有価証券報告書-第78期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
139項目
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については安全性の高い金融資産とし、また、資金調達については銀行借入れによる間接金融のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行による直接金融により行っています。デリバティブ取引は、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(2)金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形・完成工事未収入金、敷金及び保証金等は、顧客の信用リスクに晒されており、提出会社の経理部及び各連結子会社の管理部門を中心に回収状況をモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。
有価証券及び投資有価証券は、株式、譲渡性預金、債券、投資信託及び組合出資金等であり、発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクに晒されています。発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクについては、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しています。
営業債務である支払手形・工事未払金等は、そのほとんどが1年以内の支払期日です。また、長期預り敷金保証金は主として不動産事業に係るものです。借入金及び社債は、設備投資等に必要な資金の調達を目的としたものであり、償還日及び返済期日は主として決算日後20年以内です。営業債務や借入金等は、流動性リスクに晒されており、当社グループは、提出会社の財務部を中心に各部署及び連結子会社からの報告を基に、適時に資金繰計画を作成・更新し、その資金繰計画に応じた適切な預金残高を維持することにより管理しています。変動金利の借入金や外貨建ての借入金及び外貨建債権債務については、金利の変動リスクや為替の変動リスクに晒されていますが、一部については金利スワップ取引や通貨スワップ取引及び為替予約を利用するなどして個別契約ごとにデリバティブ取引をヘッジ手段としています。
デリバティブ取引は、「資金運用・調達リスク管理規程」「デリバティブ取引に関する取扱規程」に基づいて行うこととし、借入金に係る支払金利の変動リスクに対する金利スワップ取引や為替リスクに対する通貨スワップ取引等をヘッジ目的として利用しています。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.(6)会計方針に関する事項 重要なヘッジ会計の方法」をご覧ください。また、デリバティブ取引の利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っており、その取引状況は定期的に財務担当取締役へ報告し承認を得ています。
(3)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれています。当該価額の算定においては、変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、注記事項「デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは含まれていません((注2)をご参照ください。)。
前連結会計年度(平成28年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価(百万円)差額(百万円)
(1)現金預金192,571192,571-
(2)受取手形・完成工事未収入金等281,755
貸倒引当金(*1)△904
280,850280,842△8
(3)有価証券及び投資有価証券
①満期保有目的の債券4,4014,641240
②子会社株式及び関連会社株式1,322636△686
③その他有価証券187,618187,618-
(4)敷金及び保証金205,659
貸倒引当金(*1)△535
205,124203,444△1,679
資産計871,888869,754△2,133
(1)支払手形・工事未払金等368,494368,494-
(2)短期借入金54,29154,291-
(3)未払金126,883126,883-
(4)未払法人税等60,42960,429-
(5)社債110,095110,965870
(6)長期借入金327,577332,1834,605
(7)長期預り敷金保証金249,949247,482△2,467
負債計1,297,7211,300,7303,008
デリバティブ取引(*2)△19△19-
デリバティブ取引 計△19△19-

(*1)受取手形・完成工事未収入金等、敷金及び保証金については貸倒引当金を控除しています。
(*2)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
当連結会計年度(平成29年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価(百万円)差額(百万円)
(1)現金預金216,749216,749-
(2)受取手形・完成工事未収入金等315,275
貸倒引当金(*1)△745
314,529314,511△17
(3)有価証券及び投資有価証券
①満期保有目的の債券4,4374,619182
②子会社株式及び関連会社株式766630△135
③その他有価証券198,250198,250-
(4)敷金及び保証金214,740
貸倒引当金(*1)△500
214,240211,128△3,111
資産計948,973945,890△3,082
(1)支払手形・工事未払金等383,232383,232-
(2)短期借入金78,94478,944-
(3)未払金93,89293,892-
(4)未払法人税等52,51152,511-
(5)社債200,010199,689△320
(6)長期借入金361,717364,7213,003
(7)長期預り敷金保証金261,343256,207△5,136
負債計1,431,6511,429,198△2,453
デリバティブ取引(*2)1414-
デリバティブ取引 計1414-

