有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 14:24
【資料】
PDFをみる
【項目】
151項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
当社グループは砂糖事業及び機能素材事業などを通じて、より健全で豊かな食文化の創造と健康な毎日に貢献することを使命としています。食の安全・安心対策を第一に様々な優れた商品・サービスを提供するとともに、企業統治を強化し法令遵守を徹底することにより、社会的信頼の確保と企業価値の向上を図ることを基本方針としております。
また、経営の収益性・健全性を高めるため、売上高営業利益率に加え資本効率を重視し、収益力の強化に取り組み、企業価値向上に努めてまいります。
当社グループは、コア事業である砂糖事業の持続的成長を図りつつ、事業投資も視野に入れ、第二の柱とするべく機能素材事業を拡大することを基本戦略としております。
当社グループの砂糖事業は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等に基づき国内の砂糖の安定的な供給の確保を目的とする糖価調整制度のもと、精製糖の生産及び販売を行っております。主要な製品は、上白糖、グラニュー糖、三温糖、液糖であり、国内の商社や特約店等を通じ、主に業務用として出荷されております。国内砂糖消費量はやや減少傾向にありますが、当社グループは既存顧客への提案営業や新規顧客の開拓等により販売数量の維持に努めております。
当社グループの機能素材事業は、主として酵素処理技術を用いた機能素材の生産及び販売を行っております。主要な製品は、酵素処理ステビア、酵素処理ルチン、酵素処理ヘスペリジン等であり、飲料・健康食品、サプリメント、化粧品等の分野における原料素材として出荷されております。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
「(1)経営方針・経営戦略等」に記載した状況下、具体的には以下のとおり事業ごとの課題に取り組み、業務改革を推進するとともに、新規素材開発などに注力し、収益力の強化を進めてまいります。
砂糖事業
加糖調製品や異性化糖、高甘味度甘味料に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、国内砂糖消費量が減少傾向で推移するなど事業環境は依然として厳しい状況が続く見通しであります。このような事業環境において、既存顧客への提案営業や新規顧客の開拓等により、販売数量の維持に努めるとともに、業務の効率化をさらに進め、収益確保に向け取り組んでまいります。
機能素材事業
当社グループの重点事業分野と位置付け、飲料・健康食品向け及び化粧品原料の市場開拓を積極的に進め、拡販に努めてまいります。そのためには、外部研究機関との連携による新規素材開発及び既存素材の用途開発を進め、機能性表示食品市場における健康志向へのニーズに対応していくとともに、保湿性や抗酸化機能に優れた素材を化粧品原料として拡販に努めております。さらに、ハラール認証、コーシャ認証及びGRAS認証も活用して顧客層の拡大にも注力してまいります。