有価証券報告書-第19期(2024/01/01-2024/12/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、エネルギーの開発・生産・供給を、持続可能な形で実現することを通じて、より豊かな社会づくりに貢献することを経営理念としております。この経営理念のもと、当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、株主をはじめとするステークホルダーとの協働により社会的責任を果たすとともに、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うことを目的としてコーポレート・ガバナンスの充実に取り組みます。
なお、本項の記載内容は、時期等の記載がある場合を除き、本書提出日現在の状況に基づいております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社経営理念に基づき、効率的な企業経営と実効性の高い監督を実現するため、業務に精通した取締役による業務執行を監査役が監査する監査役設置会社の機関設計を採用しています。また、急速に変化する経営環境及び業容の拡大に的確・迅速に対応するため、業務執行体制の更なる強化を目的として執行役員制度を導入し、一層機動的かつ効率的な経営体制の強化を図っております。
当社では、各国政府や国際的なエネルギー企業等との重要な交渉機会が多く、これには当社事業に関する知識・技術並びに国際的な経験を有し、業務に精通した社内出身の取締役・執行役員があたる必要があると考えており、社内出身の取締役は原則として執行役員を兼務することで、取締役会が現下の経営環境・事業環境を把握したうえで最適な業務の執行を決定するとともに、実効的な経営の監督機能を発揮する体制を確保しております。また、経営の透明性の向上と取締役会の実効的監督機能の強化を図る観点に加え、独立した立場から、自らの知見に基づく助言、経営の監督、利益相反取引の監督を行うとともに、ステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させることで社内出身者とは異なる客観的な視点を経営に活用するため、取締役全10名中5名の独立社外取締役を選任しております。
この独立社外取締役には、資源・エネルギー業界や財務・法務その他の分野において、企業経営経験者、学識経験者又はその他の専門家等として、豊富な経験と幅広い見識を有する社外の人材を選任することとしております。
また、当社の監査役は、全5名中4名が独立社外監査役であり、かつ監査役の独立性と監査の実効性を確保し、監査機能の強化を図るべく、法令に基づき監査役会を設置するとともに監査役の職務を補助するための組織である監査役室に専任の監査役補助者を複数名置き、更に内部監査部門(監査ユニット)や会計監査人との連携を強化するなどの取り組みを行っております。
③ コーポレート・ガバナンス体制
<当社のコーポレート・ガバナンス体制(模式図)>
a)取締役及び取締役会
取締役会は、株主に対する受託者責任を認識した上で、実効的なコーポレート・ガバナンスの実現により、十分な監督機能を発揮するとともに、経営の公正性・透明性を確保し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを責務としています。
当社の取締役会は10名で構成され、うち5名は社外取締役であります。効率的な議事運営の観点から、業務に最も精通した代表取締役社長が取締役会の議長を務めることとしております。
取締役会は、毎月1回開催するほか、必要に応じて随時開催し、経営戦略や重要な業務執行について審議・決定するとともに取締役の職務の執行を監督しております。
また、グローバルな経営環境の変化への即応性を高めるとともに、経営責任をより明確化するため、取締役の任期について定款において1年としております。
i)取締役及び取締役会の活動状況
本報告書提出日時点における取締役会の構成及び当事業年度における取締役会の出席状況は以下のとおりです。
(注1) 2025年3月28日に就任したため、該当事項はありません。
(注2) 2024年3月26日の就任後の状況を記載しております。
(注3) 2024年3月26日に退任した代表取締役北村俊昭氏、取締役橘高公久氏、取締役佐瀬信治氏は出席対象となる取締役会3回の全てに出席しております。
(注4) 2025年3月28日に退任した代表取締役川野憲二氏、取締役西川知雄氏は2024年度の取締役会15回の全てに出席しています。
当事業年度における取締役会の具体的な検討内容及び審議件数は以下のとおりです。
取締役及び監査役のスキルマトリックス
当社は、「INPEX Vision 2035『責任あるエネルギー・トランジションの実現』」を実行するため、多様かつ豊富な経験や見識を有する取締役及び監査役を選任しております。
●は、特に期待する分野を示したものであり、対象者の有する知識・経験の全てを示すものではありません。
(スキルマトリックス各項目の選定理由)
ⅱ)各種諮問委員会の活動状況
当社は取締役会への諮問機関として、指名・報酬諮問委員会及び経営諮問委員会を設置しています。当事業年度における各諮問委員会の概要及び活動状況は以下のとおりです。
・ 指名・報酬諮問委員会
取締役の指名、報酬に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化するため、取締役会の諮問機関として2017年1月に指名・報酬諮問委員会を設置、取締役等の指名と報酬について審議し、取締役会に答申しております。当事業年度は6回開催しました。また、2024年2月15日開催の定例取締役会において、指名・報酬諮問委員会規程を改定し、更に2025年3月28日開催の臨時取締役会において、社内取締役1名及び独立社外取締役3名(含む委員長1名)が本委員として選任され、同日付にて就任しました。
本報告書提出日時点における指名・報酬諮問委員会の構成及び当事業年度における指名・報酬諮問委員会の出席状況は以下のとおりです。
<具体的な検討内容>(指名)
・新たなINPEX Vision 2035及び中期経営計画の検討状況
・2025年12月期 新執行役員体制
・2025年4月以降の新組織における執行役員体制
・社内・社外取締役に求める要件(再定義)
・後継者計画
・取締役及び代表取締役候補者
・取締役及び監査役のスキルマトリックス
(報酬)
・報酬水準の妥当性検証(ピアグループとの比較)
・取締役報酬額の改定
・取締役及び執行役員に対する株式報酬制度の一部改定
・取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の一部改定
・2024年12月期 会社業績、経営指標の実績、各部門業績
・業績連動報酬(賞与・株式報酬)KPIの実績
・2024年12月期 取締役賞与・株式報酬支給案
(指名・報酬)
・年間協議スケジュール
・ 経営諮問委員会
国際的な政治経済情勢及びエネルギー情勢の展望、グローバル企業としての経営戦略の在り方、コーポレート・ガバナンスの強化の在り方等の諸課題について、外部有識者から取締役会に多面的かつ客観的な助言・提言を頂き、企業価値及びコーポレート・ガバナンスの向上を目指すことを目的として、2012年10月に経営諮問委員会を設置しております。本委員会は同分野に幅広い知見を有する大学教授等国内外の外部有識者から構成され、社内から代表取締役及び経営企画本部長等が出席します。当事業年度は1回開催しました。
本報告書提出日時点における経営諮問委員会の構成及び当事業年度における経営諮問委員会の出席状況は以下のとおりです。
<具体的な検討内容>・最新内外エネルギー情勢と日本のエネルギー戦略
ⅲ)取締役会全体の実効性評価の結果概要
当社は、取締役会全体が適切に機能しているかを定期的に検証し、課題の抽出と改善の取組みを継続していくことを目的として、取締役会全体の実効性の評価を毎年実施し、その結果の概要を開示することとしております。
この方針に基づき、第10回目となる2024年度の評価を実施いたしました。評価方法及び結果の概要は以下のとおりです。
[評価方法]
2024年8月開催の社外取締役と監査役の会合において、前回の実効性評価より抽出されたアクションプランへの取り組み状況について中間振り返りを行うと共に、2024年度の実効性評価の実施方法について議論を行いました。
その結果、前回評価において第三者評価機関によりその妥当性が確認された、取締役会自身による自己評価方式を2024年度の実効性評価において採用することとしました。
なお、事務局の評価・分析及び改善案ドラフトの妥当性確認を目的に、今後も3年に1度程度のサイクルで第三者評価機関を起用する方針を確認しました。
その後、11月開催の取締役会において、2024年度の実施方針、事務局作成のアンケート内容・構成など、2024年度の評価項目について審議を行いました。
同審議の内容を踏まえ、評価項目については以下のとおりとしたうえで、全ての取締役及び監査役に対して完全無記名のアンケート調査(WEB形式)を実施し、事務局にてアンケート回答結果の集計及び分析を行い、2025年1月の社外取締役・監査役と代表取締役との会合において、集計・分析結果及び今後の課題と取組みについて議論を行い、2月の取締役会において、評価結果を確認しました。
[評価項目]
2024年度のアンケート項目は以下のとおりです。設問ごとに概ね4段階で評価する方式としており、具体的な意見の吸い上げのために、多くの質問に自由記述欄を設けました。
第1章[自己評価]
第2章[取締役会の構成]
第3章[取締役会の運営]
第4章[取締役会への支援体制]
第5章[取締役会の役割・責務]
第6章[投資家・株主との関係]
第7章[指名・報酬諮問委員会]
第8章[前回策定したアクションプランへの取組み]
第9章[自由記述]
[前年度の実効性評価結果を踏まえた2024年度の取組み]
2023年度の取締役会実効性評価の結果を踏まえた2024年度の取組み状況は以下のとおりです。
1.経営戦略の議論の充実
・INPEX Vision @2022の分析・総括を前広に実施。
・次期中期経営計画・Visionの策定に向け、年初においてあらかじめ十分な議論回数を確保したうえで、その位置づけ、目標指標、計画策定プロセス等幅広い視点からの議論を実施。
2.取締役会における議論の更なる活性化
・取締役会の資料において、経営会議等における議論ポイントの紹介を継続。
・懇親会等の実施により取締役会メンバー間の連携を促進するとともに、執行役員との交流・意見交換の機会を確保。
・事前説明会の実施及び集中審議案件提示の継続に加え、定例案件の報告頻度・方法変更によるメリハリの効いた取締役会運営を追求。
・取締役会メンバーの更なる知見向上への取組みとして、「AIとエネルギー産業」をテーマにAI活用の専門家による講演会・意見交換会を開催。
3.指名・報酬諮問委員会の機能強化
・独立社外取締役を委員長に選任するとともに、構成についても委員4名中3名を独立社外取締役とするなど、指名・報酬諮問委員会の客観性・独立性を一層強化。
・代表取締役社長のサクセッションプランを含む指名・報酬諮問委員会における年間の審議内容について委員長より取締役会にフィードバックを実施。
4.取締役会の在り方に係る議論の深化
・2025年3月の株主総会における取締役候補者について、取締役会メンバーの更なる多様性の確保の観点から指名・報酬諮問委員会において議論を実施。それら議論の結果を踏まえ取締役会において適切な候補者を選定。
[2024年度の評価結果の概要]
社外取締役・監査役と代表取締役の会合、経営会議及び取締役会での審議の結果、2024年度の取締役会の実効性については以下の評価結果が確認されました。
・取締役会の構成について、メンバーの知見・経験は十分な多様性を備えており、人数規模や社外取締役の割合についても概ね現状において適切であるものの、今後は、女性取締役の増員や、外国籍取締役の登用等を通じ更なる多様性確保を図るべき。
・事前説明会の開催や経営会議等での議論の共有及び専門用語の解説・注釈等の、取締役会の議論活性化に向けた取組みはいずれも有効であり、継続するべき。
・社外専門家による講演会、国内外操業現場の視察及び取締役会内外での自由討議の機会等を確保することで非常勤役員の知見向上を図るとともに、取締役会メンバー間及び執行役員との連携を一層強化するべき。
・投資家・株主との関係においては、市場との対話の重要性を認識し、積極的な発信と関係構築に努めており、引き続き取り組みの充実化を図るべき。
・指名・報酬諮問委員会については、その独立性・客観性が確保されており、指名・報酬両分野における審議等において必要な役割を果たしている。今後は、取締役会との連携強化の取組みをより一層推進するべき。
上記を含む個別の評価結果を総括した結果、2024年度の取締役会全体の実効性は、全体として前年度に引き続き十分に確保されていると評価されました。
[更なる実効性向上に向けた取り組み]
取締役会の更なる実効性の確保に向け、今後の取り組みとして、以下のアクションプランが設定されました。
1.経営戦略の議論の充実
・取締役会付議各議案について、中期経営計画・Visionにおける位置づけや関連性を明確にする。
・計画達成に特に大きく影響を及ぼす戦略については、個別に審議事項を設けるなど十分な議論に基づき、迅速果断な経営判断を行う。
・必要に応じ事業環境や事業関連分野に関する取締役会内外での自由討議の機会を確保する。
2.取締役会の議論の活性化
・経営会議における論点の紹介、専門用語の解説、資料の早期提供などの情報共有及び案件理解向上のための各種取り組みを継続する。
・取締役会メンバー以外も含めた適切な交流・意見交換の機会を設ける。
・事業戦略等の議論に資するべく、国内外の操業現場視察の機会を確保する。
・主要事業国における環境政策・規制の動向、技術動向、M&A等についての取締役会メンバーの更なる知見向上への取組みとして、社外専門家等による講演会を検討し、実施する。
・取締役会実効性評価の最適な手法について、継続的に検討する。
3.指名・報酬諮問委員会の機能強化
・指名・報酬諮問委員会から取締役会への情報連携の更なる充実を図るため、審議結果に加え、審議計画や協議の進捗に関する報告を行う。
