半期報告書-第31期(2026/01/01-2026/12/31)

【提出】
2026/08/14 15:30
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループは「協創する喜びにあふれる人と組織と社会の発展に貢献する」という企業理念のもと、業務デジタル化を支援するSaaS(注1)の提供などを通じ、大企業の生産性向上を支援しております。
当社グループが属する国内のIT業界は、受託開発を中心としたビジネスモデルやIT人材の不足・偏在といった課題を抱えており、大企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する際の障害となっております。DXを加速するためには、ERPをはじめとする基幹システムの刷新や、業務プロセス全般のデジタル化が求められておりますが、多くの企業はITベンダーへの依存度が高く、社内のIT人材の確保・育成が課題となっております。
このような環境のもと、当社グループは「デジタルの民主化」というコンセプトを掲げ、ノーコード開発(注2)ツール「SmartDB®」を成長ドライバーとして事業を推進しております。「SmartDB®」はITの専門知識を持たない現場部門の人材が業務アプリケーションを開発する「市民開発」(注3)のための環境を提供します。これにより、受託開発に比べて開発コストを抑えつつ、迅速な業務デジタル化を実現できます。さらに、他社SaaSとの連携や高度なセキュリティ機能を備えた多彩なオプションを用意しており、ERPフロントシステム(注4)などの基幹業務周辺領域での導入が進んでおります。また、第1四半期におきましては、「SmartDB®」のAI機能「Practical AI(PA)」オプションをリリースいたしました。AIを活用した業務効率化機能を提供することで、顧客基盤の拡大及び既存顧客へのアップセル(注5)強化を図っております。
また、当社グループは、社内ポータル(注6)構築ツール「Insuite®」及びチェーンストア特化型情報共有ツール「Shopらん®」を提供しております。「SmartDB®」との連携強化を図ることで、クロスセル(注7)を促進し、顧客への提供価値のさらなる向上を目指しております。
当中間連結会計期間におきましては、大企業における業務デジタル化の旺盛なニーズを背景に、「SmartDB®」を擁するクラウド事業が成長を牽引いたしました。「SmartDB®」のAI機能「Practical AI(PA)」オプションのリリースを契機として、既存顧客への新機能提案や大型案件創出に注力するとともに、自社イベントを中心とした広告販促活動を通じて新規商談の創出にも取り組みました。特に第2四半期は新規獲得社数が第1四半期の5社から13社へと大きく増加し、既存顧客における利用拡大とあわせてホリゾンタルSaaSの成長率が加速いたしました。また、オンプレミス(注8)環境で利用中の顧客に対しては、クラウド環境への移行提案を積極的に推進し、将来的なクラウド事業の拡大に向けた案件創出に取り組みました。プロフェッショナルサービス事業においては、前年同期における大型プロジェクトの受注集中の反動等により減収となり、セグメント損失を計上いたしましたが、下半期にかけて大型の導入支援プロジェクトが進捗する見通しであり、段階的な回復を見込んでおります。
コスト面におきましては、クラウド事業の売上成長に伴いインフラコストは増加基調が継続したものの、ソフトウェア開発投資にかかる資産計上の影響もあり、売上原価率は35.8%(前年同期比△0.1pt)と前年同期並みの水準で推移いたしました。一方、営業・販促体制の拡充に伴う人材採用、認知向上及びリード獲得を目的としたメディア露出や外部イベントへの出展、オフィスの拡張など、今後の成長に必要な投資を積極的に実施した結果、販管費率は48.1%(前年同期比5.6pt上昇)となりました。第3四半期以降も積極的な広告販促活動を展開する予定であり、引き続き適切なコストコントロールに努めてまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高2,977,465千円(前年同期比6.0%増)、営業利益481,256千円(前年同期比20.9%減)、経常利益506,273千円(前年同期比28.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は、384,480千円(前年同期比19.7%減)となりました。
<クラウド事業>1.ホリゾンタルSaaS(注9)
当社グループは、業界業種を問わないホリゾンタルSaaSとして「SmartDB®」及び「Insuite®」を提供しております。
多様化する働き方や労働生産性向上の取り組みを背景に、大企業の業務デジタル化ニーズが高まる一方で、IT人材不足が課題となっております。こうした状況のもと、当社グループでは、ノーコード開発ツール「SmartDB®」を軸とした積極的なマーケティング活動を展開し、「デジタルの民主化」及び「市民開発」の浸透に努めております。
当中間連結会計期間におきましては、各種イベントの主催や展示会への出展を通じ「SmartDB®」の販促を強化いたしました。開発面では、ERPフロントシステムとしての活用や、複雑な業務プロセスのデジタル化を促進するための機能開発、セキュリティ機能の高度化に取り組みました。さらに、業務プロセスへのAI活用による組織全体の意思決定支援を目的として、第1四半期にリリースしたAI機能「Practical AI(PA)」オプションについて、既存顧客における活用促進に取り組んでおります。また、社内ポータル構築ツール「Insuite®」については、ビジョンやパーパスの浸透、組織エンゲージメント(注10)の強化、企業カルチャー変革といった経営課題を重視する顧客を中心に提案活動を展開いたしました。当中間連結会計期間の新規獲得社数は18社(第1四半期5社、第2四半期13社)と第2四半期に大きく拡大したほか、既存顧客における利用拡大やアップセルの積み上がりも進み、成長率が加速いたしました。一方、当中間連結会計期間の解約は10社となりましたが、大半はトライアル利用の終了によるものであり、業績への影響は軽微であります。
