有価証券報告書-第71期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 13:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
113項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが主たる事業領域としている国内建設市場は、短期的には政府による経済対策や防災・減災対策、東京オリンピック・パラリンピック関連の需要などを背景に良好な事業環境が維持されると予想しております。しかしながら、中長期的には財政的な制約や人口の減少を背景として国内建設市場は縮小傾向で推移するものと見込んでおります。
今後想定される事業を取り巻く環境の変化を乗り越え、競争に打ち勝つべく、「中期経営計画 RAITO 2018」の基本方針に掲げる「次世代へ繋がる体質の強化」のもと、以下の課題に取り組み企業価値の向上に努めてまいります。
① 安全衛生管理と品質管理の徹底
「人命尊重・安全第一」の基本理念のもと、労働安全衛生に関する法令や通達の遵守及び安全衛生教育の充実を図るとともに、徹底した品質管理強化を行うことで、安全で安心な、より信頼される企業を目指すことに努めてまいります。
② 専業土木分野における営業力と施工力の強化
顧客ニーズを見極め、経営資源を有効かつ効率的に活用するための集中・移行を行うとともに、グループ会社を含めた拠点ごとの組織営業を強化し、顧客信頼度と施工効率の向上を図り、総合的な事業量の確保に努めてまいります。
③ 建築事業分野での安定的収益力の維持
安全・品質の確保を推進するため社員教育を充実させ組織力の強化を図り、顧客満足度の向上を目指すとともに、既存顧客の深耕と成長市場を中心とした新規分野への積極的参入により営業範囲を拡大し、安定的収益力の維持に努めてまいります。
④ 海外事業分野での収益力の向上
各拠点において市場調査の強化によりリスク評価を充実させ、収益性を重視した事業戦略を構築し、地元企業との提携など新たなスキームを積極的に活用し、営業エリア・工種の拡大と経営資源配分の最適化を図り、収益性の向上に努めてまいります。
⑤ 技術開発力の強化
建設業界の変化と次世代市場へ対応するとともに、新たな市場創出を目指しICTの活用を含めた新技術開発の取り組み強化及び施工能率の向上を目的とした機械開発など革新的なアプローチによる研究開発を推進してまいります。
⑥ 経営・財務基盤の強化
適正な固定費の配分とICTを利用した経営の効率化を推進し、安定した利益を確保できるよう収益力を強化するとともに、次世代に繋がる部門への積極的な投資を行い、また基幹人材の確保及び育成に取り組み、経営・財務基盤の一層の強化に努めてまいります。
[目標とする経営指標]
2018年度目標値
単体連結
売上高850億円1,030億円
営業利益85億円100億円
ROE-11.0%以上
配当性向-30.0%以上

※ROE=親会社株主に帰属する当期純利益/((期首自己資本+期末自己資本)/2)
当社は創業以来、「新たな価値に挑戦し、創造し続ける」という経営理念のもと、常に時代の最先端技術に挑戦し特殊土木分野を中心とした技術で社会インフラ整備に取り組むことにより社会の発展に寄与してまいりました。これからも引き続き、新しい事業領域への挑戦や新技術の開発などを通じ、人々が安心して生活することができる国土の形成に尽力してまいります。