・取締役指名及び業績連動報酬に係る指名・報酬諮問委員会での審議状況に加え、代表取締役社長のサクセッションプランの検討状況についても併せて報告を行う。
・従来同様、取締役会として備えるべきスキルの組み合わせについて、指名・報酬諮問委員会において中期経営計画の達成に必要なスキルを議論した上で適切な候補者を選定し、取締役会に答申を行う。
4.INPEX Vision 2035を踏まえた取締役会の在り方に係る議論の深化
・取締役会の多様性向上への取り組みとして、女性の増員や外国籍・他業種経営経験者の登用について、指名・報酬諮問委員会での議論を深化させる。
・当社の特性を踏まえた取締役・取締役会の役割を整理し、取締役会付議基準のレビューや、必要に応じ最適な機関設計についての議論を行う。
当社は、今回の評価結果を踏まえて、引き続き、取締役会の実効性の向上を図ってまいります。
b)監査役及び監査役会
監査役及び監査役会の状況については、後記「(3)監査の状況」に記載しております。
c)経営会議
業務執行の決定に関しては、意思決定の迅速化の観点から、経営会議を設置し、取締役会の決議事項に属さない事項についての機動的な意思決定を行うとともに、取締役会の意思決定に資するための議論を行っております。経営会議は毎週ないし適宜開催されます。
当社の経営会議は、常勤の取締役、本部長である執行役員及び議長が必要と判断し経営会議の決議によって選任された執行役員をもって構成されており、本書提出日時点の構成員は15名となります。効率的な議事運営の観点から、業務に最も精通した代表取締役社長が経営会議の議長を務めることとしております。
d)執行役員制度
急速に変化する経営環境及び業容の拡大に的確・迅速に対応するため、執行役員制度を導入し、権限委譲を行うことで業務執行体制の明確化を図るとともに、一層機動的かつ効率的な経営体制を構築しております。なお、執行役員の任期については、事業年度毎の執行責任をより明確化するため、1年としております。
e)業務執行に係る各種委員会
業務執行に係る各種委員会として、「コンプライアンス委員会」、「サステナビリティ推進委員会」、「コーポレートHSE委員会」、「情報セキュリティ委員会」及び「INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会」をそれぞれ設置しています。
本報告書提出日時点における各委員会の概要及び活動状況は以下のとおりです。
i)コンプライアンス委員会
グループ全体として一貫したコンプライアンスの取組みを推進することを目的として、2006年4月よりコンプライアンス委員会を設置しております。本委員会はコンプライアンス担当役員を委員長とし、常設組織の本部長・担当役員から構成され、コンプライアンスに関わるグループの基本方針や重要事項を審議し、コンプライアンス実践状況を管理しております。当事業年度は3回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)
副委員長:大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)
委員:山田大介氏(財務・経理本部長)、八方庸介氏(資材・情報システム本部長)、栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)、加藤博史氏(グローバルエネルギー営業本部長)、宮永勝氏(国内事業本部長 企画・営業担当)、仙石雄三氏(上流事業開発本部長)、加賀野井彰一氏(水素・CCUS事業開発本部長)、川野憲二氏(再生可能エネルギー事業本部長、戦略プロジェクト室担当)、渡邉章弘氏(アジア事業本部長)、細野宗宏氏(欧州・中東事業本部長)、藤井洋氏(代表取締役 アブダビ事業本部長)、杉山広巳氏(国内事業本部長 開発・生産担当)
ⅱ)サステナビリティ推進委員会
当社グループの社会的責任を果たし、社会の持続可能な発展に貢献する取組みを推進することを目的として、2012年4月よりサステナビリティ推進委員会(旧CSR委員会)を設置しております。本委員会は代表取締役社長を委員長とし、代表取締役、総務本部長、経営企画本部長、コンプライアンス委員会委員長、コーポレートHSE委員会委員長から構成され、サステナビリティに関する基本方針、同推進に関する重要事項等を審議します。当事業年度は2回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:上田隆之氏(代表取締役社長)
委員:藤井洋氏(代表取締役 アブダビ事業本部長)、大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)、滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)、栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)
ⅲ)コーポレートHSE委員会
当社が定めたHSEマネジメントシステム規則に従い、労働安全衛生及び環境への取り組みを推進することを目的として、2008年9月17日より設置しております。本委員会はHSE担当役員を委員長とし、委員は常設組織の本部長・当社役員で構成され、HSEに関わる方針や重要事項を審議します。当事業年度は4回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)
副委員長:大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)
委員:滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)、八方庸介氏(資材・情報システム本部長)、加藤博史氏(グローバルエネルギー営業本部長)、宮永勝氏(国内事業本部長 企画・営業担当)、仙石雄三氏(上流事業開発本部長)、加賀野井彰一氏(水素・CCUS事業開発本部長)、川野憲二氏(再生可能エネルギー事業本部長、戦略プロジェクト室担当)、渡邉章弘氏(アジア事業本部長)、細野宗宏氏(欧州・中東事業本部長)、藤井洋氏(代表取締役 アブダビ事業本部長)、杉山広巳氏(国内事業本部長 開発・生産担当)
ⅳ)情報セキュリティ委員会
情報セキュリティの維持・管理及び強化に必要な各種施策の検討及び決定を行うことを目的とし、2007年11月より設置しております。
本委員会は情報システム担当役員を委員長とし、情報セキュリティに関わる基本方針や重要事項を審議し、情報セキュリティに関する事故が発生した場合の対応及び再発防止策等も管理しております。当事業年度は2回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:八方庸介氏(資材・情報システム本部長)
副委員長:大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)
委員:滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)、山田大介氏(財務・経理本部長)、栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)、仙石雄三氏(上流事業開発本部長)
ⅴ)INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会
当社が参画する主要なプロジェクトの重要な節目において、その準備状況を確認し、プロジェクト価値の向上を図るとともに当社の意思決定に資する助言を提供することを目的に2014年5月より設置しております。本審査会は技術本部長を審査会長として、プロジェクトの取得/参入、探鉱、評価、開発等の各フェーズにおける技術的評価を組織横断的に行っています。当事業年度は20回開催しました。
本書提出日現在の審査会長は以下のとおりであります。
審査会長:栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)
④ 内部統制システムの整備の状況
-業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備についての決定内容-
当社の取締役会は「株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備」について以下のとおり決議しております。
a)当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するため、サステナビリティ憲章及び行動基本原則を策定し、この遵守と徹底を図るための体制を構築する。
当社は、コンプライアンス担当役員及び常設組織の本部長又は担当役員等を構成員とするコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスに関わる基本方針や重要事項を審議し、その実践状況を管理するとともに、社内研修等を通じて周知徹底を図ることで、取締役及び使用人がその職務執行上、法令及び定款に則り、行動することを確保する。併せて、社内担当部署及び社外専門家(弁護士)等を窓口とした内部通報制度を整備する。
また、コンプライアンス体制及び関連社内規程を実効あらしめるために、社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を通じ、これを検証・評価するとともに、適宜改善を行う。社長直属の内部監査部門は、内部監査規程に基づき、年度毎に内部監査計画を策定し、同計画及び内部監査結果について、定期的に取締役会並びに常勤監査役及び監査役会へ報告する。
さらに、財務報告の正確性と信頼性を確保するために必要な体制を整備し、適正に運用するとともに、その有効性の評価を行う。
b)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役は、その所管する職務の執行に係る文書その他の情報については、法令、定款及び社内規程等に則り、情報セキュリティ体制を整備し、適正に保存及び管理する。
c)当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社グループの企業活動に関連する様々なリスクに対処するため、取締役は各担当部署と緊密な連携を図りつつ、リスクの特定・分析・評価を実施の上、社内規程・ガイドライン等に基づき、リスク管理を行う。
さらに、日常業務に係るリスク管理の運営状況等については、社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を通じ、これを検証・評価するとともに、環境の変化に応じた不断の見直しを行う。
d)当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役は、取締役の職務の執行が効率的に行われる体制を確保するため、以下の点に留意して事業運営を行う。
(1)重要事項の決定については、常勤の取締役、役付執行役員等で組織する経営会議を毎週ないし適宜開催し、迅速かつ適正に業務執行を行う。
(2)日常の職務遂行については、取締役会規程その他の社内規程に基づき権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が迅速に業務を遂行する。
また、取締役会は、長期の経営戦略と中期の経営計画を策定するとともに、その進捗状況の報告を受ける。
当社は、業務の効率的運営及び責任体制の確立を図るため取締役等を本部長とする本部制を採用しているが、各本部等は、経営計画等を実現するため、重要なリスクとその対処方針に留意しつつ、事業環境に応じた主要なマイルストーンとなる取組みを推進し、経営会議は、その進捗状況の報告を受ける。
e)当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
イ)当社の子会社の取締役その他これらの者に相当する者(以下「取締役等」という。)の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、グループ経営管理規程に基づき、子会社との間でグループ経営管理に係る契約を締結し、各社の重要事項について当社に報告を求め、又は承認する。
ロ)当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、子会社におけるリスク管理について、グループ経営管理規程に基づき、当社グループ各社の相互の連携のもと、当社グループ全体のリスク管理を行う。
また、当社は、子会社に対して当社の社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等に協力するよう求め、かかる監査等を通じ、子会社の日常業務に係るリスク管理の運営状況等を検証・評価するとともに、かかる検証・評価の結果を踏まえて、子会社に対して環境の変化に応じた不断の見直しを求める。
ハ)当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われる体制を確保するため、当社グループ全体において、長期の経営戦略と中期の経営計画を共有し、人的・資金的な経営資源を効率的に運用するとともに、当社の各社内規程等に準じ、以下の点に留意して事業運営を行うよう求める。
(1)子会社における重要事項の決定については、子会社の取締役会又は取締役合議にて決定を行う。
(2)子会社の日常の職務執行については、子会社における職務権限を定めた規程に基づいて権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が迅速に業務を遂行する。
ニ)当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、グループ全体に適用されるコンプライアンス体制(内部通報制度を含む)を構築し、子会社の取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人に対して周知徹底する。
当社は、子会社の協力を得て、子会社に対し、当社の社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を実施する。
