有価証券報告書-第7期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/26 15:30
【資料】
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【項目】
144項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の流動資産合計は16,253,228千円となり、前連結会計年度末に比べ10,273,066千円の増加となりました。これは主に、小型SAR衛星の製造・打上げにより減少したものの、第三者割当による新株式の発行、金融機関からの借入金、2024年12月19日付で東京証券取引所グロース市場に株式上場し、公募増資を行ったこと等により現金及び預金が9,771,337千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の固定資産合計は11,942,108千円となり、前連結会計年度末に比べ6,607,327千円の増加となりました。これは主に、小型SAR衛星の稼働に伴い、建設仮勘定からの振替等により、観測衛星(純額)が5,280,542千円、小型SAR衛星の製造等により建設仮勘定が826,627千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債合計は2,229,395千円となり、前連結会計年度末に比べ723,590千円の増加となりました。これは主に、長期借入金からの振替により1年内返済予定の長期借入金が103,500千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の固定負債合計は6,093,000千円となり、前連結会計年度末に比べ4,154,500千円の増加となりました。これは、長期借入金が4,154,500千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は19,872,941千円となり、前連結会計年度末に比べて12,002,302千円の増加となりました。これは主に、第三者割当による新株式の発行、2024年12月19日付で東京証券取引所グロース市場に株式上場し、公募増資を行ったこと等により資本金と資本剰余金がそれぞれ7,579,652千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失を3,592,954千円計上したことによる利益剰余金の減少によるものであります。なお、欠損金の解消および財務体質の健全化を目的に、資本剰余金を1,559,650千円減少させ、同額を利益剰余金に振り替え、欠損填補を行っております。
②経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、中東情勢の緊迫化や中国経済の先行きの不透明さによる景気の下振れリスクはあるものの、実質所得の上昇やインフレ率の鈍化に伴い安定的な成長が見込まれ緩やかな回復基調が続くものと見込まれています。宇宙業界においては、10年で1兆円という長期かつ大規模な支援となる「宇宙戦略基金」が国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に設置され、2024年度からスタートした第1期では、当社は公募テーマ「商業衛星コンステレーション構築加速化(予算総額950億円で4社が採択済み)」に採択されました。加えて、防衛省の令和7年予算案において「衛星コンステレーション」構築に2,832億円が計上されるなど、宇宙産業を日本経済における成長産業とするための政府施策がより具体化した年となりました。
このような状況の下、当社グループは、2024年3月13日に打上げた当社4機目の小型SAR衛星の初画像(ファーストライト)を4月8日に、8月3日に打ち上げた当社5機目の小型SAR衛星の初画像を9月17日に、12月21日に打ち上げた当社6機目の小型SAR衛星の初画像を2025年1月16日に取得しました。また内閣府宇宙開発戦略推進事務局が推進する「令和6年度小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証」、防衛省が推進する安全保障用途に適した小型合成開口レーダ(SAR)衛星の宇宙実証の採択事業者として、複数の国内政府機関へ納入しております。既存サービスの「Land Displacement Monitoring」サービス及び「Flood Damage Assessment」サービスの提供並びに顧客との共同ソリューション開発プロジェクトは引き続き順調に進捗しております。
技術開発の成果としては、新たな撮像モードであるステアリング・スポットライトモードでのテスト観測にて、日本最高分解能であるアジマス分解能25cmの画像取得に成功しました。
衛星製造につきましては、小型SAR衛星の製造事業所「ヤマトテクノロジーセンター」が2024年9月より本格稼働を開始し、衛星コンステレーション構築を実現するための強固な生産体制が整いました。
また、衛星の打上げ契約につきましては、Rocket Lab社(本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州、CEO:Sir Peter Beck)が提供するエレクトロン・ロケットで2025年以降に10機の衛星打上げを行うことに合意しました。
この結果、当連結会計年度における売上高は、2,316,649千円(前連結会計年度比67.1%増)、営業損失は3,070,206千円(前連結会計年度は1,795,927千円の損失)、経常損失は3,594,948千円(前連結会計年度は1,951,232千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は3,592,954千円(前連結会計年度は1,520,458千円の損失)となっております。
なお、当社グループは衛星データ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ9,771,337千円増加し、14,239,861千円(前連結会計年度末は4,468,524千円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動に使用した資金は1,798,097千円(前連結会計年度は2,221,564千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失3,586,493千円(前年同期は税金等調整前当期純損失1,505,008千円)、減価償却費1,097,476千円(前年同期は減価償却費115,259千円)、株式報酬費用437,930千円、上場関連費用383,560千円(前年同期は上場関連費用6,988千円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動に使用した資金は7,464,995千円(前連結会計年度は3,636,955千円の使用)となりました。これは主に、衛星製造部品等購入による有形固定資産の取得による支出7,336,512千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出3,619,099千円)等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動から得られた資金は19,032,705千円(前連結会計年度は3,722,615千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,270,000千円(前年同期は長期借入れによる収入2,030,000千円)、第三者割当による新株式の発行及び東京証券取引所グロース市場への上場に伴う株式の発行による収入15,159,304千円(前年同期は株式の発行による収入1,300,182千円)等によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、衛星データ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
衛星データ事業2,648,30447.05,362,256102.7

