有価証券報告書-第62期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態、経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外ならびに国内においても、昨年初に発生した新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的広がりにより、現在、感染者数1億50百万人超・死者300万人超の状況となっています。世界的にも、感染防止のための移動禁止対策、中央銀行による金融緩和、政府による雇用助成等がなされながら、一部に都市封鎖の緩和・再実施の動きもある中で、昨年末よりのワクチン接種の世界的広がりを見せながらも、変異種の発生、インドでの感染者数急増の一方、米国新政権での1.9兆ドルに及ぶ財政政策の発表がなされる等、先行き不透明な経済が長引くものと推測される状況です。
一方、国内経済についても、新型コロナウイルス感染拡大・縮小・再拡大の影響にて、昨年4月、本年1月の緊急事態宣言の発出に続き、3月には3回目の緊急事態宣言発出ながら5月末までの延長が決定された状況です。その間、劇的な感染者数の減少は無い中で、本年2月よりは国内のワクチン接種も開始されました。政府の対策としては2020年度補正予算、本年2月には蔓延防止等重点措置への特別措置法改正、過去最大規模の2021年度予算を成立させながらも、前記宣言下での先行きは見通せません。4月1日公表された日銀短観の景況感では、機械・電気を中心とした製造業での海外需要回復の一方で、宿泊・飲食を中心とした非製造業の持ち直しの鈍さが指摘されています。
当社グループが中核事業としている建設業界におきましては、財務省長野財務事務所の四半期発表によると、「長野県経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況にあるなか、一部に弱さがみられるものの、持ち直しつつある。企業の景況感の足元は「下降」超に転じているものの、企業収益について2021年度は増益見込み、生産活動は緩やかに持ち直している」とされています。当地区においては、新型コロナウイルス感染症を含めた経済悪化を起因とする設備投資意欲の減衰感懸念もある中で、工事価格や工事期間等、厳しい受注環境が引き続いています。
このような環境のもと、利益面においては、販売費及び一般管理費の一層の削減に努めながら、BIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、AR、3Dレーザースキャナーを始めとするICT化を駆使しつつ、IEを主としたKAIZEN活動の全社展開や仮設資材等の軽量化・省力化による工数削減等にての原価削減に引き続き取り組んだ結果、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても、厳しい環境ですが、業況は堅調に推移しました。
このような環境下にあって、当社グループの当連結会計年度における業績は、受注高(開発事業等含む)239億55百万円と前年同期と比べ58億42百万円(19.6%)の減少、売上高は248億29百万円と前年同期と比べ10億60百万円(4.5%)の増収、営業利益13億87百万円と前年同期と比べ11百万円(0.9%)の減益、経常利益15億44百万円と前年同期と比べ26百万円(1.8%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は11億42百万円と前年同期と比べ1億88百万円(19.7%)の増益となりました。
事業部の種類別セグメントの実績は次のとおりであります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
建設事業
建設事業につきましては、医療介護・マンション・流通・食品関連・水力発電設備及び道路・河川建設工事など公共工事等の受注に注力し、お客様ニーズに対応するべく開発したハイグレードな自由設計住宅ファミレを始めとする住宅等の受注にも注力いたしました。加えて、エンジニアリング事業との協働にて長年取り組んでいる水力発電事業関連案件の大型受注獲得に、同事業も含め寄与しました。
その結果、受注高192億84百万円と前年同期と比べ40億18百万円(17.2%)の減少、完成工事高203億10百万円と前年同期と比べ23億12百万円(12.9%)の増収、営業利益は15億25百万円と前年同期と比べ2億80百万円(22.5%)の増益となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業につきましては、創業時よりのモノづくりの系譜を背景とした事業ですが、設備投資も実施しながら、ダム関連工事、合成床版、大型精密製缶工事、水力発電設備工事等に注力いたしました。
その結果、受注高29億28百万円と前年同期と比べ1億30百万円(4.3%)の減少、完成工事高27億76百万円と前年同期と比べ4億39百万円(18.8%)の増収、営業利益は4億64百万円と前年同期と比べ1億59百万円(52.1%)の増益となりました。
開発事業等
開発事業等につきましては、永年培ったノウハウを基に、首都圏等でのマンション分譲事業やリノベーション事業に加え、再生エネルギー事業等に注力いたしました。