当社は、子会社において取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制が構築されるよう、グループ経営管理規程に基づき、子会社との間でグループ経営管理に係る契約を締結する。
f)当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の当社の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社は、監査役の監査の実効性を高めるべく、監査役の職務を補助するための執行部門から独立した組織である監査役室を設置し、専任の使用人を置く。
当該使用人は、監査役の指揮命令に従うものとし、当該使用人の人事評価、人事異動及び懲戒処分は、事前に常勤監査役の同意を必要とする。
g)当社の監査役への報告に関する体制
当社の取締役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者は、当社の監査役に対して、法令に定める事項、当社及びグループ各社に重大な影響を及ぼす事項その他当社の監査役がその職務遂行上報告を受ける必要があると判断した事項について、報告及び情報提供を行う。
また、当社の監査役は、当社の取締役会その他重要な会議に出席するとともに、稟議の回付等を受けて、常に業務上の情報を入手できるようにする。
当社グループの内部通報制度においては、コンプライアンス担当役員は、当社グループの取締役、監査役その他これらの者に相当する者並びに使用人及び退職後1年以内の使用人からの内部通報の状況について、速やかに当社の常勤監査役に対して報告する。
h)前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、当社の監査役へ報告を行った当社グループの取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止するとともに、その旨を周知徹底する。
また、当社グループの内部通報制度においては、報告者に対する不利な取扱いが確認された場合には、不利な取扱いをした者及びその所属部門長等は、就業規則等に則った懲戒等の処分の対象となる。
i)当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役がその職務の執行について、当社に対し、会社法第388条に基づく費用の前払又は償還の手続等の請求をしたときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
j)その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
代表取締役は、監査役と定期的な会合を実施するとともに、適宜必要な情報を提供し、監査役との意思疎通を図る。併せて、当社は、監査役と社外取締役との定期会合の機会を確保し、相互連携と情報共有の充実を図る。
また、当社は、監査役が内部監査部門とも連携し、定期的に報告を受けることができる体制を整えるなど、監査の実効性の向上を図る。
さらに、監査役の監査の実施に当たり、弁護士、公認会計士、税理士等の社外専門家と緊密に連携が取れるようにする。
-業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の運用状況の概要-
当社は、「株式会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の整備」についての決定内容に基づき、内部統制システムを適切に運用しておりますが、本書提出日現在の主な運用状況の概要は、以下のとおりであります。
<コンプライアンス体制>当社は、当社グループの行動規範(Code of Conduct)を制定し、全ての役員及び従業員に対し、法令遵守はもちろんのこと、社会規範を尊重し、高い倫理観を持った行動をするよう義務付けております。また、コンプライアンス委員会を定期的及び随時に開催し、コンプライアンスの実践状況等を確認するとともに、取締役会にも報告しております。
社内のコンプライアンス活動
コンプライアンス委員会で決議した活動計画に従い、社内の各種ツールを利用したコンプライアンスに関する情報発信や、定例の社内コンプライアンス研修等の開催に加えて、当年度の重点的な活動として、2023年度に引き続き、役員を対象とした外部弁護士によるコンプライアンス研修や職場環境のモニタリング等を目的としたハラスメント・コミュニケーションに関するアンケート調査を実施したほか、幹部社員を対象としたハラスメント・不正防止に関する研修や公益通報対応業務従事者を対象とした外部弁護士による研修を実施しました。また、各部署に配置したコンプライアンス推進担当者とコンプライアンスを統括する部署の担当者との会合を半期毎に開催するなど、職場全体としてのコンプライアンス活動の拡充・強化に取り組みました。
グローバルに事業を展開する当社グループのコンプライアンス体制を更に強化するため、国内外の当社グループ社員から、経営上のリスクが特に高い贈収賄・汚職、競争法違反、不正な会計処理の3つの分野に関して、多言語での受付を可能とするグローバルな内部通報制度を運用するとともに、贈収賄・汚職防止に係る当社グループの姿勢を包括的に明示する「INPEXグループグローバル贈収賄・汚職防止方針」を公表しております。
その他のコンプライアンス活動
また、人権尊重に対する当社の姿勢を明示するため、「INPEXグループ人権方針」を策定・公表しております。さらに、英国法「Modern Slavery Act 2015」に基づき、当社グループ及びそのサプライチェーンにおける奴隷労働や人身取引の防止への取組みに係るステートメントを開示しているほか、当社グループが事業を展開する豪州、ノルウェーにおいても、関係法令に基づき、人権侵害の防止への取組み等に係るステートメント等を開示しております。
加えて、人権や公正な企業活動、機密保持等のコンプライアンスに関わる事項を含むESGへの取組みをサプライチェーン全体で強化すべく「サプライヤー行動規範」を制定し、当社標準契約書の中に含める形式で契約先サプライヤーに遵守を求めております。また、本行動規範の理解促進のための施策として「サプライヤー行動規範ガイドライン」も発行しております。
グローバルに事業を展開する当社グループは、税務コンプライアンスに関する基本的な考え方を表明する「税務方針」を策定・公表しており、クロスボーダー取引に係る税務等に適切に対応するため、税務ガバナンス体制の強化に取り組んでおります。
当社では、社内担当部署及び社外専門家(弁護士)等を窓口とした内部通報制度を整備しておりますが、本年度は、重大な法令違反等に関わる内部通報案件はありませんでした。
<リスク管理体制>事業に関連する様々なリスクに対処するため、まず、石油・天然ガス上流事業における新規プロジェクトの取得に際しては、上流事業開発本部により一元的に採否の分析・検討を行っています。また、探鉱、評価、開発等の各フェーズにおける技術的な評価等を組織横断的に行うための仕組みとして「INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会」を運営しているほか、各プロジェクトのリスク及び対処方針を定期的に見直すとともに、主要なプロジェクトについては取締役会にて報告しております。
次に、再生可能エネルギー事業、新分野事業及び水素・CCUS事業に関しては、再生可能エネルギー事業本部、イノベーション本部及び水素・CCUS事業開発本部がそれぞれ担当する事業の総合調整をしています。INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会や外部専門家の検証を実施するとともに、重要なプロジェクトについては取締役会にて報告しております。
また、事業を行う国や地域のカントリーリスク管理に係るガイドラインを制定し、リスクの高い国には累積投資残高の目標限度額を設定する等の管理を行っております。
さらに、為替、金利、原油・天然ガス価格、及び有価証券価格の各変動リスクを特定し、それらの管理・ヘッジ方法を定めることで財務リスク管理を行っております。
また、HSE(健康・安全・環境)リスクに関しては、当社の事業活動における安全衛生、プロセスセーフティ、環境保全の継続的改善を推進するため、HSEマネジメントシステムで定めるHSEリスク管理要領に基づき、事業所毎にHSEリスクの特定、分析・評価を行っています。また、リスク対応策を策定、実行するとともに、HSEリスクを監視するため、リスク管理状況を定期的に本社に報告させ、本社ではこれを確認しております。さらに、セキュリティに関するリスク等についても、関連する要領や指針をもとに全社的な管理に取り組んでおります。さらにノンオペレータープロジェクトのHSE管理についても、各プロジェクトのリスクに応じたHSE関与を推進しております。
一方、大規模な事故や災害等による緊急事態に対応できる能力を高めるため、緊急時・危機対応計画書を策定・維持するとともに、平時より緊急時対応訓練を定期的に実施する等、積極的にリスク管理に努めております。また、重要な業務を停止させないために事業継続計画(BCP)を策定しております。
このほか、重要な契約や訴訟等に関する事業部門及び経営陣への適切な法的助言ができる体制の整備並びに国内外の事業への法務サポート機能のさらなる充実のため、リーガルユニットを独立した組織とし、リーガルリスクの管理も強化しております。
また、情報セキュリティ委員会を定期的及び随時に開催し、組織的・体系的な情報セキュリティ対策を講じるとともに、情報漏洩防止を含む教育・訓練も実施しております。
<職務執行の効率性を確保するための体制>当社の戦略的な方向付けを行うべく、取締役会において経営戦略及び経営計画として「ビジョン」及び「中期経営計画」を策定し、公表しています。2025年2月には、「INPEX Vision 2035 『責任あるエネルギー・トランジションの実現』(以下、INPEX Vision 2035)」を策定・公表しました。INPEX Vision 2035では、昨今の経営環境や社会情勢等の変化を踏まえつつ、2035年に向けた当社の長期的な戦略を示すとともに、2025年から2027年までの3年間における中期経営計画として当面の具体的な目標・道筋を新たに示しております。
また、これらの長期的な戦略と中期経営計画を実現するための経営執行部門の事業運営方針である全社取組方針を踏まえ、全社の年度計画・目標を策定するとともに、中間及び期末にその進捗状況の振り返りを実施し、その評価結果について取締役会に報告しております。
<グループ会社の経営管理体制>グループ経営管理規程及びグループ経営管理に係る契約に基づき、当社は、グループ会社との間で重要事項について報告を求め、又は承認をしております。また、当社の内部監査部門である監査ユニットが、年度監査計画に基づき子会社の監査を実施するとともに当社取締役会並びに常勤監査役及び監査役会に監査結果を報告しております。
一方、グループ運営に当たっては、海外プロジェクトの子会社について当社との兼務体制を活用するとともに、併せて資金面では、Cash Management Systemによるグループ資金の一元管理体制を通して資金効率を高めているほか、シンガポール共和国に設立した当社金融子会社でのグループ内ファイナンス業務の集中管理等、効率的な事業運営を図っております。
当社の内部通報制度はグループ全体に適用されるものとなっており、当社及び各子会社における研修や周知活動を通じて、通報者に対する不利な取り扱いの禁止を徹底しております。
<監査役の監査の実効性を確保するための体制>監査役は、監査の実効性の向上を図るため、取締役会のほか経営会議等の重要な会議への出席、各部門に対するヒアリング、代表取締役をはじめ各取締役との会合等を通じて、必要な情報収集と意見交換を行っております。また、当社の内部監査部門である監査ユニットの年度監査計画の策定に際して意見交換を行い、かつ、個々の監査結果について随時報告を受けるほか、会計監査人から会計監査及び中間財務諸表の期中レビューの結果を含め必要な報告を受けるなど、内部監査部門及び会計監査人と緊密に連携を取っております。
さらに、常勤監査役は、コンプライアンス担当役員より、内部通報の内容及びその対応について速やかに報告を受けております。
なお、執行部から独立した専任の使用人を配置する組織として監査役室が設置され、監査役の職務を補助しております。
⑤ リスク管理及び企業倫理
当社は、激しく変化する事業環境の中で、企業価値の向上を図るためには、事業運営に伴うリスクを適切に管理することにより、損害の発生・拡大を未然に防止するとともに、顧客、取引先、投資家等の当社に対する信頼の維持・強化を図ることが重要であると認識しており、継続的にリスク管理の強化に努めております。
また、企業の持続的な発展に必要不可欠なコンプライアンス体制を体系的に整備し、法令遵守・企業倫理の徹底に努めております。具体的には、グループ全体として一貫した取り組みを推進するため、コンプライアンス委員会を設置しています。加えて、サステナビリティ憲章のもと、業務を遂行する上で守るべき行動基本原則を実践できるよう、コンプライアンスを具現化するための遵守事項を規定した行動規範を定めております。また、全社的なコンプライアンスの浸透を図るため、各職場にコンプライアンス推進担当者を配置し、定例会を開催するなど、役員及び従業員のコンプライアンス意識の向上を図っています。
コンプライアンスに関する重大な事案が発生した場合には、コンプライアンス担当役員やコンプライアンス委員会が迅速に対応策を検討、実施する体制を確立しています。コンプライアンス担当役員及びコンプライアンス委員会は、監査役や監査役会、会計監査人、内部監査部門である監査ユニット並びに子会社等の相当する機関または部署と連携し、(1)コンプライアンスに関する施策の立案、実施、(2)実施状況のモニタリング、(3)コンプライアンス意識の啓発、(4)違反についての報告受付と調査、(5)違反に対する中止勧告そのほかの対応、(6)違反の再発防止策の策定などを行っています。
その他、グループ全体に適用される内部通報制度を整備するとともに、業務テーマ別、階層別の社内コンプライアンス研修を定期的に実施しています。さらに、海外事務所においては、各国の法令・文化に沿った行動規範を整備・運用し、グローバルなコンプライアンス体制の強化を進めています。
