得ず、輸送距離の延長と航海日数の長期化が生じていることで、市場全体で船舶の供給が絞られることとなり、運賃市況は高止まりしております。一方で、原油・エネルギー価格の高騰により燃料コストの上昇、紛争を契機とする保険料の上昇等が、海運各社の収益を圧迫する要因となりつつあり、今後の動向について注視していく必要があります。
このような環境の中、商品組成においては、船舶ファイナンス世界大手のBNPパリバ銀行等、有力なアレンジャーとの協業やSBI新生銀行グループとの協業により、優良海運会社向けの船舶JOLCO商品やエミレーツ航空向けの航空機JOLCO商品、エールフランス航空向けのJOL商品等、クレジットリスクを中心とした投資リスクを極力抑えた組成に取り組むとともに、お客様にとって魅力ある商品ラインナップの拡充に注力してまいりました。
商品販売においては、JOLCO商品は、お客様にとって経済性のよい商品残高の積み上げを行い、多様な商品を安定的に供給できる体制の構築に努め、有力パートナーとともに優良顧客の開拓・販売を推進した結果、期初計画を大きく上回る販売実績となりました。また、JOL商品については、お客様ニーズを的確にとらえた組成・提案・販売に取り組み、当初計画どおり累計8機を販売いたしました。
また、当社はJOL商品及びJOLCO商品の組成に際し、商品仕入及び一時的な立替出資を行っておりますが、必要な事業資金の調達は短期の銀行借入を中心に行っており、今後の事業基盤拡大のためには資金調達の多様化及び安定化が財務戦略上の課題となります。当連結会計年度においては、当該課題に向けた取り組みとして、2025年12月に普通社債6,000百万円を発行いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高64,257百万円(前連結会計年度比53.3%増)、営業利益9,730百万円(同44.6%増)、経常利益8,681百万円(同42.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,051百万円(同37.9%増)となりました。
また、商品組成金額は407,195百万円(前連結会計年度比28.2%増)、商品出資金等販売金額は126,930百万円(同22.5%増)となりました。
なお、当社グループはオペレーティング・リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,841百万円減少し、7,094百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、13百万円の収入超過(前連結会計年度は26,506百万円の支出超過)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額14,246百万円及び法人税等の支払額3,164百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益8,652百万円、減価償却費679百万円、前渡金の減少額5,965百万円及び契約負債の増加額1,633百万円などにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、254百万円の支出超過(前連結会計年度は123百万円の支出超過)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出215百万円及び関係会社出資金の払込による支出20百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,605百万円の支出超過(前連結会計年度は22,931百万円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入れによる収入10,100百万円、社債の発行による収入5,969百万円により資金が増加した一方で、短期借入金の純減少額7,500百万円、長期借入金の返済による支出8,632百万円及び配当金の支払額1,733百万円により資金が減少したことによるものであります。
④組成及び販売の実績
当社グループはオペレーティング・リース事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。
a.組成実績
当社グループの売上高の大半を占めるファンド事業における組成実績は以下のとおりであります。
| 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| JOL商品組成金額 (百万円) | 35,882 | 66.0 |
| JOL商品組成件数 (件) | 7 | 87.5 |
| JOLCO商品組成金額(百万円) | 371,312 | 141.1 |
| JOLCO商品組成件数(件) | 38 | 146.2 |
(注)商品組成金額は、当連結会計年度中に組成したオペレーティング・リースファンドにおけるSPCの借入金額と匿名組合出資金額の合計額もしくはリース物件取得相当額であります。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業別に示すと、以下のとおりであります。
| 事業の名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| ファンド事業(百万円) | 62,577 | 155.5 |
| JOL商品 | 51,638 | 158.7 |
| JOLCO商品 | 10,939 | 142.2 |
| ゼネラルアビエーション事業(百万円) | 671 | 101.7 |
| プリンシパルインベストメント事業 (百万円) | 1,008 | 98.4 |
| 合計 | 64,257 | 153.3 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額 (百万円) | 割合(%) | 金額 (百万円) | 割合(%) | |
| LS-Aviation DAL16 事業組合 | - | - | 8,318 | 12.9 |
| LS-AFR14 事業組合 | - | - | 6,557 | 10.2 |
| フクダホールディングス㈱ | - | - | 6,495 | 10.1 |
| LS-Aviation DAL15 事業組合 | 8,434 | 20.1 | - | - |
| LS-Aviation DAL14 事業組合 | 8,013 | 19.1 | - | - |
| LS-Aviation DAL13 事業組合 | 7,935 | 18.9 | - | - |
| LS-AFR7 事業組合 | 6,177 | 14.7 | - | - |
なお、ファンド事業において当社が販売した商品出資金等の販売金額は以下のとおりであります。
| 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 商品出資金等販売金額(百万円) | 126,930 | 122.5 |
(注)商品出資金等販売金額は、オペレーティング・リースファンドにおける匿名組合投資家出資金額もしくは任意組合投資家出資金額であります。
(参考情報)
投資情報としての有用性の観点から、参考情報として第5期から第9期(当連結会計年度)までのファンド事業における組成金額及び商品出資金等販売金額をリース対象資産別に下記に記載しております。また、ビジネスマッチング契約パートナー数についても記載しております。
| 組成金額(百万円) | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 (当連結会計年度) |