この結果、当中間連結会計期間におけるホリゾンタルSaaSの売上高は、2,008,666千円(前年同期比19.5%増)となりました。また、当中間連結会計期間末時点の MRR(月額利用料)は349,311千円(前年同期比62,686千円増)、契約企業数は203社(前年同期比30社増)となりました。
2.バーティカルSaaS(注11)
当社グループは、チェーンストア業界に特化したバーティカルSaaSとして「Shopらん®」を提供しております。(販売パートナー企業である(株)ネクスウェイは、「Shopらん®」と同一のサービスを「店舗matic®」(テンポ・マティック)という別ブランドで販売しております。)
チェーンストアを展開する物販・飲食業界においては、人手不足を背景に、業務オペレーションの高度化が求められております。当社グループが提供する「Shopらん®」は、チェーンストア特有の課題を解決するために設計されており、本部からの情報伝達、店舗における業務指示の徹底、タイムリーな現場情報の収集、店舗間における成功事例等の情報共有を支援しております。
当中間連結会計期間におきましては、ユーザーインターフェイスの改善やパフォーマンス向上に向けた基盤強化などを中心に開発を推進いたしました。販促面では、大型展示会への出展を通じ、認知向上に取り組みました。顧客基盤の面では、大規模チェーンにおける導入プロジェクトの進展により利用店舗数が拡大し、売上高は回復基調に転じました。当中間連結会計期間末時点のARPA(顧客当たり月額利用料)は399千円と、単価の低い代理店経由の小規模顧客増加に伴う顧客構成の変化もあり、前年同期比でおおむね横ばいで推移しております。
この結果、当中間連結会計期間におけるバーティカルSaaSの売上高は、403,936千円(前年同期比3.4%増)となりました。また、当中間連結会計期間末時点のMRR(月額利用料)は68,363千円(前年同期比3,082千円増)、契約企業数は171社(前年同期比7社増)となりました。
3.DCR(DX Custom Resolution)
当社グループは、特定顧客の個別要件に基づくシステムを開発し、クラウド基盤上で運用しながら継続的な機能拡張を行う開発運用型のサービス「DCR」を提供しております。
当中間連結会計期間におきましては、提供システムのセキュリティ向上と安定運用に注力してまいりました。なお、顧客1社において、システム内製化への移行に伴う解約が発生しております。
この結果、当中間連結会計期間におけるDCRの売上高は、79,498千円(前年同期比12.2%減)となりました。また、当中間連結会計期間末時点のMRR(月額利用料)は11,209千円(前年同期比3,807千円減)、契約企業数は2社(前年同期比1社減)となっております。
以上の結果、当中間連結会計期間におけるクラウド事業のセグメント売上高は2,492,101千円(前年同期比15.3%増)、セグメント利益は1,042,444千円(前年同期比14.2%増)となりました。
<オンプレミス(注8)事業>当社グループは、ノーコード開発ツール「SmartDB®」及び社内ポータル構築ツール「Insuite®」のパッケージ・ソフトウェア(注12)ライセンス及びソフトウェアメンテナンスを提供しております。
パッケージ・ソフトウェアはオンプレミス環境での利用を前提としておりますが、新規提供形態がSaaSに移行しているため、当該事業の売上は既存顧客に係るライセンスおよびメンテナンス収入に限定されております。
当中間連結会計期間におきましては、クラウド環境への移行等に伴いソフトウェアメンテナンスの解約が計画通りに進捗したことに加え、前年同期に計上された大型のライセンス受注の反動により、売上高は前年同期比で減少いたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間におけるオンプレミス事業のセグメント売上高は209,962千円(前年同期比30.3%減)、セグメント利益は72,456千円(前年同期比51.8%減)となりました。
<プロフェッショナルサービス事業>当社グループは、SaaSプロダクト及びDCR(DX Custom Resolution)サービス、並びにパッケージライセンスの活用促進を目的として、導入支援および利活用コンサルティング、プラグインソフトウェア(注13)開発などのプロフェッショナルサービスを提供しております。
当中間連結会計期間におきましては、オンプレミス顧客のクラウド移行支援プロジェクトやDCRの機能拡張開発、既存顧客向けプラグインソフトウェアの改修などを中心に受注いたしました。売上高は、前年同期に大型プロジェクトの受注が集中した反動により、前年同期比で減少いたしました。損益面では、減少に加え、将来の受注につながる無償の提案活動への工数投入を継続したことにより、セグメント損失を計上いたしました。下半期にかけては、進行中の大型導入支援プロジェクトの本格化により、売上・利益ともに段階的な回復を見込んでおります。
以上の結果、当中間連結会計期間におけるプロフェッショナルサービス事業のセグメント売上高は275,401千円(前年同期比20.3%減)、セグメント損失は645千円(前年同期は77,731千円の利益)となりました。
(注1)SaaS(Software as a Service)
「Software as a Service」の略称。クラウド上に構築されたソフトウェア・アプリケーションをインターネット経由で利用するサービス。従来のようにパッケージ・ソフトウェアを購入し、ハードウェアにインストールするなどの必要はなく、インターネットでアクセスするだけで利用できる仕組み。