⑥ 情報開示
当社は、経営の透明性、経営者のアカウンタビリティを向上させるべく、プレスリリース等の広報活動やホームページを通じた情報の適時・適切・公平な開示を行うとともに、株主や投資家の皆様とのエンゲージメントや株主総会を通じて、当社グループへの理解促進を図っております。
社内体制については、適時開示体制を体系的に整理した会社情報開示規程を制定し、当社グループ全体の情報管理、伝達・開示プロセス等を定め、情報開示体制を整備しております。
⑦ 株式会社の支配に関する基本方針
a)基本方針の内容
当社グループは、今後も我が国及び世界におけるエネルギー需要に応え、長期にわたり引き続き、エネルギーの安定供給の責任を果たしつつ、2050年ネットゼロに向けて「責任あるエネルギー・トランジション」の実現に取り組みます。具体策として、「現実的な移行期の燃料」としての天然ガスをよりクリーンな形で供給します。加えて、第三者向けにCCSやクリーン水素・アンモニア等の低炭素化ソリューションを提供するとともに、電力関連分野の新たな取組みを強化します。
b)財産の有効な活用及び不適切な支配の防止のための取り組み
当社グループは、資本効率性・財務健全性を意識しつつ、強固な財務体質を活かして、石油・天然ガス資源の安定的かつ効率的な供給を可能とするために事業基盤の拡大を目指し、探鉱・開発活動及び供給インフラの整備・拡充等への成長投資を行います。当社グループは、プロジェクトが生み出すキャッシュを、成長投資と株主還元にバランスよく配分することで、新たなキャッシュの創出と株主価値の増大を図り、持続的な企業価値の向上を目指します。
また、当社は、上記a)の方針に基づき、投機的な買収や外資による経営支配等により、中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われること又は否定的な影響が及ぶことがないよう、経済産業大臣に対し甲種類株式を発行しております。
その内容としては、ⅰ)取締役の選解任、ⅱ)重要な資産の全部又は一部の処分等、ⅲ)当社の目的及び当社普通株式以外の株式への議決権(甲種類株式に既に付与された種類株主総会における議決権を除く。)の付与に係る定款変更、ⅳ)統合、ⅴ)資本金の額の減少、ⅵ)解散、に際し、当社の株主総会又は取締役会の決議に加え、甲種類株式の株主による種類株主総会(以下「甲種類株主総会」という。)の決議が必要とされております。ただし、ⅰ)取締役の選解任及びⅳ)統合については、定款に定める一定の要件を充たす場合に限り、甲種類株主総会の決議が必要とされております。甲種類株主総会における議決権の行使に関しては、甲種類株主が令和4年経済産業省告示第54号に定める甲種類株式の議決権行使の基準に則り、議決権を行使できるものとしております。
当該基準では、上記ⅰ)及びⅳ)に係る決議については、「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われていく蓋然性が高いと判断される場合」、上記ⅲ)の当社普通株式以外の株式への議決権(甲種類株式に既に付与された種類株主総会における議決権を除く。)の付与に係る定款変更の決議については、「甲種類株式の議決権行使に影響を与える可能性のある場合」、上記ⅱ)、ⅲ)当社の目的に係る定款変更、ⅴ)及びⅵ)に係る決議については、「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に否定的な影響が及ぶ蓋然性が高いと判断される場合」のみ否決するものとされております。
さらに、当社の子会社定款においても子会社が重要な資産処分等を行う際に、上記ⅱ)の重要な資産の全部又は一部の処分等に該当する場合には、当該子会社の株主総会決議を要する旨を定めており、この場合も当社取締役会の決議に加え、甲種類株主総会の決議を必要としています。なお、当社の取締役会は、甲種類株主による甲種類株式の議決権行使を通じた拒否権の行使に関して権能を有しておらず、従って甲種類株式は当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
c)上記b)の取り組みについての取締役会の判断
上記b)の取り組みは、我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現及び持続的な企業価値の向上を目指すものであり、上記a)の方針に沿うものであります。
また、上記b)の甲種類株式は、拒否権の対象が限定され、その議決権行使も令和4年経済産業省告示第54号に定める経済産業大臣による甲種類株式の議決権行使の基準に則り行われることから、経営の効率性・柔軟性を不当に阻害しないよう透明性を高くし、その影響が必要最小限にとどまるよう設計されておりますので、上記a)の方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えております。
⑧ 役員等との間で締結する契約
a)責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び当社定款の規定に基づき、各社外取締役及び各監査役との間で、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としております。
b)役員等との間で締結している補償契約の内容の概要
当社は、各取締役及び各監査役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結し、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。ただし、各取締役及び各監査役が、自己若しくは第三者が不正な利益を図る又は当社に損害を加える目的で職務を執行したことが判明した場合には補償を受けた費用等を返還させることとしております。
c)役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社及び当社子会社の取締役、監査役及び当社執行役員を被保険者とする役員等賠償責任保険契約を締結しており、被保険者である役員がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が補填されます。ただし、故意又は重過失に起因して生じた当該責任は補填されない等の免責事由があります。また、保険料は全額当社が負担しております。
⑨ 取締役の定数
当社の取締役は16人以内とする旨定款に定めております。
⑩ 取締役の選任及び解任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めております。
なお、「取締役の選解任」につきましては、株主総会の決議に加え、甲種類株主総会の決議が必要となる場合がある旨定款に定めております。この内容につきましては後記「⑫ 種類株式について」をご参照下さい。
⑪ 取締役会にて決議できる株主総会決議事項
当社は、将来の機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
当社は、取締役及び監査役が、期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。
当社は、株主への機動的な利益還元を行うことを目的として、取締役会の決議によって、毎年6月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項の規定による中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
⑫ 種類株式について
当社定款においては、経営上の一定の重要事項の決定について、株主総会又は取締役会の決議に加え、甲種類株主総会の決議が必要である旨が定められております。甲種類株式は、経済産業大臣に対して発行しております。また、甲種類株式は当会社株主総会において議決権を有しておりません(ただし、法令に別段の定めがある場合はこの限りではありません)。
経営上の一定の重要事項は、「取締役の選解任」、「重要な資産の全部または一部の処分等」、「定款変更」、「統合」、「資本金の額の減少」及び「解散」であります。このうち「取締役の選解任」及び「統合」については、当社普通株式について公的主体以外の、単一の株主又は単一の株主とその共同保有者の議決権割合が100分の20以上の場合に、甲種類株主総会の決議が必要となります。
経済産業大臣は、甲種類株式による拒否権の行使(甲種類株主総会における不承認の決議)について、平成18年4月3日経済産業省告示第74号をもって甲種類株式の議決権行使の基準を制定しております。経済産業大臣が拒否権を行使できる場合は、上記重要事項ごとに、「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われていく蓋然性が高いと判断される場合」、又は「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に否定的な影響が及ぶ蓋然性が高いと判断される場合」、又は「甲種類株式の議決権行使に影響を与える可能性のある場合」となっております。同告示は数次の改正を経て、現在は令和4年3月24日経済産業省告示第54号において改めて告示されております。
このような機能を有する甲種類株式を経済産業大臣が保有することにより、投機的な買収や外資による経営支配等により、中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われること又は否定的な影響が及ぶことがないよう、当社の役割が確保されると考えられるとともに、ナショナル・フラッグ・カンパニーとして我が国向けエネルギーの安定供給の効率的実現の一翼を担うことが期待され、対外的な交渉や信用などの面で積極的な効果も期待できること等が、甲種類株式を発行した目的であります。当社の取締役会は、甲種類株主による甲種類株式の議決権行使を通じた拒否権の行使に関して権能を有しておらず、したがって甲種類株式は当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。また、当社としては、甲種類株式による拒否権の対象が限定され、拒否権行使についても同基準の設定がなされていることにより、当社の経営の効率性・柔軟性を不当に阻害しないよう透明性を高くし、またその影響が必要最小限にとどまるよう設計されているものと考えております。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、エネルギーの開発・生産・供給を、持続可能な形で実現することを通じて、より豊かな社会づくりに貢献することを経営理念としております。この経営理念のもと、当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、株主をはじめとするステークホルダーとの協働により社会的責任を果たすとともに、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うことを目的としてコーポレート・ガバナンスの充実に取り組みます。
なお、本項の記載内容は、時期等の記載がある場合を除き、本書提出日現在の状況に基づいております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社経営理念に基づき、効率的な企業経営と実効性の高い監督を実現するため、業務に精通した取締役による業務執行を監査役が監査する監査役設置会社の機関設計を採用しています。また、急速に変化する経営環境及び業容の拡大に的確・迅速に対応するため、業務執行体制の更なる強化を目的として執行役員制度を導入し、一層機動的かつ効率的な経営体制の強化を図っております。
当社では、各国政府や国際的なエネルギー企業等との重要な交渉機会が多く、これには当社事業に関する知識・技術並びに国際的な経験を有し、業務に精通した社内出身の取締役・執行役員があたる必要があると考えており、社内出身の取締役は原則として執行役員を兼務することで、取締役会が現下の経営環境・事業環境を把握したうえで最適な業務の執行を決定するとともに、実効的な経営の監督機能を発揮する体制を確保しております。また、経営の透明性の向上と取締役会の実効的監督機能の強化を図る観点に加え、独立した立場から、自らの知見に基づく助言、経営の監督、利益相反取引の監督を行うとともに、ステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させることで社内出身者とは異なる客観的な視点を経営に活用するため、取締役全10名中5名の独立社外取締役を選任しております。
この独立社外取締役には、資源・エネルギー業界や財務・法務その他の分野において、企業経営経験者、学識経験者又はその他の専門家等として、豊富な経験と幅広い見識を有する社外の人材を選任することとしております。
また、当社の監査役は、全5名中4名が独立社外監査役であり、かつ監査役の独立性と監査の実効性を確保し、監査機能の強化を図るべく、法令に基づき監査役会を設置するとともに監査役の職務を補助するための組織である監査役室に専任の監査役補助者を複数名置き、更に内部監査部門(監査ユニット)や会計監査人との連携を強化するなどの取り組みを行っております。
③ コーポレート・ガバナンス体制
<当社のコーポレート・ガバナンス体制(模式図)>

a)取締役及び取締役会
取締役会は、株主に対する受託者責任を認識した上で、実効的なコーポレート・ガバナンスの実現により、十分な監督機能を発揮するとともに、経営の公正性・透明性を確保し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを責務としています。
当社の取締役会は10名で構成され、うち5名は社外取締役であります。効率的な議事運営の観点から、業務に最も精通した代表取締役社長が取締役会の議長を務めることとしております。
取締役会は、毎月1回開催するほか、必要に応じて随時開催し、経営戦略や重要な業務執行について審議・決定するとともに取締役の職務の執行を監督しております。
また、グローバルな経営環境の変化への即応性を高めるとともに、経営責任をより明確化するため、取締役の任期について定款において1年としております。