| 決算年月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 | 2026年3月 |
| JOL商品 (航空機) | 18,490 | 24,129 | 42,327 | 54,378 | 35,882 |
| JOLCO商品 | 138,644 | 178,417 | 239,282 | 263,219 | 371,312 |
| (航空機) | 76,162 | 40,978 | 174,227 | 76,645 | 150,953 |
| (船舶・コンテナ) | 62,482 | 137,439 | 65,054 | 186,573 | 220,359 |
| 合計 | 157,135 | 202,547 | 281,609 | 317,597 | 407,195 |
| 商品出資金等販売 金額(百万円) | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 (当連結会計年度) |
| 決算年月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 | 2026年3月 |
| JOL商品 (航空機) | 25,056 | 32,913 | 46,880 | 35,463 | 49,557 |
| JOLCO商品 | 30,946 | 45,475 | 37,672 | 68,158 | 77,372 |
| (航空機) | 20,235 | 5,854 | 16,931 | 33,587 | 25,737 |
| (船舶・コンテナ) | 10,711 | 39,620 | 20,740 | 34,571 | 51,634 |
| 合計 | 56,002 | 78,389 | 84,553 | 103,621 | 126,930 |
| 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 (当連結会計年度) | |
| 決算年月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 | 2026年3月 |
| ビジネスマッチング契約パートナー数 累計(期末時点) | 179 | 260 | 337 | 383 | 445 |
(注)ビジネスマッチング契約パートナーは、地域金融機関や税理士・会計士事務所など投資家紹介の契約締結先であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりです。
b.経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度の売上高は64,257百万円(前連結会計年度比22,341百万円の増加)となりました。これは主としてJOL商品の航空機8機(前連結会計年度は5機)を販売したことによるものであり、詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は50,333百万円(前連結会計年度比18,871百万円の増加)となりました。これは主としてJOL商品である航空機の販売額の増加に伴い販売に係る原価が18,567百万円増加したことによるものです。この結果、当連結会計年度の売上総利益は13,924百万円(前連結会計年度比3,470百万円の増加)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,193百万円(前連結会計年度比468百万円の増加)となりました。これは主として人件費が182百万円、支払手数料が193百万円、租税公課が84百万円それぞれ増加したことによるものです。支払手数料の増加は、商品出資金等販売金額の増加により顧客紹介手数料が増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度の営業利益は9,730百万円(前連結会計年度比3,001百万円の増加)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は465百万円(前連結会計年度比18百万円の増加)となりました。これは主として受取利息が24百万円増加したことによるものです。
営業外費用は1,514百万円(前連結会計年度比423百万円の増加)となりました。これは主として支払利息が352百万円、借入に係る支払手数料が96百万円それぞれ増加したことによるものです。支払利息の増加は、商品の組成に係る期中の借入残高の増加及び借入利率の上昇によるものです。
この結果、当連結会計年度の経常利益は8,681百万円(前連結会計年度比2,596百万円の増加)となりました。
(特別利益・特別損失、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
前連結会計年度及び当連結会計年度において特別利益の計上はありません。
特別損失は28百万円(前連結会計年度比9百万円の増加)となりました。関係会社株式評価損を16百万円、関係会社清算損を11百万円それぞれ計上しております。
当連結会計年度の法人税等合計は2,600百万円(前連結会計年度比923百万円の増加)となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は6,051百万円(前連結会計年度比1,663百万円の増加)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、ファンド事業やゼネラルアビエーション事業の運転資金(投資家への販売までの間、資金負担が必要な航空機等購入代金や商品出資金の立替出資等)の効率的な調達を行うため、コミットメントライン等の融資枠による金融機関からの借入及び社債の発行等による財務活動を行っており、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
当連結会計年度末における金融機関との当座貸越契約及び貸出コミットメントに係る借入未実行残高は以下のとおりであります。
| 当座貸越極度額及び貸出コミットメントの総額 | 102,900百万円 |
| 借入実行残高 | 40,500 |
| 差引額 | 62,400 |
なお、2025年12月9日に発行した第2回無担保普通社債(発行価額の総額60億円)により調達した資金については、2025年12月末までに全額を借入金の返済資金に充当しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営成績に重要な影響を及ぼす要因について
「3 事業等のリスク」に記載したとおり、外部環境、事業内容、組織体制等の様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しております。そのため、当社は常に業界の動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、内部管理体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を及ぼすリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析について
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、経常利益であります。また、この経営指標に影響する商品出資金等販売金額並びに商品組成金額を重視しており、その金額推移を継続的に管理することで経常利益額の想定や営業活動における新たな施策の立案を行っております。
なお、商品出資金等販売金額並びに商品組成金額の推移実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④組成及び販売の実績」に記載しております。