(注2)ノーコード開発
アプリケーション開発に必須であったプログラミング言語によるソースコードをパーツとしてビジュアル化し、欲しいパーツを直感的に配置していくことで開発することができるツールを利用した開発のこと。
(注3)市民開発
プログラミングなしにアプリケーションを開発することができるツールの導入を前提とし、ITの専門知識がない現場部門の従業員が主導して業務デジタル化を推進する開発スタイルのこと。当該スタイルで開発する従業員を市民開発者(シチズンディベロッパー)という。
(注4)ERPフロントシステム
ERPなどの基幹系システムのフロントに位置し、基幹系システムと密接なデータ連携を必要とする経理・財務・人事・給与・法務などの周辺システムのこと。主に現場社員が利用し、ERPパッケージの標準機能だけではカバーしきれない周辺業務、例えば見積作成、経費精算、各種申請業務などを担う。
(注5)アップセル
現在利用中のプロダクト(またはサービス)において、より多くの人数・業務で利用してもらう、もしくはより高いグレードのプロダクト(またはサービス)への移行を促す営業手法のこと。
(注6)社内ポータル
自社内に散在する情報を集約し、アクセスを容易にするための入口として構築されたWebサイトのこと。情報共有によるコミュニケーションの活性化を図るほか、社内で使われている各種アプリケーションを統合する機能を持ち、業務効率化を促進するためにも使われる。
(注7)クロスセル
現在利用中のプロダクト(またはサービス)に関連させて他のプロダクトの導入を促す営業手法のこと。
(注8)オンプレミス(on-premises)
プレミス(premise)は「構内」「店内」などの意味。サーバーやソフトウェアなどの情報システムを、使用者が管理している施設内に設置して運用すること。
(注9)ホリゾンタルSaaS(Horizontal SaaS)
業界を問わず特定の部門や機能に特化したSaaSのこと。企業組織に共通する業務課題を解決するために利用される。
(注10)組織エンゲージメント
会社組織と従業員の間で互いに信頼関係があり、きずなを感じている状態またはその指標。企業理念が従業員に浸透しており、事業計画などの目標や方向性に共感していることが重要となる。
(注11)バーティカルSaaS(Vertical SaaS)
特定の業界に特化したSaaSのこと。業界特有の業務課題を解決するために利用される。
(注12)パッケージ・ソフトウェア
既製品として販売されているソフトウェア製品。または、物理的な記憶媒体に記録され、箱などに梱包されて販売されるソフトウェア製品。
(注13)プラグインソフトウェア(plug-in software)
あるアプリケーションソフトウェアの機能を拡張するソフトウェアを指す。 個別に追加してバージョンアップが可能で、不要になればアプリケーションに影響を与えることなく削除できる。
(2)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における資産合計は6,519,753千円となり、前連結会計年度末に比べ、1,207,766千円増加しました。これは主に現金及び預金の増加778,656千円及び、投資その他の資産の増加240,382千円によるものです。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債合計は3,439,986千円となり、前連結会計年度末に比べ、1,044,248千円増加しました。これは主に、契約負債の増加1,120,081千円によるものです。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は3,079,766千円となり、前連結会計年度末に比べ、163,518千円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益384,480千円の計上及び剰余金の配当237,243千円の計上に伴う利益剰余金の増加147,237千円によるものです。
(キャッシュ・フローの状況)
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて778,656千円増加し、4,901,378千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,401,821千円(前中間連結会計期間は1,286,773千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益506,273千円の計上、契約負債の増加額1,120,081千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、398,692千円(前中間連結会計期間は84,556千円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出19,733千円、無形固定資産の取得による支出202,891千円、投資有価証券の取得による支出199,999千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、237,007千円(前中間連結会計期間は455,023千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払237,144千円があったことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間において、該当事項はありません。

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