i)取締役及び取締役会の活動状況
本報告書提出日時点における取締役会の構成及び当事業年度における取締役会の出席状況は以下のとおりです。
| 取締役 | ||
| 氏名 | 会社における地位 | 取締役会への出席状況 |
| 上田 隆之 | 代表取締役社長 | 100%(15回/15回) |
| 藤井 洋 | 代表取締役 副社長執行役員 | ―(注1) |
| 大川 人史 | 取締役 副社長執行役員 | 91%(11回/12回) (注2) |
| 山田 大介 | 取締役 専務執行役員 | 100%(15回/15回) |
| 滝本 俊明 | 取締役 専務執行役員 | 100%(15回/15回) |
| 柳井 準 | 取締役(社外) | 100%(15回/15回) |
| 飯尾 紀直 | 取締役(社外) | 100%(15回/15回) |
| 西村 篤子 | 取締役(社外) | 100%(15回/15回) |
| 森本 英香 | 取締役(社外) | 100%(15回/15回) |
| ブルース・ミラー | 取締役(社外) | ―(注1) |
(注1) 2025年3月28日に就任したため、該当事項はありません。
(注2) 2024年3月26日の就任後の状況を記載しております。
(注3) 2024年3月26日に退任した代表取締役北村俊昭氏、取締役橘高公久氏、取締役佐瀬信治氏は出席対象となる取締役会3回の全てに出席しております。
(注4) 2025年3月28日に退任した代表取締役川野憲二氏、取締役西川知雄氏は2024年度の取締役会15回の全てに出席しています。
当事業年度における取締役会の具体的な検討内容及び審議件数は以下のとおりです。
| 具体的な検討内容 | 審議件数 | ||
| 個別案件 | (石油・天然ガス分野) | イクシスプロジェクト現況、海外プロジェクト現況、国内プロジェクト現況、確認埋蔵量確定値、生産量実績・見通し 等 | 32 |
| (ネットゼロ分野) | ネットゼロ5分野現況 国内外個別案件 等 | 10 | |
| コーポレート・ガバナンス | 株主総会関連、取締役会実効性評価、指名・報酬諮問委員会報告、コーポレート・ガバナンスに関する基本方針他各種方針の改定、各種規程の改定、役員人事・報酬、D&O保険、責任限定契約、監査計画、内部監査報告 等 | 30 | |
| 経営戦略・事業戦略・市場との対話 | 株価の推移及び投資家コメントのフィードバック、中期経営計画の進捗・総括、次期Vision策定議論、広告活動方針、国内事業分社化、経営諮問委員会報告、組織改編、政策保有株式の検証、株主還元方針 | 20 | |
| 財務・経理 | 決算・予算、資金調達計画、財務年度計画 等 | 13 | |
| HSE | HSE定例報告 等 | 12 | |
| コンプライアンス | コンプライアンス活動報告、英国現代奴隷法等への対応報告 | 3 | |
| サステナビリティ | サステナビリティを巡る課題への取組み、統合報告書及びサステナビリティレポート発行 等 | 3 | |
| 合計 | 123 | ||
取締役及び監査役のスキルマトリックス
当社は、「INPEX Vision 2035『責任あるエネルギー・トランジションの実現』」を実行するため、多様かつ豊富な経験や見識を有する取締役及び監査役を選任しております。
| 役職 | 氏 名 | 分 野 | |||||||||
| 企業経営 組織運営 | グローバル | 財務・会計 | 法務・リスクマネジメント | サステナ ビリティ | 技術・DX | エネルギー | 営業・販売 | 人材開発 ダイバーシティ | |||
| 取 締 役 | 社 内 | 上田 隆之 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
| 藤井 洋 | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 大川 人史 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
| 山田 大介 | ● | ● | ● | ||||||||
| 滝本 俊明 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
| 社 外 | 柳井 準 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
| 飯尾 紀直 | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 西村 篤子 | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 森本 英香 | ● | ● | ● | ● | |||||||
| ブルース・ ミラー | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 監 査 役 | 社 内 | 川村 明男 | ● | ● | ● | ||||||
| 社 外 | 刀禰 俊哉 | ● | ● | ● | |||||||
| 麻生 憲一 | ● | ● | ● | ||||||||
| 秋吉 満 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
| 木場 弘子 | ● | ● | ● | ||||||||
●は、特に期待する分野を示したものであり、対象者の有する知識・経験の全てを示すものではありません。
(スキルマトリックス各項目の選定理由)
| スキル項目 | 選定理由 |
| 企業経営・組織運営 | エネルギー事業を取り巻く複雑な経営環境下において、当社の経営理念に基づいた中長期的な経営戦略・経営計画を策定・実行し、その実効性を監督するため、経営・組織運営全般に関する幅広い知識・経験が必要。 |
| グローバル | 当社が展開するグローバルな事業を的確に遂行し、それらの適切な監督を行うため、地政学、政策等に関する知識・経験が必要。 |
| 財務・会計 | 当社の中期経営計画で掲げる財務指標、効率性指標等の目標達成に向けた戦略の立案・実行及びそれらの適切な監督のため、財務、会計、税務に関する知識・経験が必要。 |
| 法務・リスクマネジメント | 当社経営・事業に関する国内外の法令等の遵守を含む適切なリスクマネジメントの実行及びその監督を行うため、法務・コンプライアンス・コーポレートガバナンス等に関する知識・経験が必要。 |
| サステナビリティ | サステナビリティ憲章及び環境安全方針に基づき、当社事業やバリューチェーンを通じて各種課題への取組みを推進するとともに、その取組み状況の監督を行うにあたり、HSE(健康・安全・環境)及びサステナビリティ経営に関する知識・経験が必要。 |
| 技術・DX | エネルギー安定供給と事業の低炭素化実現に資する、技術・DXに係る戦略の立案・実行及びそれらの適切な監督のため、E&P事業全般に関する技術的知見や、デジタル・専門技術を活用した多様なエネルギーや低炭素化ソリューションの開発・革新(イノベーション)・進展に関する幅広い知識・経験が必要。 |
| エネルギー | 「責任あるエネルギー・トランジションの実現」に向けた当社エネルギー事業戦略の立案・実行及びそれらの適切な監督のため、中核事業に限らず、再生可能エネルギー及びCCS・水素・アンモニアをはじめとする多様なエネルギーの事業化、開発、生産、操業に関する幅広い知識、経験が必要。 |
| 営業・販売 | 国内外の全ての顧客に対する最適な商品・サービスと付加価値の提供、販売先の拡大に向けた新たな顧客へのマーケティング戦略の立案・実行及びそれらの適切な監督のため、多様なエネルギーの営業、販売に関する知識、経験が必要。 |
| 人材開発・ダイバーシティ | グローバル企業として責任ある経営を持続的に推進するためには人材の多様化と価値観を共有できる人材の育成が重要であると考えていることから、人材開発・ダイバーシティに係る戦略の立案・実行及びそれらの適切な監督のため、人事、教育、女性活躍推進等の分野における多様な知識、経験が必要。 |
ⅱ)各種諮問委員会の活動状況
当社は取締役会への諮問機関として、指名・報酬諮問委員会及び経営諮問委員会を設置しています。当事業年度における各諮問委員会の概要及び活動状況は以下のとおりです。
・ 指名・報酬諮問委員会
取締役の指名、報酬に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化するため、取締役会の諮問機関として2017年1月に指名・報酬諮問委員会を設置、取締役等の指名と報酬について審議し、取締役会に答申しております。当事業年度は6回開催しました。また、2024年2月15日開催の定例取締役会において、指名・報酬諮問委員会規程を改定し、更に2025年3月28日開催の臨時取締役会において、社内取締役1名及び独立社外取締役3名(含む委員長1名)が本委員として選任され、同日付にて就任しました。
本報告書提出日時点における指名・報酬諮問委員会の構成及び当事業年度における指名・報酬諮問委員会の出席状況は以下のとおりです。
| 氏名 | 出席状況 | |
| 委員長 | 柳井 準(独立社外取締役) | 100%(6回/6回) |
| 委員 | 飯尾 紀直(独立社外取締役) | 100%(6回/6回) |
| 委員 | 西村 篤子(独立社外取締役) | 100%(6回/6回) |
| 委員 | 上田 隆之(代表取締役社長) | 100%(6回/6回) |
<具体的な検討内容>(指名)
・新たなINPEX Vision 2035及び中期経営計画の検討状況
・2025年12月期 新執行役員体制
・2025年4月以降の新組織における執行役員体制
・社内・社外取締役に求める要件(再定義)
・後継者計画
・取締役及び代表取締役候補者
・取締役及び監査役のスキルマトリックス
(報酬)
・報酬水準の妥当性検証(ピアグループとの比較)
・取締役報酬額の改定
・取締役及び執行役員に対する株式報酬制度の一部改定
・取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の一部改定
・2024年12月期 会社業績、経営指標の実績、各部門業績
・業績連動報酬(賞与・株式報酬)KPIの実績
・2024年12月期 取締役賞与・株式報酬支給案
(指名・報酬)
・年間協議スケジュール
・ 経営諮問委員会
国際的な政治経済情勢及びエネルギー情勢の展望、グローバル企業としての経営戦略の在り方、コーポレート・ガバナンスの強化の在り方等の諸課題について、外部有識者から取締役会に多面的かつ客観的な助言・提言を頂き、企業価値及びコーポレート・ガバナンスの向上を目指すことを目的として、2012年10月に経営諮問委員会を設置しております。本委員会は同分野に幅広い知見を有する大学教授等国内外の外部有識者から構成され、社内から代表取締役及び経営企画本部長等が出席します。当事業年度は1回開催しました。
本報告書提出日時点における経営諮問委員会の構成及び当事業年度における経営諮問委員会の出席状況は以下のとおりです。
| 氏名 | 出席状況 | |
| 委員 | 小山 堅 (一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員) | 100%(1回/1回) |
| 委員 | 竹内 純子 (NPO法人 国際環境経済研究所 理事・主席研究員) | 100%(1回/1回) |
| 委員 | 安田 隆二 (一橋ビジネススクール 国際企業戦略専攻 特任教授) | 100%(1回/1回) |
<具体的な検討内容>・最新内外エネルギー情勢と日本のエネルギー戦略
ⅲ)取締役会全体の実効性評価の結果概要
当社は、取締役会全体が適切に機能しているかを定期的に検証し、課題の抽出と改善の取組みを継続していくことを目的として、取締役会全体の実効性の評価を毎年実施し、その結果の概要を開示することとしております。
この方針に基づき、第10回目となる2024年度の評価を実施いたしました。評価方法及び結果の概要は以下のとおりです。
[評価方法]
2024年8月開催の社外取締役と監査役の会合において、前回の実効性評価より抽出されたアクションプランへの取り組み状況について中間振り返りを行うと共に、2024年度の実効性評価の実施方法について議論を行いました。
その結果、前回評価において第三者評価機関によりその妥当性が確認された、取締役会自身による自己評価方式を2024年度の実効性評価において採用することとしました。
なお、事務局の評価・分析及び改善案ドラフトの妥当性確認を目的に、今後も3年に1度程度のサイクルで第三者評価機関を起用する方針を確認しました。
その後、11月開催の取締役会において、2024年度の実施方針、事務局作成のアンケート内容・構成など、2024年度の評価項目について審議を行いました。
同審議の内容を踏まえ、評価項目については以下のとおりとしたうえで、全ての取締役及び監査役に対して完全無記名のアンケート調査(WEB形式)を実施し、事務局にてアンケート回答結果の集計及び分析を行い、2025年1月の社外取締役・監査役と代表取締役との会合において、集計・分析結果及び今後の課題と取組みについて議論を行い、2月の取締役会において、評価結果を確認しました。
[評価項目]
2024年度のアンケート項目は以下のとおりです。設問ごとに概ね4段階で評価する方式としており、具体的な意見の吸い上げのために、多くの質問に自由記述欄を設けました。
第1章[自己評価]
第2章[取締役会の構成]
第3章[取締役会の運営]
第4章[取締役会への支援体制]
第5章[取締役会の役割・責務]
第6章[投資家・株主との関係]
第7章[指名・報酬諮問委員会]
第8章[前回策定したアクションプランへの取組み]
第9章[自由記述]
[前年度の実効性評価結果を踏まえた2024年度の取組み]
2023年度の取締役会実効性評価の結果を踏まえた2024年度の取組み状況は以下のとおりです。
1.経営戦略の議論の充実
・INPEX Vision @2022の分析・総括を前広に実施。
・次期中期経営計画・Visionの策定に向け、年初においてあらかじめ十分な議論回数を確保したうえで、その位置づけ、目標指標、計画策定プロセス等幅広い視点からの議論を実施。