その結果、開発事業等売上高17億71百万円と前年同期と比べ16億92百万円(48.9%)の減収、営業損失68百万円と前年同期と比べ3億25百万円(前年通期は2億57百万円の利益)の減少となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は19億34百万円と前年同期と比べ1億19百万円(5.8%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、その他たな卸資産の減少5億94百万円(前年同期と比べ7億1百万円(54.1%)の減少)、減価償却費は3億96百万円(前年同期と比べ59百万円(13.1%)の減少)などにより増加しましたが、売上債権の増加26億17百万円(前年同期は44億20百万円の減少)、未成工事支出金の増加1億60百万円(前年同期は74百万円の減少)などの減少により△5百万円と前年同期と比べ収入が8億53百万円(前年同期は8億58百万円)の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が増加しましたが、有形固定資産の取得や無形固定資産の取得による支出が前年同期に比べ増加したため、△2億18百万円と前年同期に比べ43百万円(24.8%)の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金や長期借入金の返済による支出、配当金の支払による支出はあったものの、短期借入による収入、自己株式の売却による収入があったため、1億3百万円と前年同期に比べ収入が14億64百万円(前年同期は△13億60百万円)の増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結企業集団が営んでいる事業の大部分を占める建設事業及びエンジニアリング事業では生産実績を定義することが困難であり、また請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
当連結企業集団においては建設事業及びエンジニアリング事業以外では受注生産形態をとっていません。
したがって受注及び販売の状況については各セグメントごとの業績に関連付けて記載しております。
当グループは、連結ベースでの事業別受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高の状況は作成しておりません。
なお、当社単独の事業の状況は、以下のとおりです。
(1) 受注工事高及び施工高の状況
① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
1 前期以前に受注した工事で契約の変更により請負金額を変更したものについては、当期受注工事高にその増減額を含めております。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の手持工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
3 次期繰越工事高のうち施工高は、未成工事支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
② 受注工事高
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
③ 完成工事高
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
1 完成工事のうち主なものは次のとおりです。
第61期の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なもの
建設事業
第62期の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なもの
建設事業
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。
第61期
該当はありません。
第62期
該当はありません。
④ 手持工事高(2021年3月31日現在)
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
1 手持工事のうち請負金額2億円以上の主なものは次のとおりであります。
繰越工事
(2) 開発事業等の状況
① 開発事業等の売上実績
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(工事進行基準)
当社グループは、請負工事に係る工事の収益計上基準として、工事進行基準を採用しており、これによる売上高は連結売上高に対して当連結会計年度では20%程度となっております。工事進行基準は、進捗部分について成果の確実性が認められる工事について適用しており、適用にあたっては、総工事収益、工事原価総額及び連結会計年度末日における工事の進捗率を合理的に算定する必要がありますが、総工事原価の算定にあたっては、見積りが必要なため、将来の不確実性が伴います。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当社グループの連結会計年度において、景気回復マインドが隅々まで行き渡っているとは言えない中、世界経済情勢を勘案しても、民間設備投資についての慎重な姿勢・価格競争が依然として激しい状況で推移しております。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、248億29百万円と前年同期と比べ10億60百万円(4.5%)の増収となりました。これは主に、厳しい環境のもと、地域密着型の堅実経営を目指し、BIM、CIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、AR、3Dレーザースキャナーを始めとするICT化を駆使した提案型営業の積極的な展開により、医療介護・マンション・流通・食品関連・水力発電設備及び道路・河川建設工事など公共工事等の受注に注力した結果であります。