(注)第7期連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、衛星データ事業の前連結会計年度において、中小企業イノベーション創出推進事業(経産省SBIR、金額:4,100,000千円)の受注があったためです。
c.販売実績
当社グループは、衛星データ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次の通りであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
衛星データ事業2,316,649167.1

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
相手先第6期
連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
第7期
連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
官公庁1,227,66988.62,139,77992.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
a.総収入(売上高と補助金収入の合算額)
総収入は、前連結会計年度に比べて1,122,479千円(81.0%)増加し、2,508,762千円となりました。これは主に、官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。特に、宇宙開発利用加速化戦略プログラム(通称:スターダスト・プログラム)「小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証」の令和6年分(契約額:1,280,070千円)が令和5年分の契約額から増額されたことによります。なお、当該期間における補助金収入(中小企業イノベーション創出推進事業)は192,112千円です。
b.衛星運用数
期初は2機、期末の衛星運用機数は4機となりました。ただし、依然として各国政府からの強い需要には応えられていない状況のため、早急な量産体制の構築・運用機数の増加が必要と判断しております。
c.受注額/受注残高
「小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証」の令和6年分(契約額:1,280,070千円)の受注により、受注額は2,648,304千円、受注残高は5,362,256千円となりました。
なお、当該指標においては、補助金収入を含めて受注額/受注残高を算出しております。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表注記事項(重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りです。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
主な増減内容については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績
主な当該内容については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べて930,366千円(67.1%)増加し、2,316,649千円となりました。これは主に、官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、前連結会計年度に比べて1,532,188千円(268.8%)増加し、2,102,132千円となりました。これは主に、官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は214,517千円(前連結会計年度は816,338千円)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて672,457千円(25.7%)増加し、3,284,723千円となりました。これは主に、事業拡大のため人員採用を積極的に行ったことにより給料及び手当が181,015千円、株式報酬費用が184,693千円、外形標準課税対象法人になったことにより租税公課が112,673千円増加したこと等によるものであります。この結果、営業損失は3,070,206千円(前連結会計年度は1,795,927千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は、前連結会計年度に比べて170,430千円(686.8%)増加し、195,245千円となりました。これは主に、中小企業イノベーション創出推進事業による補助金収入が192,112千円発生したこと等によるものであります。営業外費用は、前連結会計年度に比べて539,868千円(299.7%)増加し、719,988千円となりました。これは主に借入金の支払利息が206,013千円、2024年12月19日付で東京証券取引所グロース市場に株式上場したことにより上場関連費用が376,571千円増加したこと等によるものであります。この結果、経常損失は3,594,948千円(前連結会計年度は1,951,232千円の経常損失)となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純損失)
特別利益は、8,487千円となりました。これは、固定資産売却益7,323千円、新株予約権戻入益1,164千円を計上したことによるものであります。特別損失は、32千円となりました。これは、固定資産除却損32千円を計上したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純損失は3,586,493千円(前連結会計年度は1,505,008千円の税金等調整前当期純損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
法人税、住民税及び事業税6,460千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は3,592,954千円(前連結会計年度は1,520,458千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は企画から製造に必要な運転資金(研究開発費、人件費、諸経費)、販売費及び一般管理費等の営業活動および広告宣伝等費用によるものです。設備資金需要につきましては、衛星製造設備投資であります。
財務政策につきましては、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、必要に応じて内部資金の活用及び第三者割当増資により資金調達を行っております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおり、衛星の開発・製造・打ち上げ等の事業計画の進捗、衛星の製造体制、衛星の運用及び法規制等の様々なリスクの顕在化により業績に影響を受ける可能性があるものと認識しております。
したがって、内外の経営環境及び事業環境に影響を及ぼす要因に留意しつつ、適時に情報を収集・分析する体制を整備し、特に衛星の製造や運用に関するリスクに対応可能な体制を構築するとともに必要な経営上の施策を実行することにより業績に影響を与えるリスク要因の分散及び低減を図ってまいります。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

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