2.取締役会における議論の更なる活性化
・取締役会の資料において、経営会議等における議論ポイントの紹介を継続。
・懇親会等の実施により取締役会メンバー間の連携を促進するとともに、執行役員との交流・意見交換の機会を確保。
・事前説明会の実施及び集中審議案件提示の継続に加え、定例案件の報告頻度・方法変更によるメリハリの効いた取締役会運営を追求。
・取締役会メンバーの更なる知見向上への取組みとして、「AIとエネルギー産業」をテーマにAI活用の専門家による講演会・意見交換会を開催。
3.指名・報酬諮問委員会の機能強化
・独立社外取締役を委員長に選任するとともに、構成についても委員4名中3名を独立社外取締役とするなど、指名・報酬諮問委員会の客観性・独立性を一層強化。
・代表取締役社長のサクセッションプランを含む指名・報酬諮問委員会における年間の審議内容について委員長より取締役会にフィードバックを実施。
4.取締役会の在り方に係る議論の深化
・2025年3月の株主総会における取締役候補者について、取締役会メンバーの更なる多様性の確保の観点から指名・報酬諮問委員会において議論を実施。それら議論の結果を踏まえ取締役会において適切な候補者を選定。
[2024年度の評価結果の概要]
社外取締役・監査役と代表取締役の会合、経営会議及び取締役会での審議の結果、2024年度の取締役会の実効性については以下の評価結果が確認されました。
・取締役会の構成について、メンバーの知見・経験は十分な多様性を備えており、人数規模や社外取締役の割合についても概ね現状において適切であるものの、今後は、女性取締役の増員や、外国籍取締役の登用等を通じ更なる多様性確保を図るべき。
・事前説明会の開催や経営会議等での議論の共有及び専門用語の解説・注釈等の、取締役会の議論活性化に向けた取組みはいずれも有効であり、継続するべき。
・社外専門家による講演会、国内外操業現場の視察及び取締役会内外での自由討議の機会等を確保することで非常勤役員の知見向上を図るとともに、取締役会メンバー間及び執行役員との連携を一層強化するべき。
・投資家・株主との関係においては、市場との対話の重要性を認識し、積極的な発信と関係構築に努めており、引き続き取り組みの充実化を図るべき。
・指名・報酬諮問委員会については、その独立性・客観性が確保されており、指名・報酬両分野における審議等において必要な役割を果たしている。今後は、取締役会との連携強化の取組みをより一層推進するべき。
上記を含む個別の評価結果を総括した結果、2024年度の取締役会全体の実効性は、全体として前年度に引き続き十分に確保されていると評価されました。
[更なる実効性向上に向けた取り組み]
取締役会の更なる実効性の確保に向け、今後の取り組みとして、以下のアクションプランが設定されました。
1.経営戦略の議論の充実
・取締役会付議各議案について、中期経営計画・Visionにおける位置づけや関連性を明確にする。
・計画達成に特に大きく影響を及ぼす戦略については、個別に審議事項を設けるなど十分な議論に基づき、迅速果断な経営判断を行う。
・必要に応じ事業環境や事業関連分野に関する取締役会内外での自由討議の機会を確保する。
2.取締役会の議論の活性化
・経営会議における論点の紹介、専門用語の解説、資料の早期提供などの情報共有及び案件理解向上のための各種取り組みを継続する。
・取締役会メンバー以外も含めた適切な交流・意見交換の機会を設ける。
・事業戦略等の議論に資するべく、国内外の操業現場視察の機会を確保する。
・主要事業国における環境政策・規制の動向、技術動向、M&A等についての取締役会メンバーの更なる知見向上への取組みとして、社外専門家等による講演会を検討し、実施する。
・取締役会実効性評価の最適な手法について、継続的に検討する。
3.指名・報酬諮問委員会の機能強化
・指名・報酬諮問委員会から取締役会への情報連携の更なる充実を図るため、審議結果に加え、審議計画や協議の進捗に関する報告を行う。
・取締役指名及び業績連動報酬に係る指名・報酬諮問委員会での審議状況に加え、代表取締役社長のサクセッションプランの検討状況についても併せて報告を行う。
・従来同様、取締役会として備えるべきスキルの組み合わせについて、指名・報酬諮問委員会において中期経営計画の達成に必要なスキルを議論した上で適切な候補者を選定し、取締役会に答申を行う。
4.INPEX Vision 2035を踏まえた取締役会の在り方に係る議論の深化
・取締役会の多様性向上への取り組みとして、女性の増員や外国籍・他業種経営経験者の登用について、指名・報酬諮問委員会での議論を深化させる。
・当社の特性を踏まえた取締役・取締役会の役割を整理し、取締役会付議基準のレビューや、必要に応じ最適な機関設計についての議論を行う。
当社は、今回の評価結果を踏まえて、引き続き、取締役会の実効性の向上を図ってまいります。
b)監査役及び監査役会
監査役及び監査役会の状況については、後記「(3)監査の状況」に記載しております。
c)経営会議
業務執行の決定に関しては、意思決定の迅速化の観点から、経営会議を設置し、取締役会の決議事項に属さない事項についての機動的な意思決定を行うとともに、取締役会の意思決定に資するための議論を行っております。経営会議は毎週ないし適宜開催されます。
当社の経営会議は、常勤の取締役、本部長である執行役員及び議長が必要と判断し経営会議の決議によって選任された執行役員をもって構成されており、本書提出日時点の構成員は15名となります。効率的な議事運営の観点から、業務に最も精通した代表取締役社長が経営会議の議長を務めることとしております。
d)執行役員制度
急速に変化する経営環境及び業容の拡大に的確・迅速に対応するため、執行役員制度を導入し、権限委譲を行うことで業務執行体制の明確化を図るとともに、一層機動的かつ効率的な経営体制を構築しております。なお、執行役員の任期については、事業年度毎の執行責任をより明確化するため、1年としております。
e)業務執行に係る各種委員会
業務執行に係る各種委員会として、「コンプライアンス委員会」、「サステナビリティ推進委員会」、「コーポレートHSE委員会」、「情報セキュリティ委員会」及び「INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会」をそれぞれ設置しています。
本報告書提出日時点における各委員会の概要及び活動状況は以下のとおりです。
i)コンプライアンス委員会
グループ全体として一貫したコンプライアンスの取組みを推進することを目的として、2006年4月よりコンプライアンス委員会を設置しております。本委員会はコンプライアンス担当役員を委員長とし、常設組織の本部長・担当役員から構成され、コンプライアンスに関わるグループの基本方針や重要事項を審議し、コンプライアンス実践状況を管理しております。当事業年度は3回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)
副委員長:大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)
委員:山田大介氏(財務・経理本部長)、八方庸介氏(資材・情報システム本部長)、栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)、加藤博史氏(グローバルエネルギー営業本部長)、宮永勝氏(国内事業本部長 企画・営業担当)、仙石雄三氏(上流事業開発本部長)、加賀野井彰一氏(水素・CCUS事業開発本部長)、川野憲二氏(再生可能エネルギー事業本部長、戦略プロジェクト室担当)、渡邉章弘氏(アジア事業本部長)、細野宗宏氏(欧州・中東事業本部長)、藤井洋氏(代表取締役 アブダビ事業本部長)、杉山広巳氏(国内事業本部長 開発・生産担当)
ⅱ)サステナビリティ推進委員会
当社グループの社会的責任を果たし、社会の持続可能な発展に貢献する取組みを推進することを目的として、2012年4月よりサステナビリティ推進委員会(旧CSR委員会)を設置しております。本委員会は代表取締役社長を委員長とし、代表取締役、総務本部長、経営企画本部長、コンプライアンス委員会委員長、コーポレートHSE委員会委員長から構成され、サステナビリティに関する基本方針、同推進に関する重要事項等を審議します。当事業年度は2回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:上田隆之氏(代表取締役社長)
委員:藤井洋氏(代表取締役 アブダビ事業本部長)、大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)、滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)、栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)
ⅲ)コーポレートHSE委員会
当社が定めたHSEマネジメントシステム規則に従い、労働安全衛生及び環境への取り組みを推進することを目的として、2008年9月17日より設置しております。本委員会はHSE担当役員を委員長とし、委員は常設組織の本部長・当社役員で構成され、HSEに関わる方針や重要事項を審議します。当事業年度は4回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)
副委員長:大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)
委員:滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)、八方庸介氏(資材・情報システム本部長)、加藤博史氏(グローバルエネルギー営業本部長)、宮永勝氏(国内事業本部長 企画・営業担当)、仙石雄三氏(上流事業開発本部長)、加賀野井彰一氏(水素・CCUS事業開発本部長)、川野憲二氏(再生可能エネルギー事業本部長、戦略プロジェクト室担当)、渡邉章弘氏(アジア事業本部長)、細野宗宏氏(欧州・中東事業本部長)、藤井洋氏(代表取締役 アブダビ事業本部長)、杉山広巳氏(国内事業本部長 開発・生産担当)
ⅳ)情報セキュリティ委員会
情報セキュリティの維持・管理及び強化に必要な各種施策の検討及び決定を行うことを目的とし、2007年11月より設置しております。
本委員会は情報システム担当役員を委員長とし、情報セキュリティに関わる基本方針や重要事項を審議し、情報セキュリティに関する事故が発生した場合の対応及び再発防止策等も管理しております。当事業年度は2回開催しました。
本書提出日現在の委員は以下のとおりであります。
委員長:八方庸介氏(資材・情報システム本部長)
副委員長:大川人史氏(総務本部長兼オセアニア事業本部長、海外事業統括)
委員:滝本俊明氏(経営企画本部長、法務担当、コンプライアンス担当、低炭素事業統括)、山田大介氏(財務・経理本部長)、栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)、仙石雄三氏(上流事業開発本部長)
ⅴ)INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会
当社が参画する主要なプロジェクトの重要な節目において、その準備状況を確認し、プロジェクト価値の向上を図るとともに当社の意思決定に資する助言を提供することを目的に2014年5月より設置しております。本審査会は技術本部長を審査会長として、プロジェクトの取得/参入、探鉱、評価、開発等の各フェーズにおける技術的評価を組織横断的に行っています。当事業年度は20回開催しました。
本書提出日現在の審査会長は以下のとおりであります。
審査会長:栗村英樹氏(技術本部長兼イノベーション本部長、HSE担当)
④ 内部統制システムの整備の状況
-業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備についての決定内容-
当社の取締役会は「株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備」について以下のとおり決議しております。
a)当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するため、サステナビリティ憲章及び行動基本原則を策定し、この遵守と徹底を図るための体制を構築する。
当社は、コンプライアンス担当役員及び常設組織の本部長又は担当役員等を構成員とするコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスに関わる基本方針や重要事項を審議し、その実践状況を管理するとともに、社内研修等を通じて周知徹底を図ることで、取締役及び使用人がその職務執行上、法令及び定款に則り、行動することを確保する。併せて、社内担当部署及び社外専門家(弁護士)等を窓口とした内部通報制度を整備する。
また、コンプライアンス体制及び関連社内規程を実効あらしめるために、社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を通じ、これを検証・評価するとともに、適宜改善を行う。社長直属の内部監査部門は、内部監査規程に基づき、年度毎に内部監査計画を策定し、同計画及び内部監査結果について、定期的に取締役会並びに常勤監査役及び監査役会へ報告する。
さらに、財務報告の正確性と信頼性を確保するために必要な体制を整備し、適正に運用するとともに、その有効性の評価を行う。
b)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役は、その所管する職務の執行に係る文書その他の情報については、法令、定款及び社内規程等に則り、情報セキュリティ体制を整備し、適正に保存及び管理する。
c)当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社グループの企業活動に関連する様々なリスクに対処するため、取締役は各担当部署と緊密な連携を図りつつ、リスクの特定・分析・評価を実施の上、社内規程・ガイドライン等に基づき、リスク管理を行う。