各セグメントの売上高の連結売上高に占める割合は、建設事業が81.8%と前年同期と比べ6.1ポイント(前年同期75.7%)の増加、エンジニアリング事業が11.2%と前年同期と比べ1.3ポイント(前年同期9.8%)の増加、開発事業等が7.0%と前年同期と比べ7.4ポイント(前年同期14.4%)の減少となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、建設事業を中心に、BIMを駆使し、IEを主としたKAIZEN活動の全社展開や仮設資材等の軽量化・省力化による工数削減等にての原価削減に引き続き取り組んだ結果、44億70百万円と前年同期と比べ4億9百万円(10.1%)の増益となりました。また、売上総利益率は、18.0%と前年同期と比べ0.9ポイント(前年同期17.1%)の増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、減価償却費、設計積算費等の増加はありましたが、前年との比較で通信交通費、減価償却費などの減少がありましたが、寄付金、事務用品費、人件費、租税公課などの増加があり、30億83百万円と前年同期と比べ4億21百万円(15.9%)の増加となりました。
以上の結果、連結会計年度の営業利益は、13億87百万円と前年同期と比べ12百万円(0.9%)の減益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息や受取配当金等にて1億79百万円と前年同期と比べ28百万円(19.1%)の増益となりました。
営業外費用は、支払利息等にて22百万円と前年同期と比べ10百万円(31.2%)の増加となりました。
以上の結果、連結会計年度の経常利益は、15億44百万円と前年同期と比べ26百万円(1.8%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は資産除去債務履行差額等での110百万円と前年同期と比べ1億8百万円(6,787.25%)の増益の計上、また、固定資産の売却・除去損失での17百万円と前年同期と比べ4百万円(32.1%)の増加の特別損失を計上しています。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、11億42百万円と前年同期と比べ1億88百万円(19.7%)の増益となりました。
財政状況の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、236億14百万円となりました。これは、主に受取手形・完成工事未収入金等・未成工事支出金などの増加による流動資産の増加に加え、建物・構築物等有形固定資産やソフトウェアの無形固定資産の減少はあったものの、投資有価証券・繰延税金資産等投資その他資産の増加にての固定資産の増加によるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、71億92百万円となりました。これは、主に未払法人税・未払消費税・短期借入金・未成工事受入金などの流動負債の増加、資産除去債務や長期借入金などの固定負債の減少によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産残高は164億22百万円となりました。これは、主に当期純利益確保による繰越利益剰余金の増加、有価証券評価差額金の増加、信託型従業員持株インセンティブ・プランでの自己株式勘定の減少などによるものです。自己資本比率は69.5%となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事原価のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの一時的な短期借入を基本とし、設備投資資金の調達につきましては、基本的に自己資金としています。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は、短期借入金17億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19億34百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態、経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外ならびに国内においても、昨年初に発生した新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的広がりにより、現在、感染者数1億50百万人超・死者300万人超の状況となっています。世界的にも、感染防止のための移動禁止対策、中央銀行による金融緩和、政府による雇用助成等がなされながら、一部に都市封鎖の緩和・再実施の動きもある中で、昨年末よりのワクチン接種の世界的広がりを見せながらも、変異種の発生、インドでの感染者数急増の一方、米国新政権での1.9兆ドルに及ぶ財政政策の発表がなされる等、先行き不透明な経済が長引くものと推測される状況です。
一方、国内経済についても、新型コロナウイルス感染拡大・縮小・再拡大の影響にて、昨年4月、本年1月の緊急事態宣言の発出に続き、3月には3回目の緊急事態宣言発出ながら5月末までの延長が決定された状況です。その間、劇的な感染者数の減少は無い中で、本年2月よりは国内のワクチン接種も開始されました。政府の対策としては2020年度補正予算、本年2月には蔓延防止等重点措置への特別措置法改正、過去最大規模の2021年度予算を成立させながらも、前記宣言下での先行きは見通せません。4月1日公表された日銀短観の景況感では、機械・電気を中心とした製造業での海外需要回復の一方で、宿泊・飲食を中心とした非製造業の持ち直しの鈍さが指摘されています。
