有価証券報告書-第79期(2023/04/01-2024/03/31)
対処すべき課題
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、創業理念(社是)「顧客第一」と社名「大気社」が示す「エネルギー・空気・水」の環境対応技術を核として、グローバルに事業領域を拡大し、安定的かつ持続的な成長を目指します。そして全てのステークホルダーにとって魅力ある会社づくりをすすめ、社会に貢献してまいります。
(2) 長期ビジョン
当社グループは、2022年5月16日に開示しました中期経営計画において、「エネルギー・空気・水の創造的なエンジニアリングにより、持続可能な社会へ貢献する」、「多様な人材・知見を活かし、インクルーシブなグローバル企業となる」ことを長期ビジョンとして掲げております。
① エネルギー・空気・水の創造的なエンジニアリングにより、持続可能な社会へ貢献する
Innovative Engineering for a Sustainable Society - with energy, air and water -
社会的課題の解決へのチャレンジを通じて、エネルギー・空気・水に関わる、ハード面の技術革新、ソフト面の経験知の蓄積、新たな領域への知的探索により、総合エンジニアリング力の強化を図ります。それが新規事業・新規顧客の開拓や既存顧客への「専門性の高い顧客ニーズへの処方箋」の提供に繋がり、当社の差別化戦略となると考えております。そして差別化によって、企業成長を実現すると同時に、社会的課題の解決、すなわち持続的な社会への貢献を目指します。その一つとして、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでまいります。
② 多様な人材・知見を活かし、インクルーシブなグローバル企業となる
Diversity & Inclusion as a Global Company
当社にもともとあった多様性を受容する企業風土をベースに、より各人が能力を発揮でき、相乗効果を生む仕組みづくりを進め、真のグローバル企業として、国を問わず活躍できる企業となることを目指します。さらに当社においては、技術開発を含む事業活動において社内外の多様な人材・技術を結合・融合させて新たな価値を生み出すこともインクルージョンの一つと捉え、二つの意味でインクルーシブな企業を目指します。
(3) 目標とする経営指標
2023年3月期から2025年3月期の中期経営計画の概要は、以下のとおりであります。
非財務目標
事業活動に伴うCO2排出量を、2030年までにスコープ1・2は42%削減、スコープ3は25%削減することを目標として掲げております(いずれも2022年度実績比)。
※2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、サプライチェーン全体での排出削減の取組を進めていくため、従来のスコープ1・2の削減目標に加え、スコープ3を含めた削減目標を2024年1月に再設定しました。あわせて、温室効果ガス排出削減に関する国際的なイニシアチブでありますSBT認証の取得を申請しました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、長期ビジョンの実現に向けて、既存の事業ポートフォリオを「資本効率」「長期戦略との整合性」「関係会社ガバナンス」の視点で見直し、長期的に付加価値を創造できる筋肉質な事業構造へ転換していきます。中期経営計画においては、①コア事業のさらなる強化、②新たな価値創出への挑戦、③変革・成長を支える経営基盤の強化」を経営課題と定めております。
① コア事業のさらなる強化
(ア)環境システム事業
・付加価値を生み出し続ける事業展開
カーボンニュートラルの実現に向けた脱炭素ビジネスへの取組を推進していきます。また、技術ニーズに応え続ける体制とプロフェッショナルの育成や、産業空調分野におけるノウハウ・知財の蓄積を図ります。
・技術の大気社を強化
新技術開発センターやR&Dサテライトにおける顧客ニーズの把握と共同開発を進めるとともに、営業部門と開発部門の協働による顧客への積極的な技術提案とシーズの掘り起こしを図ります。
・業務の仕組みの改善と生産性向上
働きやすさ向上のための業務のデジタル化・DX化、ムリ・ムダ・ムラをなくす業務プロセス変革、サプライヤーとの関係強化とともに成長できる仕組みづくりを推進していきます。
(イ)塗装システム事業
・国内外での確固たる地位の確立
非日系顧客のニーズに応える技術の多様化、パートナー企業との協働による非四輪新規顧客へのアプローチ、海外ネットワークを活用した現地に根差した事業展開を推進していきます。
・グローバルな社会課題を意識した開発
カーボンニュートラル実現のため、技術開発により顧客の生産技術の変革に貢献します。また、海外拠点と連動した開発体制の構築強化を図ります。
・業務の仕組みの改善と生産性向上
業務プロセスのデジタル化による現場業務の遠隔化・自動化、グローバルな教育プログラムの設計、プロジェクト管理体制の見直しによる人員最適化を推進していきます。
② 新たな価値創出への挑戦
自社の知財や無形固定資産を活かした経営戦略の立案・推進を図ります。また、本社支社のオフィス内にR&Dサテライトを設置して顧客ニーズを把握することで、顧客視点の開発を進めるとともに、学術機関やスタートアップ企業など外部知見との融合によるオープンイノベーションから、新規事業の開拓を図ります。
③ 変革・成長を支える経営基盤の強化
・人的資本の育成・確保
イノベーションを生み出す組織風土づくり、社員エンゲージメントの向上、計画的な人材価値の開発を推進していきます。
・新たな価値提供に向けたデジタル戦略
現場のデジタル化・DX化による生産性向上、グローバルなIT・DX体制構築とともに、研究開発や新事業創出に向けたデジタル融合を強化していきます。
・グループガバナンス体制強化
資本コストを踏まえた事業ポートフォリオマネジメントの構築と、関係会社の取締役会・監査機能の実効性強化を図ります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、創業理念(社是)「顧客第一」と社名「大気社」が示す「エネルギー・空気・水」の環境対応技術を核として、グローバルに事業領域を拡大し、安定的かつ持続的な成長を目指します。そして全てのステークホルダーにとって魅力ある会社づくりをすすめ、社会に貢献してまいります。
