四半期報告書-第14期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)

【提出】
2016/11/04 15:12
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【項目】
26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新興国経済の減速や急激な円高進行の影響などで企業収益に足踏みが見られたものの、雇用・所得環境が着実に改善していることなどを背景に緩やかな回復傾向が続いてまいりました。
住宅業界におきましては、政府による住宅取得支援策や過去最低水準の住宅ローン金利効果で住宅取得への関心が高まったほか、相続対策としての賃貸住宅の建設需要が引き続き堅調に推移いたしました。
このような市場環境の中、当社グループは3ヵ年の中期経営計画(テーマ:「MISAWA do all」)に基づいて事業領域を「住生活全般」に拡大するとともに、「事業多角化の推進」により住まいに関するすべての提案ができる企業を目指してまいりました。
戸建住宅事業におきましては、昨年、太陽光発電システムの標準化やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の追加を行った木質系企画住宅「SMART STYLE(スマートスタイル)」シリーズが好調に推移し、ZEHの受注拡大に貢献いたしました。また、都市部を中心に建設需要が高まっている中層住宅市場向けに、5階建まで対応可能な重量鉄骨造商品「URBANCENTURY(アーバンセンチュリー)」を投入したほか、平成28年熊本地震で被災した方向けには復興応援住宅「MISAWA HEART(ミサワハート)」として、九州地区の気候風土を考慮した地域商品「Granlink HIRAYA(グランリンク ヒラヤ)」をラインアップするなど、多様なニーズに対応した商品展開を進めてまいりました。
リフォーム事業におきましては、戸建住宅やマンション向けの全面改装リフォーム「まるごとホームイング」をはじめ、省エネルギー性能や耐震性能を向上させるリフォーム提案などにより安全・安心、快適な暮らしを訴求いたしました。また、オフィスビルや旅館といった非住宅分野のリフォームに対しても、資産価値を向上させる提案を中心に積極的に取り組んでまいりました。
資産活用事業におきましては、これまで培ってきたコンサルティング力と住まいづくりのノウハウを最大限に活用し、医療介護施設の建築を中心とした事業の拡大に取り組み、7月には当社グループが総合監修を手掛けた長野県内の病院移転計画が始動、移転先の病院が着工いたしました。
不動産事業では、8月にオフィスビルや店舗等の企画・設計・施工を手掛けるアルゴスペースデザイン株式会社(東京都千代田区)の発行済み全株式を取得したほか、9月には新しい建物再生手法である「リファイニング建築」を提唱する青木茂建築工房と当社グループが、北海道が公募した「旧初台公宅用地有効活用事業」の事業者に採択され、築50年超の職員住宅をリファイニング建築で賃貸住宅として再生いたします。さらに、不動産金融コンサルティング会社の株式会社ビーロット(東京都港区)と共同出資した不動産ファンドの運用を開始するなど、不動産事業の拡大に向けたさまざまな取り組みを進めてまいりました。
当社グループが誇る強みの一つに住宅業界ナンバーワンとなるグッドデザイン賞(主催 公益財団法人日本デザイン振興会)の受賞実績があります。今年度は、共働きで子育てに忙しいキッズファミリーの暮らしを応援する木質系工業化住宅「SMART STYLE H(スマートスタイル エイチ)」※及び「Granlink HIRAYA」、被災度判定計「GAINET(ガイネット)」など7点がグッドデザイン賞を受賞いたしました。これにより1990年から27年連続の受賞を果たし、通算受賞点数は140点となりました。
このような取り組みの結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高1,923億78百万円(前年同四半期比0.1%増)、経常利益29億24百万円(前年同四半期比82.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益23億4百万円(前年同四半期比283.8%増)となりました。
※「SMART STYLE H」は第10回キッズデザイン賞(主催 キッズデザイン協議会)も受賞しております。

(2)資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の資産につきましては、現金及び預金、未成工事支出金の増加により、前連結会計年度末に比べて142億90百万円増加し、2,462億89百万円となりました。負債につきましては、借入金の実行により、前連結会計年度末に比べ117億85百万円増加し、2,009億38百万円となりました。また純資産につきましては、剰余金の配当及び親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことにより453億50百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び投資活動により30億54百万円の支出、財務活動により82億79百万円の収入となり、当第2四半期連結会計期間末残高は522億74百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は、24億88百万円(前年同四半期は29億24百万円の支出)となりました。これは主に、未成工事受入金、営業貸付金、たな卸資産等の増加と、仕入債務の減少及び税金等調整前四半期純利益の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は、55億42百万円(前年同四半期比18億17百万円の増加)となりました。これは主に固定資産の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の収入は、82億79百万円(前年同四半期比32億46百万円の減少)となりました。これは主に借入金の実行等の収入によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6億67百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。