当社グループが中核事業としている建設業界におきましては、財務省長野財務事務所の四半期発表によると、「長野県経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況にあるなか、一部に弱さがみられるものの、持ち直しつつある。企業の景況感の足元は「下降」超に転じているものの、企業収益について2021年度は増益見込み、生産活動は緩やかに持ち直している」とされています。当地区においては、新型コロナウイルス感染症を含めた経済悪化を起因とする設備投資意欲の減衰感懸念もある中で、工事価格や工事期間等、厳しい受注環境が引き続いています。
このような環境のもと、利益面においては、販売費及び一般管理費の一層の削減に努めながら、BIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、AR、3Dレーザースキャナーを始めとするICT化を駆使しつつ、IEを主としたKAIZEN活動の全社展開や仮設資材等の軽量化・省力化による工数削減等にての原価削減に引き続き取り組んだ結果、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても、厳しい環境ですが、業況は堅調に推移しました。
このような環境下にあって、当社グループの当連結会計年度における業績は、受注高(開発事業等含む)239億55百万円と前年同期と比べ58億42百万円(19.6%)の減少、売上高は248億29百万円と前年同期と比べ10億60百万円(4.5%)の増収、営業利益13億87百万円と前年同期と比べ11百万円(0.9%)の減益、経常利益15億44百万円と前年同期と比べ26百万円(1.8%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は11億42百万円と前年同期と比べ1億88百万円(19.7%)の増益となりました。
事業部の種類別セグメントの実績は次のとおりであります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
建設事業
建設事業につきましては、医療介護・マンション・流通・食品関連・水力発電設備及び道路・河川建設工事など公共工事等の受注に注力し、お客様ニーズに対応するべく開発したハイグレードな自由設計住宅ファミレを始めとする住宅等の受注にも注力いたしました。加えて、エンジニアリング事業との協働にて長年取り組んでいる水力発電事業関連案件の大型受注獲得に、同事業も含め寄与しました。
その結果、受注高192億84百万円と前年同期と比べ40億18百万円(17.2%)の減少、完成工事高203億10百万円と前年同期と比べ23億12百万円(12.9%)の増収、営業利益は15億25百万円と前年同期と比べ2億80百万円(22.5%)の増益となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業につきましては、創業時よりのモノづくりの系譜を背景とした事業ですが、設備投資も実施しながら、ダム関連工事、合成床版、大型精密製缶工事、水力発電設備工事等に注力いたしました。
その結果、受注高29億28百万円と前年同期と比べ1億30百万円(4.3%)の減少、完成工事高27億76百万円と前年同期と比べ4億39百万円(18.8%)の増収、営業利益は4億64百万円と前年同期と比べ1億59百万円(52.1%)の増益となりました。
開発事業等
開発事業等につきましては、永年培ったノウハウを基に、首都圏等でのマンション分譲事業やリノベーション事業に加え、再生エネルギー事業等に注力いたしました。
その結果、開発事業等売上高17億71百万円と前年同期と比べ16億92百万円(48.9%)の減収、営業損失68百万円と前年同期と比べ3億25百万円(前年通期は2億57百万円の利益)の減少となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は19億34百万円と前年同期と比べ1億19百万円(5.8%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、その他たな卸資産の減少5億94百万円(前年同期と比べ7億1百万円(54.1%)の減少)、減価償却費は3億96百万円(前年同期と比べ59百万円(13.1%)の減少)などにより増加しましたが、売上債権の増加26億17百万円(前年同期は44億20百万円の減少)、未成工事支出金の増加1億60百万円(前年同期は74百万円の減少)などの減少により△5百万円と前年同期と比べ収入が8億53百万円(前年同期は8億58百万円)の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が増加しましたが、有形固定資産の取得や無形固定資産の取得による支出が前年同期に比べ増加したため、△2億18百万円と前年同期に比べ43百万円(24.8%)の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金や長期借入金の返済による支出、配当金の支払による支出はあったものの、短期借入による収入、自己株式の売却による収入があったため、1億3百万円と前年同期に比べ収入が14億64百万円(前年同期は△13億60百万円)の増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結企業集団が営んでいる事業の大部分を占める建設事業及びエンジニアリング事業では生産実績を定義することが困難であり、また請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
当連結企業集団においては建設事業及びエンジニアリング事業以外では受注生産形態をとっていません。
したがって受注及び販売の状況については各セグメントごとの業績に関連付けて記載しております。