(2) 長期ビジョン
当社グループは、2022年5月16日に開示しました中期経営計画において、「エネルギー・空気・水の創造的なエンジニアリングにより、持続可能な社会へ貢献する」、「多様な人材・知見を活かし、インクルーシブなグローバル企業となる」ことを長期ビジョンとして掲げております。
① エネルギー・空気・水の創造的なエンジニアリングにより、持続可能な社会へ貢献する
Innovative Engineering for a Sustainable Society - with energy, air and water -
社会的課題の解決へのチャレンジを通じて、エネルギー・空気・水に関わる、ハード面の技術革新、ソフト面の経験知の蓄積、新たな領域への知的探索により、総合エンジニアリング力の強化を図ります。それが新規事業・新規顧客の開拓や既存顧客への「専門性の高い顧客ニーズへの処方箋」の提供に繋がり、当社の差別化戦略となると考えております。そして差別化によって、企業成長を実現すると同時に、社会的課題の解決、すなわち持続的な社会への貢献を目指します。その一つとして、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでまいります。
② 多様な人材・知見を活かし、インクルーシブなグローバル企業となる
Diversity & Inclusion as a Global Company
当社にもともとあった多様性を受容する企業風土をベースに、より各人が能力を発揮でき、相乗効果を生む仕組みづくりを進め、真のグローバル企業として、国を問わず活躍できる企業となることを目指します。さらに当社においては、技術開発を含む事業活動において社内外の多様な人材・技術を結合・融合させて新たな価値を生み出すこともインクルージョンの一つと捉え、二つの意味でインクルーシブな企業を目指します。
(3) 目標とする経営指標
2023年3月期から2025年3月期の中期経営計画の概要は、以下のとおりであります。
財務目標 | (単位:億円) | ||
項目 | 2023年3月期実績 | 2024年3月期実績 | 2025年3月期目標 |
受注工事高 | 2,886 | 2,635 | 2,360 |
完成工事高 | 2,147 | 2,935 | 2,380 |
経常利益 | 130 | 198 | 150 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 79 | 156 | 96 |
自己資本利益率(ROE) | 6.3% | 11.6% | 7.2% |
非財務目標
事業活動に伴うCO2排出量を、2030年までにスコープ1・2は42%削減、スコープ3は25%削減することを目標として掲げております(いずれも2022年度実績比)。
※2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、サプライチェーン全体での排出削減の取組を進めていくため、従来のスコープ1・2の削減目標に加え、スコープ3を含めた削減目標を2024年1月に再設定しました。あわせて、温室効果ガス排出削減に関する国際的なイニシアチブでありますSBT認証の取得を申請しました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、長期ビジョンの実現に向けて、既存の事業ポートフォリオを「資本効率」「長期戦略との整合性」「関係会社ガバナンス」の視点で見直し、長期的に付加価値を創造できる筋肉質な事業構造へ転換していきます。中期経営計画においては、①コア事業のさらなる強化、②新たな価値創出への挑戦、③変革・成長を支える経営基盤の強化」を経営課題と定めております。
① コア事業のさらなる強化
(ア)環境システム事業
・付加価値を生み出し続ける事業展開
カーボンニュートラルの実現に向けた脱炭素ビジネスへの取組を推進していきます。また、技術ニーズに応え続ける体制とプロフェッショナルの育成や、産業空調分野におけるノウハウ・知財の蓄積を図ります。
・技術の大気社を強化
新技術開発センターやR&Dサテライトにおける顧客ニーズの把握と共同開発を進めるとともに、営業部門と開発部門の協働による顧客への積極的な技術提案とシーズの掘り起こしを図ります。
・業務の仕組みの改善と生産性向上
働きやすさ向上のための業務のデジタル化・DX化、ムリ・ムダ・ムラをなくす業務プロセス変革、サプライヤーとの関係強化とともに成長できる仕組みづくりを推進していきます。
(イ)塗装システム事業
・国内外での確固たる地位の確立
非日系顧客のニーズに応える技術の多様化、パートナー企業との協働による非四輪新規顧客へのアプローチ、海外ネットワークを活用した現地に根差した事業展開を推進していきます。
・グローバルな社会課題を意識した開発
カーボンニュートラル実現のため、技術開発により顧客の生産技術の変革に貢献します。また、海外拠点と連動した開発体制の構築強化を図ります。
・業務の仕組みの改善と生産性向上
業務プロセスのデジタル化による現場業務の遠隔化・自動化、グローバルな教育プログラムの設計、プロジェクト管理体制の見直しによる人員最適化を推進していきます。
② 新たな価値創出への挑戦
自社の知財や無形固定資産を活かした経営戦略の立案・推進を図ります。また、本社支社のオフィス内にR&Dサテライトを設置して顧客ニーズを把握することで、顧客視点の開発を進めるとともに、学術機関やスタートアップ企業など外部知見との融合によるオープンイノベーションから、新規事業の開拓を図ります。
③ 変革・成長を支える経営基盤の強化
・人的資本の育成・確保
イノベーションを生み出す組織風土づくり、社員エンゲージメントの向上、計画的な人材価値の開発を推進していきます。
・新たな価値提供に向けたデジタル戦略
現場のデジタル化・DX化による生産性向上、グローバルなIT・DX体制構築とともに、研究開発や新事業創出に向けたデジタル融合を強化していきます。
・グループガバナンス体制強化
資本コストを踏まえた事業ポートフォリオマネジメントの構築と、関係会社の取締役会・監査機能の実効性強化を図ります。