(*1)受取手形・完成工事未収入金等、敷金及び保証金については貸倒引当金を控除しています。
(*2)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。
(注1)金融商品の時価の算定方法並びに有価証券及びデリバティブ取引に関する事項
資 産
(1)現金預金
預金は全て短期であるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。
(2)受取手形・完成工事未収入金等
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債権ごとに債権額を回収までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によっています。
(3)有価証券及び投資有価証券
これらの時価について、株式等は取引所の価格によっており、債券は取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格等によっています。また、保有目的ごとの有価証券に関する事項については、「有価証券関係」の注記を参照してください。
(4)敷金及び保証金
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債権ごとに債権額を回収までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によっています。
負 債
(1)支払手形・工事未払金等、(2)短期借入金、(3)未払金、及び(4)未払法人税等
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。
(5)社債
社債の時価については、主に市場価格によっています。
(6)長期借入金
長期借入金のうち、変動金利によるもの(金利スワップの特例処理の対象となっているものを除く)の時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっています。また、固定金利のものについては、元利金の合計額を借入期間に応じた利率で割り引いた現在価値により算定しています。なお、一部の長期借入金の時価については、金利スワップ又は通貨スワップ等の対象とされていることから、当該金利スワップ又は通貨スワップ等と一体として処理された元利金の合計額を借入期間に応じた利率で割り引いた現在価値により算定しています。
(7)長期預り敷金保証金
これらの時価は、一定の期間ごとに区分した債務ごとに債務額を返済までの期間に応じた利率により割り引いた現在価値によっています。
デリバティブ取引
注記事項「デリバティブ取引関係」をご参照ください。
(注2)時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品
(単位:百万円)

区分前連結会計年度
(平成28年3月31日)
当連結会計年度
(平成29年3月31日)
非上場株式27,31432,535
優先出資証券31,71418,877
非上場債券8,0008,000
投資事業有限責任組合出資金等5,5149,252

これらについては、市場価格がなく、かつ、将来キャッシュ・フローを見積もるには過大なコストを要すると見込まれます。したがって、時価を把握することが極めて困難と認められるものであるため、「資産(3)有価証券及び投資有価証券」には含めていません。
(注3)金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(平成28年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
5年以内
(百万円)
5年超
10年以内
(百万円)
10年超
(百万円)
現金預金192,571---
受取手形・完成工事未収入金等264,06410,2196,0511,420
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券(国債)01,7202,86710
その他有価証券のうち満期が
あるもの(社債)
162,156-120
敷金及び保証金22,67070,11758,28260,683
合計479,32384,21367,20062,233

当連結会計年度(平成29年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
5年以内
(百万円)
5年超
10年以内
(百万円)
10年超
(百万円)
現金預金216,749---
受取手形・完成工事未収入金等299,55510,2294,719771
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券(国債)-2,2742,31310
その他有価証券のうち満期が
あるもの(社債)
2,006150-120
敷金及び保証金23,44071,82858,31266,259
合計541,75184,48165,34567,160

(注4)社債、長期借入金の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(平成28年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
2年以内
(百万円)
2年超
3年以内
(百万円)
3年超
4年以内
(百万円)
4年超
5年以内
(百万円)
5年超
(百万円)
社債10,0851020,00045,00015,00020,000
長期借入金31,74876,28756,90117,91336,333108,392
合計41,83476,29776,90162,91351,333128,392

当連結会計年度(平成29年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
2年以内
(百万円)
2年超
3年以内
(百万円)
3年超
4年以内
(百万円)
4年超
5年以内
(百万円)
5年超
(百万円)
社債1020,00095,00015,00040,00030,000
長期借入金69,40167,11531,94647,32817,172128,754
合計69,41187,115126,94662,32857,172158,754

(注5)社債及び長期借入金に係る連結貸借対照表計上額及び時価については、1年内償還予定の社債及び1年内返済予定の長期借入金を含めています。