当グループは、連結ベースでの事業別受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高の状況は作成しておりません。
なお、当社単独の事業の状況は、以下のとおりです。
(1) 受注工事高及び施工高の状況
① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
| 項目 | 工事別 | 前期繰越 工事高 (千円) | 当期受注 工事高 (千円) | 計 (千円) | 当期完成 工事高 (千円) | 次期繰越工事高 | 当期施工高 (千円) | |||
| 手持工事高 (千円) | うち施工高 (千円) | |||||||||
| 第61期 自2019年4月1日 至2020年3月31日 | 建設 | 建築 | 9,507,794 | 19,237,534 | 28,745,329 | 15,144,095 | 13,601,233 | 5.7 | 779,610 | 15,016,217 |
| 土木 | 1,442,812 | 4,066,113 | 5,508,925 | 2,853,710 | 2,655,214 | 1.7 | 46,190 | 2,879,476 | ||
| 小計 | 10,950,606 | 23,303,648 | 34,254,254 | 17,997,806 | 16,256,448 | 5.0 | 825,801 | 17,895,694 | ||
| エンジニアリング | 1,987,458 | 3,059,740 | 5,047,198 | 2,336,599 | 2,710,599 | 8.2 | 224,755 | 2,345,113 | ||
| 計 | 12,938,065 | 26,363,388 | 39,301,453 | 20,334,405 | 18,967,048 | 5.5 | 1,050,556 | 20,240,808 | ||
| 第62期 自2020年4月1日 至2021年3月31日 | 建設 | 建築 | 13,601,233 | 16,377,575 | 29,978,809 | 17,087,198 | 12,891,611 | 6.3 | 816,375 | 17,123,963 |
| 土木 | 2,655,214 | 2,907,362 | 5,562,577 | 3,223,599 | 2,338,977 | 5.6 | 132,418 | 3,309,827 | ||
| 小計 | 16,256,448 | 19,284,938 | 35,541,387 | 20,310,798 | 15,230,588 | 6.2 | 948,793 | 20,433,790 | ||
| エンジニアリング | 2,710,599 | 2,928,761 | 5,639,361 | 2,776,312 | 2,863,049 | 10.3 | 296,773 | 2,848,330 | ||
| 計 | 18,967,048 | 22,213,700 | 41,180,748 | 23,087,110 | 18,093,638 | 6.8 | 1,245,566 | 23,282,121 | ||
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
1 前期以前に受注した工事で契約の変更により請負金額を変更したものについては、当期受注工事高にその増減額を含めております。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の手持工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
3 次期繰越工事高のうち施工高は、未成工事支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
② 受注工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 計(千円) | |
| 第61期 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 | 建設 | 建築 | 660,931 | 18,576,603 | 19,237,534 |
| 土木 | 3,954,365 | 111,747 | 4,066,113 | ||
| 小計 | 4,615,297 | 18,688,350 | 23,303,648 | ||
| エンジニアリング | 989,700 | 2,070,040 | 3,059,740 | ||
| 計 | 5,604,997 | 20,758,390 | 26,363,388 | ||
| 第62期 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 | 建設 | 建築 | 1,631,131 | 14,746,444 | 16,377,575 |
| 土木 | 2,713,546 | 193,816 | 2,907,362 | ||
| 小計 | 4,344,678 | 14,940,260 | 19,284,938 | ||
| エンジニアリング | 368,972 | 2,559,789 | 2,928,761 | ||
| 計 | 4,713,650 | 17,500,049 | 22,213,700 | ||
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
③ 完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 計(千円) | |