さらに、日常業務に係るリスク管理の運営状況等については、社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を通じ、これを検証・評価するとともに、環境の変化に応じた不断の見直しを行う。
d)当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役は、取締役の職務の執行が効率的に行われる体制を確保するため、以下の点に留意して事業運営を行う。
(1)重要事項の決定については、常勤の取締役、役付執行役員等で組織する経営会議を毎週ないし適宜開催し、迅速かつ適正に業務執行を行う。
(2)日常の職務遂行については、取締役会規程その他の社内規程に基づき権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が迅速に業務を遂行する。
また、取締役会は、長期の経営戦略と中期の経営計画を策定するとともに、その進捗状況の報告を受ける。
当社は、業務の効率的運営及び責任体制の確立を図るため取締役等を本部長とする本部制を採用しているが、各本部等は、経営計画等を実現するため、重要なリスクとその対処方針に留意しつつ、事業環境に応じた主要なマイルストーンとなる取組みを推進し、経営会議は、その進捗状況の報告を受ける。
e)当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
イ)当社の子会社の取締役その他これらの者に相当する者(以下「取締役等」という。)の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、グループ経営管理規程に基づき、子会社との間でグループ経営管理に係る契約を締結し、各社の重要事項について当社に報告を求め、又は承認する。
ロ)当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、子会社におけるリスク管理について、グループ経営管理規程に基づき、当社グループ各社の相互の連携のもと、当社グループ全体のリスク管理を行う。
また、当社は、子会社に対して当社の社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等に協力するよう求め、かかる監査等を通じ、子会社の日常業務に係るリスク管理の運営状況等を検証・評価するとともに、かかる検証・評価の結果を踏まえて、子会社に対して環境の変化に応じた不断の見直しを求める。
ハ)当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われる体制を確保するため、当社グループ全体において、長期の経営戦略と中期の経営計画を共有し、人的・資金的な経営資源を効率的に運用するとともに、当社の各社内規程等に準じ、以下の点に留意して事業運営を行うよう求める。
(1)子会社における重要事項の決定については、子会社の取締役会又は取締役合議にて決定を行う。
(2)子会社の日常の職務執行については、子会社における職務権限を定めた規程に基づいて権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が迅速に業務を遂行する。
ニ)当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、グループ全体に適用されるコンプライアンス体制(内部通報制度を含む)を構築し、子会社の取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人に対して周知徹底する。
当社は、子会社の協力を得て、子会社に対し、当社の社長直属の内部監査部門による監査、その他社内担当部署あるいは社外専門家による監査等を実施する。
当社は、子会社において取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制が構築されるよう、グループ経営管理規程に基づき、子会社との間でグループ経営管理に係る契約を締結する。
f)当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の当社の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社は、監査役の監査の実効性を高めるべく、監査役の職務を補助するための執行部門から独立した組織である監査役室を設置し、専任の使用人を置く。
当該使用人は、監査役の指揮命令に従うものとし、当該使用人の人事評価、人事異動及び懲戒処分は、事前に常勤監査役の同意を必要とする。
g)当社の監査役への報告に関する体制
当社の取締役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者は、当社の監査役に対して、法令に定める事項、当社及びグループ各社に重大な影響を及ぼす事項その他当社の監査役がその職務遂行上報告を受ける必要があると判断した事項について、報告及び情報提供を行う。
また、当社の監査役は、当社の取締役会その他重要な会議に出席するとともに、稟議の回付等を受けて、常に業務上の情報を入手できるようにする。
当社グループの内部通報制度においては、コンプライアンス担当役員は、当社グループの取締役、監査役その他これらの者に相当する者並びに使用人及び退職後1年以内の使用人からの内部通報の状況について、速やかに当社の常勤監査役に対して報告する。
h)前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、当社の監査役へ報告を行った当社グループの取締役、監査役その他これらの者に相当する者及び使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止するとともに、その旨を周知徹底する。
また、当社グループの内部通報制度においては、報告者に対する不利な取扱いが確認された場合には、不利な取扱いをした者及びその所属部門長等は、就業規則等に則った懲戒等の処分の対象となる。
i)当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役がその職務の執行について、当社に対し、会社法第388条に基づく費用の前払又は償還の手続等の請求をしたときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
j)その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
代表取締役は、監査役と定期的な会合を実施するとともに、適宜必要な情報を提供し、監査役との意思疎通を図る。併せて、当社は、監査役と社外取締役との定期会合の機会を確保し、相互連携と情報共有の充実を図る。
また、当社は、監査役が内部監査部門とも連携し、定期的に報告を受けることができる体制を整えるなど、監査の実効性の向上を図る。
さらに、監査役の監査の実施に当たり、弁護士、公認会計士、税理士等の社外専門家と緊密に連携が取れるようにする。
-業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の運用状況の概要-
当社は、「株式会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の整備」についての決定内容に基づき、内部統制システムを適切に運用しておりますが、本書提出日現在の主な運用状況の概要は、以下のとおりであります。
<コンプライアンス体制>当社は、当社グループの行動規範(Code of Conduct)を制定し、全ての役員及び従業員に対し、法令遵守はもちろんのこと、社会規範を尊重し、高い倫理観を持った行動をするよう義務付けております。また、コンプライアンス委員会を定期的及び随時に開催し、コンプライアンスの実践状況等を確認するとともに、取締役会にも報告しております。
社内のコンプライアンス活動
コンプライアンス委員会で決議した活動計画に従い、社内の各種ツールを利用したコンプライアンスに関する情報発信や、定例の社内コンプライアンス研修等の開催に加えて、当年度の重点的な活動として、2023年度に引き続き、役員を対象とした外部弁護士によるコンプライアンス研修や職場環境のモニタリング等を目的としたハラスメント・コミュニケーションに関するアンケート調査を実施したほか、幹部社員を対象としたハラスメント・不正防止に関する研修や公益通報対応業務従事者を対象とした外部弁護士による研修を実施しました。また、各部署に配置したコンプライアンス推進担当者とコンプライアンスを統括する部署の担当者との会合を半期毎に開催するなど、職場全体としてのコンプライアンス活動の拡充・強化に取り組みました。
グローバルに事業を展開する当社グループのコンプライアンス体制を更に強化するため、国内外の当社グループ社員から、経営上のリスクが特に高い贈収賄・汚職、競争法違反、不正な会計処理の3つの分野に関して、多言語での受付を可能とするグローバルな内部通報制度を運用するとともに、贈収賄・汚職防止に係る当社グループの姿勢を包括的に明示する「INPEXグループグローバル贈収賄・汚職防止方針」を公表しております。
その他のコンプライアンス活動
また、人権尊重に対する当社の姿勢を明示するため、「INPEXグループ人権方針」を策定・公表しております。さらに、英国法「Modern Slavery Act 2015」に基づき、当社グループ及びそのサプライチェーンにおける奴隷労働や人身取引の防止への取組みに係るステートメントを開示しているほか、当社グループが事業を展開する豪州、ノルウェーにおいても、関係法令に基づき、人権侵害の防止への取組み等に係るステートメント等を開示しております。
加えて、人権や公正な企業活動、機密保持等のコンプライアンスに関わる事項を含むESGへの取組みをサプライチェーン全体で強化すべく「サプライヤー行動規範」を制定し、当社標準契約書の中に含める形式で契約先サプライヤーに遵守を求めております。また、本行動規範の理解促進のための施策として「サプライヤー行動規範ガイドライン」も発行しております。
グローバルに事業を展開する当社グループは、税務コンプライアンスに関する基本的な考え方を表明する「税務方針」を策定・公表しており、クロスボーダー取引に係る税務等に適切に対応するため、税務ガバナンス体制の強化に取り組んでおります。
当社では、社内担当部署及び社外専門家(弁護士)等を窓口とした内部通報制度を整備しておりますが、本年度は、重大な法令違反等に関わる内部通報案件はありませんでした。
<リスク管理体制>事業に関連する様々なリスクに対処するため、まず、石油・天然ガス上流事業における新規プロジェクトの取得に際しては、上流事業開発本部により一元的に採否の分析・検討を行っています。また、探鉱、評価、開発等の各フェーズにおける技術的な評価等を組織横断的に行うための仕組みとして「INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会」を運営しているほか、各プロジェクトのリスク及び対処方針を定期的に見直すとともに、主要なプロジェクトについては取締役会にて報告しております。
次に、再生可能エネルギー事業、新分野事業及び水素・CCUS事業に関しては、再生可能エネルギー事業本部、イノベーション本部及び水素・CCUS事業開発本部がそれぞれ担当する事業の総合調整をしています。INPEX Value Assurance System(IVAS)審査会や外部専門家の検証を実施するとともに、重要なプロジェクトについては取締役会にて報告しております。
また、事業を行う国や地域のカントリーリスク管理に係るガイドラインを制定し、リスクの高い国には累積投資残高の目標限度額を設定する等の管理を行っております。
さらに、為替、金利、原油・天然ガス価格、及び有価証券価格の各変動リスクを特定し、それらの管理・ヘッジ方法を定めることで財務リスク管理を行っております。
また、HSE(健康・安全・環境)リスクに関しては、当社の事業活動における安全衛生、プロセスセーフティ、環境保全の継続的改善を推進するため、HSEマネジメントシステムで定めるHSEリスク管理要領に基づき、事業所毎にHSEリスクの特定、分析・評価を行っています。また、リスク対応策を策定、実行するとともに、HSEリスクを監視するため、リスク管理状況を定期的に本社に報告させ、本社ではこれを確認しております。さらに、セキュリティに関するリスク等についても、関連する要領や指針をもとに全社的な管理に取り組んでおります。さらにノンオペレータープロジェクトのHSE管理についても、各プロジェクトのリスクに応じたHSE関与を推進しております。
一方、大規模な事故や災害等による緊急事態に対応できる能力を高めるため、緊急時・危機対応計画書を策定・維持するとともに、平時より緊急時対応訓練を定期的に実施する等、積極的にリスク管理に努めております。また、重要な業務を停止させないために事業継続計画(BCP)を策定しております。
このほか、重要な契約や訴訟等に関する事業部門及び経営陣への適切な法的助言ができる体制の整備並びに国内外の事業への法務サポート機能のさらなる充実のため、リーガルユニットを独立した組織とし、リーガルリスクの管理も強化しております。
また、情報セキュリティ委員会を定期的及び随時に開催し、組織的・体系的な情報セキュリティ対策を講じるとともに、情報漏洩防止を含む教育・訓練も実施しております。
<職務執行の効率性を確保するための体制>当社の戦略的な方向付けを行うべく、取締役会において経営戦略及び経営計画として「ビジョン」及び「中期経営計画」を策定し、公表しています。2025年2月には、「INPEX Vision 2035 『責任あるエネルギー・トランジションの実現』(以下、INPEX Vision 2035)」を策定・公表しました。INPEX Vision 2035では、昨今の経営環境や社会情勢等の変化を踏まえつつ、2035年に向けた当社の長期的な戦略を示すとともに、2025年から2027年までの3年間における中期経営計画として当面の具体的な目標・道筋を新たに示しております。
また、これらの長期的な戦略と中期経営計画を実現するための経営執行部門の事業運営方針である全社取組方針を踏まえ、全社の年度計画・目標を策定するとともに、中間及び期末にその進捗状況の振り返りを実施し、その評価結果について取締役会に報告しております。