| 第61期 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 | 建設 | 建築 | 1,433,134 | 13,710,960 | 15,144,095 |
| 土木 | 2,587,700 | 266,010 | 2,853,710 | ||
| 小計 | 4,020,835 | 13,976,971 | 17,997,806 | ||
| エンジニアリング | 250,119 | 2,086,480 | 2,336,599 | ||
| 計 | 4,270,954 | 16,063,451 | 20,334,405 | ||
| 第62期 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 | 建設 | 建築 | 871,734 | 16,215,463 | 17,087,198 |
| 土木 | 3,141,273 | 82,326 | 3,223,599 | ||
| 小計 | 4,013,008 | 16,297,790 | 20,310,798 | ||
| エンジニアリング | 749,083 | 2,027,229 | 2,776,312 | ||
| 計 | 4,762,091 | 18,325,019 | 23,087,110 | ||
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
1 完成工事のうち主なものは次のとおりです。
第61期の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なもの
建設事業
| 発注者 | 工事件名 | 施工場所 |
| 株式会社ユニコン | 株式会社ユニコン新東工場新築工事 | 長野県 |
| マルヤス機械株式会社 | マルヤス機械株式会社様 箕輪工場新築工事 | 長野県 |
| 有限会社泰成電機工業 | ㈲泰成電機工業様 下平新工場新築工事 | 長野県 |
| 株式会社奨樹園 | 奨樹園 ブレインマンション新築工事 | 長野県 |
| エア・ウォーター・プラントエンジニアリング株式会社 | 甲信越エア・ウォーター㈱山梨充填所建設工事 | 山梨県 |
| 株式会社サンコー | ㈱サンコー三田 新工場建設工事 | 長野県 |
| メルシャン株式会社 | メルシャン㈱椀子ワイナリー棟新築工事 | 長野県 |
第62期の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なもの
建設事業
| 発注者 | 工事件名 | 施工場所 |
| 株式会社北越ケーズ | (仮称)ケーズデンキ松本宮田店新築工事 | 長野県 |
| 駒ヶ根市 | 駒ヶ根市地域交流センター(赤穂公民館)等整備建築本体工事 | 長野県 |
| 株式会社マシンエンジニアリング | 株式会社マシンエンジニアリング第3生産棟建設工事 | 長野県 |
| ハチ食品株式会社 | ハチ食品株式会社駒ヶ根工場増築工事 | 長野県 |
| 帝国通信工業株式会社 | 木曽精機株式会社 工場新築工事 | 長野県 |
| 株式会社都筑製作所 | 株式会社都筑製作所様 丸子第4工場新築工事 | 長野県 |
| 生活協同組合コープながの | (仮称)コープながのコープデリ伊北センター新築工事 | 長野県 |
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。
第61期
該当はありません。
第62期
該当はありません。
④ 手持工事高(2021年3月31日現在)
| 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) | |
| 建設 | 建築 | 1,085,383 | 11,806,227 | 12,891,611 |
| 土木 | 2,226,027 | 112,950 | 2,338,977 | |
| 小計 | 3,311,411 | 11,919,177 | 15,230,588 | |
| エンジニアリング | 1,173,280 | 1,689,768 | 2,863,049 | |
| 計 | 4,484,692 | 13,608,945 | 18,093,638 | |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
1 手持工事のうち請負金額2億円以上の主なものは次のとおりであります。
繰越工事
| 発注者 | 工事件名 | 完成予定 |
| マルヤス機械株式会社 | マルヤス機械株式会社本社社屋新築工事 | 2021年9月 |
| 伊那食品工業株式会社 | サウスエリア店舗建設工事 | 2021年12月 |
| 株式会社キッツ | キッツ茅野工場 イノベーションセンター新築工事 | 2021年12月 |
| 株式会社チンタイバンク | (仮称)塩尻広丘野村ブレインマンション新築工事 | 2022年1月 |
| 大桑村 | 令和2年度大桑村庁舎建設工事 | 2022年3月 |
| 株式会社エフプラス | エフプラス工場新築2期工事 | 2022年3月 |
| 南信発電管理事務所 | 与田切川上流地点発電所建設工事 | 2024年3月 |
(2) 開発事業等の状況
① 開発事業等の売上実績
| 区分 | 第61期 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 (千円) | 第62期 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 (千円) |
| 開発事業その他 | 231,185 | 222,240 |
| 計 | 231,185 | 222,240 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(工事進行基準)
当社グループは、請負工事に係る工事の収益計上基準として、工事進行基準を採用しており、これによる売上高は連結売上高に対して当連結会計年度では20%程度となっております。工事進行基準は、進捗部分について成果の確実性が認められる工事について適用しており、適用にあたっては、総工事収益、工事原価総額及び連結会計年度末日における工事の進捗率を合理的に算定する必要がありますが、総工事原価の算定にあたっては、見積りが必要なため、将来の不確実性が伴います。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当社グループの連結会計年度において、景気回復マインドが隅々まで行き渡っているとは言えない中、世界経済情勢を勘案しても、民間設備投資についての慎重な姿勢・価格競争が依然として激しい状況で推移しております。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、248億29百万円と前年同期と比べ10億60百万円(4.5%)の増収となりました。これは主に、厳しい環境のもと、地域密着型の堅実経営を目指し、BIM、CIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、AR、3Dレーザースキャナーを始めとするICT化を駆使した提案型営業の積極的な展開により、医療介護・マンション・流通・食品関連・水力発電設備及び道路・河川建設工事など公共工事等の受注に注力した結果であります。各セグメントの売上高の連結売上高に占める割合は、建設事業が81.8%と前年同期と比べ6.1ポイント(前年同期75.7%)の増加、エンジニアリング事業が11.2%と前年同期と比べ1.3ポイント(前年同期9.8%)の増加、開発事業等が7.0%と前年同期と比べ7.4ポイント(前年同期14.4%)の減少となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、建設事業を中心に、BIMを駆使し、IEを主としたKAIZEN活動の全社展開や仮設資材等の軽量化・省力化による工数削減等にての原価削減に引き続き取り組んだ結果、44億70百万円と前年同期と比べ4億9百万円(10.1%)の増益となりました。また、売上総利益率は、18.0%と前年同期と比べ0.9ポイント(前年同期17.1%)の増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、減価償却費、設計積算費等の増加はありましたが、前年との比較で通信交通費、減価償却費などの減少がありましたが、寄付金、事務用品費、人件費、租税公課などの増加があり、30億83百万円と前年同期と比べ4億21百万円(15.9%)の増加となりました。
以上の結果、連結会計年度の営業利益は、13億87百万円と前年同期と比べ12百万円(0.9%)の減益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息や受取配当金等にて1億79百万円と前年同期と比べ28百万円(19.1%)の増益となりました。
営業外費用は、支払利息等にて22百万円と前年同期と比べ10百万円(31.2%)の増加となりました。
以上の結果、連結会計年度の経常利益は、15億44百万円と前年同期と比べ26百万円(1.8%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は資産除去債務履行差額等での110百万円と前年同期と比べ1億8百万円(6,787.25%)の増益の計上、また、固定資産の売却・除去損失での17百万円と前年同期と比べ4百万円(32.1%)の増加の特別損失を計上しています。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、11億42百万円と前年同期と比べ1億88百万円(19.7%)の増益となりました。
財政状況の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、236億14百万円となりました。これは、主に受取手形・完成工事未収入金等・未成工事支出金などの増加による流動資産の増加に加え、建物・構築物等有形固定資産やソフトウェアの無形固定資産の減少はあったものの、投資有価証券・繰延税金資産等投資その他資産の増加にての固定資産の増加によるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、71億92百万円となりました。これは、主に未払法人税・未払消費税・短期借入金・未成工事受入金などの流動負債の増加、資産除去債務や長期借入金などの固定負債の減少によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産残高は164億22百万円となりました。これは、主に当期純利益確保による繰越利益剰余金の増加、有価証券評価差額金の増加、信託型従業員持株インセンティブ・プランでの自己株式勘定の減少などによるものです。自己資本比率は69.5%となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事原価のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの一時的な短期借入を基本とし、設備投資資金の調達につきましては、基本的に自己資金としています。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は、短期借入金17億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19億34百万円となっております。