<グループ会社の経営管理体制>グループ経営管理規程及びグループ経営管理に係る契約に基づき、当社は、グループ会社との間で重要事項について報告を求め、又は承認をしております。また、当社の内部監査部門である監査ユニットが、年度監査計画に基づき子会社の監査を実施するとともに当社取締役会並びに常勤監査役及び監査役会に監査結果を報告しております。
一方、グループ運営に当たっては、海外プロジェクトの子会社について当社との兼務体制を活用するとともに、併せて資金面では、Cash Management Systemによるグループ資金の一元管理体制を通して資金効率を高めているほか、シンガポール共和国に設立した当社金融子会社でのグループ内ファイナンス業務の集中管理等、効率的な事業運営を図っております。
当社の内部通報制度はグループ全体に適用されるものとなっており、当社及び各子会社における研修や周知活動を通じて、通報者に対する不利な取り扱いの禁止を徹底しております。
<監査役の監査の実効性を確保するための体制>監査役は、監査の実効性の向上を図るため、取締役会のほか経営会議等の重要な会議への出席、各部門に対するヒアリング、代表取締役をはじめ各取締役との会合等を通じて、必要な情報収集と意見交換を行っております。また、当社の内部監査部門である監査ユニットの年度監査計画の策定に際して意見交換を行い、かつ、個々の監査結果について随時報告を受けるほか、会計監査人から会計監査及び中間財務諸表の期中レビューの結果を含め必要な報告を受けるなど、内部監査部門及び会計監査人と緊密に連携を取っております。
さらに、常勤監査役は、コンプライアンス担当役員より、内部通報の内容及びその対応について速やかに報告を受けております。
なお、執行部から独立した専任の使用人を配置する組織として監査役室が設置され、監査役の職務を補助しております。
⑤ リスク管理及び企業倫理
当社は、激しく変化する事業環境の中で、企業価値の向上を図るためには、事業運営に伴うリスクを適切に管理することにより、損害の発生・拡大を未然に防止するとともに、顧客、取引先、投資家等の当社に対する信頼の維持・強化を図ることが重要であると認識しており、継続的にリスク管理の強化に努めております。
また、企業の持続的な発展に必要不可欠なコンプライアンス体制を体系的に整備し、法令遵守・企業倫理の徹底に努めております。具体的には、グループ全体として一貫した取り組みを推進するため、コンプライアンス委員会を設置しています。加えて、サステナビリティ憲章のもと、業務を遂行する上で守るべき行動基本原則を実践できるよう、コンプライアンスを具現化するための遵守事項を規定した行動規範を定めております。また、全社的なコンプライアンスの浸透を図るため、各職場にコンプライアンス推進担当者を配置し、定例会を開催するなど、役員及び従業員のコンプライアンス意識の向上を図っています。
コンプライアンスに関する重大な事案が発生した場合には、コンプライアンス担当役員やコンプライアンス委員会が迅速に対応策を検討、実施する体制を確立しています。コンプライアンス担当役員及びコンプライアンス委員会は、監査役や監査役会、会計監査人、内部監査部門である監査ユニット並びに子会社等の相当する機関または部署と連携し、(1)コンプライアンスに関する施策の立案、実施、(2)実施状況のモニタリング、(3)コンプライアンス意識の啓発、(4)違反についての報告受付と調査、(5)違反に対する中止勧告そのほかの対応、(6)違反の再発防止策の策定などを行っています。
その他、グループ全体に適用される内部通報制度を整備するとともに、業務テーマ別、階層別の社内コンプライアンス研修を定期的に実施しています。さらに、海外事務所においては、各国の法令・文化に沿った行動規範を整備・運用し、グローバルなコンプライアンス体制の強化を進めています。
⑥ 情報開示
当社は、経営の透明性、経営者のアカウンタビリティを向上させるべく、プレスリリース等の広報活動やホームページを通じた情報の適時・適切・公平な開示を行うとともに、株主や投資家の皆様とのエンゲージメントや株主総会を通じて、当社グループへの理解促進を図っております。
社内体制については、適時開示体制を体系的に整理した会社情報開示規程を制定し、当社グループ全体の情報管理、伝達・開示プロセス等を定め、情報開示体制を整備しております。
⑦ 株式会社の支配に関する基本方針
a)基本方針の内容
当社グループは、今後も我が国及び世界におけるエネルギー需要に応え、長期にわたり引き続き、エネルギーの安定供給の責任を果たしつつ、2050年ネットゼロに向けて「責任あるエネルギー・トランジション」の実現に取り組みます。具体策として、「現実的な移行期の燃料」としての天然ガスをよりクリーンな形で供給します。加えて、第三者向けにCCSやクリーン水素・アンモニア等の低炭素化ソリューションを提供するとともに、電力関連分野の新たな取組みを強化します。
b)財産の有効な活用及び不適切な支配の防止のための取り組み
当社グループは、資本効率性・財務健全性を意識しつつ、強固な財務体質を活かして、石油・天然ガス資源の安定的かつ効率的な供給を可能とするために事業基盤の拡大を目指し、探鉱・開発活動及び供給インフラの整備・拡充等への成長投資を行います。当社グループは、プロジェクトが生み出すキャッシュを、成長投資と株主還元にバランスよく配分することで、新たなキャッシュの創出と株主価値の増大を図り、持続的な企業価値の向上を目指します。
また、当社は、上記a)の方針に基づき、投機的な買収や外資による経営支配等により、中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われること又は否定的な影響が及ぶことがないよう、経済産業大臣に対し甲種類株式を発行しております。
その内容としては、ⅰ)取締役の選解任、ⅱ)重要な資産の全部又は一部の処分等、ⅲ)当社の目的及び当社普通株式以外の株式への議決権(甲種類株式に既に付与された種類株主総会における議決権を除く。)の付与に係る定款変更、ⅳ)統合、ⅴ)資本金の額の減少、ⅵ)解散、に際し、当社の株主総会又は取締役会の決議に加え、甲種類株式の株主による種類株主総会(以下「甲種類株主総会」という。)の決議が必要とされております。ただし、ⅰ)取締役の選解任及びⅳ)統合については、定款に定める一定の要件を充たす場合に限り、甲種類株主総会の決議が必要とされております。甲種類株主総会における議決権の行使に関しては、甲種類株主が令和4年経済産業省告示第54号に定める甲種類株式の議決権行使の基準に則り、議決権を行使できるものとしております。
当該基準では、上記ⅰ)及びⅳ)に係る決議については、「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われていく蓋然性が高いと判断される場合」、上記ⅲ)の当社普通株式以外の株式への議決権(甲種類株式に既に付与された種類株主総会における議決権を除く。)の付与に係る定款変更の決議については、「甲種類株式の議決権行使に影響を与える可能性のある場合」、上記ⅱ)、ⅲ)当社の目的に係る定款変更、ⅴ)及びⅵ)に係る決議については、「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に否定的な影響が及ぶ蓋然性が高いと判断される場合」のみ否決するものとされております。
さらに、当社の子会社定款においても子会社が重要な資産処分等を行う際に、上記ⅱ)の重要な資産の全部又は一部の処分等に該当する場合には、当該子会社の株主総会決議を要する旨を定めており、この場合も当社取締役会の決議に加え、甲種類株主総会の決議を必要としています。なお、当社の取締役会は、甲種類株主による甲種類株式の議決権行使を通じた拒否権の行使に関して権能を有しておらず、従って甲種類株式は当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
c)上記b)の取り組みについての取締役会の判断
上記b)の取り組みは、我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現及び持続的な企業価値の向上を目指すものであり、上記a)の方針に沿うものであります。
また、上記b)の甲種類株式は、拒否権の対象が限定され、その議決権行使も令和4年経済産業省告示第54号に定める経済産業大臣による甲種類株式の議決権行使の基準に則り行われることから、経営の効率性・柔軟性を不当に阻害しないよう透明性を高くし、その影響が必要最小限にとどまるよう設計されておりますので、上記a)の方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えております。
⑧ 役員等との間で締結する契約
a)責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び当社定款の規定に基づき、各社外取締役及び各監査役との間で、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としております。
b)役員等との間で締結している補償契約の内容の概要
当社は、各取締役及び各監査役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結し、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。ただし、各取締役及び各監査役が、自己若しくは第三者が不正な利益を図る又は当社に損害を加える目的で職務を執行したことが判明した場合には補償を受けた費用等を返還させることとしております。
c)役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社及び当社子会社の取締役、監査役及び当社執行役員を被保険者とする役員等賠償責任保険契約を締結しており、被保険者である役員がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が補填されます。ただし、故意又は重過失に起因して生じた当該責任は補填されない等の免責事由があります。また、保険料は全額当社が負担しております。
⑨ 取締役の定数
当社の取締役は16人以内とする旨定款に定めております。
⑩ 取締役の選任及び解任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めております。
なお、「取締役の選解任」につきましては、株主総会の決議に加え、甲種類株主総会の決議が必要となる場合がある旨定款に定めております。この内容につきましては後記「⑫ 種類株式について」をご参照下さい。
⑪ 取締役会にて決議できる株主総会決議事項
当社は、将来の機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
当社は、取締役及び監査役が、期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨定款に定めております。
当社は、株主への機動的な利益還元を行うことを目的として、取締役会の決議によって、毎年6月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項の規定による中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
⑫ 種類株式について
当社定款においては、経営上の一定の重要事項の決定について、株主総会又は取締役会の決議に加え、甲種類株主総会の決議が必要である旨が定められております。甲種類株式は、経済産業大臣に対して発行しております。また、甲種類株式は当会社株主総会において議決権を有しておりません(ただし、法令に別段の定めがある場合はこの限りではありません)。
経営上の一定の重要事項は、「取締役の選解任」、「重要な資産の全部または一部の処分等」、「定款変更」、「統合」、「資本金の額の減少」及び「解散」であります。このうち「取締役の選解任」及び「統合」については、当社普通株式について公的主体以外の、単一の株主又は単一の株主とその共同保有者の議決権割合が100分の20以上の場合に、甲種類株主総会の決議が必要となります。
経済産業大臣は、甲種類株式による拒否権の行使(甲種類株主総会における不承認の決議)について、平成18年4月3日経済産業省告示第74号をもって甲種類株式の議決権行使の基準を制定しております。経済産業大臣が拒否権を行使できる場合は、上記重要事項ごとに、「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われていく蓋然性が高いと判断される場合」、又は「中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に否定的な影響が及ぶ蓋然性が高いと判断される場合」、又は「甲種類株式の議決権行使に影響を与える可能性のある場合」となっております。同告示は数次の改正を経て、現在は令和4年3月24日経済産業省告示第54号において改めて告示されております。
このような機能を有する甲種類株式を経済産業大臣が保有することにより、投機的な買収や外資による経営支配等により、中核的企業として我が国向けエネルギー安定供給の効率的な実現に果たすべき役割に背反する形での経営が行われること又は否定的な影響が及ぶことがないよう、当社の役割が確保されると考えられるとともに、ナショナル・フラッグ・カンパニーとして我が国向けエネルギーの安定供給の効率的実現の一翼を担うことが期待され、対外的な交渉や信用などの面で積極的な効果も期待できること等が、甲種類株式を発行した目的であります。当社の取締役会は、甲種類株主による甲種類株式の議決権行使を通じた拒否権の行使に関して権能を有しておらず、したがって甲種類株式は当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。また、当社としては、甲種類株式による拒否権の対象が限定され、拒否権行使についても同基準の設定がなされていることにより、当社の経営の効率性・柔軟性を不当に阻害しないよう透明性を高くし、またその影響が必要最小限にとどまるよう設計されているものと考えております。